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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) X03
管理番号 1341204 
審判番号 取消2016-300772 
総通号数 223 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2018-07-27 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2016-10-31 
確定日 2018-05-28 
事件の表示 上記当事者間の登録第5325839号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 登録第5325839号商標の指定商品中、第3類「香料類」についての商標登録を取り消す。 審判費用は、被請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5325839号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおりの構成からなり、平成21年9月25日に登録出願、第3類「化粧品,香料類」を指定商品として、同22年5月28日に設定登録されたものである。
そして、本件審判の請求の登録は、平成28年11月14日である。
なお、本件審判において、商標法第50条第2項に規定する「その審判の請求の登録前3年以内」とは、平成25年(2013年)11月14日ないし同28年(2016年)11月13日である(以下「要証期間」という場合がある。)。

第2 請求人の主張
請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を、審判請求書、審判事件弁駁書、口頭審理陳述要領書及び上申書において、要旨以下のように主張し、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第6号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品中の第3類「香料類」について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、商標法第50条第1項の規定により取消されるべきである。
2 審判事件弁駁書における主張
(1)被請求人は、「本件商標は本件審判請求の登録前3年以内に商標権者によって、指定商品『香料類』について使用されているものであり、」との主張を行っているが、被請求人が本件商標を使用しているとする商品(以下「使用商品」という。)は、指定商品「香料類」ではなく、「化粧品」についての使用であり、上記被請求人の主張は、認められるべきものではなく、誤りである。
(2)被請求人が、「乙第1号証は、株式会社集英社発行の雑誌「SPUR」(シュプール)・・・。したがって、登録商標の使用をしているといえる。」と主張し、また、「商品の使用説明書(乙2)の外面写真に『AYUS』の商標を付して使用し、該説明書の外面拡大写真には『発売元:有限会社インアンドヤン』とある。したがって、本件商標権者である有限会社インアンドヤンは、登録商標を使用しているといえる。」と主張している点は、容認し得ない。けだし、本件商標は、上段にやや図案化された欧文字で「AYUS」、下段に片仮名で「アーユス」と上下二段に書されてなるものであるから、本件商標と類似する商標の使用にすぎず、本件商標の使用ではない。
(3)被請求人は、「また、該使用説明書の内面写真の<使用方法>欄には、『・・・適量を手のひらに取り、精油の香りを3回ほど深呼吸するように身体の中に浸透させます。・・・』と記載されている。このことから、『第3類 香料類』の下位概念にあたる精油(エッセンシャルオイル)に使用しているといえる。」と主張しているが、到底容認し得るものではない。
ア 乙第2号証の<外面写真>には【使用上の注意事項】の欄があり、「○化粧品ですので決して口にしないようにご注意ください。」との記載から「化粧品」であること、また、「天然精油を配合しております。」との記載から「天然精油」ではなく、「天然精油を配合」しているものであることが明らかである。したがって、使用商品は、「化粧品」であって、「香料類」についてのものではない。
イ 甲第3号証は、「特許庁商標課編 商品及び役務の区分解説[国際分類第9版対応] 社団法人発明協会発行」の抜粋であり、12頁に以下の説明がなされている。
「香料類
この概念には、植物性天然香料、その他の各種香料及びそれらを原料として製造される薫料が含まれる。・・・
<薫料>
芳香を発することを主目的とする製品のうち、主として人の肌につけて使用されるものは、本類「化粧品」の中の<香水類>に属し、それ以外で各種香料を除いたものがこの概念に属する。」
「化粧品
この概念には、薬事法(昭和35年法律第145号)に規定する“化粧品”の大部分及び“医薬部外品”のうち、人体に対する作用が緩和なものであって、身体を清潔にし、美化し、容貌を変え又は皮膚若しくは毛髪をすこやかに保つことを目的として、身体に塗擦、散布等の方法で使用するものが含まれる。女性用のみならず、男性用又は乳児用のものもすべてこの概念に属する。」
