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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W43
管理番号 1334565 
異議申立番号 異議2017-900150 
総通号数 216 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-12-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-05-12 
確定日 2017-11-16 
異議申立件数
事件の表示 登録第5920586号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5920586号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5920586号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり、「パンダハウス」の片仮名を書してなり、平成28年6月29日に登録出願、第43類「宿泊施設の提供」を指定役務として、同29年1月16日に登録査定、同年2月10日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件登録異議の申立てに引用する商標は、以下の登録商標であって、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第3356234号商標(以下「引用商標1」という。)
商標の構成:別掲2のとおり
特例商標登録出願日:平成4年9月30日
設定登録日:平成9年10月31日
最新更新登録日:平成29年10月10日
指定役務:第42類「中華料理を主とする飲食物の提供」
(2)登録第3356235号商標(以下「引用商標2」という。)
商標の構成:別掲3のとおり
特例商標登録出願日:平成4年9月30日
設定登録日:平成9年10月31日
最新更新登録日:平成29年10月10日
指定役務:第42類「中華料理を主とする飲食物の提供」
(3)登録第3356236号商標(以下「引用商標3」という。)
商標の構成:別掲4のとおり
特例商標登録出願日:平成4年9月30日
設定登録日:平成9年10月31日
最新更新登録日:平成29年10月10日
指定役務:第42類「中華料理を主とする飲食物の提供」
(4)登録第3369849号商標(以下「引用商標4」という。)
商標の構成:別掲5のとおり
特例商標登録出願日:平成4年9月30日
設定登録日:平成10年7月17日
更新登録日:平成20年1月29日
指定役務:第42類「中華料理を主とする飲食物の提供」
(5)登録第5875306号商標(以下「引用商標5」という。)
商標の構成:別掲6のとおり
登録出願日:平成27年9月18日
設定登録日:平成28年8月19日
指定役務:第43類「飲食物の提供」
以下、これらをまとめて「引用商標」という。

3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものであるから、同法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消されるべきものであると申立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第15号証を提出した。
(1)引用商標及び申立人が運営するアメリカ風中華料理レストランチェーンの周知著名性について
申立人であるパンダ レストラン グループ インコーポレイテッド(Panda Restaurant Group,Inc.)は、1973年にアメリカ合衆国において設立された会社であり、引用商標の商標権者である。
申立人は、1973年にカリフォルニア州パサデナに中華料理店「パンダ・イン」の第1号店を出店した(甲7)。1983年には、カリフォルニア州グレンデールのショッピングモールに、「パンダ・イン」のファストフード店版である「パンダエクスプレス」の第1号店を出店した(甲7、甲8)。申立人はその後も全米各地に「パンダエクスプレス」の出店を続け、2007年には1000店舗目となる「パンダエクスプレス」をカリフォルニア州パサデナにオープンするとともに、初めて10億ドルの収益を達成した(甲8、甲9)。2011年には「パンダエクスプレス」初の海外店舗をメキシコのメキシコシティにオープンし、それ以降、プエルトリコ、カナダ、韓国、ドバイなどアメリカ以外にも積極的に出店を続けている(甲8)。2016年時点における全世界の「パンダエクスプレス」の店舗数は1900以上にのぼり(甲10)、2016年末までの売上総額は、アメリカ合衆国内において約28億2500万ドル、アメリカ国外では約1500万ドルにのぼる(甲9)。
