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審決分類 審判 査定不服 商3条1項6号 1号から5号以外のもの 登録しない W0544
管理番号 1338241 
審判番号 不服2017-492 
総通号数 220 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2018-04-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-01-13 
確定日 2018-02-08 
事件の表示 商願2015-110281拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「いのちを守るワクチンを」の文字を標準文字で表してなり、第5類及び第44類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成27年11月10日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、原審における同28年6月2日付け手続補正書により、第5類「ワクチン」及び第44類「ワクチンに係る微生物学的検査,ワクチンに係る寄生虫学的検査,ワクチンに係る血液学的検査,ワクチンに係る生化学的検査,ワクチンに係る血清学的検査,ワクチンに係る病理学的検査,ワクチンに係るその他の臨床検査」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要点)
原査定は、「本願商標は、『いのちを守るワクチンを』の文字を標準文字で表してなるところ、この文字は、本願の指定商品及び指定役務との関係において、『人の命を守る働きのあるワクチンを』との意味を理解させるにとどまるものであるから、これを本願の指定商品及び指定役務に使用しても、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識できない商標と認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における証拠調べ通知
当審において、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するか否かについて職権で証拠調べをし、その結果を請求人に対して同法第56条第1項で準用する特許法第150条第5項の規定に基づき、平成29年9月28日付け証拠調べ通知書によって通知し、期間を指定してこれに対する意見を求めた。
請求人は、上記証拠調べ通知に対し、所定の期間を経過するも、何ら意見を述べていない。

4 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「いのちを守るワクチンを」の文字を標準文字で表してなるものである。
そして、別掲1のとおり、本願の指定商品及び指定役務に関連のある者が、「いのちを守るワクチン」、「命を守るワクチン」の文字を使用している事実があり、さらに、別掲2のとおり、「○○を」という文句が、団体や企業のスローガンやキャッチフレーズ等に用いられている事実がある。
そうすると、本願の指定商品及び指定役務に使用された、「いのちを守るワクチン」の文字に格助詞「を」を結合したにすぎない本願商標に接する需要者は、本願商標を、ワクチンに関連する団体や企業のスローガンないし団体や企業の事業に係るキャッチフレーズを表した語であると認識するにとどまり、何人かの業務に係る商品又は役務であることを表示したものと認識することはないというのが相当である。
したがって、本願商標は、需要者が何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができない商標であるから,商標法第3条第1項第6号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
1 本願の指定商品、指定役務に関連のある者が、「いのちを守るワクチン」、「命を守るワクチン」の文字を使用している事実。
(1)「サノフィ株式会社」のウェブサイトにおいて、「サノフィ株式会社、社員を対象に4価髄膜炎菌ワクチン(ジフテリアトキソイド結合体)『メナクトラ(R)筋注』接種を実施」と題する2017年5月9日付けプレスリリース中、「サノフィパスツールについて」の見出しの下、「ワクチン業界における世界的リーダーとして、サノフィパスツールは、20種類もの感染症から人々を守る、世界で最も幅広いワクチンの製品ラインアップを提供しています。『命を守るワクチンを創る』という会社の伝統は、一世紀以上の歴史を有しています。サノフィパスツールはワクチンに特化したメーカーとして世界最大級の企業であり、・・・。」の記載がある。