しかして、被請求人の提出に係る乙第2号証の「・・・適量を手のひらに取り、精油の香りを3回ほど深呼吸するように身体の中に浸透させます。・・・」の記載からみると、「精油の香り」とあり、「精油」ではないことは明らかであり、使用商品は、「天然精油を配合」しているものであるから、「香料類」ではなく、「化粧品」に属するものであることは明らかである。
(4)被請求人は、「加えて、乙第3号証は、商品の包装箱であり、・・・背面拡大写真には[全成分]が表示されている。使用商品の成分のうち、ダマスクバラ花油、オニサルビア油、ローズウッド油、ベチベル根油及びニュウコウジュ油は精油である。したがって、使用商品は精油をブレンドしたものであり、これにマカデミアナッツ油、ローズヒップ油を精油の希釈化等(肌につけるもので、肌への効用もあり)の目的で使用しているものである。したがって、このことから、使用商品は香料類に属するものであるといえる。」と記載している。
ア 使用商品は、天然精油そのものを製造、販売するものではなく、「天然精油を配合」したものであり、この点については、被請求人も「使用商品の成分のうち、ダマスクバラ花油、オニサルビア油、ローズウッド油、ベチベル根油及びニュウコウジュ油は精油である。したがって、使用商品は精油をブレンドしたものであり」とする主張であるから、請求人の主張と相反するものではない。
イ また、被請求人は、使用商品を「マカデミアナッツ油、ローズヒップ油を精油の希釈化等(肌につけるもので、肌への効用もあり)の目的で使用」しているものであると述べている。
しかして、被請求人のこのような主張は、甲第3号証に示す上記(3)イに記載の「化粧品」と正に同一の主張をしているのであって、「香料類」であるとの主張にはならないものである。
ウ 以上であるから、被請求人が、「使用商品は香料類に属するものであるといえる」との主張は、的を射たものでないことは明らかである。
(5)被請求人は、「受注リスト」(乙4)、「納品書&請求書」(乙5)、「預金通帳」(乙6)を提出しているが、請求人が主張する本件商標の取消審判事件とのかかわりが明らかではなく、いかなる点を立証する意図があるのか不明である。
(6)被請求人は、「本件商標は本件審判請求の登録前3年以内に商標権者によって、指定商品『香料類』について使用されているものであり、商標法第50条第1項の規定により取消されるべきものでない。」との主張であるが、本件商標は「化粧品」についての使用であり、「香料類」についての使用ではないから、本件商標は取り消されるべきである。
3 口頭審理陳述要領書における主張
(1)要証期間における本件商標の使用について
被請求人は、新たな証拠として、乙第1号証の2を提出し、これは、「株式会社集英社発行の雑誌『SPUR』(シュプール)2015年6月号(2015年4月23日発売)の235頁に掲載されたものである。」と主張する。しかしながら、上記発売日を特定する奥付等もなく、請求人は、被請求人の前記記載については、不知である。
また、審理事項通知書において、「乙第1号証ないし乙第3号証は、・・・いずれにも『AYUS』の標章が付されていることが認められるが、これらの写真の撮影者・撮影場所・撮影日等が不明である。」旨の認定に対しては、乙第1号証の2も同様の認定がなされるものと解されるが、被請求人は前記認定に関する記載をしていない。
(2)使用者について
被請求人は、「また、乙第2号証の商品説明書の写真には、本件商標権者と異なる住所が記載されているとのことであるが、これに対しては、乙第7号証として、本件商標の商標登録原簿を提出する。このことから、乙第2号証に記載の住所は、以前の商標権者の住所であることが確認できる。」と主張する。この主張については、請求人も認め、その余の点については、不知である。
けだし、審理事項通知書において、「・・・商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれの者による使用を立証しているのか明らかではない。」旨の認定に対しては、何らの書証の提出もなく、また、被請求人の主張も明らかではないからである。
(3)使用商品について
ア 被請求人は、「この商品が『化粧品』又は『香料類』の二者択一の関係にあるのではなく、『香料類』であると同時に『化粧品』であり、2面性のある商品であるといえる。」と主張する。しかしながら、被請求人の主張は、商品の特定という面を理解しておらず、誤りである。
請求人は、使用商品が「化粧品」であることを主張しており、被請求人の提出に係る乙第2号証の【使用上の注意事項】には、「○化粧品ですので決して口にしないようご注意ください。」の記載があり、被請求人の「『香料類』であると同時に『化粧品』であり、」との主張は、正に、「化粧品」であることを認めているものである。商品の特定と商品が類似するか、非類似の商品であるかの概念は別のものであって、被請求人の「『香料類』であると同時に『化粧品』であり、2面性のある商品」であるとの主張は、商品の特定の概念を理解し得ないものといわねばならない。
