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審決分類 審判 査定不服 外観類似 登録しない W03
審判 査定不服 観念類似 登録しない W03
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W03
管理番号 1347767 
審判番号 不服2017-16951 
総通号数 230 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2019-02-22 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-11-15 
確定日 2018-12-05 
事件の表示 商願2016-31783拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 第1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成よりなり、第3類「ヘアケア用化粧品,シャンプー,ヘアクリーム,ヘアマスカラ,頭髪用の美容液,ヘアムース,染毛剤,ヘアカラー,化粧用過酸化水素(毛髪脱色用),ヘアコンディショナー,ヘアスプレー,ヘアパック,化粧品,顔・手及び身体用の化粧用クリーム及びジェル,浴用及びシャワー用のジェル,化粧用の皮膚及び身体用の局所用ローション・クリーム及びオイル」を指定商品として、平成28年3月23日に登録出願されたものである。

第2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4436491号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成よりなり、平成11年12月22日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き」を指定商品として、同12年12月1日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

第3 当審の判断
1 本願商標の商標法第4条第1項第11号該当性について
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、太線で表した上下方向にやや潰れた円状図形(以下「円状図形」という。)の下に、一本の横書きの線(以下「横線」という。)を挟んで「WAY」の文字を配してなるところ、その構成態様から、円状図形と「WAY」の文字とは、視覚上、分離して看取される。
そして、本願商標の構成中の円状図形と横線は、特徴のないものであるから、これらからは特定の称呼及び観念を生じない。
一方、本願商標の構成中の「WAY」の文字は、「道」を意味する平易な英語であるから、一語として把握される。
そうすると、本願商標を構成する円状図形、横線及び文字部分との間に観念上のつながりはなく、また、円状図形と横線からは、特定の称呼及び観念を生じないから、「WAY」の文字部分が、「道」の意味を有する一語として需要者に対して強く支配的な印象を与える。
してみれば、本願商標の構成中の円状図形、横線及び文字部分は、それぞれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているものとは認められず、本願商標から「WAY」の文字を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
したがって、本願商標は、その構成中の「WAY」の文字に相応して、「ウェイ」の称呼を生じ、「道」の観念を生じるものである。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、黒塗りの正方形状の図形を分断するように、白線でT字型図形(横線が右上がりで、線の右側が長く書されている)が描かれ、また、そのT字型図形の横線の右側下部に白抜きで三日月型の図形を配してなる図形(以下「正方形状図形」という。)と、その右側に「A」の文字をややデザイン化してなる「WAY」の文字を配してなるところ、その構成態様から、左側に表された正方形状図形と「WAY」の文字とは、視覚上、分離して看取される。
そして、引用商標の構成中の正方形状図形は、特定の称呼及び観念を生じるとはいえない。
一方、引用商標の構成中の「WAY」の文字は、「道」を意味する平易な英語であるから、一語として把握される。
そうすると、引用商標の構成中の正方形状図形と文字部分との間に観念上のつながりはなく、また、正方形状図形からは、特定の称呼及び観念を生じないから、「WAY」の文字部分が、「道」の意味を有する一語として需要者に対して強く支配的な印象を与える。
してみれば、引用商標の構成中、正方形状図形と文字部分とは、それぞれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているものとは認められず、引用商標から「WAY」の文字を抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することが許されるというべきである。
したがって、引用商標は、その構成中の「WAY」の文字に相応して、「ウェイ」の称呼を生じ、「道」の観念を生じるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標とを比較すると、両者は、別掲1及び2の構成からなるところ、その全体の構成を異にするが、両商標の構成中、「WAY」の文字部分については、引用商標の「WAY」の文字部分において「A」の文字がややデザイン化されてはいるものの、そのつづりを共通にするから、外観上近似した印象を与えるものである。
また、両商標はいずれも「ウェイ」の称呼及び「道」の観念を生じるものである。
そうすると、本願商標と引用商標とは、「WAY」の文字部分について、外観において近似した印象を与え、称呼及び観念を共通にするものであるから、これを総合すれば、相紛れるおそれのある類似の商標といえる。
(4)本願の指定商品と引用商標の指定商品との類否について
本願の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものであるから、本願の指定商品と引用商標の指定商品とは、同一又は類似する商品である。
(5)小括
以上によれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品について使用をするものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 請求人の主張について
請求人は、本願商標は、欧文字「O」、横線及び欧文字「WAY」とを一体的に把握し、そのブランド名である「O-WAY(オーウェイ)」を連想し、一方、引用商標についても、ギリシャ文字「π」と欧文字「WAY」とを一体的に把握し、そのシリーズ名である「パイウェイ」を連想するから、殊更に「WAY」の部分から生じる「ウェイ」の称呼のみをもって取引に当たるといえず、本願商標と引用商標とは、相紛れることのない非類似の商標である旨主張する。
しかしながら、上記1の(1)及び(2)のとおり、本願商標の構成中の円状図形と引用商標の構成中の正方形状図形からは、特定の称呼及び観念を生じないから、「オーウェイ」と「パイウェイ」の称呼も生じることはない。
したがって、請求人の主張は採用することができない。
3 まとめ
以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本願商標)


別掲2(引用商標)



審理終結日 2018-07-04 
結審通知日 2018-07-10 
審決日 2018-07-24 
出願番号 商願2016-31783(T2016-31783) 
審決分類 T 1 8・ 262- Z (W03)
T 1 8・ 261- Z (W03)
T 1 8・ 263- Z (W03)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 小出 浩子大橋 良成 
特許庁審判長 大森 健司
特許庁審判官 有水 玲子
小松 里美
商標の称呼 オオウエイ、ウエイ、ダブリュウエイワイ 
代理人 龍華国際特許業務法人 

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