(http://www.sanofi.co.jp/l/jp/ja/layout.jsp?scat=22E6AFF0-A4EF-4DB4-898E-FC53C6C88835)
(2)「公益社団法人京都保健会 吉祥院こども診療所」のウェブサイトにおいて、「所長あいさつ」の見出しの下、「この10年で日本のこどもの命を守るワクチンが次々に導入されました。」の記載がある。
(http://www.kyoto-hokenkai.or.jp/kiti-kodomo/02.htm)
(3)「国境なき医師団」のウェブサイトにおいて、「MSF、GSKの肺炎予防ワクチン価格引き下げ決定を歓迎 2016年9月21日」の見出しの下、「命を守るワクチン、途上国にも買いやすい価格設定を」、「肺炎は小児死亡率の世界的な主因であり、毎年100万人弱の子どもの命を奪っている。紛争など人道危機のもとに生きる子どもたちは、特に肺炎になりやすい。肺炎はワクチンで予防できる病気であるにも関わらず、MSFは肺炎に罹患する多くの子どもたちを目にしている。」の記載がある。
(http://www.msf.or.jp/news/detail/pressrelease_3269.html)
(4)「THE WORLD BANK」のウェブサイトにおいて、「極度の貧困の撲滅に向け、世界銀行が過去最大の支援を確保 2013年12月17日」の見出しの下、「先進国と途上国で構成されるドナー各国は本日、厳しい経済環境にもかかわらず、世界銀行の最貧国向け基金である国際開発協会(IDA)に対し今後3年間を対象に過去最大の520億ドルの増資に合意し、極度の貧困の撲滅加速への決意を改たにした。・・・IDA第17次増資(IDA17)の全体テーマである『開発効果の最大化』に合わせ今回の増資は、およそ1500万?2000万人を対象とした電気へのアクセス、2億人の子供の命を守るワクチン、100万人以上の女性に対するマイクロファイナンス融資、6500万人のための基礎的保健医療サービスの提供に充てられる。また、約3200万人が清潔な水へのアクセスを確保し、さらに5600万人がより整備された衛生施設の恩恵を享受できるようになる。」の記載がある。
(http://www.worldbank.org/ja/news/press-release/2013/12/17/world-bank-fight-extreme-poverty-record-support)
(5)「全国保険医団体連合会」のウェブサイトにおいて、「必要なワクチンを無料で?塩崎厚労大臣に要請?(全国保険医新聞2016年9月25日号より)」の見出しの下、「『命を守るワクチン行政に』要請で塩崎厚労大臣 9月8日に行われた『希望する子どもたちにワクチンを』リレートーク集会と塩崎恭久厚生労働大臣への要請の内容を紹介する。」、「塩崎厚労大臣と古屋範子同副大臣に、▽成人のMRワクチン接種向上▽ロタウイルス感染症、おたふく風邪ワクチンの早期定期接種化▽0歳児へ定期接種化されたB型肝炎ワクチンについて、経過措置として3歳未満児のキャッチアップ接種を行うこと?等を要請した。塩崎大臣は、『国民の命を守るワクチン行政にしていくため、ワクチン行政をゼロベースから見直す検討を行っており、現在とりまとめ中である』と、予防接種行政の改善を約束した。」の記載がある。
(https://hodanren.doc-net.or.jp/news/unndou-news/160908_vaccine_yosei.html)
(6)「日本リザルツ」の公式ブログにおいて、「2013年05月15日ワクチン予防議連」の見出しの下、「去る5月7日、ワクチン予防議員連盟が衆議院第二会館にて開催されました。この議員連盟は、いのちを守るワクチンを国内はもとより海外においても普及させるために設立されたもので、第一回総会として今回、自民党、公明党の先生方が参集されたものです。現在、ワクチンを普及させる上で内外において未だ多くの問題が有ります。国内ではワクチンの予防接種の体制等、例えば子供に提供できるワクチンへの種類、また副作用の少ないワクチンの供給などが現在、議論されています。これらの問題は欧米に比べて遅れていると言われています。また新型インフルエンザが流行する際にはいつもワクチン不足が叫ばれます。ワクチンの製造供給面の問題もあるでしょう。更に子育て世代にとってワクチンの予防接種費用は家計面でも大きな負担となっています。一方、世界に目を転じると、現在、2,200万人以上の乳幼児が死に至る病気を防げるワクチンの接種を受けていません。現在、途上国において5歳未満でいのちを落としている子供の5人に1人はワクチンで防げる病気が原因で亡くなっています。その内、30%は肺炎と下痢が原因です。今後、日本が国際社会に貢献していくために途上国におけるワクチンの予防接種の向上に確り取り組む必要があります。」の記載がある。
