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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201616164 審決 商標
不服20203772 審決 商標
不服201426248 審決 商標
不服201323585 審決 商標
不服20152591 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W19
審判 査定不服 商6条一商標一出願 取り消して登録 W19
管理番号 1343117 
審判番号 不服2017-7678 
総通号数 225 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2018-09-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-05-12 
確定日 2018-08-08 
事件の表示 商願2015-96583拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,「制震テープ」の文字を標準文字で表してなり,第16類,第17類及び第19類に属する願書に記載されたとおりの商品を指定商品として,平成27年9月18日に登録出願されたものである。
そして,その指定商品については,当審における平成29年5月12日付け,同年12月26日付け及び同30年5月18日付けの手続補正書をもって,最終的に,第19類「制振用のテープ状ゴム製建築専用材料」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定は,以下の(1)及び(2)のとおり認定,判断し,本願を拒絶したものである。
(1)商標法第6条第1項及び第2項について
本願に係る指定商品の一部の商品については,その内容及び範囲を明確に指定したものとは認めることができないため,本願は,政令で定める商品の区分に従って商品を指定したものと認めることもできない。したがって,本願は商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。
(2)商標法第3条第1項第3号について
本願商標は,「制震テープ」の文字を標準文字で表してなるところ,その構成中の「制」は,「とどめること。おさえること。したがわせること。」等を意味する語であり,「震」は,「ゆれ動く。ふるえる。ふるえおののく。」等を意味する語であり,「テープ」は,「幅がせまく長い,うすい帯状のもの。」等を意味する語であるから,本願商標は全体として「ゆれをおさえるテープ」程の意味合いを理解させるものである。そして,インターネット情報によれば,本願の指定商品を取り扱う業界等において,「制震テープ」は,「高層ビル用の制震装置に用いられる粘弾性体を住宅用の制震部材としてテープ状に加工した商品」を表す語として,使用されている実情がうかがえることから,本願商標をその指定商品に使用した場合,これに接する需要者・取引者は,「制震テープを使用した商品」であることを容易に認識するにとどまるというのが相当である。したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当する。

3 当審の判断
(1)商標法第6条第1項及び第2項について
本願は,その指定商品について,当審において,前記1のとおりに補正された結果,その指定商品の内容及び範囲が明確なものとなり,かつ,政令で定める商品の区分に従ったものとなったと認められる。
その結果,本願の指定商品は,商標法第6条第1項及び第2項に規定の要件を具備するものとなった。
(2)商標法第3条第1項第3号該当性について
本願商標は,前記1のとおり,「制震テープ」の文字からなるところ,その構成中の「制」は,「とどめること。おさえること。したがわせること。」等を意味し,「震」は,「ゆれ動く。ふるえる。ふるえおののく。」等を意味し,また「テープ」は,「幅がせまく長い,うすい帯状のもの。」等の意味を有する語(いずれも,株式会社岩波書店広辞苑「第六版」)として,一般に親しまれていることからすれば,これらの文字全体からは,「ゆれをおさえるテープ」程の意味合いを暗示させる場合があるとしても,これが直ちに本願の指定商品について,商品の品質(用途)等を具体的かつ直接的に表示するものとはいい難いものである。
また,当審において職権をもって調査したところ,原審説示のインターネット情報及び請求人の提出した証拠も含め,「制震テープ」の文字は,請求人及び関係会社のウェブサイト等において,使用が認められるものの,請求人関係以外の第三者が提供する商品として,取引上,普通に用いられていると認められる事実を発見できず,さらに本願の指定商品の取引者,需要者が該文字を商品の品質(用途)を表示したものとして認識するというべき事情も発見できなかった。
そうすると,本願商標は,その構成をもって特定の語義を有することのない一種の造語として認識されているとみるのが相当である。
してみれば,本願商標は,これをその指定商品について使用しても,商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみならなる商標とはいえず,その文字構成において,自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものである。
したがって,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当しない。
(3)まとめ
以上のとおり,本願は,商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備するものとなり,また,本願商標は,同法第3条第1項第3号に該当しないから,これらを理由として本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
審決日 2018-07-18 
出願番号 商願2015-96583(T2015-96583) 
審決分類 T 1 8・ 91- WY (W19)
T 1 8・ 13- WY (W19)
最終処分 成立  
前審関与審査官 豊田 純一 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 網谷 麻里子
榎本 政実
商標の称呼 セーシンテープ、セーシン 

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