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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない X11
管理番号 1344963 
審判番号 取消2017-300491 
総通号数 227 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2018-11-30 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2017-07-06 
確定日 2018-09-21 
事件の表示 上記当事者間の登録第5103641号商標の登録取消審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。 審判費用は,請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第5103641号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲1のとおりの構成からなり,平成19年4月2日登録出願,第11類「業務用加熱調理機械器具,業務用食器乾燥機,業務用食器消毒器,浄水装置,業務用浄水器,飲料水用濾過器,浄水用機器,給水用設備,電解水生成器,家庭用電解還元水生成器,濾過式浄水器,家庭用電熱用品類,電気紅茶沸かし器・電気烏龍茶沸かし器及びその他の家庭用電熱用品類,業務用電気式茶ディスペンサー,家庭用自動給茶器,業務用自動給茶器,家庭用浄水器」を指定商品として,同20年1月11日に設定登録,その後,同29年12月5日に商標の存続期間の更新登録がされ,また,その指定商品について,商標権の一部取消審判が請求され,同30年1月15日に指定商品中の「飲料水用濾過器(家庭用のものに限る。),電解水生成器(家庭用のものに限る。),家庭用電解還元水生成器,濾過式浄水器(家庭用のものに限る。),家庭用電熱用品類,電気紅茶沸かし器・電気烏龍茶沸かし器及びその他の家庭用電熱用品類,家庭用自動給茶器,家庭用浄水器」について登録を取り消すべき旨の審判の確定登録がされたものである。
そして,本件審判の請求の登録は,平成29年7月20日にされたものである。

2 請求人の主張
請求人は,商標法第50条第1項の規定により,本件商標の指定商品中,第11類「浄水装置,業務用浄水器,飲料水用濾過器(家庭用のものを除く。),浄水用機器,給水用設備,電解水生成器(家庭用のものを除く。),濾過式浄水器(家庭用のものを除く。)」についての登録を取り消す,審判費用は被請求人の負担とする,との審決を求め,その理由を審判請求書,審判事件弁駁書及び上申書において,要旨次のように述べ,証拠方法として,甲第1号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は,その指定商品中,第11類の上記商品について,継続して3年以上日本国内において商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから,その登録は商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
(2)答弁に対する弁駁
被請求人は,答弁書において,乙第1号証ないし乙第3号証を提出して,本件商標は,「粉末自動給茶機」「浄水セット」について,本件審判の登録日前3年(以下「要証期間」という。)内に日本国内において商標権者である被請求人によって,使用されていると主張する。
しかしながら,乙第1号証ないし乙第3号証は,要証期間内に日本国内において,商標権者が審判請求に係る指定商品について,本件商標を使用している事実を何ら証明するものではない。
ア 粉末自動給茶機「Eco茶友」での本件商標の使用について
乙第1号証は,被請求人の製品Eco茶友[粉末自動給茶機](以下「本機」という。)のカタログであり,表紙左上に本件商標が表示され,裏表紙右下に「2017.4」の表示がある。被請求人は,本機は浄水器を備えた給茶機であり,水道直結タイプでは,水フィルターによって濾過し,水道水中の残留塩素や不快臭を除去するから,本機は「粉末自動給茶機」であるとともに,第11類「浄水装置,業務用浄水器,浄水用機器,濾過式浄水器(家庭用のものを除く。)」に該当すると主張するが,これにより本件商標を使用しているとは認められない。
(ア)まず,本機は,自動給茶機であって,本件審判請求に係る商品のいずれにも該当しない。
