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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない X20
管理番号 1339287 
審判番号 取消2016-300597 
総通号数 221 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2018-05-25 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2016-08-25 
確定日 2018-03-26 
事件の表示 上記当事者間の登録第5241126号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5241126号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1に示したとおりの構成からなり、平成20年7月31日に登録出願、第3類、第21類、第30類、第32類ないし第34類、第38類及び第45類、並びに「家具」を含む第20類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同21年6月19日に設定登録されたものである。
なお、本件審判の請求の登録日は、平成28年9月7日である。

第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定商品及び指定役務中、第20類「家具」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由として、要旨以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第20類「家具」について、継続して3年以上日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても使用されていないから、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
2 弁駁
請求人は、被請求人の答弁及び回答に対して弁駁していない。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を審判事件答弁書等において要旨以下のように述べ,証拠方法として,乙第1号証ないし乙第14号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 答弁の理由
本件商標は、本件審判の請求に係る第20類の指定商品「家具」について、日本国内において、本件審判の予告登録日前三年以内(以下、「要証期間」という。)に、商標権者により使用された。
(1)本件商標と商標権者(被請求人)の業務
被請求人は、1988年の設立以来、遊技機の企画・販売、遊技機関連店舗の企画・開発、遊技機関連事業に関する支援及びコンサルティング、キャラクタービジネスなど、エンタテインメントビジネスに関する様々な事業を手掛けている。特に、パチンコ・パチスロ等の遊技機流通企業としては、全国に営業網を有する業界最大手として展開している。
また、近年では、保有するIP(原作、ストーリー、キャラクター等を含めた知的財産)の商品化権を遊技機分野はもとより、様々な分野の企業とコラボレーションし、共同で商品の開発・販売を行っている(乙1)。その分野は多岐に亘り、遊技機やその他のエンタテインメントに関する商品のみならず、生活必需品、ファッション、インテリアと様々である(乙2)。特に、キャラクターグッズの商品化に力を入れ、その中でも「A MAN of ULTRA」ブランドにおいては、あらゆるジャンルの商品についてのライセンス展開を視野に入れ、営業活動を行っており(乙3)、その取扱商品の中には「家具」も含まれ、2015年8月3日付で開示された「2016年3月期第1四半期/決算説明会資料」の20頁にも明示されている(乙2)。
本件商標は、被請求人の社標として機能するものであり、2003年7月頃から長年にわたり使用されてきた。そして、決算説明会資料(乙2)、ホームページにおける会社のニュースリリース欄(乙3)をはじめ、被請求人の業務及び被請求人の取扱商品を表示するものとして、営業活動資料や通信販売サイト等に使用されている。
(2)商標権者による本件商標の使用
以下に示す書証のとおり、被請求人は、本件商標を、要証期間に、本件審判請求に係る第20類の指定商品「家具」について使用しており、これらの使用は、商標法第2条第3項第8号の使用行為に該当する。
ア 「家具」について
「2016年3月期 第1四半期 決算説明会資料」(フィールズ株式会社・2015年8月3日付)表紙・20頁(乙2)
本件審判の要証期間に配布された上記決算説明会資料において、被請求人の取扱商品の中に「家具」があることを立証する。その表紙及び20頁には、本件商標が付されている。
イ 「陳列棚」と「鏡」について
営業資料「Concierge/コンシェルジュサービス」回転ショーケース(陳列棚)及び鏡(乙4)
被請求人は、遊技機の営業を顧客であるパチンコホールに対して行う際、携帯情報端末を使用している。この携帯情報端末の中には、遊技機を販売するための情報に加え、顧客の様々な要望に応えられるような情報提供ツールも搭載している。この情報提供ツールは、「Concierge/コンシェルジュサービス」というものであり、携帯情報端末の画面上に、被請求人の取り扱う商品・サービスが一つ一つウインドウ方式で表示され、そのウインドウの一つをタッチすると、当該商品・サービスに関する詳細な営業資料が表示される仕組みである(乙5)。
