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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 W02 審判 全部申立て 登録を維持 W02 審判 全部申立て 登録を維持 W02 |
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管理番号 | 1328079 |
異議申立番号 | 異議2016-900396 |
総通号数 | 210 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2017-06-30 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2016-12-14 |
確定日 | 2017-05-13 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5891222号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5891222号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第5891222号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおり、「LumiLor」の欧文字と「ラミロール」の片仮名を上下二段に横書きした構成からなり、平成28年4月25日に登録出願、第2類「塗料,顔料,染料」を指定商品として、同年9月21日に登録査定、同年10月28日に設定登録されたものである。 第2 登録異議の申立ての理由 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同項第15号及び同項第19号に該当するものであるから、商標法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして、その理由を要旨以下のように述べ、証拠として甲第1号証ないし甲第19号証(枝番号を含む。以下、枝番号の全てを引用するときは、枝番号を省略して記載する。)を提出した。 1 引用商標 (1)米国商標登録第4825069号商標 米国商標登録第4825069号商標(甲2。以下「米国登録商標」という。)は、「LUMILOR」の欧文字を横書きしてなり、第2類「構造物の表面上へ帯電した発光スプレー層を塗るための顔料及び非顔料」等を指定商品として、2014年8月5日に出願、2015年10月6日に登録されたものであり、米国における商標の使用開始日は、2013年4月26日である。権利者は、「ダークサイド サイエンティフィック エルエルシー」(以下「ダークサイド社」という。)である。 (2)ダークサイド社の使用商標 ダークサイド社が自ら又は正規代理店により「塗料」及び「塗料の施工」について使用している商標は、「LUMILOR」又は「Lumilor」、「LumiLor」の各欧文字を横書きした構成からなるものである。 以下、上記(1)及び(2)の商標をまとめて「引用商標」という。 2 具体的理由 (1)商標法第4条第1項第19号について ア 本件商標と米国登録商標との対比 本件商標の構成中の「LumiLor」の文字部分と米国登録商標とを比較すると、外観上、部分的に、大文字であるか小文字であるかの差異を有するものの、つづりを同一とするものである。 本件商標の構成中の「LumiLor」の文字部分及び米国登録商標から生じる称呼は、いずれも「ラミロール」又は「ルミロール」であるから、両商標は、称呼上、同一又は類似するものである。 イ 引用商標の外国における使用実績 (ア)平成26年(2014年)1月3日、ダークサイド社の代表者らは、かねてより開発を進めていた電界発光システム(Electroluminescent Coating System)を完成させ、米国特許商標庁に対し特許出願を行った(以下、当該電界発光システムを「LumiLorシステム」という場合がある。)。 その後、アメリカ、日本(甲3)、ヨーロッパ、中国など多数の国へ移行手続をし、アメリカ(甲4)、ヨーロッパ、オーストラリアにおいては特許権を取得している。 (イ)上記特許出願に先立つ平成23年(2011年)頃、ダークサイド社の代表者らは、開発中の電界発光システムを「LUMILOR」と名付けた。「LUMILOR」とは、「Electroluminescent」(電界発光)の「LUMI」と、「Color」(色彩)の「LOR」を組み合わせたものであり、造語である。 (ウ)ダークサイド社は、平成23年(2011年)以降、自社のホームページ、YouTube、twitter、facebook等のSNS上で、「LUMILOR」、「Lumilor」及び「LumiLor」の表示を使用して、LumiLorシステム及び同システム用塗料(以下「LumiLor塗料」という。)を、同塗料を塗布した模型、ヘルメット、自動二輪車、自動車等を使って広告宣伝してきた(甲5?甲8)。 (エ)ダークサイド社は、平成25年(2013年)4月頃から、米国において、LumiLorシステムを構成するLumiLor塗料等の商品名として、「LumiLor」の使用を開始した。 ダークサイド社は、現在、全米各地のほか、オーストリア、オーストラリア、フランス、メキシコ及び日本の各社と代理店契約を締結し、正規代理店としてLumiLorシステムの施工の実施、施工店のフランチャイズ展開及びLumiLor塗料の販売等を行っている(甲19)。 ダークサイド社は、これまで直販及び正規代理店を介して、2000もの会社又は個人にLumiLor塗料等を販売してきた。特許出願段階の国で特許権を取得した際には、これらの代理店契約数や販売数は更に増加することが見込まれる。 