乙第1号証の表紙右上には「粉末自動給茶機」の表示があり,説明文中においても「粉末自動給茶機Eco茶友は,・・・」と書かれている。また,「飲みたいものが一目瞭然!」「飲みたいものが一目で分かる・・・」「エコロジー対策万全のオフィス給茶機」などの記載もあり,本機が給茶機であることを殊更強調している。乙第1号証の他の部分を一通り見ても,本機を浄水装置等として紹介されている部分はー切ない。また,本機が要証期間内に浄水装置等として取引されたと認められる証拠は一切提出されていない。 よって,本機は「自動給茶機」として取引の対象とされていることは明らかである。
本機に浄水器が備わっているとしても,それは本機に浄水機能を付加するための付属品の一つにすぎない。
なお,用途・販売場所・需要者の範囲等の相違あるいは類似商品・役務審査基準に照らせば,自動給茶機と浄水装置等が非類似商品であることは,明らかである。
乙第1号証に接する取引者・需要者も,表紙左上の「図形/YAMAMIZU/ヤマミズ」の表示も「自動給茶機」の商標として認識するものである。
(イ)よって,本機は「自動給茶機」であって,本件審判請求にかかる商品のいずれにも該当しない。浄水機能を付加してお湯や冷水も提供可能であるからといって,本機は,第11類「浄水装置,業務用浄水器,浄水用機器,濾過式浄水器(家庭用のものを除く。)」に該当する旨の被請求人の主張は失当である。
(ウ)さらに,乙第1号証は,裏表紙右下の記載をもって,2017(平成29)年4月に印刷されたものであり,現在も継続して本機を販売している,と被請求人は主張する。
仮に2017年(平成29)年4月に印刷されたものであるとしても,乙第1号証の配布地,配布方法,発行部数等の詳細について何ら証拠が提出されておらず,これが要証期間内に日本国内において,取引者・需要者に向けて実際に頒布された事実は認められない。
イ 「水フィルター」での本件商標の使用について
被請求人は,「水フィルター」(以下「本浄水セット」という。)は,濾過式浄水器であり,第11類「飲料水用濾過器(家庭用のものを除く。)」に該当し,単品として譲渡されており,現在も継続して販売していると主張するが,これにより本件商標を使用しているとも認められない。
(ア)被請求人は,乙第2号証として本浄水セット(形式:QC3-4DC)の2017年6月30日締切分の請求書写し,及び乙第3号証として本浄水セット(形式:QC3-4DC)の2017年6月2日付納品書の写しを提出している。
しかし,乙第2号証を見ると,請求先が被請求人となっており,請求元は「エバーピュア・ジャパン株式会社」である。被請求人が本浄水セットを単品として販売したのであれば,被請求人が代金を請求する立場であるにも関わらず,請求先が被請求人となっているのは極めて不自然である。さらに,その明細を見ても「QC3-4DC」の記載はない。「QL3-4DCフィルターセット」の記載はあるが,これが本浄水セットであることを示す証拠は何ら提出されていない。
同様に,乙第3号証では納品先が被請求人となっており,納品者は「エバーピュア・ジャパン株式会社」となっている。被請求人が本浄水セットを単品として販売したのであれば,被請求人が商品を納品する立場であるにも関わらず,納品先が被請求人になっているのは極めて不自然である。その明細を見ても「QC3-4DC」の記載はない。「QL3-4DCフィルターセット」の記載はあるが,これが本浄水セットであることを示す証拠は何ら提出されていない。
また,乙第2号証及び乙第3号証には,本件商標の表示はどこにもない。
よって,乙第2号証及び乙第3号証は,被請求人がエバーピュア・ジャパン株式会社から何らかの商品を購入した際の請求書と納品書であり,被請求人が本件商標を使用して本浄水セットを販売した証明にはならない。
(イ)さらに,被請求人は,乙第1号証の表紙左上に本件商標が付されており,現在も継続して本浄水セットを販売していると主張しているが,乙第1号証は自動給茶機のカタログであって,かつ,上記ア(ウ)のとおり実際に頒布された事実を確認することができない。また,実際に被請求人が本件商標を使用して本浄水セットを単独で販売した証拠は提出されていない。
(3)上申書(平成30年2月23日付け)
請求人は,弁駁書により主張立証を尽くしたから,口頭審理陳述要領書は提出しない。
(4)上申書(平成30年3月19日付け)
ア 乙第4号証ないし乙第9号証について
被請求人は,「乙第6号証は,被請求人の製品カタログである。」旨述べ,乙第6号証を頒布した証拠として乙第7号証ないし乙第9号証の出荷伝票を,また,乙第1号証を頒布した証拠として乙第4号証及び乙第5号証の出荷伝票を提出している。
しかし,被請求人提出の証拠からは,乙第1号証及び乙第6号証のカタログが要証期間内に頒布されたとは認められない。
(ア)第一に,乙第7号証の出荷伝票には何ら日付が記載されていない。即ち,乙第7号証は,要証期間内に頒布されたことを示すものではなく,立証の前提に欠ける。
