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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W25
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W25
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W25
管理番号 1344068 
審判番号 不服2018-3377 
総通号数 226 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2018-10-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2018-03-08 
確定日 2018-09-28 
事件の表示 商願2016-127287拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲1のとおりの構成よりなり,平成28年6月3日に登録出願された商願2016-60378に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願(分割出願)として,第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として,同28年11月14日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第4980592号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲2のとおりの構成よりなり,平成18年2月3日に登録出願,第25類「履物,運動用特殊靴,被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,仮装用衣服,運動用特殊衣服」を指定商品として,同年8月18日に設定登録されたものであり,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,別掲1のとおり,左から順に,「快適」の漢字,斜めに傾く横長の楕円形の輪郭を背景にしてやや大きく表した「BIZ」の欧文字,真中が白抜きで十字又はプラス記号(+)を配した黒塗り四角状の図形及び「Plus」の欧文字を一連に横書きした構成からなり,中央付近に配された「BIZ」の欧文字は,両端の文字に比して2倍ほど大きく表されなるところ,構成各文字の大きさに多少の相違があり,構成中に楕円形の輪郭及び十字又はプラス記号(+)を含む図形を介在させてなるとしても,構成各文字はゴシック体風の統一した書体で表され,同書,等間隔で,下部をそろえてなり,かつ,極めて近接して横一連に並べて配して表されたものであるから,全体を一体のものとして把握,認識されるとみるのが自然である。
そして,本願商標を構成する「快適」の語は「ぐあいがよくて気持のよいこと。」(株式会社岩波書店 広辞苑第六版)の意味を有し,「BIZ」の語が「職業,商売(business)」等の,「Plus」の語が「・・・を加算して,をプラスして」等の意味をそれぞれ有する英語(小学館ランダムハウス英和大辞典第二版)として知られているとしても,「快適」,「BIZ」及び「Plus」の各語が,本願の指定商品を取り扱う分野において特定の意味合いや具体的な品質等を表す語として使用されている実情も見受けられず,各語を結合した文字部分全体からも,直ちに特定の意味合いを想起させるものではない。さらに,本願商標構成中の楕円形の輪郭及び十字又はプラス記号(+)を配した四角状の図形部分は,特定の意味合いを直ちに想起させない幾何図形と認められ,単に装飾的に配置されているとの印象を与えることから,これよりは特定の観念は生じないとみるのが相当である。
また,本願商標の文字部分全体から生ずる「カイテキビズプラス」の称呼は,これ自体さほど冗長ともいえず,無理なく一連に称呼し得るものであり,楕円形の輪郭及び十字又はプラス記号(+)を配した四角状の図形部分からは,特定の称呼は生じないから,本願商標は「カイテキビズプラス」の称呼を生じるというべきである。
したがって,本願商標は,「カイテキビズプラス」の一連の称呼を生ずるものであって,特定の観念は生じないものである。
(2)引用商標について
引用商標は,別掲2のとおり,上段に「BIZPLUS」の欧文字,その下段にやや小さく「ビズプラス」の片仮名を,普通に用いられる書体で上下二段に横書きした構成からなるところ,下段の片仮名が上段の欧文字の読みを特定したものと無理なく理解できるから,引用商標からは,「ビズプラス」の称呼が生じるものといえる。
また,引用商標の構成中,「BIZPLUS」及び「ビズプラス」の語は,辞書等に載録がなく,特定の意味を持たない造語と認められ,引用商標は,特定の観念が生じないというべきである。
したがって,引用商標は,「ビズプラス」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標及び引用商標の外観は,構成文字において,「BIZ」を共通にし,「Plus」と「PLUS」のつづりを同じくするが,それ以外の構成文字及び図形の有無の差異から,全体の印象が異なり,両者は明瞭に区別できるものである。
本願商標と引用商標の称呼を比較すると,上記(1)のとおり,本願商標からは「カイテキビズプラス」の称呼が生じるものであり,上記(2)のとおり,引用商標からは「ビズプラス」の称呼が生じるものであるから,両商標は,「ビズプラス」の音を同じくするとしても,語頭における「カイテキ」の音の有無に明らかな差異があり,その音数及び音構成が相違するものであるから,それぞれ容易に聴別できる。
そして,両商標は,いずれも特定の観念は生じないことから,観念において比較することはできない。
したがって,本願商標と引用商標とは,観念において比較することができないとしても,外観及び称呼が明らかに相違するから,両商標をそれぞれ同一又は類似の商品について使用しても,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり,本願商標は,引用商標とは類似する商標とはいえず,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 本願商標



別掲2 引用商標



審決日 2018-09-12 
出願番号 商願2016-127287(T2016-127287) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W25)
T 1 8・ 263- WY (W25)
T 1 8・ 261- WY (W25)
最終処分 成立  
前審関与審査官 山田 啓之 
特許庁審判長 早川 文宏
特許庁審判官 瀬戸 俊晶
小出 浩子
商標の称呼 カイテキビズプラスプラス、カイテキビズプラス、カイテキビズ、カイテキ、ビズプラスプラス、ビズプラス、ビズ、ビイアイゼット、プラス 
代理人 伊藤 浩二 

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