イ 被請求人は、「技術が日進月歩で進歩しニーズが多様化する現代社会において、世の中に出現するあらゆる商品を、一つの商品区分中の一の商品にしか属し得ないものとして画一的に扱うことは、商標法の趣旨に沿わない。」と主張する。しかしながら、請求人は商標法第50条第1項の取消審判の事件を請求しているのであるから、被請求人の主張は的を射たものではない。
また、被請求人は、「『香料類』と『化粧品』を非類似商品として扱っている特許庁の運用」と主張する。この点は、請求人も異論を挾むところではないが、その余の主張は、本件商標法第50条第1項の取消審判の事件とは何らかかわりのない主張である。
ウ 被請求人は、「『肌につけるものであり、肌への効用もあり』と記載しているように、肌につける事もできるものであることから、使用している商品が化粧品であることを否定しているものではない。」と主張する。この主張は、被請求人の主張に係る使用商品が「化粧品」であることを自白しているものである。
したがって、請求人も使用商品が「化粧品」であることを認めるものである。
しかして、被請求人は、「乙第3号証の包装箱の<背面拡大写真>には、全成分が記載されており、このうち、ダマスクバラ花油、オニサルビア油、ローズウッド油、ベチベル根油及びニュウコウジュ油は精油である。これに、マカデミアナッツ油、ローズヒップ油を精油の希釈化のために使用しているものである。」と述べているが、商標法上の商品と成分表記とを誤解しているように解される。
エ 請求人の提出に係る甲第3号証の「化粧品」の欄には、上記2(3)イのとおり記載されており、使用商品の「肌につけるものであり、肌への効用もあり」との記載から、使用商品が「化粧品」であることを被請求人自らが認めているものである。
オ 被請求人は、「使用商品の成分のうち、ダマスクバラ花油、オニサルビア油、ローズウッド油、ベチベル根油及びニュウコウジュ油は精油である。したがって、使用商品は精油をブレンドしたものであり」と主張する。
すなわち、使用商品は、「精油」として商品を販売するのではなく、そのブレンドの配合割合なども明らかではなく、その成分は、精油をブレンドしたものであり、かかる成分の表記をもって、被請求人の「『香料類』であると同時に『化粧品』であり、2面性のある商品」であるとの主張は誤りである。
カ 例えば、国際分類第3類の「『化粧品』の5 頭髪用化粧品」の欄には、「ヘアートニック」が含まれる。甲第4号証に示すように、成分表記に「香料」が含まれているとしても、商品としては「化粧品」に属するものである。
以上であるから、被請求人も認めているように、使用商品は、「化粧品」である。
キ 被請求人は、「『アロマテラピー用精油』(04D01)は、『TM5IDリスト』、『WIPO Madrid Goods and Services Manager』においても採用されている表現であり、『アロマオイル』は、特許庁の審査において採用されている表現である。『アロマセラピー』とは、辞書によると、薬草・花などの香りの成分を用いて、神経の鎮静やストレスの軽減を図り、心身の健康を保たせようとするもの。アロマセラピー。芳香療法。(出典;デジタル大辞泉)である。」と主張する。しかしながら、本件商標法第50条第1項の取消審判の事件とは何ら関わりのない主張である。
ク 被請求人は、「乙第2号証の商品説明書<外面写真>にあるように、『・・・適量を手のひらに取り、精油の香りを3回ほど深呼吸するように身体の中に浸透させます。・・・』と記載されており、更に、『深呼吸をするときには、ピンクの光をイメージして、・・・(ピンクの色は幸福感やこころのあたたまりを感じさせ・・・)』との記載がある。したがって、手に取った時点での深呼吸は、化粧品としての効能を発揮するものではなく、アロマテラピー用精油としての効能であるといえる、また、ボディやフェイスに商品を浸透させた後であっても、深呼吸によって効能を有するのであり、この場合には、アロマテラピー用精油としてほか、化粧品としても効能を有する商品であるといえる。」と主張する。しかしながら、被請求人の主張は誤りである。
けだし、被請求人は、「使用商品の成分のうち、ダマスクバラ花油、オニサルビア油、ローズウッド油、ベチベル根油及びニュウコウジュ油は精油である。したがって、使用商品は製油をブレンドしたものであり」と主張しており、「アロマテラピー用精油」なる概念は全く記載されていないからである。
加えて、使用商品の特定において、上記「・・・アロマテラピー用精油としてほか、化粧品としても効能を有する商品であるといえる。」との主張は、誤りであるといわざるを得ない。
ケ 被請求人は、「なお、化粧品の下位概念にあたる『香水』は、辞書によると、『よい香りのする水。化粧品の一。香料をアルコ?ルに溶かしたもの。身体・衣服などにふりかけて、香りを楽しむ。』(出典;大辞林 第三版)であり、香りを楽しむものである『香水』と、神経の鎮静やストレスの軽減を図り、心身の健康を保たせようとする『アロマテラピー用精油』とは、全く異なる商品であるといえる。肌につけるかどうかで、一律に化粧品か香料類かを判断するのは、妥当性に欠け、例えば、薬剤としての塗り薬と化粧品では、効能によって区別されているのであり、本商品の効能や使用方法からいって、香料類である側面を否定することはできないものである。」と主張する。しかしながら、被請求人の主張は的を射たものではない。