申立人は、日本人の海外旅行先として人気の高いハワイ・オアフ島にも複数の「パンダエクスプレス」の店舗を構えており、実際にハワイの「パンダエクスプレス」を訪れた日本人旅行者による日本語のウェブサイトにおいても数多く紹介されている(甲11?甲13)。
申立人は、2016年11月に、「パンダエクスプレス」の日本国内第1号店を神奈川県川崎市にあるショッピング施設「ラゾーナ川崎」に出店した(甲8、甲14)。2017年4月には、オープンから半年足らずで早くも来店者数10万人を突破し、それを記念したキャンペーンが行われた(甲15)。
以上のことより、日本において「パンダエクスプレス」の文字は、申立人が運営する著名なアメリカ風中華料理レストランチェーンの名称として広く一般に認識されるに至っているというべきである。
したがって、引用商標は、本件商標の出願日である2016年6月以前より、申立人の営業を表示するものとして、また申立人の業務に係るアメリカ風中華料理レストランの名称を表示する商標として、その取引者・需要者において、著名性を獲得するに至っていたというべきである。
(2)商標法第4条第1項第15号該当について
本件商標は、上述のとおり、「パンダハウス」の文字から構成される商標であるが、その構成文字からは「パンダハウス」又は「パンダ」の称呼を生ずるものであり、申立人が運営する世界的に著名なアメリカ風中華料理レストランチェーンの名称である「パンダエクスプレス」と「パンダ」部分において共通する。
一方、申立人の引用商標は、いずれも「パンダ」あるいは「PANDA」の文字をその構成に含むものであり、主として申立人の業務に係る飲食物の提供において使用されている商標である。
ア 当該商標と他人の表示との類似性の程度
上記の構成からなる本件商標と引用商標1とでは、各商標の構成文字のうち「パンダ」の文字を共通にし、いずれも「パンダ」の称呼を包含する。また、本件商標は、引用商標2ないし引用商標5に含まれる欧文字「PANDA」をカタカナで表記した「パンダ」の文字をその構成に含み、いずれも「パンダ」の称呼を包含する。「パンダ」は、主に中国大陸に生息する哺乳類である「ジャイアントパンダ」を示す語として我が国の国民一般に広く親しまれているため、需要者の記憶に残りやすいといえる。そのため、本件商標に接する需要者は、その構成中の「パンダ」の文字部分に強く印象づけられ、取引に資されるというのが相当である。したがって、本件商標からは、構成文字から生じる「パンダハウス」のほか、「パンダ」の称呼が生じるというべきである。さらに、引用商標は、申立人の業務に係る役務を表示するものとして我が国において広く知られていることから、本件商標に接する取引者・需要者は、本件商標から、申立人の運営する世界的に著名なアメリカ風中華料理レストランチェーンを想起する場合が多いというべきであり、かかる観念が本件商標からは生じる。
したがって、本件商標と引用商標との類似性は高いというべきである。
イ 他人の表示の周知著名性及び独創性の程度
本件商標の2016年6月の出願時にはすでに、上述のとおり、引用商標は、申立人の創業以来の長年の企業努力により、申立人の業務に係る役務を表示する商標として、我が国の取引者・需要者において著名となっていたというべきである。また、引用商標は、いずれも申立人の名称である「パンダ レストラン グループ インコーポレイテッド(Panda Restaurant Group,Inc.)」に含まれる「パンダ(Panda)」の語を含んでおり、独創性の高い商標というべきである。
ウ 当該商標の指定商品・役務と他人の業務に係る商品との間の性質、用途又は目的における関連性の程度並びに商品等の取引者及び需要者の共通性
本件商標の指定役務である第43類「宿泊施設の提供」と、引用商標が周知著名性を獲得した役務のうち主な役務である第43類「飲食物の提供」とを比較すると、両役務の対象となる需要者は、いずれも特定の層に偏っているということはなく、老若男女問わず広く一般の需要者を対象とする役務であるといえる。よって両役務の需要者は共通しているということができる。また、一般に宿泊施設内に飲食店を併設している事例は数多くみられ、その運営主体も同一である場合が多い。実際に、日本国内の多くのホテル内に、そのホテルが運営するレストランやバーなどの飲食店が併設されていることに鑑みると、両役務が同一主体によって提供される場合は多くあるものといえる。
以上より、引用商標と「パンダ」の文字又は称呼を共通にする本件商標が「宿泊施設の提供」に使用された場合、需要者は、その宿泊施設では申立人の業務に係るレストランが運営されているものであるかのごとく、その出所について誤認する可能性の極めて大きいものである。このように、本件商標の第43類の指定役務「宿泊施設の提供」は、申立人の業務に係る「飲食物の提供」と深く密接に関連するものであり、類似の商標が使用された場合には、容易に出所混同を招来し得るものである。
