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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない X35
管理番号 1334497 
審判番号 取消2016-300891 
総通号数 216 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-12-28 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2016-12-20 
確定日 2017-10-30 
事件の表示 上記当事者間の登録第5155245号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5155245号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成19年4月1日に登録出願、「医療用腕環の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,医療用機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同20年8月1日に設定登録されたものである。
なお、本件審判の請求の登録日は、平成29年1月10日であり、商標法第50条第2項に規定する「審判の請求の登録前3年以内」とは、同26年1月10日ないし同29年1月9日(以下「要証期間内」という場合がある。)である。

第2 請求人の主張
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定役務中、第35類「医療用腕環の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,医療用機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由を要旨以下のように述べた。
本件商標は、その指定役務中、上記に記載の本件審判の請求に係る指定役務について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実がないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきである旨主張している。
なお、請求人は、被請求人の答弁に対し、何ら弁駁していない。

第3 被請求人の主張
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のとおり述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし第22号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 総論
被請求人は、我が国において、出産内祝い等の際の贈答商品等をカタログに掲載し、当該カタログの受け取り手が好みの品物を選べる形式で商品を販売する事業であるカタログギフト業を営み、当該カタログ名称あるいはカタログコース名称に使用する商標について、取扱商品にかかる小売等役務を指定役務とする商標登録を行い、カタログギフト業に係る被請求人の信用の維持を図っている。
本件商標「JASMINE」は、その代表的な商標の一つであり、出願人が最も重要な商品と位置付けているギフト用カタログ「AS YOU LIKE」シリーズの洋風コース名称の一つとして使用され、前記商品「医療用機械器具」を含む、出産内祝い用商品等の選択に供されている。この「AS YOU LIKE」シリーズのコース名称「JASMINE」ギフト用カタログ(以下、「本件カタログ」という場合がある。)には、本件商標と社会通念上同一とされる「Jasmine」、「ジャスミン」及び「JASMINE」が付されており、各暦年毎に発行され、その何れにおいても、贈答用商品として「医療用機械器具」に属する商品が取扱われている。
したがって、指定役務「医療用機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「本件役務」という。)を受ける者の利用に供されるカタログに、本件商標と社会通念上同一の商標が付されており、また、かかるカタログを用いて被請求人が小売等役務を提供しているのであるから、商標法第2条第3項第3号及び同第4号に規定された「使用」がなされている。
そして、その使用は、平成21年頃から現在に至るまで各暦年毎に発行される本件カタログを利用に供することにより行われており、要証期間内においても、その「使用」が継続している。