(イ)第二に,乙第4号証,乙第5号証,乙第8号証及び乙第9号証についても,頒布物が乙第1号証又は乙第6号証のカタログであると特定することができない。即ち,乙第1号証及び乙第6号証のカタログには,カタログ番号として「カタログNO.Y08-02」(最終頁末尾),冒頭のタイトルとして「Eco茶友 BHK370W/BHK270W」(表紙)と記載されており,これらの記載によって特定される。しかし,被請求人が提出する各証拠における配送物(品名)は,以下のとおりであり,上記カタログ番号やタイトルは記載されておらず,カタログの同一性は確認できない。
a 「カタログ 170(W)270(W)370(W)480」(乙4)
b 「給茶機カタログ(270W,370W)<通常版>」(乙5)
c 「ヤマミズ給茶機カタログBHK370/270」(乙8)
d 「カタログ在中 270W,370W(ヤマミズ仕様)」(乙9)
e 「Eco茶友」,「BHK370W/BHK270W」の記載は一つもないこと。
f 「<通常版>」(乙5)や「(ヤマミズ仕様)」(乙9)の特定のバージョンを指定していること。
g 乙第1号証や乙第6号証のカタログの記載とは逆に270→370の順番で記載されていること(乙4,乙5,乙9)。
h 「170(W)」と「480」のカタログが個別に存在していること(乙4)。
等の事実に鑑みれば,「270」や「370」の番号を含む製品とその製品カタログは複数,個別に存在していることが合理的に推認される。
したがって,乙第4号証,乙第5号証,乙第8号証及び乙第9号証の出荷伝票を見ても,それらの配送物が乙第1号証又は乙第6号証のカタログであると特定することはできない。
(ウ)第三に,口頭審理において請求人が提示した乙第7号証の原本であるとする証拠には,日付が記載されており乙第7号証と相違していることが明らかとなった。
このような審理の経緯も併せると,被請求人の主張立証が成り立たないことは一層明らかである。
イ 自動給茶機と浄水装置等が非類似商品であることについて
被請求人は,口頭審理において,自動給茶機と浄水装置等が非類似商品であることの説明を求めたので,以下説明する。
特許情報プラットフォーム「J-PlatPat」の「商品・役務名検索」によると,「業務用給茶機」は「09E28」,「業務用浄水装置」は「09G62」の類似群コードとされている。
したがって,これらは非類似と判断される。

3 被請求人の主張
被請求人は,結論同旨の審決を求め,その理由を答弁書,口頭審理陳述要領書において要旨次のように述べ,証拠方法として,乙第1号証ないし乙第9号証を提出した。
(1)答弁の理由
本件商標は,商標権者である被請求人によって,本機(Eco茶友[粉末自動給茶機])及び本浄水セット(水フィルター[浄水セット])について,その製品カタログ(乙1)に使用されている。
ア 本機は,浄水器を備えた給茶機であるが,製品カタログに示すように,水道直結タイプでは,水道水を水フィルターによって濾過し,水道水中の残留塩素や不快臭を除去する。この観点から,本機は,第11類「浄水装置,業務用浄水器,浄水用機器,濾過式浄水器(家庭用のものを除く。)」に該当するということができる。そして,本機は,製品カタログにおいて表示されているように,お茶のみならず,「お湯」や「冷水」,つまり水を提供する。
このことからも,本機は,「粉末自動給茶機」であるとともに,「浄水装置」等である。
なお,製品カタログは,背表紙右下部に記載のように2017(平成29)年4月に印刷されたものであり,被請求人は現在も継続して本機を販売している。
イ 本浄水セットは,濾過式浄水器であり,第11類「飲料水用濾過器(家庭用のものを除く。)」に該当する。本浄水セットは,本機の付属品としてのみならず,単独でも使用できる。
製品カタログから抜粋した写真中には「カートリッジ+濾過筒一体型で,・・・。残留塩素除去,不快臭除去,滅菌作用があります。」と記載されている。
このように,本浄水セットは,濾過式浄水器(家庭用のものを除く。)に該当する。
乙第2号証は本浄水セット(形式:QC3-4DC)の請求書の写しであり,乙第3号証は本浄水セット(形式:QC3-4DC)の納品書の写しである。このように,本浄水セットは単品として譲渡されている。
製品カタログの表紙面の左上に本件商標が付されており,本浄水セットの出所が表示されている。製品カタログの背表紙右下部に記載のように2017(平成29)年4月に印刷されたものであり,被請求人は現在も継続して本浄水セットを販売している。
ウ 以上より,本件商標は,要証期間内に日本国内において少なくとも商標権者によって,審判請求にかかる指定商品に使用されている。
