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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W03
管理番号 1329327 
異議申立番号 異議2017-900015 
総通号数 211 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2017-07-28 
種別 異議の決定 
異議申立日 2017-01-23 
確定日 2017-06-01 
異議申立件数
事件の表示 登録第5889590号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5889590号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5889590号商標(以下「本件商標」という。)は、「ネイルウェア」の片仮名を標準文字で表してなり、平成28年4月28日に登録出願、第3類「つけづめ,つめ用化粧品」を指定商品として、同年10月3日に登録査定、同年10月21日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由(要旨)
本件商標は、「爪」を意味する「ネイル」の語と「・・・製品」、「・・・用品」を意味する「ウェア」の語からなるものであるところ、本件商標の指定商品においては、「ネイル」の語は、「マニキュア」等を意味するものとして普通に使用され、認識されている。また、「ウェア」の語は、パーソナルコンピューターに関連して、「ハードウェア」、「ソフトウェア」と用いられているように、名詞と「ウェア」の語を結合することによって、「○○用の商品」、「○○に関連する商品」等の意味をもって使用されている。その他、「サングラス、コンタクトなど目元のお洒落を演出するもの」の意味を有する「アイウェア」、「履物、靴類」の意味を有する「フットウェア」、「夜会・訪問などに着る正式な服装」の意味を有する「フォーマルウェア」のように使用され、認識されているものである(甲3)。
さらに、本件商標の指定商品においても、ネイルエナメル、つけづめ等の商品において、これらの「つめに関連する商品」を表す語として、「ネイルウェア」の語が使用され、認識されている(甲4?甲7)。
してみると、本件商標は、これをその指定商品に使用するときは、「つめに関連する商品」であることを直感させ、単に商品の品質を表す標章にすぎないものである。
したがって、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。

3 当審の判断
(1)登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出した証拠によれば、以下のとおりである。
ア 「ware」の語は、「1『商品,売品』、2『《通例集合的に合成語で》細工物,器物,品物;・・・製品,・・・用品:earthenware陶器,hardware金物.silverware銀製品.tableware食卓用品』、3《集合的》《産地名をつけて》陶器」を意味する英単語である(甲2)。
イ 「履物。靴類。」を「フットウェア〔footwear〕」、「夜会・訪問などに着る正式な服装。」を「フォーマルウェア〔formal wear〕」、「サングラス、コンタクトなど目元のお洒落を演出するもの。」を「アイウェア〔eyewear〕」と称している(甲3)。
ウ Yahoo!BEAUTYのウェブサイトにおいて、マリークヮントコスメチックスとのメーカーが、本件商標の登録査定日前である2015年8月8日に発売された「異なる3種類の仕上がりを楽しめるネイル3本セット」を「ネイル ウェア セット」と称している(甲4)。
エ アメブロのウェブサイトにおいて、本件商標の登録査定日前の2016年10月1日の時点に、つけ爪に関し、「NEWデザイン追加!秋冬にぴったりなネイルウェア」との記載がある(甲7)。
(2)上記(1)の事実によれば、「ware」の語は、「商品,?製品,?用品」等を意味する英単語であり、我が国においても、silverware(銀製品)、tableware(食卓用品)などのように使用されるものとして、知られているということができる。
しかしながら、片仮名の「ウェア」に相当する英単語で我が国においてもよく知られているものとして、上記「ware」のほか、「着るもの,衣類,服」などを意味し、「フットウェア(footwear)」、「フォーマルウェア(formal wear)」、「アイウェア(eyewear)」などのように使用される「wear」の英単語もあり、これより、「ネイルウェア」の片仮名からなる本件商標は、申立人主張の「つめに関連する商品」なる意味合いが直ちに想起され、認識されるとはいえない。
また、本件商標の登録査定日前において、「ネイルウェア」の語が、ネイルエナメル、つけ爪について使用されていた事実が認められるとしても、それらがいかなる意味合いをもって使用されているのかは、提出された証拠から明確に把握することができないばかりか、仮に上記使用例がネイルエナメル、つけ爪について、申立人主張のように、「つめに関連する商品」の意味合いをもって、商品の品質等を表示するためのものとして使用されていたとしても、わずか2件にすぎず、それらをもって、「ネイルウェア」の語が、本件商標の登録査定時において、その指定商品の品質等を表示するものとして普通に使用されていたということはできない。
ほかに、「ネイルウェア」の語が、本件商標の登録査定時に、本件商標の指定商品の品質等を表示するものとして、我が国の化粧品の分野において、取引上普通に使用されていたと認めるに足る証拠は見いだせない。
そうすると、本件商標は、その指定商品の品質等を直接的に表示するものとはいい難く、本件商標に接する需要者は、むしろ特定の語義を理解し得ない一種の造語を表したと認識するとみるのが相当である。
したがって、本件商標は、これを指定商品のいずれについて使用しても、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものといわなければならない。
(3)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2017-05-22 
出願番号 商願2016-48296(T2016-48296) 
審決分類 T 1 651・ 13- Y (W03)
最終処分 維持  
前審関与審査官 白鳥 幹周澤藤 ことは 
特許庁審判長 半田 正人
特許庁審判官 青木 博文
原田 信彦
登録日 2016-10-21 
登録番号 商標登録第5889590号(T5889590) 
権利者 小川 里木
商標の称呼 ネイルウエア、ネールウエア、ウエア 
代理人 面谷 和範 

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