2 被請求人の営むカタログギフト業
「被請求人の営むカタログギフト業に係るフローチャート」(乙2の1)は、シャディ株式会社(以下「シャディ」という。)(被請求人)、加盟店(フランチャイジー)、カタログギフト購入者(出産内祝い贈り主等)、受取り手(出産祝いをした者等)の4者間でのギフト用のカタログとカタログ掲載商品のギフト券を一体とした進物品であるカタログギフト(乙3)の流れを表したものである。なお、乙第2号証の2に示すように、被請求人は、「サラダ館事業」と称するフランチャイズ事業を営んでおり、そのフランチャイズ加盟店を通じてカタログギフトを販売している。
フロー(1)(審決注:乙第2号証の数字は○の中に数字が表示されているところ、これを(1)?(5)として表示する。)は、「受取り手」の性質や人数に従って、「ギフト購入者」が、カタログを選んだ上で、カタログギフトを「加盟店」に発注し、「シャディ」がこれを受注する流れを示している。
フロー(2)は、「シャディ」が受注に係るカタログギフトを「加盟店」を介して「ギフト購入者」に納品し、その後「ギフト購入者」から「受取り手」へ贈られる流れを示している。
フロー(3)は、「シャディ」が受注に係るカタログギフトを「加盟店」及び「ギフト購入者」を介さずに「受取り手」に配送される流れを示している。
フロー(4)は、「受取り手」が、ギフト用カタログに掲載された商品を選んで、カタログギフト中のギフト券により「シャディ」に注文する流れを示している。
フロー(5)は、「シャディ」が、注文を受けた商品を「受取り手」に送付する流れを示しており、当該送付により、一連の業務が完了する。
このように、被請求人は、まさしく、「小売の業務において行われる顧客に対する便益」を提供する役務を営むものであるが、かかる役務にあって、ギフト用カタログは、その提供を受ける「受取り手」が、商品を選択して注文するに際して、必須の存在であり、本件審判の請求に係る役務の提供を受ける者の利用に供する物に該当することが明らかである。
3 本件カタログ2016年版による使用の証明
(1)乙第4号証は、「AS YOU LIKE」、「Jasmine/ジャスミン」コース用のカタログ2016年版であり、その表紙には「AS YOU LIKE」と共に「Jasmine/ジャスミン」商標が付され、裏表紙には「DO/ジャスミンコース」の表示が付されている。
また、カタログギフトの受け取り手が選べる商品として当該カタログ内に、ネックレス状の磁気医療器(H14頁)、上腕式血圧計及び低周波治療器(155頁)、手首式血圧計(S03頁)等の「医療用機械器具」に属する商品が掲載されている。
そして、裏表紙には、被請求人のハウスマークと共に「お問い合わせは/シャディ株式会社お客様センター」とあるように、このカタログが被請求人の発行に係るものであることが示されている。
さらに、裏表紙の下方にバーコードと共に「16-8011-051」の記載があり、冒頭の「16」の部分が西暦2016年の「16」を表示し、2016年用のカタログであり、当該カタログが2016年の1年間有効であることを示している。冒頭の「16」を除く「8011-051」の部分は、被請求人に係る社内管理番号で、当該カタログの有効期間等を表示するものではない。
(2)乙第5号証の1は、カタログ購入者からカタログコース「ジャスミン 1個」の発注があったこと、左下方のファクシミリ受信日時「2016.9.21 11:23」から「シャディ」が2016年9月21日に発注書を受け取ったことを示している。
また、下方の「特記事項」欄に「20480に送って下さい。お願いします。」の記載があり、「20480」は乙第5号証の1上方の「チェーンNo.」と一致することから、納品先が加盟店「総合衣料 マエダ」であることを示している。
したがって、乙第5号証の1により発注されたカタログギフトは、乙第2号証の1に示すフロー(2)のプロセスにより納品されるものであることがわかる。
乙第5号証の2は、乙第5号証の1と同様に、「加盟店」である「総合衣料 マエダ」からの「シャディ目録宅配代行依頼書」であり、カタログギフト購入者が納品先を加盟店「総合衣料 マエダ」として、カタログコース「ジャスミン」が発注されている。なお、ファクシミリ受信日時「2016.9.29 13:30」から「シャディ」が2016年9月29日に発注書を受け取ったことを示している。