また、ダークサイド社は、LumiLor塗料の最適な塗装方法等を訓練、指導するために「The LumiLor Academy」(ルミロール・アカデミー)を展開し、施工技術者を養成している。 (オ)ダークサイド社による直接及び米国外の正規代理店によるLumiLor塗料の売上げ等は、以下のとおりである(甲19)。 a LumiLor塗料の直販 2013年 25,899.50USD(約266万7,648円) 2014年 149,259.54USD(約1,537万3,732円) 2015年 267,288.51USD(約2,753万716円) 2016年(8月16日まで) 101,314.36USD(約1,043万5,739円) b LumiLor塗料を施工した製品の販売 2013年 3.20USD(約329円) 2014年 2,900.00USD(約29万8,700円) 2015年 34,288.63USD(約353万1,728円) c 正規代理店への販売 2014年 24,333.00USD(約250万6,299円) 2015年 253,940.00USD(約2,615万5,820円) 2016年(8月16日まで) 55,656.00USD(約573万2,568円) d 訓練済み施工技術者への塗料の販売 2014年 20,000.00USD(約206万円) (カ)LumiLor塗料は、テレビ番組「Motorcycle USA」で紹介された。ダークサイド社の社名及びLumiLorシステムの技術と共にLumiLor塗料の名称が全米全国に放送され、当該紹介コーナーは、同番組のウェブサイト「Motorcycle USA.com」によりYouTube上にアップロードされた(甲9)。 ウ 本件商標権者が先取り出願した(不正の目的をもって使用している)ことの根拠 本件商標権者は、日本及びアジア地域における正規代理店である申立人のホームページの作成、管理、その他同社の雑務全般を担当する従業員であったが、平成28年(2016年)2月中頃、同社を自主退職している。 本件商標権者は、申立人が取り扱うダークサイド社のLumiLorシステムに興味を持ち、日本国内において申立人に代わり独占的に取り扱おうとしたが、その試みは失敗した。 その後、本件商標権者は、自ら代表者を務める株式会社studio HiGH(甲17)を使い、LumiLorシステムと類似する電界発光システムをいずれからか購入し、同システムの施工及び同システムに係る塗料等の販売を開始した。 本件商標権者は、上記塗料の商品名として、「LumiLumi」(「ルミルミ」)を使用している(甲18)。 以上からすると、本件商標権者は、日本における正規代理店となることができない腹いせとして、申立人及びダークサイド社(以下「申立人ら」という。)に損害を与えるという目的を持って本件商標権を取得したものであることが分かる。 本件商標権者のホームページには、本件商標は表示されておらず、このことからも、本件商標権者による申立人らに対する商標権の高額での買い取らせの意図及び商標権取得の妨害の意図が見える。このような不正の目的による使用及び権利の取得は、許されるものではない。 エ 小括 上記アないしウによれば、本件商標は、引用商標と同一又は類似する商標であり、引用商標は、外国において、ダークサイド社が商品「塗料」等に使用する商標として、需要者の間に広く認識されているといえるものである。そして、本件商標権者には不正の目的が認められる。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。 (2)商標法第4条第1項第10号について ア 我が国における引用商標の使用及び受注件数 (ア)申立人らは、かねてより日本及びアジア地域における電界発光システムの施工並びにフランチャイズ展開について協議を行っており、平成28年(2016年)7月10日、書面により正式に「販売代理店契約(Distribution Agreement)」に係る覚書(以下「覚書」という。)を締結した(甲10)。 覚書は、ダークサイド社が申立人に対し、LumiLorシステムの施工及びフランチャイズ展開とLumiLor塗料の販売を日本及びアジアに展開する正規代理店としての権限を付与するものである。 (イ)申立人は、自社のホームページ、YouTube(LumiLor Japanチャンネルを開設)、twitter、facebook(「LumiLorJP」及び「株式会社ラトルスネイク」の二つのアカウント)等のSNS上で、「LUMILOR」、「Lumilor」及び「LumiLor」の表示を使用して、自ら開発した電界発光システム及び電界発光システムを、電界発光塗料を施工したヘルメット、自動二輪車、自動車等を使って広告宣伝してきた(甲11?甲15)。 (ウ)申立人は、平成26年(2014年)4月頃からLumiLorシステムの実施、すなわちLumiLor塗料の販売、施工及び代理店募集や研修等を開始した。 また、ダークサイド社との覚書に従い、LumiLorシステムの施工を行う施工代理店を募集し、応募があった業者に対しては、LumiLor塗料の最適な塗装方法等の訓練、指導のための研修を行い、LumiLor塗料を販売している(甲15、甲19)。 (エ)平成27年(2015年)4月25日、日本最大級のビジネス動画サイト「Bizcast」において、「塗装だけど蛍光塗料じゃない。次世代の発光ペイント『LumiLor』」と題する記事において、LumiLorシステムが紹介された。 なお、同記事では、日本での正規代理店が申立人であること、情報源が申立人のホームページ「LumiLor.jp」であることも紹介している(甲16)。 (オ)平成28年(2016年)9月30日時点で、LumiLor塗料の販売として2件、LumiLor塗料の施工として11件の受注がある。 また、LumiLorシステムの施工代理店として3件の応募があり、訓練、指導を実施した(甲19)。 