(4)審理事項通知書の「1(2)乙第5号証について」は、乙第5号証のみでは、「・・・本件取消請求に係る指定商品『香料類』に含まれる商品についての取引であることが確認できない。」旨の認定であり、これを被請求人は、新たな証拠である乙第1号証の2により立証しようとしているようであるが、乙第1号証の2は、「株式会社集英社発行の雑誌『SPUR』(シュプール)2015年6月号(2015年4月23日発売)の235頁に掲載」されたものであり、これが「乙第5号証No.2ないしNo.4の『納品書&請求書』」とどのような関係についてのものかが明らかではなく、乙第5号証について依然として、立証されているものではない。
4 上申書における主張
(1)被請求人により上申書で提出された乙第8号証は、商品カタログ(写し)であるところ、発行日付、印刷日、発行者等が明らかではなく、要証期間の商品であると特定するための証拠とすることができない。
(2)また、乙第9号証は、口頭審理において、乙第1号証の2の商品と関係のある他社商品が販売されている実例として提出されたWebページ(写し)のようであるが、要証期間のものではない。
そもそも被請求人の提出に係る乙各号証からなる証拠において、「アロマオイル」なる記載があるものはなく、本件商標に係る商品との関係が全く関係のないものであるにもかかわらず、提出の意図が明らかではなく、証拠たり得ないものである。
(3)請求人の主張の整理
ア 本件商標について
本件商標は、上記第1のとおりである。
本件商標の指定商品である「化粧品」と「香料類」とが非類似の商品として取り扱われるものであることは被請求人も認めるところである。
イ 本件商標の使用について
(ア)請求人は、審判事件弁駁書において、使用商品は、「香料類」ではなく、「化粧品」についての使用であることを主張している。
(イ)被請求人の提出に係る乙第2号証(商品説明書)の<外面写真>の【使用上の注意事項】の欄には、「○化粧品ですので決して口にしないようにご注意ください。」の記載及び「容量:美容オイル 15ml」の記載がある(審理事項通知書にも同様の認定がなされている)。
(ウ)前記「美容オイル」は、商品及び役務の区分である国際分類第3類の「化粧品」に属する商品であることは明らかである(甲5)。
ウ 被請求人が提出した乙第1号証の2について
(ア)請求人は、口頭審理において、乙第1号証の2が要証期間のものであることを確認した。
(イ)しかしながら、被請求人の提出に係る乙第1号証の2は、雑誌に掲載された内容がどのような位置づけのものであるか等が明らかではなく、被請求人が、かかる掲載内容をもって「香料類」の使用であると主張することは到底納得し得るものではないので、請求人は、乙第1号証の2と同一の雑誌を新たに入手した。そして、この雑誌、すなわち、「株式会社 集英社発行 シュプール2015年6月号(毎月23日発売)4月23日発売 2015 No.308」を甲第6号証の1ないし甲第6号証の7として提出する。これらの証拠からみて、本件商標は「化粧品」に関する使用であって、「香料類」に関する使用とすることはできないものである。
エ 被請求人は、乙第1号証の2にある商品と同様に精油を希釈して精油の効能のある他社の商品が販売されている実例等として、乙第9号証を提出したが、そもそも、被請求人の提出に係る乙第1号証の2等の各書証をみても、「アロマオイル」、「アロマテラピー」なる言葉が生じる余地はなく、また、その使用もなされていないところである。
したがって、乙第9号証が本件商標の使用と何らかかわりのないものであることは明らかであり、乙第9号証がいかなる意味合いで本件商標の指定商品である「香料類」との関係があるのか理解し得ないものである。
以上であるから、被請求人提出の上申書における「乙第1号証の2にある商品と同様に精油を希釈して精油の効能のある他社商品が販売されている実例について」の主張は、本件商標の使用とは全く関係のないものである。
オ また、被請求人提出の上申書において「乙第8号証には、『?アロマテラピーの第一人者○○氏とMake-up artist△△のコラボ美容オイルが発売されました。』とあり、使用商品がアロマテラピーと関連のある商品である事がうかがえる。」との主張をしているが、「アロマテラピーの第一人者○○氏」と記載されているだけで、そのコラボされた商品は「美容オイル」であり、「化粧品」であり、「香料類」に属するものではない。
そもそも、被請求人の「アロマテラピー」と関連するとの主張は、本件商標が使用されるとする乙各号証をみても示唆も開示もされているものではなく、その主張そのものが妥当なものではない。

第3 被請求人の主張
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を、審判事件答弁書、口頭審理陳述要領書及び上申書において、要旨以下のように主張し、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第9号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 審判事件答弁書における主張
(1)本件商標権者は、平成24年10月頃より現在まで、商品の容器にデザイン化された「AYUS」の商標(別掲2、以下「本件使用商標」という。)を付して使用している(乙1)。
