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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W28 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W28 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W28 |
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管理番号 | 1342163 |
審判番号 | 不服2018-3603 |
総通号数 | 224 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2018-08-31 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2018-03-13 |
確定日 | 2018-07-25 |
事件の表示 | 商願2015-59676拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第9類、第12類、第14類、第18類、第20類、第21類、第24類、第25類及び第28類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成27年6月24日に登録出願されたものであり、その後、指定商品については、当審における同30年3月13日受付の手続補正書により、第28類「浮袋,水泳用浮き板,水辺で使用する空気注入式の浮き板並びにその部品及び附属品,足ひれ,水泳用足ひれ,ボディボード並びにその部品及び附属品,サーフボード並びにその部品及び附属品,ウェイクボード並びにその部品及び附属品,ウインドサーフィン用のボード並びにその部品及び附属品,サーフボード用バッグ,シュノーケル,水上スキー,サーフィン用・水上スキー用・スキューバダイビング用・ボディーボード用運動用具,運動用具,スケートボード,キックスクーター,スケートスクーター,子供用片足スクーター,ラジオコントロールおもちゃ,ラジオコントロール式航空機おもちゃ,ラジオコントロール式ヘリコプターおもちゃ,ラジオコントロール式マルチコプターおもちゃ,模型おもちゃ用ラジオコントロール受信機及び送信機,おもちゃ,人形,スキーワックス,遊園地用機械器具,愛玩動物用おもちゃ,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,釣り具,昆虫採集用具」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第4784197号商標(以下「引用商標1」という。) ・商標の構成:別掲2のとおり ・登録出願日:平成16年1月8日 ・設定登録日:平成16年7月2日 ・更新登録日:平成26年7月8日 ・指定商品:「犬用鎖,金属製飛び込み台,アイゼン,カラビナ,ハーケン」を含む第6類及び「愛玩動物用ベッド,犬小屋,小鳥用巣箱,揺りかご,幼児用歩行器,スリーピングバッグ」を含む第20類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品 (2)登録第4910376号商標(以下「引用商標2」という。) ・商標の構成:「BENE」の欧文字及び「ベネ」の片仮名を上下二段に書してなるもの ・登録出願日:平成15年11月10日 ・設定登録日:平成17年11月25日 ・更新登録日:平成27年10月13日 ・指定商品:「金属製飛び込み台,アイゼン,カラビナ,ハーケン」を含む第6類及び「スリーピングバッグ」を含む第20類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品 (3)登録第5805656号商標(商願2015-28202:以下「引用商標3」という。) ・商標の構成:「ベネ」の片仮名及び「Bene」の欧文字を上下二段に書してなるもの ・登録出願日:平成27年3月27日 ・設定登録日:平成27年11月13日 ・指定役務:「ろうの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,犬用鎖及び愛玩動物用おもちゃの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物用被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物用ベッド・犬小屋及び小鳥用巣箱の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,愛玩動物用食器・愛玩動物用ブラシ・犬のおしゃぶり・小鳥かご及び小鳥用水盤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,水中ナイフ・水中ナイフ保持具・ウエイトベルト・エアタンク・レギュレーター・ウインドサーフィン用のセイル・水上スポーツ用特殊衣服・ウインドサーフィン用シューズ・サーフィン用運動用具・水上スキー用運動用具・スキューバダイビング用運動用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,釣り具及び釣り用餌の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,昆虫採集用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務 (4)登録第5805048号商標(商願2015-28203:以下「引用商標4」という。) ・商標の構成:「ベネ」の片仮名及び「Bene」の欧文字を上下二段に書してなるもの ・登録出願日:平成27年3月27日 ・設定登録日:平成27年11月6日 ・指定商品及び指定役務:「家庭用テレビゲーム機用プログラム,携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM」を含む第9類、「愛玩動物用被服類」を含む第18類、「愛玩動物用食器,愛玩動物用ブラシ,小鳥かご,小鳥用水盤」を含む第21類、「愛玩動物用おもちゃ,犬のおしゃぶり,囲碁用具,将棋用具,歌がるた,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,トランプ,花札,マージャン用具,遊戯用器具,ビリヤード用具,サーフィン用・水上スキー用・スキューバダイビング用運動用具,釣り具,昆虫採集用具,遊園地用機械器具」を含む第28類、第3類、第5類、第8類、第10類、第11類、第12類、第14類、第16類、第24類、第25類、第26類、第27類、第29類及び第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品並びに第35類、第38類、第39類、第41類、第42類、第43類、第44類及び第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務 (5)国際登録第1013452号商標(以下「引用商標5」という。) ・商標の構成:「BENE」の欧文字を書してなるもの ・国際商標登録出願日(事後指定日):2011年(平成23年)10月17日 ・設定登録日:平成25年12月20日 ・指定商品:第20類「Furniture, furniture for the fields of homes, offices and objects.」 (6)国際登録第675059号商標(以下「引用商標6」という。) ・商標の構成:別掲3のとおり ・国際商標登録出願日(事後指定日):2011年(平成23年)10月17日 ・設定登録日:平成25年11月15日 ・指定商品:第20類「Furniture for dwellings, offices, buildings, mirrors.」 3 当審の判断 (1)本願商標と引用商標5及び6との類否 本願の指定商品は、前記1のとおり補正された結果、引用商標5及び6の指定商品と類似しない商品となったものと認められる。 したがって、本願商標と引用商標5及び6とに係る本願の拒絶理由は、解消した。 (2)本願商標と引用商標1ないし4との類否 ア 本願商標 本願商標は、別掲1のとおり、一部を白抜きした黒色の曲線を有するアルファベットの「v」をモチーフとした図形(以下「図形部分」という。)の右側に、「vene」の欧文字を書してなるもの(以下「文字部分」という。)であるところ、図形部分と文字部分は、間隔を設けて配置されていることから、両者は視覚上、明確に分離して看取されるものである。 そして、図形部分は、何らかの意味合いを直ちに想起させるものではないから、特定の称呼及び観念は生じないものである。 また、文字部分を構成する「vene」の欧文字は、「静脈」の意味を表すドイツ語として、辞書に載録が認められるものの、我が国において広く知られている語とは認められないから、特定の語義を有しない一種の造語として理解されるとみるのが相当であるところ、欧文字からなる造語の場合は、我が国で一般に普及したローマ字又は英語の読みに倣って称呼されるものであるから、該文字は、ローマ字風に読めば、「ベネ」の称呼を、我が国において親しまれた英語の「vehicle」(ヴィークル)や「Venus」(ヴィーナス)の読みに倣えば、「ヴィーネ」の称呼をも生じるものである。 そうすると、本願商標は、その構成上、図形部分と文字部分とは、それぞれが分離して看取されるものであって、かつ、観念上のつながりもないことから、その構成中の図形部分と文字部分とが常に不可分一体のものとしてのみ認識されるものとはいい難いものである。 してみれば、本願商標においては、図形部分及び「vene」の文字部分(以下「要部」という場合がある。)が、要部としてそれぞれ独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものというべきである。 したがって、本願商標は、該「vene」の文字部分に相応して、「ベネ」又は「ヴィーネ」の称呼を生じるものであり、また、特定の観念を生じないものである。 イ 引用商標1ないし4 (ア)引用商標1は、別掲2のとおり、左から順に、角の1つが丸い縦の太線と半円を組み合わせてなる黒色の図形、中央に直角の切込みが入った黒色の円、中央に縦の切り込みが入った角の一部が丸い黒色の正方形、中央に直角の切込みが入った黒色の円と看取されるものを横一列に配置してなるところ、その全体の構成は、いずれの部分も、特定の文字を表したものと明確に認識することができないほど図案化されているものであるから、引用商標1は、全体として、特定の文字又は意味合いを直ちに想起させることのない図形を表したものとみるのが相当である。 