しかして、引用商標が申立人の業務に係る役務を表すものとして世界的な周知著名性を獲得していることからすれば、需要者において普通に払われる注意力としては、本件商標に接した需要者は、その構成中の「パンダ」の文字に着目し、周知著名な申立人のアメリカ風中華料理レストランチェーン「パンダエクスプレス」を想起連想して、本件商標に係る指定役務(宿泊施設の提供)が申立人及びその関係会社の業務に係る役務ではないかと誤認して取引にあたるであろうことは容易に想像される。
したがって、本件商標に係る指定役務である第43類「宿泊施設の提供」は、引用商標が周知著名性を獲得した役務のうち主な役務である第43類「飲食物の提供」とは、具体的な取引の実情に照らして密接な関連性を有するものであるから、本件商標と引用商標の取引者・需要者の共通性は高いものである。
エ 結論
以上のとおり、引用商標が申立人の業務に係る役務を表すものとして周知著名な商標であること、本件商標と引用商標とは、「パンダ」の文字又は称呼を含む点を共通とする商標として高い類似性を有することから、本件商標をその指定役務に使用するときは、これに接する取引者・需要者は、申立人が運営する著名なアメリカ風中華料理レストランチェーンを想起・連想し、恰も申立人又はグループ会社が取り扱う業務に係る役務であるかの如く認識して取引にあたると考えられるため、その役務の出所について混同を生ずるおそれがあることは明白である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するというべきである。

4 当審の判断
(1)引用商標の周知著名性について
ア 申立人の提出した証拠及び申立ての理由によれば、次のとおりである。
(ア)申立人は、1973年にアメリカ合衆国において設立された会社であり、同年にカリフォルニア州パサデナに中華料理店「パンダ・イン」の第1号店を出店し、1983年には、カリフォルニア州グレンデールのショッピングモールに、「パンダ・イン」のファストフード店版である「パンダエクスプレス」の第1号店を出店した(甲7、甲8)。
(イ)申立人は、ハワイ・オアフ島にも店舗を出店しており、日本語のウェブサイトにおいても紹介されている(甲11?甲13)。
(ウ)申立人は、2016年11月に「パンダエクスプレス」の日本国内第1号店を神奈川県川崎市にあるショッピング施設「ラゾーナ川崎」に出店し、引用商標1及び引用商標5を使用している(甲8、甲14、甲15)。
なお、外国語の証拠(甲9、甲10)について、翻訳文の提出はされていない。
イ 上記アからすると、次のように判断できる。
申立人は、1973年にアメリカ合衆国において設立された会社であり、1983年にカリフォルニア州グレンデールにおいて「パンダエクスプレス」の第1号店を出店し、また、ハワイ・オアフ島にも出店している。
そして、我が国には、2016年11月に、神奈川県川崎市に「パンダエクスプレス」の国内第1号店を出店し、該店舗において引用商標1及び引用商標5を使用していることが認められる。
しかしながら、申立人の提出した証拠は、フリー百科事典「ウィキペディア」における「パンダエクスプレス」の説明記事(甲7)、申立人のウェブサイトの抜粋(甲8)、ハワイ・オアフ島の店舗に関するインターネットの紹介記事(甲11?甲13)及び我が国において出店したことを紹介したインターネットの記事(甲14)のみであり、これらの証拠からは、引用商標の周知性の度合いを客観的に判断するための引用商標に係る広告宣伝の回数や期間及びその方法、我が国における店舗数、各店舗の売上高などが明らかではない。
さらに、申立人は、日本国内第1号店において、「・・・オープンから半年足らずで早くも来店者数10万人を突破し、それを記念したキャンペーンが行われた。」旨を主張し、甲第15号証を提出しているが、該証拠からは、来店者数を客観的に確認することができず、該キャンペーンの規模や期間などの詳細も不明である。
そして、本件商標の出願日は、申立人の日本国内1号店の出店の日である2016年11月より以前の平成28年(2016年)6月29日である。
以上のことからすれば、引用商標は、申立人の業務に係る役務を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
(2)本件商標と引用商標との類似性について
ア 本件商標について
本件商標は、別掲1のとおり、ややデザイン化された「パンダハウス」の片仮名を左から右に徐々に小さく表してなるところ、該文字は、同じ書体で外観上まとまりよく一体に表されているものであり、これより生じる「パンダハウス」の称呼も特別冗長でもなく、無理なく一連に称呼できるものである。
