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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W11
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W11
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W11
管理番号 1347825 
審判番号 不服2018-12991 
総通号数 230 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2019-02-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-09-28 
確定日 2019-01-08 
事件の表示 商願2017-166717拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第11類「業務用温水暖房装置,業務用暖冷房装置,業務用加熱調理機械器具,業務用食器乾燥機,業務用食器消毒器,業務用調理台,業務用流し台,家庭用電気式給湯器,家庭用電気ストーブ,家庭用電熱用品類,家庭用加熱器(電気式のものを除く。),家庭用調理台,家庭用流し台,ストーブ類(電気式のものを除く。),家庭用温水暖房装置,ガスの燃焼及び電気の発熱を熱源とする給湯器,給湯器,給湯器用リモートコントローラー,給湯暖房装置,浴室用暖房機,太陽熱利用温水器」を指定商品とし、平成29年3月15日に登録出願された商願2017?34861に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同年12月20日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5196077号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成20年6月26日に登録出願、第11類「暖冷房装置,業務用加熱調理機械器具,太陽熱利用温水器,電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類,加熱器,家庭用浄水器」を指定商品として、同21年1月9日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、植物の葉をモチーフとした図形(以下「図形部分」という。)の下に、「Eco」の欧文字を書してなるもの(以下「文字部分」という。)であるところ、図形部分と文字部分とは、間隔を設けて上下に配置されていることから、両者は視覚上、明確に分離して看取されるものである。
そして、図形部分は、植物の葉をモチーフとして、葉身と葉柄を黒く塗りつぶし、葉脈を白抜きにして表した図形と理解されるとしても、該図形部分からは、特定の称呼及び観念を生じないものである。
また、文字部分を構成する「Eco」の欧文字は、「(エコロジーの略)環境に配慮すること。」の意味を有する語であって、例えば、環境に優しい車の総称として「エコカー(ecocar)」、環境に配慮し光熱費の削減や資源の有効利用を考えた住宅の総称として「エコハウス(ecohouse)」などのように、「環境に優しい○○○」程度の意味を表すものとして理解されていることからすれば、その指定商品との関係において、商品の品質を表示するにすぎず、自他商品の識別力がないか極めて弱いものであるから、該文字部分は、出所識別標識としての機能を果たさないというべきである。
そうすると、本願商標の「Eco」の文字部分からは、出所識別標識としての称呼及び観念を生じないものである。
してみれば、本願商標は、その構成中、図形部分(以下「要部」という場合がある。)が、取引者、需要者において、強く支配的な印象を与えるものとみるのが相当であって、該図形部分を記憶にとどめ、取引にあたる場合も決して少なくないものといえるから、本願商標から該図形部分を要部として分離、抽出し、他人の商標と比較することも許されるものといえる。
(2)引用商標
引用商標は、別掲2のとおりの構成からなるところ、これは、植物の葉をモチーフとして、葉身を黒く塗りつぶし、葉脈を白抜きにして表した図形と理解されるとしても、該図形部分からは、特定の称呼及び称呼を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標の類否
本願商標と引用商標の類否について検討するに、本願商標の要部である図形部分と引用商標とは、いずれも植物の葉を表したものであって、その葉身を黒く塗りつぶし、葉脈を白抜きで表してなる点において共通するものの、本願商標の要部は、葉身、葉脈及び葉柄の3つの要素からなり、葉脈は全て葉身の内部に表されているのに対し、引用商標は、葉身及び葉脈の2つの要素からなり、葉脈はその左下の先端部が葉身の外に抜けるように表されているところ、このように図形の構成要素が3つ又は2つと少ない場合には、これらの差異が際だって看取されるものであって、ともに葉をモチーフにしたものであったとしても、異なる図形であるとの印象を与えるものであり、両者は、外観上、判然と区別し得るものである。
次に、称呼及び観念においては、本願商標の要部と引用商標は、特定の称呼及び観念を生じないものであるから、両者は、称呼上及び観念上、比較することができないものである。
そうすると、本願商標の要部と引用商標とは、称呼及び観念においては、比較することができないものであるとしても、外観においては、両者の構成に目立った差異を有するものであって、その印象が相違し、判然と区別し得るものであるから、これらを総合して全体的に考察すれば、本願商標は、引用商標と商品の出所について混同を生ずるおそれのない非類似の商標というのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 本願商標

別掲2 引用商標


審決日 2018-12-18 
出願番号 商願2017-166717(T2017-166717) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W11)
T 1 8・ 263- WY (W11)
T 1 8・ 261- WY (W11)
最終処分 成立  
前審関与審査官 池田 光治 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 渡邉 あおい
榎本 政実
商標の称呼 エコ、イイシイオオ 
代理人 特許業務法人創成国際特許事務所 

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