そうすると、引用商標1は、特定の称呼及び観念を生じないものである。 (イ)引用商標2は、「BENE」の欧文字及び「ベネ」の片仮名を上下二段に書してなり、引用商標3及び4は、「ベネ」の片仮名及び「Bene」の欧文字を上下二段に書してなるところ、その構成中の「BENE」及び「Bene」の文字は、「善」又は「良」の意味を有する英語として、辞書に載録が認められるものの、我が国において広く一般に知られている語とは認められないから、特定の語義を有しない一種の造語として理解されるとみるのが相当であり、また、その構成中の「ベネ」の片仮名は、「BENE」又は「Bene」のそれぞれの読みを表すと無理なく理解されるものである。 そうすると、引用商標2ないし4は、その構成文字に相応して、「ベネ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 ウ 本願商標と引用商標1ないし4の類否 (ア)本願商標と引用商標1の類否について検討するに、外観においては、本願商標は、図形部分と「vene」の文字部分を結合してなるものであるのに対して、引用商標1は、前記イ(ア)のとおり、全体として、特定の文字を認識することができない図形を表してなると理解されるものであるから、全体の構成を異にするものであり、また、本願商標の要部と引用商標1との対比においても、本願商標の要部が「vene」の欧文字からなるものであるのに対して、引用商標1は、図形を表してなるものと理解されるから、その印象が著しく相違するものである。 そうすると、本願商標と引用商標1は、外観上、判然と区別し得るものである。 次に、称呼においては、本願商標は、「ベネ」又は「ヴィーネ」の称呼を生じるものであり、引用商標1は、称呼を生じないものであるから、両者は、称呼上、比較することができない。 また、観念においては、本願商標と引用商標1は、特定の観念を生じないものであるから、両者は、観念上、比較することができない。 してみれば、本願商標と引用商標1とは、外観において、その構成が異なるものであって、互いの印象が著しく相違し、判然と区別し得るものであるから、称呼及び観念において比較できないとしても、これらを総合して全体的に考察すれば、本願商標は、引用商標1と商品の出所について混同を生ずるおそれのない非類似の商標というのが相当である。 (イ)本願商標と引用商標2ないし4の類否について検討するに、外観においては、両商標は、図形の有無の差異を有することから、全体の構成を異にするものである。 また、本願商標の要部である欧文字部分「vene」と、引用商標2の欧文字部分「BENE」並びに引用商標3及び4の欧文字部分「Bene」とは、最も目立つ語頭の文字が「v」と「B」とで相違するものであり、この差異は、全体を構成する文字数が4文字と少ない文字数においては、それぞれが異なる語であるとの印象を強く与えるものであることに加えて、その書体においても差異を有することからすれば、両者は、その印象が著しく相違するものである。 そうすると、本願商標と引用商標2ないし4は、外観上、判然と区別し得るものである。 次に、称呼においては、本願商標は、「ベネ」又は「ヴィーネ」の称呼を生じるものであり、引用商標2ないし4は、「ベネ」の称呼が生じるものであるから、両者は、「ベネ」の称呼を共通にする場合があるものである。 そして、観念においては、本願商標と引用商標2ないし4は、特定の観念を生じないものであるから、両者は、観念上、比較することができない。 してみれば、本願商標と引用商標2ないし4とは、「ベネ」の称呼を共通にする場合があるとしても、外観においては、全体の構成を異にし、かつ、本願商標の要部と引用商標2ないし4との対比においても、構成文字に目立った差異を有するものであって、その印象が相違し、判然と区別し得るものであるから、称呼の共通性が外観における差異を凌駕するとはいい難く、また、観念においては、比較することができないものであるから、これらを総合して全体的に考察すれば、本願商標は、引用商標2ないし4と商品又は役務の出所について混同を生ずるおそれのない非類似の商標というのが相当である。 エ まとめ 以上のとおり、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲1 本願商標 別掲2 引用商標1 別掲3 引用商標6 |
審決日 | 2018-07-10 |
出願番号 | 商願2015-59676(T2015-59676) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
WY
(W28)
T 1 8・ 263- WY (W28) T 1 8・ 261- WY (W28) |
最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 箕輪 秀人 |
特許庁審判長 |
井出 英一郎 |
特許庁審判官 |
榎本 政実 渡邉 あおい |
商標の称呼 | ベネ、ベーネ、ブイ |
代理人 | 川野 陽輔 |
代理人 | 佐川 慎悟 |
代理人 | 大窪 智行 |
代理人 | 江部 陽子 |
代理人 | 小林 基子 |