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審決分類 審判 一部申立て  登録を維持 W0928
審判 一部申立て  登録を維持 W0928
審判 一部申立て  登録を維持 W0928
審判 一部申立て  登録を維持 W0928
審判 一部申立て  登録を維持 W0928
管理番号 1333422 
異議申立番号 異議2017-900116 
総通号数 215 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-11-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-04-12 
確定日 2017-09-28 
異議申立件数
事件の表示 登録第5915074号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5915074号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件商標は、「アソビスタ」の片仮名及び「ASOBISTA」の欧文字を上下二段に表示してなり、平成28年6月2日に登録出願、第9類「業務用ビデオゲーム機のプログラムを記憶させた電子回路その他の記憶媒体,業務用ゲーム機のプログラム,ダウンロード可能な業務用ビデオゲーム機用プログラム及び同追加データ,ダウンロード可能な移動体電話用コンピュータプログラム,コンピュータ用プログラムその他の電子応用機械器具及びその部品(マウスパッド,キーボードカバー,ICカードその他の周辺機器を含む。),コンピュータ用ゲームプログラム,ダウンロード可能なコンピュータ用プログラム及びコンピュータ用ゲームの追加データ,電気通信機械器具(携帯電話用ストラップ,携帯電話機の表示画面に貼って使用するのぞき見防止用シート,その他の電気通信機械器具の部品及び附属品を含む。),家庭用テレビゲーム機用のプログラムを記憶させた読出し専用のカートリッジ式電子回路・同磁気テープ・同磁気カード・同磁気ディスク・同光ディスク・その他の記憶媒体,ダウンロード可能な家庭用テレビゲーム機用プログラム及び同追加データ,携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROMその他の記憶媒体,ダウンロード可能な携帯用液晶画面ゲーム機用のプログラム及び同追加データ,レコード(録音済みコンパクトディスクを含む。),インターネット又は移動体電話通信を利用して受信し及び保存することができる音楽・音声ファイル,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,インターネット又は移動体電話通信を利用して受信し及び保存することができる画像ファイル,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物,ダウンロード可能な電子出版物」、第28類及び第41類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同年12月7日に登録査定、同29年1月20日に設定登録されたものである。

2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、本件登録異議の申立てにおいて引用する国際登録第1072927号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、2011年(平成23年)3月8日に国際商標登録出願、第9類「Computer game programs」及び第42類「Consultancy in the field of computer hardware」を指定商品及び指定役務として、平成24年7月6日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 登録異議の申立ての理由
申立人は、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第9類「全指定商品」について、商標法第43条の2第1項第1号により、その登録は取り消されるべきものであると申し立て、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は「アソビスタ」と「ASOBISTA」の文字を上下二段に配してなる商標であり、これよりは、「アソビスタ」の称呼を生じる。
一方、引用商標は、別掲のとおりの構成からなり、「ASOBO」と「STUDIO」の欧文字を構成中に含む商標であり、商標全体に相応した「アソボスタジオ」の称呼を生じ、また、「ASOBO」の文字部分が大きく書されていることから、これを要部として、「アソボ」の称呼をも生ずるものといえる。
そして、「アソビスタ」と「アソボスタジオ」の称呼を対比すると、「アソビスタ」の5音のうち、中間の音の「ビ」以外の、4音を共通にし、「ビ」の音と「アソボスタジオ」の「ボ」の音は、ともにバ行の音で、母音のみが相違するものである。
このように、本件商標の称呼は、引用商標の称呼と比較して、その構成音である5音中、4音が一致し、弱く発音される中間音が相違し、その中間音も子音を共通にするものである。
したがって、両者をそれぞれ称呼したときは、彼此相紛らわしいものといわざるを得ない。
また、「アソビスタ」と「アソボ」との比較においても、最初の2音を共通にするものであって、かつ、後述の観念の類似と相まって、両者をそれぞれ称呼したときは、彼此相紛らわしいものといわざるを得ない。
観念については、本件商標は、「アソビ」及び「ASOBI」の文字部分から、「遊び」又は「遊ぶ」との観念を生じるものであり、引用商標は、「ASOBO」の文字から、「遊ぼ」又は「遊ぶ」とのイメージが喚起されるものであり、両者とも「遊ぶ」という観念を共通にし、または、類似の観念を有するものというのが相当である。
したがって、本件商標と引用商標とは、称呼及び観念が同一又は類似の商標といえる。
以上より、本件商標と引用商標とは、称呼及び観念について相紛らわしい類似の商標であって、かつ、本件商標に係る指定商品中、第9類「ダウンロード可能な移動体電話用コンピュータプログラム,コンピュータ用プログラムその他の電子応用機械器具及びその部品(マウスパッド,キーボードカバー,ICカードその他の周辺機器を含む。),コンピュータ用ゲームプログラム,ダウンロード可能なコンピュータ用プログラム及びコンピュータ用ゲームの追加データ」は、引用商標に係る指定商品と同一又は類似であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
ア 本件商標と引用商標の類似性
本件商標と引用商標とが類似する商標であることは、上記(1)のとおりである。
イ 出所混同のおそれ
本件商標に係る指定商品及び指定役務中、第9類の指定商品は、引用商標に係る指定商品及び指定役務である第9類「Computer game programs」及び第42類「Consultancy in the field of computer hardware」と密接に関連するものであるといえる。
そうすると、本件商標が第9類の指定商品に使用された場合、その商品に接する需要者が、それを同一事業主に係るものであると認識し、または、経済的若しくは組織的に何らかの関係のある者によるものであると認識するおそれのあるものである。
したがって、引用商標と類似する本件商標が、その指定商品及び指定役務中、第9類の指定商品に使用された場合には、その出所について混同を生ずるおそれがあるから、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものである。
(3)むすび
上述のように、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同法第4項第1項第15号に該当するから、同法第43条の2第1項第1号により、その登録は取り消されるべきである。