そして、その構成中のいずれかの語が、殊更、取引者、需要者に対し役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるとはいい難いものであり、本件商標は、その構成文字全体から「パンダの家」程の意味合いを理解させるものである。
そうすると、本件商標は、その構成文字全体をもって、不可分一体のものとして認識し、把握されるとみるのが相当であり、その構成文字に相応して「パンダハウス」の称呼を生じ、「パンダの家」の観念を生じるものである。
イ 引用商標について
(ア)引用商標1は、別掲2のとおり、「パンダエクスプレス」の文字を横書きしてなるところ、その構成文字は同書、同大、等間隔で表されており、外観上、まとまりよく一体に認識されるというのが相当であり、これから生じる「パンダエクスプレス」の称呼も、特別冗長でもなく、よどみなく一連に称呼できるものである。
また、「パンダエクスプレス」の文字は、辞書等に載録のないものであって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものである。
そうすると、引用商標1は、「パンダエクスプレス」の文字に相応して「パンダエクスプレス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(イ)引用商標2は、別掲3のとおり、黒色の四角形内に「PANDA」の文字を白抜きで表し、該四角形の背面に表された両端に複数の水平線を有した赤色の四角形内に「express」の文字を白抜きで表し、さらに、その下部に黒色の四角形の一部に被さるように赤線で表された四角形内に「CHINESE GOURMET」の文字を小さく表してなる構成からなるところ、その構成中の「PANDA」及び「express」の文字部分は、いずれかの文字部分が役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものとはいえず、その識別力について軽重の差は認められないものであるから、その構成中に顕著に表された「PANDA」及び「express」の文字部分は、一体不可分の一連の語として認識されるものというべきである。
また、「CHINESE GOURMET」の文字部分は、「中国のグルメ」程の意味合いを理解させるものであり、その指定役務である「中華料理を主とする飲食物の提供」との関係において、識別力がないか、極めて弱い語といえるものであるから、引用商標2は、その構成中の白抜きで顕著に表された「PANDA express」の文字部分が、独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得る要部とみるのが相当である。
そうすると、引用商標2は、「PANDA express」の文字部分に相応して「パンダエクスプレス」の称呼を生じ、該文字は、辞書等に載録のないものであって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語として認識されるものであるから、特定の観念を生じないものである。
(ウ)引用商標3は、別掲4のとおり、二重の円輪郭内の上段に「PANDA EXPRESS」の文字を、下段に「GOURMET CHINESE FOOD」の文字を表し、中央に赤地にパンダの図形を配した構成からなるところ、その構成中の「PANDA EXPRESS」の文字は、同書、同大で表されており、外観上、まとまりよく一体に認識されるというのが相当であり、これから生じる「パンダエクスプレス」の称呼も、特別冗長でもなく、よどみなく一連に称呼できるものであって、該「PANDA EXPRESS」の文字は、上記(イ)のとおり一種の造語として認識されるものである。
また、「GOURMET CHINESE FOOD」の文字部分は、「グルメの中華料理」程の意味合いを理解させるものであり、その指定役務である「中華料理を主とする飲食物の提供」との関係において、識別力がないか、極めて弱い語といえるものであるから、「PANDA EXPRESS」の文字部分が、独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得る要部とみるのが相当である。
そうすると、引用商標3は、「PANDA EXPRESS」の文字部分に相応して「パンダエクスプレス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(エ)引用商標4は、別掲5のとおり、「PANDA EXPRESS」の文字を横書きしてなるところ、その構成文字は同書、同大で表されており、外観上、まとまりよく一体に看取、把握されるというのが相当であり、これから生じる「パンダエクスプレス」の称呼も、特別冗長でもなく、よどみなく一連に称呼できるものである。
また、「PANDA EXPRESS」の文字は、上記(イ)のとおり一種の造語として認識されるものである。