(3)乙第6号証の1は、「シャディ」の「加盟店」である「サラダ館 T店」への請求書で、2016年11月21日に納品したカタログギフト「16AYLジャスミンDO洋風」について、締日付を2016年12月20日として請求したことを示している。カタログギフト名は、商品欄に「16AYLジャスミンDO洋風」で示されているが、これは、乙第4号証の表紙に表示されたカタログ名「AS YOU LIKE」を略した「AYL」と、ジャスミンコースを示す「ジャスミン」と、裏表紙の「DO/ジャスミンコース」から取った「DO」、ギフト用カタログ「AS YOU LIKE」の洋風シリーズを表わす「洋風」を連ね、さらに「16-8011-051」で表示された2016年版であることを示すために冒頭に「16」を付した略称であるから、乙第4号証に係る2016年版の「AS YOU LIKE」シリーズ、コース名「Jasmine/ジャスミン」カタログギフトを指すものである。
したがって、乙第4号証に係るカタログギフトが、少なくとも2016年11月21日(要証期間内)には流通に供されていたことが明らかである。
また、乙第6号証の2は、「シャディ」の「加盟店」である「サラダ館 Y店」への請求書で、乙第6号証の1と同様に「16AYLジャスミンDO洋風」が商品欄に示されており、乙第4号証に係る2016年版の「AS YOU LIKE」シリーズ、コース名「Jasmine/ジャスミン」カタログギフトが取引に供されていたことを示すものである。なお、乙第6号証の2に係る「16AYLジャスミンDO洋風」が何時納品されているか具体的な日付が不明であるが、当該請求書が「2016.6.21から2016.7.20」の期間に係る請求であることから、当該期間内の取引に供されていたことが明らかである。
(4)乙第7号証は、本件役務中のフロー(4)プロセスにおいて、受取り手から「シャディ」に対して、商品注文のあった事例を示すものである。
本件役務において、「受取り手」からの商品注文はギフト券により行われるものであるが、乙第7号証は、2016年1月21日に発行されたギフト券によって、乙第4号証のカタログコース「ジャスミン DO」から選ばれたお申込み番号「8037-620」の商品「アーバンリサーチ トートバッグ」を「受取り手」が注文したことを示している。
ギフト券は、本件役務のフロー(2)又は(3)のプロセスにあって、「シャディ」からカタログギフトが納品される時に発行され、以後1年間の申込有効期限が設けられており、ギフト券に同封されるギフト用のカタログは、ギフト券お届け日ないし発行日の年度のものが用いられるので、例えば2016年の末日に発行されたギフト券には2016年版のギフト用のカタログが同封され、2017年末日までの有効期限が定められることとなり、2016年版のカタログは実質2016年と2017年の2年にわたって、当該役務の提供を受ける者の利用に供されるのである。
一方、ギフト用のカタログと、当該カタログに掲載される商品は、流行や消費者の好みの変化に応じて選択され、その年度毎に、申込番号が付与されており、前年度と同じ商品が掲載されていても申込番号は相違していることから、本件カタログが2016年に発行され、本件役務の提供を受ける者の利用に供されていたことが明らかである。
4 本件カタログ2015年版による証明
(1)乙第8号証は、「AS YOU LIKE」、「JASMINE」コース用のカタログ2015年版であり、その表紙には「AS YOU LIKE」と共に「JASMINE」商標が付され、裏表紙には「DO/ジャスミン」の表示が付されている。
また、当該カタログ内には、ネックレス状の磁気医療器(91頁)、手首式血圧計(110頁)、低周波治療器(237頁)等の「医療用機械器具」に属する商品が掲載されている。
そして、裏表紙に「お問い合わせは/シャディ株式会社お客様センター」とあるように、このカタログが被請求人の発行に係るものであることが示されている。
さらに、裏表紙の下方の「DO/ジャスミンコース」表示の下方に「15-8011-059」の記載があり、冒頭の「15」の部分が西暦2015年の「15」を表示し、2015年版カタログであることを示している。
(2)乙第9号証の1は、「シャディ」から「加盟店」の「サラダ館H店」への、締日付を2015年2月20日とする請求書で、2月10日に納品したカタログギフトに係り、前記2016年版と同様に、当該カタログギフトが「AS YOU LIKE/ジャスミンカタログ2015年版」であることを示す「15AYLジャスミンDO洋風」の記載が商品名欄にある。
乙第9号証の2は、「シャディ」から「加盟店」の「サラダ館S店」への、締日付を2015年10月31日とする請求書で、10月1日に納品したカタログギフトに係り、当該カタログギフトが「AS YOU LIKE/ジャスミンカタログ2015年版」であることを示す「15AYLジャスミンDO洋風」の記載が商品名欄にある。