(2)口頭審理陳述要領書(平成30年2月4日付け)
ア 「合議体の暫定的見解」について
合議体の暫定的見解には,「乙第1号証の製品カタログが,要証期間内に被請求人によって頒布されたとまでは認めることができない。」とある。
まず,乙第1号証の製品カタログに記載の「2017.04FOLS」は,「2017年4月に富士オフィス&ライフサービス株式会社」によって作成・印刷されたものであることを示す。
「該カタログの頒布日,頒布先,頒布方法,頒布部数等」を示す証拠方法として乙第4号証及び乙第5号証を提出する。乙第4号証は,該カタログを平成29年4月3日に愛知県のニューライトサービス株式会社宛に株式会社エコ配便で30部出荷し,乙第5号証は,該カタログを平成29年6月7日に愛知県のエームサービス株式会社宛に株式会社エコ配便で100部出荷したことを示している。
イ 「審判事件弁駁書」について
請求人は,乙第1号証の表紙右上に「粉末自動給茶機」との記載があるので,本機は「自動給茶機」として取引されているのであって,第11類「浄水装置,業務用浄水器,浄水用機器,濾過式浄水器(家庭用のものを除く。)(以下「浄水装置等」という。)」に該当するということはできないと主張するが,失当である。本機は,製品カタログに表示されているように,お茶のみならず,「お湯」や「冷水」を提供する浄水装置等である。
ウ 新たな証拠方法について
被請求人は,証拠方法として乙第6号証ないし乙第10号証を提出する。
乙第6号証は,被請求人の製品カタログである。その内容は乙第1号証と同様であるが,その裏表紙の右下には「2015.04FOLS」と記載されており,「2015年4月に富士オフィス&ライフサービス株式会社」によって作成・印刷されたものである。
「該カタログの頒布日,頒布先,頒布方法,頒布部数等」を示す証拠方法として乙第7号証ないし乙第9号証を提出する。乙第7号証は,該カタログを平成27年5月14日に北海道の社会福祉法人清香園宛に福山運送株式会社便で出荷し,乙第8号証は,該カタログを平成28年5月27日に東京都のエームサービス株式会社宛に株式会社エコ配便で200部出荷し,乙第9号証は,該カタログを平成29年2月13日に東京都のエームサービス株式会社宛に株式会社エコ配便で50部出荷したことを示している。
以上より,被請求人は,要証期間内に日本国内において,「Eco茶友」という浄水装置等及び水フィルターにかかる広告若しくは取引書類に本件商標を付して頒布したということができる(商標法第2条第3項第8号)。

4 当審の判断
(1)被請求人提出の証拠の内容
ア 乙第1号証は,巻き三つ折りからなるカタログである。
(ア)表紙の左上には赤色の図形の下に赤色の「YAMAMIZU」の欧文字及びそれらの右側に黒色で「ヤマミズ」の片仮名が表されている商標(別掲2:以下「使用商標」という。)が表示され,右上には「粉末自動給茶機」の文字,右側上部には,緑色の「Eco茶友」の文字,該文字の下にはオレンジ色の帯に白抜きで「BHK370W/BHK270W」の文字が表示されている。
(イ)5頁目の下部の四角枠内には,「さらに使い勝手を向上させる,充実のオプションラインアップ。」の見出しの下,「■水フィルター/(浄水セット)QC4-DC」「カートリッジ+濾過筒一体型で,定期交換作業が容易。残留塩素除去,不快臭除去,滅菌作用があります。」及び「本体価格¥40,000/(交換用カートリッジ 本体価格¥19,000)」の文字と共に円筒形の機器の写真が表示されている。
(ウ)裏表紙の左下には「カタログNO.」として「Y08-02」の文字及びその下には「2017.04FOLS」の文字が表示されている。
イ 乙第4号証は,「ec○HAI/(発払)」の表示のある伝票の「お客様控」であり,「受付日」欄に「29年4月3日」の記載「品名」欄に「カタログ/170(W)/270(W)370(W)/480 各30部」の記載,「受領印」として「29.4.03」の日付のある日付印,「お届け先」欄に「ニューライトサービス(株)牧野様」の記載及び「ご依頼人」欄に被請求人の住所及び名称が記載されている。
ウ 乙第5号証は,「ec○HAI/(発払)」の表示のある伝票の「お客様控」であり,「受付日」欄に「29年6月7日」の記載,「品名」欄に「給茶機カタログ×100部/(270W・370W)/<通常版>」の記載,「受領印」として「29.6.07」の日付のある日付印,「お届け先」欄に「エームサービス(株)/名古屋(営)田中様」の記載及び「ご依頼人」欄に被請求人の住所及び名称が記載されている。
(2)事実認定
ア 被請求人は,要証期間内に日本国内において,「水フィルター(浄水セット)」(以下「使用商品」という。)に係る広告若しくは取引書類に本件商標と同一の商標を付して頒布しており,これをもって本件商標の使用であると主張する。
