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審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) Y20
管理番号 1338346 
審判番号 取消2017-300269 
総通号数 220 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2018-04-27 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2017-04-18 
確定日 2018-03-05 
事件の表示 上記当事者間の登録第4821158号商標の登録取消審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 登録第4821158号商標の商標登録を取り消す。 審判費用は,被請求人の負担とする。
理由 1 本件商標
本件登録第4821158号商標(以下「本件商標」という。)は,別掲のとおりの構成よりなり,平成16年4月12日に登録出願,同年11月4日に登録査定され,第20類「額縁」を指定商品として,同月26日に設定登録されたものである。
本件審判の請求の登録日は,平成29年5月1日である。

2 請求人の主張
請求人は,結論同旨の審決を求め,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
(1)請求の理由
本件商標は,その指定商品について,継続して3年以上日本国内において使用した事実が存在しないから,商標法第50条第1項の規定によって取り消されるべきものである。
(2)答弁に対する弁駁
ア 商標法第50条に規定される商標の「使用」は,あくまでも「指定商品又は指定役務について」使用されていなければならないところ,当該商標がその指定商品又は指定役務との具体的関係において使用されている必要がある。なお,当該商標を表示した取引書類であっても,それが常に指定商品又は指定役務との具体的関係において使用されるものと推認すべき経験則も存在しない(最判昭和43年2月9日第二小法廷,民集22巻2号159頁参照)。
イ 本件商標権者の商品カタログ(乙1の資料A?D。以下「本件カタログ」という。)中の資料Dにおいて,「Spart」の文字(以下「使用商標」という。)は,「ビートボックスパネル」と称される商品(以下「使用商品」という。)2個の中の見本写真に小さく表示されているのみであり,その他の使用商品7個には当該表示はない。当該2か所の表示のみからは,使用商標が,使用商品のブランド名や商品名等を示しているとは理解できない。
一方で,本件カタログ内の「ビートボックスパネル(R)」(「(R)」は「R」の欧文字を円で囲んでなる。以下同じ。),「BB-41L」及び「飾り名人(R)」の表示は,(R)マークの存在や表示の位置,大きさ,商品に関する説明文から,ブランド名や商品名等として表示されていると分かり,使用商品は「飾り名人」というシリーズの「ビートボックスパネル BB-41L」であると読み取れる。
ウ 本件カタログに掲載されている,使用商品の表面カバー部分自体には文字等が一切付されておらず,掲載頁下部には,「※本製品は,植物・飾り・文字デザイン等は一切含まれません。イメージの為使用しています。」との注意書きが記載されている。
使用商品に表示された使用商標は,上記注意書きにいう飾り又は文字デザインに該当し,使用商標を表示した写真は使用商品に含まれておらず,単なるイメージのために使用態様の一例として表示されたにすぎないものと理解できる。すなわち,使用商品はその中に写真や絵を入れて飾るためのものであり,使用商標は使用態様の例に用いられている写真や絵に表示されたものであり,使用商品との関係性はない。
エ 以上のとおり,本件カタログにおける使用商標は,使用商品自体に使用されているものではなく,その表示態様からは使用商品のブランド名や商品名等を示すものと認識されず,使用商品とは何ら関係性を見いだせない態様で表示されているにすぎない。
したがって,使用商標は,使用商品との具体的関係において,本件商標権者の商品の出所を示す態様での商標の使用には当たらず,本件審判の請求に係る指定商品について使用されているとはいえない。
(3)むすび
以上のとおり,被請求人は,本件商標権者が本件審判の請求に係る指定商品について,本件商標と社会通念上同一の商標を使用した事実を立証していない。
したがって,本件商標の登録は,取り消されるべきである。

3 被請求人の主張
被請求人は,本件審判請求は成り立たない,審判費用は請求人の負担とするとの審決を求め,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として乙第1号証を提出した。
(1)答弁の内容
ア 本件商標の使用
乙第1号証のとおり,本件商標権者は,自らの販売する商品を記載した本件カタログにおいて,本件商標の指定商品である商品「額縁」(使用商品)に商標「Spart」(使用商標)を表示し,平成26年6月23日及び同月24日に,それぞれ顧客に対し,本件カタログを販売し頒布した。
イ 乙1に係る資料の説明
(ア)資料A-1及びA-2
本件商標権者に係る本件カタログ「No.7-2」(2013年2月発行)の表紙及び裏表紙の写しである。
(イ)資料B
資料Aに係る本件カタログのインデックス頁の写しである。
(ウ)資料C
資料Aに係る本件カタログに含まれる注文書の頁の写しである。
(エ)資料D
資料Aに係る本件カタログのうち,使用商品について商標「Spart」(使用商標)を表記している頁の写しである。上下に3つ並ぶ右列のうち最上部及び上下に2つ並ぶ左列のうち最上部の使用商品に使用商標が表示されている。
(オ)資料E-1ないしE-3
本件商標権者の売上伝票データベースから,本件カタログの販売記録を抽出したリストである。これにより,商品「額縁」に関する広告ないし取引書類に使用商標を付して頒布した事実が証明される。
(カ)資料F
資料Eに係るリスト中,平成26年6月23日に株式会社イタバ宛てに発送した記録の詳細事項を示す画面のハードコピーである。これにより,商品「額縁」に関する広告ないし取引書類に使用商標を付して頒布した事実が証明される。
(キ)資料G
資料Eに係るリスト中,平成26年6月24日に株式会社PAX-TOA宛てに発送した記録の詳細事項を示す画面のハードコピーである。これにより,商品「額縁」に関する広告ないし取引書類に使用商標を付して頒布した事実が証明される。
(2)むすび
したがって,本件商標は,本件審判の請求の登録前3年以内(以下「本件要証期間内」という。)に日本国内において,本件商標権者が本件審判請求に係る指定商品に使用した事実があるから,商標法第50条の規定により登録を取り消されるべきものでないことは明らかである。