(3)乙第10号証は、本件役務のフロー(4)のプロセスにおいて使用されたギフト券の実例で、2015年10月15日に発行され、2016年10月15日まで有効なもので、乙第8号証の「AS YOU LIKE/ジャスミンカタログ2015年版」に掲載された商品から、申込番号「8261-420」に係る商品「ベネトン ショルダーバッグ」が選択され注文されている。同じ商品は、その翌年の2016年版(乙4)に掲げられているが、2015年版とは異なる申込番号「8268-222」が付されている。
このことから、乙第10号証の2015年10月15日発行のギフト券で注文された申込番号「8261-420」の「ベネトン ショルダーバッグ」は、乙第8号証の本件カタログ掲載の商品から選ばれたものであることが証明され、かかる本件カタログが2015年に発行され、本件役務の提供を受ける者の利用に供されていたことが明らかである。
5 その他の補強証明
(1)乙第11号証は、「シャディ」から「加盟店」の「(有)T堂」宛の請求書の写しで、請求締日を2014年3月20日としてカタログギフト「14AYLジャスミンDO」について請求するものであることを示し、乙第12号証及び乙第13号証もまた、同様に、2014年6月及び9月における「加盟店」への請求書であってカタログギフト「14AYLジャスミンDO」について請求するものであることを示している。
また、乙第14号証及び乙第15号証は、それぞれ2014年1月27日、2014年5月12日に発行され商品注文に供されたギフト券の実例を示すもので、「ジャスミンDO」のコース記号によって、2014年に発行された「AS YOU LIKE」の「ジャスミンコース」カタログが商品の選択に利用されていたことが判るのである。
このように、乙第11号証ないし乙第15号証によって、2014年版「AS YOU LIKE」、「JASMINE」コース用カタログが存在し、本件役務の提供を受ける者の利用に供されていたことが明らかとなるのであり、このことからも乙第4号証及び乙第8号証のギフト用カタログが各々2016年、2015年に発行されたものであることが明確になるものである。
(2)乙第17号証は、表紙において「AS YOU LIKE」の下方にコース名称を表わす「Marguerite/マーガレット」商標を配し、裏表紙に「BO/マーガレットコース」の表示があり、当該ギフト用のカタログの発行年度を示す「17-8011-011」の記号を付している。
乙第18号証は、表紙において「AS YOU LIKE」の下方にコース名称を表わす「Cattleya/カトレア」商標を配し、裏表紙にコース名を明示すべく「BE/カトレアコース」の表示が付されており、2017年版を表示する「17-8011-020」の記号も付されている。
乙第19号証、乙第20号証、乙第21号証も各々「AS YOU LIKE」カタログギフトにおける「Iris/アイリス」コース、「Bougainvil1ea/ブーゲンビリア」コース、「Peacerose/ピースローズ」コースのギフト用のカタログの表紙、裏表紙の抜粋写しであり、いずれも乙第17号証、乙第18号証と同様の形式で作成されており、各々「GE/アイリスコース」「EO/ブーゲンビリアコース」「CO/ピースローズコース」の表示が施されている。
このことから、本件カタログの「JASMINE」「ジャスミン」は、他のカタログギフトコースと同様に「AS YOU LIKE」のカタログギフトコースを表わすものであることが、より明らかになるものである。
6 まとめ
被請求人の営むカタログギフト業の各プロセスで実際に使用された取引書類を参酌しても明らかなように、乙第4号証及び乙第8号証は各々2016年版、2015年版のギフト用カタログである。
そして、いずれもに「JASMINE」(Jasmine)、「ジャスミン」コースの商標が付され、当該カタログ中に「医療用機械器具」に属する商品が掲載されているから、「『医療用機械器具の小売の業務において行われる顧客に対する便益の提供』役務の提供を受ける受取り手(顧客)の利用に供するギフト用カタログに『JASMINE』を付する行為」が行われていたに相違はなく、また、「Jasmine」、「ジャスミン」及び「JASMINE」の表示は、本件商標「JASMINE」と社会通念上同一のものであるから、本件商標に関し、商標法第2条第3項第3号及び同4号に規定する「使用」行為が行われていたことが明らかである。

第4 当審の判断