イ 小括 上記アによれば、引用商標は、我が国において、申立人が商品「塗料」等について使用する商標として、需要者の間に広く認識されているものといえる。LumiLor塗料は、特にカー用品取扱者や流行に敏感な需要者層において相当程度認識されており、夜間業務のある業種の需要者からも、多数の問い合わせがある。 そして、本件商標は、引用商標と同一又は類似する商標である。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当する。 (3)商標法第4条第1項第15号について 申立人は、平成26年(2014年)11月頃からダークサイド社と商品の販売及び商標「LumiLor」の使用等につき協議を開始し、上記(2)ア(ア)の覚書に基づき大々的に業務展開を開始した。 そして、LumiLor塗料の施工及び塗料の施工代理店としての訓練、指導の実施をしているのは申立人のみである。 そうすると、本件商標がその指定商品に使用された場合、申立人の業務に係る商品及び役務とその出所について混同するおそれがある。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 3 結論 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項10号、同項第15号及び同項第19号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。 第3 当審の判断 1 引用商標の周知性について (1)外国における周知性について ア 申立人の提出に係る証拠及び主張によれば、以下のことが認められる。 (ア)ダークサイド社は、平成23年(2011年)以降、自社のホームページ及びSNS上で、「LumiLor」及び「Lumilor」の表示を用いて、英語によるLumiLorシステムの紹介、LumiLor塗料を施工した模型、ヘルメット、自動二輪車、自動車等を使った同塗料の広告宣伝を行っている(甲5?甲8)。 (イ)ダークサイド社は、自社のホームページ上で、容器に「LumiLor」の表示をしたLumiLor塗料を販売している(甲8)。 (ウ)直販及び米国外の正規代理店の販売によるLumiLor塗料の2013年ないし2016年(8月26日まで)の売上金額は、上記第2の2(1)イ(オ)のとおりである(甲19)。 (エ)米国のテレビ番組「Motorcycle USA」で、ダークサイド社のLumiLorシステム(LumiLor塗料)が紹介され、その様子は、2013年3月28日に、「Motorcycle USA.com」によりYouTubeで公開された。その視聴回数は、2016年(平成28年)7月25日時点で、34万817回である(甲9)。 イ 上記アによれば、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、ダークサイド社の業務に係る電界発光システム及び同システムに使用する塗料を表示するものとして、米国で使用されていたと認められる。 しかしながら、引用商標の使用に係る商品「塗料」が、相当程度の販売量があるとしても、米国においてどれほどのシェアを有するか等は明らかではない。 また、SNSを用いた広告宣伝等にしても、その視聴回数の多寡について、比較すべき客観的な証拠も見いだせないため、これらから需要者の認知度を把握することができない。 そうすると、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、ダークサイド社の業務に係る商品「塗料」を表示するものとして、米国の需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。 (2)我が国における引用商標の周知性について ア 申立人の提出に係る証拠及び主張によれば、以下のことが認められる。 (ア)申立人らは、平成28年(2016年)7月に、「販売代理店契約」に係る覚書を取り交わした(甲10)。 (イ)申立人は、平成27年(2015年)以降、自社のホームページ及びSNS上で、「LumiLor」及び「Lumilor」の表示を用いて、日本語によるLumiLor塗料を施工した看板、模型、自動車等を使った同塗料の広告宣伝を行っている(甲11?甲15)。 (ウ)申立人は、自社のホームページ上で、LumiLorシステムの施工(LumiLor塗料の施工)を行う施工代理店を募集している旨と、応募業者に対して行う研修の内容を掲載している(甲15)。 (エ)ビジネス動画サイト「Bizcast」において、平成27年(2015年)4月25日付けで「塗装だけど蛍光塗料じゃない。次世代の発光ペイント『LumiLor』」の見出しの下、「先日、LumiLor Labsから蛍光塗料ではない電気を流して発光させる塗料『LumiLor』が公開されました。」、「日本での正規代理店は株式会社ラトルスネイク(英語表記 Rattlesnake.Inc.)が行っているようです。」との記事が掲載された(甲16)。 イ 上記アによれば、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る電界発光システム及び同システムに使用する塗料を表示するものとして、我が国で使用されていたと認められる。 しかしながら、引用商標の使用に係る商品「塗料」が、いつから、どこで、どれくらいの数量が販売され、我が国においてどれほどのシェアを有するか等は明らかではない。 また、SNSを用いた広告宣伝等にしても、視聴回数の多寡について、比較すべき客観的な証拠も見いだせないため、これらから需要者の認知度を把握することができない。 そうすると、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品「塗料」を表示するものとして、我が国の需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。 (3)小括 上記(1)及び(2)のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人らの業務に係る商品「塗料」を表示するものとして我が国及び外国における需要者の間で広く認識されていたと認めることはできない。 2 本件商標と引用商標との類否 (1)本件商標 本件商標は、別掲のとおり、「LumiLor」の欧文字と「ラミロール」の片仮名を上下二段に横書きしてなるところ、下段の片仮名部分が上段の欧文字部分の読みを特定したものと容易に理解できるから、これからは、「ラミロール」の称呼を生じる。 また、本件商標を構成する文字は、一般の辞書等に掲載がなく、特定の意味を有しない造語と理解されるものであるから、本件商標は、特定の観念を生じないものである。 (2)引用商標 引用商標は、上記第2のとおり、「LUMILOR」、「Lumilor」又は「LumiLor」の欧文字を書してなるものであるところ、これらの文字は、一般の辞書等に掲載がなく、特定の意味を有しない造語と理解されるものであるから、これを称呼する場合には、我が国において親しまれたローマ字表記又は英語における発音に倣って称呼されるとみるのが相当である。 そうすると、引用商標は、その構成文字に相応して、「ルミロール」及び「ラミロール」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。 (3)判断 本件商標と引用商標は、それぞれ、別掲及び上記第2の1のとおりの構成であり、二段書きと一段書き及び片仮名部分の有無という差異を有するものの、両商標は、欧文字部分において、つづりを同じくするものであるから、外観上、近似した印象を与えるものといえる。 また、両商標は、いずれも「ラミロール」の称呼を生じるから、称呼上、同一のものである。 さらに、両商標は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することができない。 そうすると、本件商標と引用商標とは、観念において比較することができないとしても、外観においては近似した印象を与え、称呼においても同一のものであるから、これらを総合勘案すれば、両商標は、類似の商標というべきである。 3 本件商標の指定商品と引用商標の使用に係る商品との類否 本件商標の指定商品である第2類「塗料,顔料,染料」と引用商標の使用に係る商品「塗料」は、同一又は類似の商品である。 4 商標法第4条第1項第10号該当性 上記2及び3のとおり、本件商標と引用商標とは類似の商標であり、かつ、その指定商品と引用商標を使用する商品が同一又は類似の商品であるとしても、上記1(2)のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品「塗料」を表示するものとして我が国の需要者の間に広く認識されているものと認められないものである したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当しない。 5 商標法第4条第1項第15号該当性 上記2のとおり、本件商標と引用商標とは、類似の商標であるとしても、上記1(2)のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人の業務に係る商品「塗料」を表示するものとして我が国の需要者の間に広く認識されているものと認められないものである。 そうすると、本件商標は、本件商標権者がこれをその指定商品について使用しても、これに接する取引者、需要者に引用商標を連想、想起させることはなく、その商品が申立人又は同人らと経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、その出所について混同を生じるおそれはないものというべきである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当しない。 6 商標法第4条第1項第19号該当性 上記2のとおり、本件商標と引用商標とは、類似の商標であるとしても、上記1のとおり、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人らの業務に係る商品「塗料」を表示するものとして我が国及び外国の需要者の間に広く認識されているものと認められないものであるから、引用商標が需要者の間に広く認識されていた商標であることを前提に、本件商標は不正の利益を得る目的をもって使用されるとする申立人の主張は、その前提を欠くものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当しない。 6 むすび 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、同項第15号及び同項第19号のいずれにも違反してされたものとはいえないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲 本件商標(登録第5891222号商標) |
異議決定日 | 2017-05-01 |
出願番号 | 商願2016-51377(T2016-51377) |
審決分類 |
T
1
651・
25-
Y
(W02)
T 1 651・ 271- Y (W02) T 1 651・ 222- Y (W02) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 白鳥 幹周 |
特許庁審判長 |
大森 健司 |
特許庁審判官 |
小松 里美 松浦 裕紀子 |
登録日 | 2016-10-28 |
登録番号 | 商標登録第5891222号(T5891222) |
権利者 | 齋藤 雅博 |
商標の称呼 | ルミロール、ラミロール、ルミラー |
代理人 | 下田 容一郎 |
代理人 | 下田 憲雅 |
代理人 | 三戸 真理子 |