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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W0942
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W0942
管理番号 1346867 
審判番号 不服2018-8274 
総通号数 229 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2019-01-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-06-15 
確定日 2018-12-21 
事件の表示 商願2016-83855拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「DSS DIAGNOSTIC SUPPORT SYSTEM」の欧文字を標準文字で表してなり、第9類「コンピュータソフトウェア,コンピュータハードウェア,電子応用機械器具及びその部品,電子出版物」及び第42類「コンピュータソフトウェアの設計・開発及び使用に関する助言,コンピュータシステムの遠隔監視,コンピュータソフトウェアの設計・開発・作成又は保守に関する技術支援,コンピュータソフトウェア問題のトラブルシューティング(技術支援),オンラインによるアプリケーションソフトウェアの提供(SaaS),インターネット上のプラットフォームのホスティング,電子計算機用プログラムの設計・作成又は保守,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供,電子計算機その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明」を指定商品及び指定役務として、平成28年8月4日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『DSS DIAGNOSTIC SUPPORT SYSTEM』の文字を標準文字で普通に用いられる方法で表してなるところ、その構成中の『DIAGNOSTIC SUPPORT SYSTEM』の文字は、インターネット情報によれば、『診断支援システム』を意味する語であり、また、『DSS』の文字は、『DIAGNOSTIC SUPPORT SYSTEM』の略語であると容易に認識させるものである。そうすると、本願商標をその指定商品及び指定役務中、前記文字に相応する商品及び役務「診断支援システムに関するコンピュータソフトウェア,診断支援システムに関するコンピュータソフトウェアの設計・開発及び使用に関する助言」等に使用しても、単に商品の品質及び役務の質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品及び役務以外の商品及び役務に使用するときは、商品の品質及び役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、「DSS DIAGNOSTIC SUPPORT SYSTEM」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成中の「DIAGNOSTIC」の文字は、「診断の、診断に用いる」等の意味を有し、「SUPPORT」の文字は、「支える、支援する」等の意味を有し、「SYSTEM」の文字は、「組織、体系、制度」等の意味を有する語であるところ、これらの語を組み合わせた「DIAGNOSTIC SUPPORT SYSTEM」の文字は、「診断を支える組織、診断を支援する制度」程の意味合いを想起させるものであるとしても、これらの文字からは、その指定商品の品質又は指定役務の質を直ちに説明するような記述的な意味合いを表したものとまではいい得ず、直接的又は具体的に本願商標の指定商品の品質又は指定役務の質等を表したものということはできない。
したがって、上記の文字全体からは、特定の語義を有しない一種の造語として理解されるものである。
また、本願商標の構成中の「DSS」の文字は、辞書類に掲載された成語とは認められないから、特定の語義を有しない一種の造語として理解されるものである。
そして、「DSS」の文字が、上記3つの各文字の略語として認識される場合もあるとしても、上記3つの各文字と該「DSS」の文字とは観念上のつながりがなく、必ずしも上記3つの各文字の略語として認識されるものとはいえないものである。
してみれば、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者は、原審説示のような意味合いを想起することがあるとしても、本願商標全体からは、一種の造語を表したものと理解、把握するというのが相当である。
また、当審において職権をもって調査したが、本願の指定商品及び指定役務を取り扱う業界において、「DSS」又は「DIAGNOSTIC SUPPORT SYSTEM」の文字が、商品又は役務の具体的な品質又は質を表示するものとして、取引上一般に使用されている事実を発見できず、さらに、本願の指定商品及び指定役務の取引者、需要者が該文字を商品の品質又は役務の質を表示したものと認識するというべき事情も発見できなかった。
してみれば、本願商標はその指定商品及び指定役務について使用しても商品の品質又は役務の質等を表示するものではなく、自他商品及び役務の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質又は役務の質について誤認を生ずるおそれもないものである。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶をすべき理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2018-12-06 
出願番号 商願2016-83855(T2016-83855) 
審決分類 T 1 8・ 272- WY (W0942)
T 1 8・ 13- WY (W0942)
最終処分 成立  
前審関与審査官 今田 尊恵 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 榎本 政実
大森 友子
商標の称呼 デイエスエスダイアグノスティックサポートシステム、デイエスエス、ダイアグノスティックサポートシステム、ダイアグノスティックサポート、ダイアグノスティック 
代理人 達野 大輔 

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