乙第1号証は、株式会社集英社発行の雑誌「SPUR」(シュプール)2017年1号(2016年11月23日発売)の226頁に掲載されたものである。したがって、本件商標の使用をしているといえる。
(2)商品の使用説明書(乙2)の外面写真に本件使用商標を付して使用し、該説明書の外面拡大写真には「発売元:有限会社インアンドヤン」とある。したがって、本件商標権者である有限会社インアンドヤンは、本件商標を使用しているといえる。
また、該使用説明書の内面写真の<使用方法>欄には、「・・・適量を手のひらに取り、精油の香りを3回ほど深呼吸するように身体の中に浸透させます。・・・」と記載されている。このことから、「第3類 香料類」の下位概念にあたる「精油(エッセンシャルオイル)」に使用しているといえる。
加えて、乙第3号証は、商品の包装箱であり、その正面写真から本件使用商標が使用されていることがわかり、更に、背面拡大写真には[全成分]が表示されている。使用商品の成分のうち、ダマスクバラ花油、オニサルビア油、ローズウッド油、ベチベル根油及びニュウコウジュ油は精油である。したがって、使用商品は精油をブレンドしたものであり、これにマカデミアナッツ油、ローズヒップ油を精油の希釈化等(肌につけるもので、肌への効用もあり)の目的で使用しているものである。したがって、このことから、使用商品は「香料類」に属するものであるといえる。
(3)加えて、例えば、「受注リスト」(乙4)の6葉目のアシスタント(H28.5.23)欄には、代金9,720円、商品発送日(H28.5.24)、入金日(H28.5.25)、払込金(9,720円)となっている。このことは、「納品書&請求書」(乙5の2)の合計金額9,720円(2016年5月24日)、「預金通帳」(乙6)の5葉目の「28-5-25」欄にある振込金額9,720円と一致する。したがって、実際に取引が行われていたことは明らかである。
2 口頭審理陳述要領書における主張
(1)要証期間における本件商標の使用について
新たな証拠として、乙第1号証の2を提出する。これは、株式会社集英社発行の雑誌「SPUR」(シュプール)2015年6月号(2015年4月23日発売)の235頁に掲載されたものである。(A)は該雑誌の表紙、(B)は商品の掲載頁、(C)は商品の拡大写真、(D)は会社名等の拡大写真である。該雑誌は、2015年4月23日発売のものであって、要証期間内である。このような雑誌への掲載は、商標法第2条第3項第8号の商品等に関する広告等に標章を付して頒布等する行為に該当し、本件商標を使用しているといえる。
(2)使用者について
乙第1号証の商品写真には、本件商標権者が本件商標を使用するものであると、認め得る表示がないとのことであるが、新しく提出した乙第1号証の2の(D)には、本件商標権者と認め得る表示があり、確認することができる。
また、乙第2号証の商品説明書の写真には、本件商標権者と異なる住所が記載されているとのことであるが、これに対しては、乙第7号証として、本件商標の商標登録原簿を提出する。このことから、乙第2号証に記載の住所は、本件商標権者の以前の住所であることが確認できる。
さらに、乙第3号証の商品の包装箱の写真の「発売元」と「製造販売元」との関係については、「製造販売元」の株式会社シェーラは、海外より精油の輸入、配合、ビン詰め密封、箱入れまでを行ってパッキングし、本件商標権者に納品を行っている。これに対して、「発売元」の有限会社インアンドヤンは、本件商標に係る商品を販売しており、本件商標権者の使用を立証しようとしているものである。乙第3号証に示すように、商品の包装に標章を付しており、商標法第2条第3項第1号に該当する。また、乙第3号証ないし乙第6号証により、商品の包装に標章を付して譲渡等をする行為であり、商標法第2条第3項第2号に該当する。
(3)使用商品について
ア 乙第2号証の<外面写真>において、「化粧品ですので?」、「容量:美容オイル 15ml」とあることにより、この商品は「化粧品」に属すると推認される、とのことである。しかしながら、この商品が「化粧品」又は「香料類」の二者択一の関係にあるのではなく、「香料類」であると同時に「化粧品」であり、2面性のある商品であるといえる。
イ 技術が日進月歩で進歩しニーズが多様化する現代社会において、世の中に出現するあらゆる商品を、一つの商品区分中の一の商品にしか属し得ないものとして画一的に扱うことは、商標法の趣旨に沿わない。商標法第1条が「商標を保護することにより、商標の使用をする者の業務上の信用を図り、もって産業の発達に寄与し、あわせて需要者の利益を保護すること」を商標保護の目的として掲げている趣旨は、登録商標と同一又は類似する商標が第三者により指定商品と同一又は類似する商品に使用されることによって、商品の出所や品質についての混同、誤認が生じ、商標使用者の業務上の信用が害され、消費者も不利益を被る事態を防止することにある。
ウ 本件についていうと、本件商標の登録が指定商品「香料類」について取り消された場合、「香料類」と「化粧品」を非類似商品として扱っている特許庁の運用の下では第三者が本件商標と同一の商標について「香料類」を指定商品とする商標登録を受けることも可能になるのであって、このような事態は、使用商品と当該第三者の商品との間に混同、誤認を生じさせることが必至であり、商標法の目的に反する結果を招来することが明らかである。