そうすると、引用商標4は、「PANDA EXPRESS」の文字に相応して「パンダエクスプレス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
(オ)引用商標5は、別掲6のとおり、二重の円輪郭内の上段に「PANDA EXPRESS」の文字を、下段に「CHINESE KITCHIN」の文字を表し、中央にパンダの図形を配した構成からなるところ、その構成中の「PANDA EXPRESS」の文字は、同書、同大で表されており、外観上、まとまりよく一体に認識されるというのが相当であり、これから生じる「パンダエクスプレス」の称呼も、特別冗長でもなく、よどみなく一連に称呼できるものであって、該「PANDA EXPRESS」の文字は、上記(イ)のとおり一種の造語として認識されるものである。
また、「CHINESE KITCHEN」の文字部分は、「中国の台所」程の意味合いを理解させるものであり、その指定役務である「飲食物の提供」との関係において、識別力がないか、極めて弱い語といえるものであるから、「PANDA EXPRESS」の文字部分が、独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得る要部とみるのが相当である。
そうすると、引用商標5は、「PANDA EXPRESS」の文字部分に相応して「パンダエクスプレス」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
ウ 本件商標と引用商標との類否について
本件商標と引用商標の類否について検討するに、本件商標と引用商標とは、外観においては、上記ア及びイの構成からなるところ、その全体の構成において、図形の有無や文字の構成において顕著な差異を有するものであるから、両者は、外観上、明確に区別できるものである。
次に、称呼においては、本件商標は、「パンダハウス」の称呼を生じるのに対し、引用商標は、「パンダエクスプレス」の称呼を生じるものであり、両者は、その構成音、音数などが明らかに相違するものであるから、称呼上、明確に聴別できるものである。
そして、観念においては、本件商標は、「パンダの家」の観念を生じるものであるのに対し、引用商標は、特定の観念を生じないものであるから、両者は、観念上、相紛れることはないものである。
してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念において、相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異のものというべきである。
(3)出所の混同のおそれについて
前記(1)のとおり、引用商標は、申立人の業務に係る役務を表示するものとして、我が国において広く認識されていたものといえず、また、上記(2)のとおり、本件商標と引用商標とは、相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標である。
したがって、本件商標を、その指定役務に使用しても、引用商標を想起、連想するものとはいえず、これに接する取引者、需要者は、これが申立人又は同人と経済的、若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのように、その出所について混同を生ずるおそれはない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(4)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲 別掲1(本件商標)


別掲2(引用商標1)


別掲3(引用商標2)(色彩については、原本参照。)


別掲4(引用商標3)(色彩については、原本参照。)


別掲5(引用商標4)


別掲6(引用商標5)



異議決定日 2017-11-07 
出願番号 商願2016-70339(T2016-70339) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (W43)
最終処分 維持 
前審関与審査官 旦 克昌 
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 木住野 勝也
榎本 政実
登録日 2017-02-10 
登録番号 商標登録第5920586号(T5920586) 
権利者 認定特定非営利活動法人パンダハウスを育てる会
商標の称呼 パンダハウス 
代理人 廣中 健 
代理人 大橋 弘 
代理人 稲葉 良幸 
代理人 大橋 裕 
代理人 田中 克郎 
代理人 小林 奈央 
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