1 被請求人の提出に係る乙各号証及びその主張によれば、以下のとおりである。
(1)乙第2号証の1は、「被請求人の営むカタログギフト業に係るフローチャート」であるところ、被請求人の主張及び該乙号証によれば、被請求人の業務は、出産内祝い等の贈答商品の贈り主等(以下「贈り主」という。)が、被請求人のフランチャイジーである加盟店に、ギフト用のカタログと該カタログ掲載商品の「ギフト券による進物品」(以下「カタログギフト」という。)の購入を申し込むと、加盟店が被請求人にカタログギフトを発注し、被請求人から加盟店を通じ、カタログギフトが贈り主、すなわちカタログギフトの購入者に送付され、その後、カタログギフトは、出産祝い等の内祝いを受け取る者(以下「受取手」という。)に渡され(又は、被請求人から直接送付される場合もある。)、受取手は、ギフト用カタログに掲載された商品から商品を選択し、ギフト券を使用して被請求人に商品を注文すると、被請求人は受取手に商品を配送する業務を内容とする、というものである。
(2)乙第8号証は、被請求人発行の2015年版ギフト用カタログの抜粋の写しとされるものであるところ、その表紙の上部には、「AS YOU LIKE」の文字が大きく表示され、その下部には、「JASMINE」の文字が表示されている。
そして、そのカタログの110頁及び237頁には「手首式血圧計」、「自動血圧計」及び「低周波治療器」(以下「手首式血圧計等」という。)の写真並びにその申込番号、商品説明が記載されている。
また、44頁には、ショルダーバッグの写真の下部に「4 ベネトン ショルダーバッグ/お申込み番号 8261-420」の表示がある。
さらに、裏表紙には、問い合わせ先として「シャディ株式会社 お客様センター」の表示があり、その電話番号が記載されており、また、「DO/ジャスミンコース」の表示の下部には、「15-8011-059」の表示がある。
(3)乙第9号証の1は、被請求人がカタログギフトを販売する加盟店である「サラダ館H店」に宛てた「請求書」の写しであるところ、上部には「15.01.21から15.02.20まで」の記載があり、また「御買上明細」には、「商品名又は注文名」、「日付」、「伝票No.」、「数量」、「単価」、「金額」などの項目があり、その16行目及び21行目には、「商品名又は注文名」欄に「15AYLジャスミンDO洋風-宅配」、「数量」欄に「1」の記載がそれぞれあり、その単価、金額、合計等の記載がある。
(4)乙第9号証の2は、被請求人がカタログギフトを販売する加盟店である「サラダ館S店」に宛てた「請求書」の写しであるところ、上部には、「15.10.01から15.10.31まで」の記載があり、また「御買上明細」には、「商品名又は注文名」、「日付」、「伝票No.」、「数量」、「単価」、「金額」などの項目があり、17行目及び21行目には、「商品名又は注文名」欄に「15AYLYジャスミンDO洋風-宅配」、「数量」欄に「1」の記載がそれぞれあり、その単価、金額、合計等の記載がある。
(5)乙第10号証は、カタログギフトの受取手から、被請求人へ送付された平成27年12月26日の消印がある商品注文用ギフト券(以下「カタログギフト券」という。)の写しであるところ、「お申込み有効期限」欄には「2016年10月15日まで」の記載がある。
また、該カタログギフト券の下部の「コース名/コース記号」欄には「ジャスミン DO」の記載、「ご希望商品の申込番号」欄には「8261-420」の記載、及び「商品名」欄には「ベネトン ショルダーバッグ」の記載がある。
2 判断
(1)使用者
ギフト用カタログ(乙8)の裏表紙に、問い合わせ先として「シャディ株式会社 お客様センター」の表示が記載されていることからすれば、当該カタログの作成者は、商標権者である被請求人といえる。
(2)使用商標
ギフト用カタログ(乙8)の表紙には、「JASMINE」の文字が記載されているところ、別掲に示した本件商標は、「JASMINE」の文字を黄緑色で表してなるものであって、その構成文字を同じくするものであるから、使用商標は本件商標と社会通念上同一の商標と認められるものである。
(3)使用時期
平成27年12月26日の消印のある「カタログギフト券」(乙10)に記載の商品名及び申込番号とギフト用カタログ(乙8)の44頁に掲載されている商品の商品名及び申込番号が一致していることからすれば、受取手は、平成27年12月26日の消印がある「カタログギフト券」を使用して、商品の申込みをしており、該商品の申込番号、商品名及びカタログギフト券の下部に記載のコース名からして、該商品が掲載されたギフト用カタログは、同一の商品の申込み番号、商品名、コース名が掲載され、年度も合致する乙第8号証のギフト用カタログであると認められる。