エ 本件についてみると、「肌につけるものであり、肌への効用もあり」と記載しているように、肌につけることもできるものであることから、使用している商品が化粧品であることを否定しているものではない。しかしながら、乙第3号証の包装箱の<背面拡大写真>には、全成分が記載されており、このうち、ダマスクバラ花油、オニサルビア油、ローズウッド油、ベチベル根油及びニュウコウジュ油は精油である。これに、マカデミアナッツ油、ロ?ズヒップ油を精油の希釈化のために使用しているものである。
オ 例えば、「アロマテラピー用精油」(04D01)は、「TM5IDリスト」、「WIPO Madrid Goods and Services Manager」においても採用されている表現であり、「アロマオイル」は、特許庁の審査において採用されている表現である。「アロマテラピー」とは、辞書によると、「薬草・花などの香りの成分を用いて、神経の鎮静やストレスの軽減を図り、心身の健康を保たせようとするもの。アロマセラピー。芳香療法。」(出典;デジタル大辞泉)である。
カ そうしてみると、乙第2号証の商品説明書<外面写真>には、「・・・適量を手のひらに取り、精油の香りを3回ほど深呼吸するように身体の中に浸透させます。・・・」と記載されており、更に、「深呼吸をするときには、ピンクの光をイメージして・・・(ピンクの色は幸福感やこころのあたたまりを感じさせ・・・)」との記載がある。したがって、手に取った時点での深呼吸は、化粧品としての効能を発揮するものではなく、アロマテラピー用精油としての効能であるといえる。また、ボディやフェイスに商品を浸透させた後であっても、深呼吸によって効能を有するのであり、この場合には、アロマテラピー用精油としての効能のほか、化粧品としても効能を有する商品であるといえる。
キ なお、化粧品の下位概念にあたる「香水」は、辞書によると、「よい香りのする水。化粧品の一。香料をアルコ?ルに溶かしたもの。身体・衣服などにふりかけて、香りを楽しむ。」(出典;大辞林 第三版)であり、香りを楽しむものである「香水」と、神経の鎮静やストレスの軽減を図り、心身の健康を保たせようとする「アロマテラピー用精油」とは、全く異なる商品であるといえる。肌につけるかどうかで、一律に化粧品か香料類かを判断するのは、妥当性に欠け、例えば、薬剤としての塗り薬と化粧品では、効能によって区別されているのであり、使用商品の効能や使用方法からいって、香料類である側面を否定することはできないものである。
(4)乙第5号証について
新たに提出した証拠乙第1号証の2には、「アーユス セラム フェイス&ボディ」、「インアンドヤン」の記載及び商品の画像が掲載されている。したがって、乙第5号証の商品について取引が行われていたことを示すものである。
よって、上記行為は、商標法第2条第3項第1号の商品等に標章を付する行為、同項第2号の商品等に標章を付したものを譲渡等する行為に該当する。
3 上申書における主張
(1)乙第5号証の2ないし4の商品と整合する商品カタログについて
「AYUS」の商品カタログとして、乙第8号証を提出する。乙第8号証には、本件使用商標を付した商品が掲載されており、「アーユス セラム ブレンドオイル フェイス&ボディ」との表記がある。さらに、「有限会社インアンドヤン」の記載がある。したがって、乙第5号証の2ないし4の記載と整合がとれることが確認できる。
(2)乙第1号証の2にある商品と同様に精油を希釈して精油の効能のある他社商品が販売されている実例について
他社商品の販売の実例について、乙第9号証を提出する。乙第9号証には「不安・緊張用アロマオイル」、「アロマオイル」の記載があり、香料類の下位概念の商品が販売されていることが分かる。「配合オイル」の項には、「[配合エッセンシャルオイル(純正100%)]バジル・ディル・コリアンダー・マジョラム・メリッサ」との記載があり、これらは精油である。
また、「[使用キャリアオイル]有機栽培のホホバオイル(低温圧搾法)」との記載があり、これは精油を希釈するオイルである。したがって、本商品が精油を希釈したものであることが分かる。
さらに、「使い方」の項には、「?手首やあごのあたりにアロマオイルをつけ、自然に香りを嗅げるようにするのがおすすめです。」との記載があり、「不安感によって心身が緊張することが少なくなり、物事に対する集中力を増す効果も期待できます。」と記載されており、これは精油の効能である。
以上のことから、精油を希釈して精油の効能のある他社商品が販売されていることが分かる。
(3)「使用商品とアロマテラピー用精油の関係が不明である。」との主張に対する反論
乙第8号証には、「?アロマテラピーの第一人者○○氏とMake-up artist△△のコラボ美容オイルが発売されました。」とあり、使用商品がアロマテラピーと関連のある商品であることがうかがえる。また、「ローズオイルを4種の精油で絶妙なバランスで配合?」とあり、精油がメインの商品であるといえる。なお、ローズオイルも精油である。さらに、「ローズオイルは女性ホルモンの働きを整え、代謝がよくなり沈んだ気持ちに安らぎを与え、ストレスや精神疲労からくる免疫力の低下を緩和させるなど女性特有の症状に効果的です。」との記載がある。これは、アロマテラピー用精油の効能である。
