• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W12
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W12
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W12
管理番号 1333309 
審判番号 不服2017-7557 
総通号数 215 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-11-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-05-26 
確定日 2017-10-03 
事件の表示 商願2016-19130拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,「TOYO FRAME」の欧文字を標準文字で表してなり,第12類「自転車並びにそれらの部品及び附属品」を指定商品として,平成28年2月23日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶理由に引用した登録商標(以下,まとめて「引用商標」という。)は,以下のとおりであり,いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第508724号商標は,別掲1のとおりの構成からなり,昭和31年8月31日に登録出願され,第20類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として,同32年10月14日に設定登録され,その後,4回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ,また,平成21年4月22日に,第7類「自動車(トラクターを除く。)の発動機の部品,二輪自動車の機関の部品」及び第12類「自動車(トラクターを除く。)並びにその部品及び附属品,自動車(トラクターを除く。)の発動機(その部品を除く。),自動車(トラクターを除く。)のベアリング,自動車(トラクターを除く。)の緩衝器,自動車(トラクターを除く。)の制動機,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,二輪自動車の機関(その部品を除く。),二輪自動車・自転車のベアリング,二輪自動車・自転車の歯車,二輪自動車・自転車のブレーキ,航空機のタイヤ,自動車(トラクターを除く。)のタイヤ,二輪自動車・自転車のタイヤ,乳母車・人力車・手押し車・荷車・馬車・リヤカーのタイヤ,航空機のチューブ,自動車(トラクターを除く。)のチューブ,二輪自動車のチューブ,自転車のチューブ」とする指定商品の書換登録がされたものである。
(2)登録第4764606号商標は,別掲2のとおりの構成からなり,平成15年8月29日に登録出願され,第12類「船舶並びにその部品及び附属品(「エアクッション艇」を除く。),エアクッション艇,航空機並びにその部品及び附属品,鉄道車両並びにその部品及び附属品,自動車並びにその部品及び附属品,二輪自動車・自転車並びにそれらの部品及び附属品,タイヤ又はチューブの修繕用ゴムはり付け片」を指定商品として,平成16年4月16日に設定登録され,その後,同26年4月22日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,「TOYO FRAME」の欧文字を標準文字で表してなるところ,その構成文字は,「TOYO」と「FRAME」の間に1文字分のスペースを有するものの,各構成文字は同じ書体及び同じ大きさの欧文字のみからなるものであり,外観上,まとまりよく一体的に表してなるものである。そして,本願商標の構成文字全体から生ずる「トーヨーフレーム」又は「トヨフレーム」の称呼は,格別冗長というべきものでもなく,よどみなく一連に称呼し得るといえる。
そして,その構成中,「TOYO」の欧文字部分は,例えば「大辞林第三版」(株式会社三省堂発行)において,「東洋」,「灯用」,「当用」,「盗用」,「登用」等の語の読みを表す欧文字であるところ,中でも「東洋」の語が一般に親しまれていることを考慮すると,当該文字部分より,「ユーラシア大陸の東部の地域。アジアの地方。」の意味を有するものである。
そうすると,本願商標は,たとえ,その構成中の「FRAME」の欧文字が,「物の周囲を囲む物。枠。縁。額縁。建造物・機械などの,骨組み・枠組み。」の意味のほか,「自転車・自動車などの車体枠」の意味を有するとしても,かかる構成においては,該文字部分が商品の品質等を直接的に表示するものとして認識されるとはいい難く,また,殊更該文字部分を捨象し,その構成中の「TOYO」の文字部分のみをもって取引に資するとみるべき特段の事情も見いだし得ない。
してみれば,本願商標は,その構成全体をもって,特定の語義を有することのない語句を表したものとして認識されるというのが相当であるから,その構成全体に相応する「トーヨーフレーム」又は「トヨフレーム」の称呼のみを生じ,特定の観念を生ずることのないものである。
(2)引用商標について
引用商標は,別掲1及び2のとおりの構成よりなるところ,その構成は,「東洋」,「灯用」,「当用」,「盗用」,「登用」等の語の読みを表す欧文字であるところ,中でも「東洋」の語が一般に親しまれていることを考慮すると,当該文字部分より,「ユーラシア大陸の東部の地域。アジアの地方。」の観念を生じ,「トーヨー」又は「トヨ」の称呼を生ずるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標とを比較すると,外観については,本願商標と引用商標は,それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成からなるものであって,「FRAME」の語の有無において著しい差異があるから,両商標は明確に判別されるものである。
次に,称呼については,本願商標からは,「トーヨーフレーム」及び「トヨフレーム」の称呼を,引用商標からは「トーヨー」及び「トヨ」の称呼を生ずるものであるところ,両者は,その音構成において明らかな差異を有するものであって,明確に聴別されるものである。
そして,観念については,本願商標は,構成全体からは特定の観念を生じないが,引用商標は「TOYO」の文字部分に相応して「ユーラシア大陸の東部の地域。アジアの地方。」の観念が生じるものであり,観念上,紛れるおそれはないものである。
そうすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり,本願商標と引用商標が類似の商標であるとして,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶をすべき理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 引用登録第508724号商標


別掲2 引用登録第4764606号商標


審決日 2017-09-20 
出願番号 商願2016-19130(T2016-19130) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (W12)
T 1 8・ 261- WY (W12)
T 1 8・ 262- WY (W12)
最終処分 成立  
前審関与審査官 高橋 梨理子箕輪 秀人 
特許庁審判長 今田 三男
特許庁審判官 網谷 麻里子
酒井 福造
商標の称呼 トーヨーフレーム、トーヨー、トヨ 
代理人 岡田 稔 
代理人 坂上 正明 
代理人 曾我 道治 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