その情報提供ツールの中の様々な商品・サービス情報のうち、パチンコホール店舗内に設置すると景品陳列の際見栄えする「回転ショーケース(陳列棚)」と、「カスクマイズ可能な鏡」が含まれている。これらの「陳列棚」及び「鏡」は「家具」の範疇に含まれる商品であり、営業資料としての画面には、本件商標が表示されている。
また、被請求人の顧客の陳述書(乙6)は、要証期間に、被請求人の営業担当者が顧客であるパチンコホールに対して実際に営業活動を行ったことを立証するものである。
ウ 「椅子」について
面談議事録及び取引先であるカリモク家具株式会社(以下「カリモク家具」という。)の担当者から被請求人担当者へのEメール送信記録(乙7)
被請求人が手掛ける「A MAN of ULTRA」シリーズにおいて販売される「椅子」について、要証期間に商品企画が出され、椅子の製作者であるカリモク家具の担当者と被請求人の担当者の間で企画会議が行われたことを立証する。「椅子」は「家具」の範疇に属する商品である。
そして、契約書写し(乙8)は、「椅子」について、要証期間に、椅子の製作者であるカリモク家具と被請求人との間で正式な製造委託に関する基本契約がなされたことを立証するものである。
乙第9号証及び乙第10号証は、椅子の販売に関するニュースリリース記事及び椅子が販売される通信販売サイトであり、いずれにも、本件商標が使用されている。
なお、この通信販売サイトは、ニュースリリース記事(乙11)のとおり、2015年4月21日より開始されたものであり、「A MAN of ULTRA」に関するライセンス事業において、インテリアを含む様々な分野の商品について販売されることが記載されている。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標は、商標権者により、本件審判請求に係る指定商品「家具」について、日本国内において、要証期間に使用されたことが明らかである。
2 審尋とそれに対する被請求人の回答書
(1)当合議体からの審尋
乙第4号証の「営業資料」の1葉目、すなわち、本件商標を商品「陳列棚」とともに表示した画面が、要証期間内に携帯情報端末に表示され、プレゼンテーション等に使用された事実を証明する客観的な証拠方法がある場合は、それを提出し、顧客に対する説明方法等についても詳細に説明されたい。(2)審尋に対する回答書(平成29年4月7日付け)
被請求人がその顧客であるパチンコホールに対して営業活動を行う際に使用する携帯情報端末に搭載された販売促進ツール「Concierge」(コンシェルジュサービス)の内容について説明する。
近年では、携帯情報端末は、電子広告媒体(デジタルサイネージ)、公共施設での案内板、企業の販売促進ツールとして、また、学校や地域共同体でのコミュニケーションツールとして、様々な場所で使用されている(乙12)。提出した乙第4号証及び乙第5号証のとおり、被請求人は、自社の営業活動に、携帯情報端末を積極的に取り入れ、被請求人の営業担当者が、パチンコホールに出向いて営業を行う際に、「Concierge」という販売促進ツールを用いて、商品・サービスについて説明して、顧客の様々な要望に応えられるような商品・サービスの提案を行っている。
その営業の際には、(a)「コンシェルジュサービス」とは何か、(b)サービスのコンセプト、(c)サービスの概要、(d)既存の商品・サービス、(e)新たな商品・サービス、(f)実施レポートの順に説明していく(乙13)。
実際に、平成28年8月4日、10日及び25日に、営業活動を行った際にも、携帯情報端末に搭載された「Concierge」を通じて、ホール内に設置する「回転ショーケース(回転陳列棚)」及び「鏡」についての商品説明及び営業提案がされている(乙6)。
このような携帯情報端末を使用した営業では、実際に携帯情報端末が使用された日時を立証するのが大変難しく、予め本件取消審判事件を想定して営業活動を行うことは到底あり得ないことから、被請求人の営業担当者から営業活動を受けたパチンコホールの担当者に、訪問日(営業活動が行われた日)及び営業内容について記載した陳述書に署名してもらい、本件商標が表示された携帯情報端末の画面を通じて「家具」の範疇に属する商品の営業提案を受けたことを立証することとした。営業内容はある程度マニュアル化されているため、立証内容の統一性を図るため、また、立証内容を特定しやすくするために、同様の文書を使用して陳述してもらったものである。
様々な書面が電子化された現代では、これまでの紙媒体による営業活動から、電子媒体を利用した広告、販売促進ツールが日常的に用いられるようになり、営業活動の手段として定着してきている。これまでの紙媒体による商品パンフレットや商品カタログにおける広告・販売促進ツールとは媒体が異なるだけで、広告や商品紹介の内容は何ら変わるものではない。要証期間内に発行された商品パンフレットや商品力タログ上で登録商標が記載されていれば使用の立証が容易に認められるのと同様に、本件商標が記載された電子媒体による商品紹介画面上で、要証期間内に営業活動を行った事実が、営業を受けた者により陳述されているのであれば、客観的な証拠方法として採用
されて然るべきである。

第4 当審の判断
1 被請求人が提出した証拠及びその主張によれば、以下のとおりである。
(1)乙第5号証は、2013年12月12日付けの「パチンコ日報」のウェブサイトであり、「機械販社が開発したコンシェルジュサービスとは」の見出しの下、「ホール様の稼働を上げる、ホール様の役に立つことがフィールズのモットーです。・・・機械のことだけではなく、お客様の要望にすべて答えられるようにスタートしたのが、このコンシェルジュサービスです。」の記載がある。また、「画面には次の4つのカテゴリがある。■設備節電/■販売促進/■人材/■不動産」の記載があり、「携帯情報端末」の写真が掲載されている。