イ 乙第1号証は,請求人の業務に係る製品である「Eco茶友」の名称の形式番号「BHK370W/BHK270W」の「粉末自動給茶機」のカタログと認められ,裏表紙右下の「2017.04FOLS」の文字から,2017年(平成29年)4月に印刷されたものと推認される。
そして,該カタログの表紙に表示されている使用商標は,本件商標と同一の商標と認められる。
また,5頁目に掲載されている,使用商品は,その説明及び商品写真より,カートリッジを内蔵した濾過式浄水器であると認められ,浄水器の本体価格が別途表示されていることから,使用商品が独立して取引の対象となる商品して掲載されているものと認められる。
ウ 被請求人(商標権者)は,平成29年4月3日に「270(W)370(W)」の記号に係るカタログをニューライトサービス株式会社へ30部,また同年6月8日に「270W 370W」の記号に係るカタログをエームサービス株式会社へ100部送付したものと認められる(乙4,乙5)。
そして,品名に係る「270(W)370(W)」及び「270W 370W」の文字は,語順が逆になっていること及び括弧の有無等の差異はあるものの,乙第1号証のカタログの表紙にある型式番号の数字及び末尾の欧文字と一致することから,被請求人が送付したカタログは,乙第1号証に係るカタログと推認することができる。
(3)判断
ア 使用商標
本件商標は,別掲1のとおりであり,また,使用商標は,別掲2のとおりであるから,本件商標と同一の商標である。
イ 使用商品
乙第1号証のカタログに掲載されている使用商品(水フィルター(浄水セット))は,「カートリッジを内蔵した濾過式浄水器」であり,これは本件審判の取消に係る指定商品中,「濾過式浄水器(家庭用のものを除く。)」の範ちゅうに属する商品である。
ウ 使用時期及び使用方法
被請求人は,使用商品を掲載した粉末自動給茶機のカタログに,使用商標を表示し,要証期間内である平成29年4月3日にニューライトサービス株式会社に,及び同年6月8日にエームサービス株式会社にそれぞれ送付した。
エ 小活
以上によれば,商標権者である被請求人は,要証期間内に,本件商標と同一の商標をカタログに表示し,かつ,使用商品が掲載された粉末自動給茶機の同カタログをニューライトサービス株式会社及びエームサービス株式会社にそれぞれ送付したものであるから,取引者,需要者に該カタログを頒布したものと認めることができる。
そして,上記の行為は,商標法第2条第3項第8号にいう「商品に関する広告に標章を付して頒布する行為」に該当する。
オ 請求人の主張について
請求人は,乙第4号証及び乙第5号証に記載の記号及び番号は,乙第1号証にある記号,番号及び商品名と異なるものであり,乙第4号証及び乙第5号証に係る頒布物が乙第1号証であると特定することができない旨主張している。
しかしながら,前記(2)ウのとおり,乙第4号証及び乙第5号証の品名欄に記載の「270(W)370(W)」及び「270W 370W」の文字は,語順は異なるものの,乙第1号証のカタログの表紙にある型式番号の数字及び末尾の欧文字と一致することから,被請求人が送付したカタログは乙第1号証と認めることができる。
(4)むすび
以上のとおり,被請求人は,本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者がその請求に係る指定商品について,本件商標と同一と認められる商標の使用をしたことを証明したということができる。
したがって,本件商標の登録は,その請求に係る指定商品について,商標法第50条の規定により取り消すことはできない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲1
本件商標(色彩については,原本参照。)


別掲2
使用商標(色彩については,乙第1号証を参照。)



審理終結日 2018-04-20 
結審通知日 2018-04-25 
審決日 2018-05-15 
出願番号 商願2007-31945(T2007-31945) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (X11)
最終処分 不成立 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 大森 友子
榎本 政実
登録日 2008-01-11 
登録番号 商標登録第5103641号(T5103641) 
商標の称呼 ヤマミズ 
代理人 新池 義明 
代理人 特許業務法人竹内・市澤国際特許事務所 
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