4 当審の判断
(1)証拠(乙1)によれば,以下の事実が認められる。
ア 資料A?Dは,その体裁等からして,本件商標権者の「空間演出用品 業界専用カタログ 第2版 NO.7-2」(本件カタログ)の表紙(資料A-1),裏表紙(資料A-2)及びその抜粋頁(資料B?D)と認められるところ,本件カタログの76頁目(資料D)には,「店舗用品 ディスプレイパーツ」として,前面に大きく窓状の開口部を有する枠よりなるフタを持つ正方形の箱形の構造よりなる製品(使用商品)が,使用商品の正面のフタを外した様子を示した写真,及び使用商品を壁に掛けた様子を示す写真として掲載されており,使用商品の説明として「・・・写真や絵の交換が簡単な作り・・・」及び「ブラック/ホワイト」との記載がある。
イ 本件カタログの77頁目(資料D)には,使用商品の枠内にそれぞれ異なる風景写真等を入れ込んだ,黒色及び白色の5点の製品見本を,壁に掛けた様子を示す写真が掲載されており,そのうちの2点の風景写真等の内部に崩し字状の「Spart」の文字(使用商標)が表示され,その頁左上部には「衣替えをするように,四季折々の花や雑貨を飾り,写真を入れ替えれば,季節ごとに装いを変えることができます。」との説明文の記載,そして,その頁下部には「※本製品は,植物・飾り・文字デザイン等は一切含まれません。イメージの為使用しています。」との注意書きが記載されている。
ウ 本件商標権者の売上伝票データベースのリスト(資料E-1)には,「発送日」を2014年(平成26年)6月23日,「依頼主」を本件商標権者,「届け先」を「株式会社イタバ 佐野事業所」,「記事」の内容を「総合カタログNo.7-2×10」とする記録がある。
そして,本件商標権者の発送記録(資料F)には,「出荷日」を2014年(平成26年)6月23日,「直送先」を「株式会社イタバ 佐野事業所」,「取引区分」,「商品名称」及び「数量」を「売上」,「総合カタログNo.7-2」及び「10部」とする記録がある。
(2)本件商標権者による本件商標の使用について
ア 本件カタログには,上記(1)アのとおり,使用商品が掲載されており,その形状(箱形で正面に枠を有する),用途(中に写真や絵を飾る)及び使用方法(壁に掛ける)よりすれば,使用商品は,「絵画などを入れて掲げるためのわく」である商品「額縁」の一種であると認められるから,本件審判の請求に係る指定商品に含まれるものである。
イ 本件カタログには,上記(1)イのとおり,使用商品を壁に掛けた様子を示す写真が掲載され,当該写真は使用商品の使用例や使用イメージを表すために用いられているものと認められるところ,そこに表示される使用商標は,掲載された使用商品5点のうち2点の枠内の風景写真等にのみ表示されていること,使用商品は「額縁」の一種で,その中に飾る写真や絵の入替えが可能であり,そのことは本件カタログの説明文及び注意書きにおいても注意喚起されていることなどよりすれば,その使用商標は,使用商品の内部に飾られた風景写真等の構成要素として表示されていると容易に理解されるというべきである。
そのため,本件カタログにおいて,使用商品の中に入れ込まれた一部の風景写真等に使用商標「Spart」が表示されていたとしても,使用商標は,当該風景写真等に用いられているものであって,使用商品との具体的関係において用いられているものではないというのが相当である。
ウ 本件商標権者は,上記(1)ウのとおり,本件カタログを,顧客である「株式会社イタバ 佐野事業所」に向けて,本件要証期間内である2014年(平成26年)6月23日に発送したものと認められる。
エ 本件商標は,別掲のとおり,「SPARK」の欧文字を黒色の横長長方形の内部に白抜きで表してなり,使用商標は「Spark」の欧文字を崩し字状に表してなるところ,両商標は,大文字と小文字の相違や書体等に相違があるものの,同一のつづりからなるものであるから,使用商標は,本件商標と社会通念上同一の商標といえる。
オ 以上によれば,本件要証期間内に,本件商標権者が顧客に対し,本件商標と社会通念上同一の使用商標を表示した本件カタログを頒布したとしても,そこで表示されている使用商標は,使用商品との具体的関係において用いられているものとはいえないから,使用商品に関する広告において本件商標の使用があったということはできない。
なお,審判長は,被請求人に対し,既に提出の乙号証以外の証拠方法の提出を求める旨の審尋を行ったが,被請求人からの回答はなかった。
(3)以上のとおり,被請求人が提出した乙号証によっては,被請求人が,本件要証期間内に日本国内において,本件商標権者が本件審判請求に係る指定商品について,本件商標の使用をしていたことを証明したものとは認められない。また,被請求人は,本件商標を請求に係る指定商品について使用していないことについて,正当な理由があることを明らかにしていない。
したがって,本件商標は,商標法第50条の規定により,その登録を取り消すべきものである。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲(本件商標)




審理終結日 2018-01-04 
結審通知日 2018-01-10 
審決日 2018-01-24 
出願番号 商願2004-34608(T2004-34608) 
審決分類 T 1 31・ 1- Z (Y20)
最終処分 成立 
前審関与審査官 木村 一弘 
特許庁審判長 早川 文宏
特許庁審判官 阿曾 裕樹
田村 正明
登録日 2004-11-26 
登録番号 商標登録第4821158号(T4821158) 
商標の称呼 スパート 
代理人 特許業務法人暁合同特許事務所 
代理人 窪田 英一郎 
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