(http://resultsjp.sblo.jp/article/67652146.html)
(7)「東久留米市議会議員」のウェブサイトにおいて、「福祉の充実を目指して」の見出しの下、「●いのちを守るワクチン接種の公費助成を推進」の記載がある。
(http://www.komei.or.jp/km/higashikurume-miura-takeshi/achievements/)
(8)「習志野市議会議員」のウェブサイトにおいて、「すべての方々の意見を反映させ住んで良かったと思える習志野市へ!!・・・3.健康 こどもから大人まで命を守るワクチンの公費補助を要望します。具体的目標 B型肝炎をはじめ、ロタウィルス(重症化すると脱水・脳症を起こすことがある。)おたふくかぜ(同じく難聴になることがある)の公費補助を要望します。」の記載がある。
(http://www.nakayamayasuyuki.com/sub3.html)
(9)「鈴鹿市議会議員」のウェブサイトにおいて、「平成23年11月15日、末松則子市長に対して、『女性と子どもの命を守る3ワクチン接種公費助成の継続と、高齢者の肺炎予防対策を求める要望書』を提出致しました。感染症対策として、ワクチン接種の対象となる中高生の女性や子どもたちに、もれなく接種を受けてもらうため、公費助成の継続を求めます。高齢者の肺炎を予防する対策として、高齢者に対する『肺炎球菌』ワクチンの公費助成による接種の推進を要望致します。」の記載がある。
(http://www.komei.or.jp/km/suzuka-fujinami-seiji/files/2014/07/201111%E5%A5%B3%E6%80%A7%E3%81%A8%E5%AD%90%E3%81%A9%E3%82%82%E3%81%AE%E5%91%BD%E3%82%92%E5%AE%88%E3%82%8B3%E3%83%AF%E3%82%AF%E3%83%81%E3%83%B3%E6%8E%A5%E7%A8%AE%E5%85%AC%E8%B2%BB%E5%8A%A9%E6%88%90%E3%81%AE%E7%B6%99%E7%B6%9A1.pdf)
(10)2015年6月6日付け中日新聞において、「ワクチン啓発 キャラ自作 春日井・片山院長 戦隊ショーも開催」の見出しの下、「子どもの命を守るワクチン接種の啓発のため、春日井市白山町8の『こどもゆめクリニック』院長の片山道弘さん(60)=同所=が、PR用の戦隊ヒーローやキャラクターを考案し続けている。これまでに制作したキャラクターは50を超えた。戦隊ヒーローショーなどを通してワクチンの効果を訴えている。」の記載がある。
(11)2002年12月20日付け毎日新聞において、「[数字が語る世界の子どもたち]5万円」の見出しの下、「◆今週は、感染症(かんせんしょう)から子どもたちの命を守るワクチンに関連(かんれん)する値段(ねだん)について考えています。感染症の防止(ぼうし)は、感染症が原因(げんいん)で肺炎(はいえん)になる子どもたちを救うことでもあるのです。この肺炎を治療(ちりょう)するため、国連児童基金(こくれんじどうききん)(ユニセフ)は抗生物質(こうせいぶっしつ)を開発途上国(かいはつとじょうこく)の子どもたちに提供(ていきょう)しており、「5万円で1666人の子どもたちに5日間、投与(とうよ)できる」と訴えています。」の記載がある。
(12)2000年2月6日付け東京新聞において、「トピックス 病気から子供の命を守るワクチン 先進国・途上国で利用に格差」の見出しの下、「ワクチン予防接種によって、世界の子供たちの健康が守られていることは、だれもが認めるところだ。世界保健機関(WHO)は、ワクチンの効用を訴えるとともに、いくつかの問題点を指摘している。一番大きな問題はワクチン開発・利用をめぐって、格差が生じていること。途上国はワクチン生産に必要な資金が不足しているうえ、ワクチンの効用について一般の理解も十分ではない。また、WHOは多数の死者を出しているエイズウイルス(HIV)やマラリアなどに対しても、有効なワクチンの開発を急ぐよう要請している。」の記載がある。

2 「○○を」という文句が、団体や企業のスローガンやキャッチフレーズ等に用いられている事実。