4 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標
本件商標は、上記1のとおり、「アソビスタ」の片仮名及び「ASOBISTA」の欧文字を上下二段に表示してなるところ、これらの文字は、辞書類に載録されている既成の語ではないことから、特定の意味合いを想起させることのない造語として認識されるものであり、上段の「アソビスタ」の文字部分は、下段の「ASOBISTA」の文字部分の読みを表したものと認識されるものである。
したがって、本件商標は「アソビスタ」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
イ 引用商標
引用商標は、別掲のとおり、上段に多少図案化した「ASOBO」の欧文字及び下段に上段の文字に比して極めて小さく表した「STUDIO」の欧文字を上下二段に表示してなるところ、「ASOBO」の文字部分は、辞書類に載録されている既成の語ではないことから、特定の意味合いを想起させることのない造語として認識されるものであり、「STUDIO」の文字部分は、「テレビ・ラジオの放送室、放送スタジオ」の意味を有する親しまれた英語であることから、「ASOBO」の文字部分と「STUDIO」の文字部分とに、観念上のつながりはないものである。
また、これらを結合した「ASOBOSTUDIO」の欧文字も、辞書類に載録されている既成の語ではない。
さらに、上段の「ASOBO」の文字部分は、下段の「STUDIO」の文字部分に比べて、引用商標の大半を占めるように顕著に表示されており、また、多少の図案化がなされていることから、看者に対し強く支配的な印象を与えるものといえる。
そうすると、引用商標は、「ASOBO」の文字部分と「STUDIO」の文字部分とを、分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められず、商品及び役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与える「ASOBO」の文字部分だけを抽出し、この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することも、許されるものである。
したがって、引用商標は、その構成文字全体に相応して「アソボスタジオ」の称呼を生じるとともに、強く支配的な印象を与える上段の「ASOBO」の文字部分に相応して「アソボ」の称呼をも生じるものであり、特定の観念を生じないものである。
ウ 本件商標と引用商標との類否について
(ア)外観
本件商標は、上記アのとおり、「アソビスタ」の片仮名及び「ASOBISTA」の欧文字を上下二段に表示してなるのに対し、引用商標は、上記イのとおり、図案化した「ASOBO」の欧文字及び「STUDIO」の欧文字を上下二段に表示してなるところ、両商標は、欧文字部分において「ASO」の文字を共通にするものの、他の文字において全て異なり、また、構成文字及び態様において顕著な差異を有するものであるから、外観上、相紛れるおそれはない。
(イ)称呼
本件商標から生じる「アソビスタ」の称呼と引用商標から生じる「アソボスタジオ」及び「アソボ」の称呼とは、その構成音及び構成音数において明確な差異を有するものであるから、称呼上、相紛れるおそれはない。
(ウ)観念
本件商標と引用商標とは、いずれも特定の観念を生じないものであり、観念において比較することのできないものであるから、観念上、相紛れるおそれはない。
エ 小括
上記ウによれば、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第15号該当性について
申立人は、本件商標と引用商標とは類似する商標であり、また、本件商標に係る指定商品及び指定役務中、第9類の指定商品は、引用商標に係る指定商品及び指定役務である第9類「Computer game programs」及び第42類「Consultancy in the field of computer hardware」と密接に関連するものであるから、本件商標が第9類の指定商品に使用された場合、その商品に接する需要者が、それを同一事業主に係るものであると認識し、または、経済的若しくは組織的に何らかの関係のある者によるものであると認識するおそれのあるものであり、その出所について混同を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第15号に該当するものである旨主張する。
しかしながら、申立人は、その主張を裏付ける何らの証拠も提出していないため、引用商標が申立人の業務に係る商品及び役務であることを表示するものとして、需要者の間で広く認識されているものとは認めることができない。
また、上記(1)のとおり、本件商標と引用商標とは、相紛れるおそれのない非類似の商標であって、別異の商標というべきであるから、本件商標権者が本件商標をその指定商品について使用しても、これに接する需要者が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように認識することはなく、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。
(3)まとめ
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反してされたものではないから、その登録は、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。
よって、結論のとおり、決定する。
別掲 別掲
(引用商標)

異議決定日 2017-09-19 
出願番号 商願2016-60108(T2016-60108) 
審決分類 T 1 652・ 263- Y (W0928)
T 1 652・ 271- Y (W0928)
T 1 652・ 264- Y (W0928)
T 1 652・ 261- Y (W0928)
T 1 652・ 262- Y (W0928)
最終処分 維持  
前審関与審査官 飯田 亜紀 
特許庁審判長 半田 正人
特許庁審判官 尾茂 康雄
小松 里美
登録日 2017-01-20 
登録番号 商標登録第5915074号(T5915074) 
権利者 株式会社バンダイナムコエンターテインメント
商標の称呼 アソビスタ 
代理人 ▲吉▼川 俊雄 

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