(2)乙第13号証は、2017年(平成29年)3月27日を撮影日とする、被請求人が営業活動を行う際に顧客に対して使用する携帯情報端末の画面の写真とされるものである。
そして、その3葉目の右下には、別掲2のとおりの構成からなる商標(以下「使用商標」という。)が表示され、さらに、8葉目には、「カウンター前装飾 『回転ショーケース』」の表示があり、「回転ショーケース」の写真が掲載され、その右側には、「タイプ」、「仕様」、「サイズ」及び「販売価格(税別)」の項目が表示されている。
さらに、該頁の左下部には、使用商標と同一視できる商標が表示されている。
(3)乙第6号証は、平成28年10月28日ないし同月30日に作成された、被請求人の顧客4名の陳述書であり、平成28年8月4日、同月10日又は25日に、被請求人の西東京支店又は東京支店を新機種の紹介を受けるために訪問し、携帯型タブレット端末(携帯情報端末)を用いてフィールズの社標(審決注:表示されている社標は本件商標と同一である。)が表示された「回転ショーケース(回転陳列棚)」について、被請求人の担当者から他の商品及びサービスとともに営業提案がされた旨が陳述されている。
2 判断
(1)使用商標について
使用商標は、ややデザイン化された「FieLDS」の文字を黒色で書し、該文字の右上部に黄緑色で風車様の図形を配し、さらに、該文字の左下部に、黒色で「Gaming and Entertainment」の文字を配した、別掲2のとおりの構成態様からなるものであり、別掲1に示した本件商標とは、その構成態様が文字部分及び図形部分も同一視できるものであるから、使用商標は、本件商標と社会通念上同一の商標である。
(2)使用者について
使用商標が表示された携帯情報端末の画面の写真(乙13)について、被請求人は営業活動を行う際に顧客に対して使用する画面の写真であると述べており、また、該情報端末の画面を使用して被請求人の担当者から営業提案を受けた旨の顧客の陳述書(乙6)が提出されていることからすれば、使用商標の使用者は、商標権者である被請求人と認めて差し支えないものである。
(3)使用商品について
営業資料(乙13)において、使用商標と同一視できる商標が表示された画面に掲載されている「回転ショーケース(回転陳列台)」は、本件審判の請求に係る商品「家具」の範ちゅうに含まれる商品である。
(4)使用時期について
携帯情報端末の画面の写真(乙13)の撮影日である平成29年3月27日は、要証期間外であるものの、同25年12月12日付けの「パチンコ日報」のウェブサイト(乙5)において、被請求人の携帯情報端末の写真が掲載されており、これには、乙第13号証の携帯情報端末の画面の1葉目の左側に表示された図形と同一と見られるものが携帯情報端末の画面に表示されていることからすれば、該記事の掲載日である平成25年12月12日から携帯情報端末の画面の撮影日である平成29年3月27日の期間において、被請求人は同様の内容のものを使用して営業を行っていたものとみるのが自然であるから、営業提案がされた平成28年8月4日、同月10日及び同月25日においても、使用商標が表示された「回転ショーケース(回転陳列台)」の画面を表示した携帯情報端末(携帯型タブレット端末)を用いて、該商品の紹介や説明がされたものと推認できるものである。
そして、上記営業提案がされた日は要証期間内であるから、被請求人は、使用商標とともに「回転ショーケース(回転陳列台)」が掲載されている画面を携帯情報端末に表示して、要証期間内に乙第6号証の陳述を行った顧客に対して該商品の紹介をしたものと推認することができる。
(5)小括
上記(1)ないし(4)によれば、被請求人(商標権者)は、要証期間内にその請求に係る指定商品「家具」の範ちゅうに含まれる「回転ショーケース(回転陳列台)」について、その商品を紹介するための携帯情報端末の画面に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付して、その端末を用いて該商品の情報を顧客に提供したものと認められる。
そして、上記使用行為は、商標法第2条第3項第8号の「商品若しくは役務に関する広告を内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」に該当するものと認められる。
3 まとめ
以上によれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者が、本件審判の請求に係る指定商品中「家具」の範ちゅうに含まれる「回転式ショーケース(回転陳列台)」について、本件商標と社会通念上同一といえる商標の使用をしたことを証明したといえるものである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本件商標:色彩は原本参照。)



別掲2(使用商標:色彩は乙13号証参照。)



審理終結日 2017-10-25 
結審通知日 2017-10-30 
審決日 2017-11-14 
出願番号 商願2008-62923(T2008-62923) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (X20)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 林 圭輔 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 中束 としえ
山田 正樹
登録日 2009-06-19 
登録番号 商標登録第5241126号(T5241126) 
商標の称呼 フィールズゲーミングアンドエンターテイメント、フィールズ、ゲーミングアンドエンターテイメント 
代理人 伊東 忠重 
代理人 中島 淳 
代理人 加藤 和詳 
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