そうすると、本件商標と社会通念上同一の商標が表示された該カタログは、要証期間内である平成27年12月頃には受取手に渡っていたといえるものである。
(4)使用役務
ギフト用カタログ(乙8)には、「手首式血圧計等」の写真並びにその申込番号、商品説明が記載されているところ、これら商品は、いずれも「医療用機械器具」の範ちゅうの商品である。
また、上記(3)のとおり、ギフト用カタログ(乙8)に掲載された商品について、受取手から被請求人へ商品の申込みがされていることからすれば、当該商品は、被請求人から受取手である需要者へ送付、すなわち、譲渡、引き渡しをされたものといえ、同様に、「手首式血圧計等」も被請求人から需要者へ譲渡、引き渡しをする商品としてギフト用カタログに掲載されていたものというのが相当である。
そして、被請求人が事業として行っていると主張する「カタログギフト業」とは、各種商品をカタログに掲載し、該カタログの受取手が好みの商品を選べる形式で商品を販売する事業であって、カタログギフトの受取手、すなわち需要者は、各種の商品が取りそろえられ、掲載されたギフト用カタログを見るだけで商品の選択及び注文ができるようになっていることから、被請求人は、需要者に対して商品の選択の便宜のために販売する商品が掲載されたカタログの提供を行っているということができるものであり、これは、商品の小売又は卸売の業務において小売業者が顧客に対して行う便益の提供に該当するといえるものである。
してみれば、被請求人は、「医療用機械器具」の範ちゅうの「手首式血圧計等」についての小売等役務を提供したものといえ、被請求人の提供する上記小売等役務に使用される当該ギフト用カタログは、「役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物」というのが相当である。
(5)小括
上記(1)ないし(4)によれば、本件商標の商標権者は、要証期間内にその請求に係る指定役務の範ちゅうに含まれる「手首式血圧計・自動血圧計及び低周波治療器の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について、その役務を提供するためのギフト用カタログ(役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物)に、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付したものと認められ、また、これを用いて役務を提供する行為を行ったものと認めることができ、これらは商標法第2条第3項第3号及び同第4号の使用に該当するものである。
3 むすび
以上のとおり、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、商標権者がその請求に係る指定役務の範ちゅうに含まれる役務「手首式血圧計・自動血圧計及び低周波治療器の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について本件商標の使用をしていることを証明したといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、その請求に係る指定役務について、商標法第50条の規定により、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(本件商標)(色彩は原本参照)



審理終結日 2017-08-31 
結審通知日 2017-09-05 
審決日 2017-09-20 
出願番号 商願2007-29912(T2007-29912) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (X35)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 原田 信彦 
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 中束 としえ
榎本 政実
登録日 2008-08-01 
登録番号 商標登録第5155245号(T5155245) 
商標の称呼 ジャスミン 
代理人 久野 恭兵 
代理人 辻田 朋子 
代理人 貴答 信介 
代理人 川瀬 幹夫 
代理人 並川 鉄也 
代理人 下田 一徳 
代理人 樋口 頼子 
代理人 小谷 昌崇 
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