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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W35
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W35
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W35
管理番号 1330214 
審判番号 不服2017-2097 
総通号数 212 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-08-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2017-02-13 
確定日 2017-07-13 
事件の表示 商願2016-63526拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成からなり, 第35類「被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,化粧用具(『電気式歯ブラシ』を除く。)の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,清涼飲料及び果実飲料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,加工食料品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花及び木の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,おもちゃ・人形及び娯楽用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務とし,平成27年12月9日に登録出願された商願2015-120921に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として,同28年6月10日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5035157号商標は,「Trarium」の欧文字を標準文字で表してなり,平成18年9月14日に登録出願,第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ」を指定商品として,同19年3月30日に設定登録され,その後,同29年1月31日に商標権の存続期間の更新登録がされ,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は,別掲のとおり,円形枠線内の中央部に,欧文字の「A」をデザイン化したと思しき下辺が一部欠けた三角形(以下「図形部分」という。)を配し,円形枠線内の上部に,円弧に沿って「TERRARIUM」の欧文字を,下部に,円弧に沿って「OMOTESANDO」の欧文字(以下,これらを「文字部分」という。)を表し,両欧文字の間には,ハイフン様の記号を配した構成からなるところ,その構成中の図形部分と文字部分とは,視覚上分離して観察されるものと認められる。
そして,本願商標の構成中の図形部分は,具体的に何を表した図形であるかまでは直ちに把握され得ないことから,該図形部分からは,特定の称呼及び観念を生じないものである。
また,本願商標の構成中,「OMOTESANDO」の欧文字部分は,「表参道」の読みをローマ字で表したものということができ,役務の提供の場所を表したものと容易に理解され,自他役務識別標識としての機能を果たし得ないか,又は極めて弱い部分というのが相当であるから,本願商標の文字部分においては,「TERRARIUM」の欧文字部分が独立して自他役務の識別標識としての機能を果たし得るものと認められる。
そうすると,本願商標は,その構成中の「TERRARIUM」の欧文字部分に相応して,「テラリウム」の称呼を生じ,該文字は,「陸生小動物の飼育器」の意味を有する英語(株式会社三省堂 コンサイスカタカナ語辞典第4版)であるから,かかる観念を生じるものである。
(2)引用商標について
引用商標は,前記2のとおり,「Trarium」の文字を標準文字で表してなるところ,該文字は,辞書等に載録のない文字であり,特定の意味を有しない一種の造語と認められるものであるから,我が国で親しまれた英語の読みに倣い,「トラリウム」の称呼を生じ,特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標は,別掲のとおりの構成からなるものであり,引用商標は,「Trarium」の欧文字からなるところ,両者は,円形枠線,図形部分の有無,及び「OMOTESANDO」の欧文字の有無において明らかな差異を有するものである。
そして,本願商標の「TERRARIUM」の欧文字部分と引用商標を比較しても,語頭の「TER」と「T」の欧文字の差異を有するものであるから,外観上,十分に区別し得るものである。
次に,本願商標の「TERRARIUM」の欧文字部分から生じる「テラリウム」の称呼と,引用商標から生じる「トラリウム」の称呼とを比較するに,両者は,語頭において「テ」と「ト」の音の差異を有するところ,該差異音は,子音「t」を共通にするものの,いずれも比較的強く発音される破裂音であり,また,これに伴う母音の「e」と「o」は,調音の位置及び方法を異にするものであるから,共に5音という比較的短い音構成においては,該差異音が称呼全体に与える影響は少なくなく,両称呼をそれぞれ称呼したときは,全体の音調,音感が相違し,十分に聴別し得るものである。
また,観念については,引用商標は,特定の観念を生じないものであるから,本願商標と比較することができず,両商標は,観念上,類似するとはいえないものである。
そうすると,本願商標と引用商標とは,外観,称呼及び観念のいずれからみても,相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(4)まとめ
以上のとおり,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
その他,本願について拒絶の理由を発見しない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲(本願商標)


審決日 2017-07-03 
出願番号 商願2016-63526(T2016-63526) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (W35)
T 1 8・ 262- WY (W35)
T 1 8・ 261- WY (W35)
最終処分 成立  
前審関与審査官 佐藤 松江 
特許庁審判長 田中 亨子
特許庁審判官 小林 裕子
平澤 芳行
商標の称呼 テラリウムオモテサンドー、テラリウム、エイ 
代理人 柿本 邦夫 

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