以上のことから、使用商品が「アロマテラピー用精油」又は希釈化した「アロマテラピー用精油」であるといえる。

第4 当審の判断
1 被請求人の提出した証拠及び同人の主張によれば以下の事実が認められる。
(1)乙第2号証について
乙第2号証は、商品説明書の写真の写しであるところ、1葉目の「<外面写真>」には、本件使用商標が表示され、その下に、「SERUM BREND OIL/FACE&BODY/100% Organic/Damaskrose oil」の文字が表示され、「使用上の注意事項」として「・・・○化粧品ですので決して口にしないようご注意ください。」の記載、「容量:美容オイル15ml 9,450円(税込)」の記載がある。また、「お問い合わせ先」として「発売元:有限会社インアンドヤン/〒153-0065東京都目黒区中町1-20-4」の記載があるが、この住所は、商標登録原簿(乙7)によれば、本件商標権者の旧住所である。
2葉目の「<内面写真>」には、「使用方法」として「朝・夜いずれも化粧水の後やお風呂上がりの少し水分が残った状態の肌に・・・適量を手のひらに取り、精油の香りを3回ほど深呼吸するように身体の中に浸透させます。・・・アーユスセラムブレンドオイルは・・・ポジティブな輝きにあふれる肌へと導く美容オイルです。」の記載がある。
(2)乙第3号証について
乙第3号証は、包装箱の写真の写しであるところ、包装箱の正面写真とされる画像には、本件使用商標が表示され、その下に、「SERUM BREND OIL/FACE&BODY/100% Organic/Damaskrose oil」の文字が表示され、包装箱の背面拡大写真とされる画像には、「[全成分]マカデミアナッツ油、ローズヒップ油、ダマスクバラ花油、オニサルビア油、ローズウッド油、ベチベル根油、ニュウコウジュ油、トコフェロール」の記載がある。
(3)乙第4号証について
乙第4号証は、本件商標権者が作成した平成24年10月3日ないし同28年12月16日の期間の全7葉の受注リストの写しであり、「ayus売上」の表題の下、「品番」「受注日」「割引%」「数量」「入金日」「払込金」等の項目からなるリストが記載されている。そして、6葉目のリストの23段目には、上記項目順に「直接注文」「H28.7.30」「20%OFF」「1」「H28.8.1」「7,776」の記載がある。
(4)乙第5号証について
乙第5号証は、「納品書&請求書」の写しであるところ、3葉目には、上段に本件使用商標が表示され、その下に「2016年7月30日」、本件商標権者の住所及び名称の記載があり、また、「ご注文商品は以下の通りです。」「合計 7,776円(税込)」の記載があり、その下に表形式で「商品名」の欄に「アーユス セラム ブレンドオイル フェイス&ボディ」、「価格」の欄に「9,720円」、「数量」の欄に「1」、「20%OFF」の欄に「7,776円」の記載がある。
(5)乙第6号証について
乙第6号証は、預金通帳の写しであるところ、その表紙には本件商標権者の名称の記載があり、また、5葉目の「普通預金5」の「28-8-1」の行には、「振込」及び「7,776」の記載がある。
(6)乙第1号証の2について
乙第1号証の2は、雑誌「SPUR」2015年6月号の表紙、商品の掲載頁及びその拡大写真の写しであるところ、2葉目の「Skincare」の表題の下、「7」ないし「12」の番号が振られた商品の写真と各商品の説明が掲載されている。3葉目の拡大写真の写しによれば、7番の商品には、容器に本件使用商標と「SERUM/BREND OIL/FACE&BODY/100% Organic・・・」の文字が表示され、その商品の説明として「『顔にもボディにも使えるので、世界中どこへでも持っていくのがAYUSの美容オイル。肌を若々しくしっとり保てます』。フランスのアロマセラピーの第一人者、○○さんと△△さんが開発したオーガニックオイル。アーユス セラム ブレンドオイル フェイス&ボディ(15ml)¥9,000/インアンドヤン」の記載がある。
(7)乙第8号証について
乙第8号証は、本件商標権者による商品のカタログであり、「RELEASE 有限会社インアンドヤン」「アーユスの新作、美肌効果の高い『最高級ダマスクローズ成分配合』フェイス&ボディ美容オイル」の表題の下、乙第1号証の2に掲載された商品の写真と同一と思しき商品の画像とともに、本件使用商標が表示され、「AYUS SERUM BREND OIL FACE&BODY」「アーユス セラム ブレンドオイル フェイス&ボディ」「容量15mL 9,720円(税込)」「AYUSから・・・ふたたびオーガニックアロマテラピーの第一人者○○氏とMake-up artist △△のコラボ美容オイルが発売されました。・・・ローズオイルを4種の精油で絶妙なバランスで配合した100%オーガニック品質にこだわったブレンドオイルです。ローズオイルは女性ホルモンの働きを整え、代謝がよくなり沈んだ気持ちに安らぎを与え、ストレスや精神疲労からくる免疫力の低下を緩和させるなど女性特有の症状に効果的です。また肌質を改善させる美肌効果があり、・・・潤いのある若々しい肌へと導きます。」の記載がある。
2 上記1によれば、当審の判断は、以下のとおりである。