(1)「国境なき医師団」のウェブサイトにおいて、「世界の“緊急事態”に、医療の支援を。」の見出しの下、「国境なき医師団は、医療のない場所や危機のある場所にどこにでも駆けつけ、緊急医療援助活動を行っています。私たちがいち早く、援助活動を行うことができるのは、日頃から皆さまにいただいているご支援によるものです。」の記載がある。
(http://www.msf.or.jp/landing/emergency/)
(2)「東京保険医協会」のウェブサイトにおいて、「希望するすべての子どもたちにワクチンを!ワクチンパレードに80人 公開日2015年07月25日」の見出しの下、「7月2日、子ども支援ネットワークが主催する『ワクチンパレード2015』が開催され、全国から80人もの参加者が六本木・三河台公園から厚生労働省前の日比谷公園まで行進しワクチン行政の充実を訴えた。」の記載がある。
(http://www.hokeni.org/docs/2016111200114/)
(3)「NIID国立感染症研究所」のウェブサイトにおいて、「小学校入学準備に2回目の麻疹・風疹ワクチンを!」の記載がある。
(http://www.niid.go.jp/niid/ja/vaccine-j/590-cpn08.html)
(4)「旭化成株式会社」のウェブサイトにおいて、「グループ理念 旭化成グループの理念、ビジョン、バリュー、スローガンをご紹介します。」の見出しの下、「グループスローガン 昨日まで世界になかったものを。」の記載がある。
(http://www.asahi-kasei.co.jp/asahi/jp/aboutasahi/philosophy/)
(5)「三菱重工業株式会社」のウェブサイトにおいて、「ブランドメッセージ ステートメント」の見出しの下、「この星に、たしかな未来を」の記載がある。
(http://www.mhi.co.jp/company/brand/contents/statement.html)
(6)「大阪ガス株式会社」のウェブサイトにおいて、「Design Your Energy 夢ある明日を」の見出しの下、「大阪ガスグループのブランドスローガン『Design Your Energy 夢ある明日を』には、エネルギーをはじめ、お客さまと時代が求める新たな価値を切り拓き、お客さまの快適な暮らしとビジネスの発展に貢献していくという私たちの想いが込められています。」の記載がある。
(http://www.osakagas.co.jp/company/ir/library/ar/pdf/2012/12_00.pdf)
(7)「株式会社河合楽器製作所」のウェブサイトにおいて、「コーポレートスローガン -もっと伝えたい、感動を。-」の記載がある。
(https://www.kawai.co.jp/brand/philosophy/)
(8)「オリックスグループ」のウェブサイトにおいて、「オリックスブランドについて」の見出しの下、「オリックスには、時代や人が変わっても確実に受け継がれていくものがあります。その一つが”どうしたらできるかを考える”姿勢。お客さまのご要望にお応えするために、最後まで考えむき、新しい《こたえ》を生み出そうとする姿勢です。この姿勢を『ほかにはないアンサーを。』という言葉に託し、オリックスのブランドスローガンとしてすべてのお客さまに宣言しています。」の記載がある。
(http://www.orix.co.jp/grp/company/philosophy/brand_slogan.html)
(9)「株式会社CHINTAI」のウェブサイトにおいて、「コ?ポレートスローガン」の見出しの下、「touch your heart あたなの心に触れる、心が動く、サービスを。」の記載がある。
(http://www.chintai.jp/profile/index.html)

審理終結日 2017-11-30 
結審通知日 2017-12-05 
審決日 2017-12-19 
出願番号 商願2015-110281(T2015-110281) 
審決分類 T 1 8・ 16- Z (W0544)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 平松 和雄 
特許庁審判長 大森 健司
特許庁審判官 小松 里美
松浦 裕紀子
商標の称呼 イノチオマモルワクチンオ、イノチオマモル 
代理人 宗助 智左子 
代理人 松井 宏記 
代理人 田中 景子 
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