本件使用商標は、別掲2のとおり「AYUS」の欧文字をやや図案化してなるものであり、また、本件商標は、別掲1のとおり、「AYUS」の欧文字をやや図案化してなるものとその読みを表したものといい得る「アーユス」の片仮名を二段に書した構成からなるところ、本件使用商標は、本件商標の上段の欧文字部分と構成文字及び態様を同じくするものであるから、本件使用商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標といえる。
そして、上記1(4)の本件使用商標が表示された「納品書&請求書」には、本件商標権者の名称及び商品名「アーユス セラム ブレンドオイル フェイス&ボディ」が記載されているところ、これらは、上記1(1)の商品説明書及び上記1(7)の商品カタログの記載とそれぞれ同じものといえるから、2016年7月30日に本件商標権者により取引された商品は、上記1(7)の商品カタログに掲載された商品と同じものであり、かつ、上記1(1)の商品説明書が、本件使用商標が付された商品の商品説明書であることが推認できる。
さらに、上記1(6)の雑誌に掲載された本件使用商標が付された商品も、上記1(7)の商品カタログに掲載された商品とその外観を同じくし、本件商標権者の名称及び商品名「アーユス セラム ブレンドオイル フェイス&ボディ」の記載も同一であることから同一の商品といえる。
そして、上記1(3)ないし(5)によれば、本件商標権者は、要証期間である2016年7月30日に、取引先に対して、本件使用商標が付された商品名「アーユス セラム ブレンドオイル フェイス&ボディ」(以下「本件使用商品」という。)を納品し、その翌日にその代金が本件商標権者の口座に振り込まれたことが推認できる。これは、商標法第2条第3項第2号(「商品又は商品の包装に標章を付したものを譲渡した」)に該当する行為である。
しかしながら、上記1(1)、(6)及び(7)によれば、本件使用商品は「美容オイル」であり、その説明として「肌を若々しくしっとり保てます。」(乙1の2)、「化粧品ですので決して口にしないようにご注意ください。」(乙2)、「また肌質を改善させる美肌効果があり、・・・潤いのある若々しい肌へと導きます。」(乙8)といった記載があることから、これは、「化粧品」の範ちゅうに属する商品であるといえる。
なお、被請求人は、本件使用商品が「化粧品」又は「香料類」の二者択一の関係にあるのではなく、「香料類」であると同時に「化粧品」であり、2面性のある商品であり、請求に係る指定商品である第3類「香料類」について使用していたといえる旨及び本件使用商品が「アロマテラピー用精油」又は希釈化した「アロマテラピー用精油」であるといえる旨主張し、精油を希釈したものが「アロマオイル」として販売されている他社の商品(乙9)を挙げ、本件使用商品のカタログ(乙8)を提出しているが、たとえ、本件使用商品の原材料に精油が含まれているとしても、本件使用商品は、上記1(1)、(6)及び(7)のとおり、「美容オイル」として取引されているものであり、また、本件使用商品のカタログに「ローズオイルは女性ホルモンの働きを整え、・・・女性特有の症状に効果的です。」などの記載があるとしても、これは、単に当該商品に配合されている成分の説明にすぎないものであって、本件使用商品「美容オイル」は「化粧品」の範ちゅうの商品といえるものであるから、請求人の上記主張は採用することができない。
3 小括
上記1及び2のとおり、本件商標権者は、要証期間に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を商品「美容オイル」に使用したことが認められるものの、「美容オイル」は、本件審判の請求に係る指定商品「香料類」に含まれる商品とは認められない。
その他、本件審判の請求に係る指定商品「香料類」について、本件商標の使用をしていることを認め得る証左は見いだせない。
4 まとめ
以上のとおりであるから、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品「香料類」についての本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていることを証明したということはできない。
また、被請求人は、請求に係る指定商品について本件商標の使用をしていないことについて正当な理由があることも明らかにしていない。
したがって、本件商標の登録は、その指定商品中、第3類「香料類」について、商標法第50条の規定により、取り消すべきである。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本件商標)


別掲2(本件使用商標)


審理終結日 2018-03-12 
結審通知日 2018-03-15 
審決日 2018-04-16 
出願番号 商願2009-72974(T2009-72974) 
審決分類 T 1 32・ 1- Z (X03)
最終処分 成立 
特許庁審判長 金子 尚人
特許庁審判官 中束 としえ
小松 里美
登録日 2010-05-28 
登録番号 商標登録第5325839号(T5325839) 
商標の称呼 アーユス、アユス 
代理人 戸塚 朋之 
代理人 羽切 正治 
代理人 仲村 圭代 
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