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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) W42 |
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管理番号 | 1327163 |
異議申立番号 | 異議2015-900057 |
総通号数 | 209 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2017-05-26 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2015-02-13 |
確定日 | 2017-01-13 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5718687号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5718687号商標の商標登録を取り消す。 |
理由 |
第1 本件商標 本件登録第5718687号商標(以下「本件商標」という。)は、「CANVAS」の欧文字を標準文字で表してなり、平成26年2月13日に登録出願、第42類「アプリケーションサービスプロバイダーによるインターネット又はその他のコミュニケーションネットワークを介して電子メディア及び情報のアップロード・投稿・展示・表示・タグ付け・ブログ作成・共有又は提供を可能にすることを特徴にするコンピュータソフトウェアの提供,アプリケーションサービスプロバイダーによる教育用講座及びカリキュラムの管理・教師、学術研究者及び学生間におけるオンラインによるコミュニケーション・学生の成長のトラッキング及び教室の学生間におけるオンラインコネクション・オンラインコラボレーション及びオンラインインタラクティブディスカッションの促進及び実施に使用されるコンピュータソフトウェアの提供」を指定役務として、同年10月15日に登録査定、同年11月14日に設定登録されたものである。 第2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第5248834号商標(以下「引用商標」という。)は、「CANVAS」の欧文字を標準文字で表してなり、平成21年3月5日に登録出願、第9類「プレゼンテーション時に利用する電子音響及び画像作成用・印刷用・電子画像作成用・植字用・技術芸術及び科学の分野で使用される図及び注釈作成用・活字書体作成用・電子画像及び文書の特殊効果作成用の電子画像の作成及び編集・机上出版・電子出版に用いられるコンピュータソフトウェア,コンピュータ上で電子画像を閲覧・作成及び編集するためのコンピュータソフトウェア,電子画像及び活字書体に関する電子データを含んだコンピュータソフトウェア,取扱説明書付きのコンピュータソフトウェア」を指定商品として、同年7月17日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 第3 登録異議の申立ての理由 申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するから、その登録は、商標法第43条の2第1号により取消されるべきものである旨申立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第40号証(枝番号を含む。)を提出した。 1 商標の類否について 本件商標「CANVAS」は、欧文字の標準文字により構成され、文字に相応して「キャンバス」の称呼が生じる。また、「CANVAS」の語からは帆布のキャンバス地、絵画用品のキャンバスの意味が一般に理解される。 一方、引用商標も欧文字の標準文字「CANVAS」により構成され、「キャンバス」の称呼、帆布のキャンバス地、絵画用品のキャンバスの意味が生じるものである。よって、本件商標と引用商標は、外観、称呼、観念のいずれも同一の商標である。 2 指定商品及び役務の類否について 本件商標の指定役務は、前掲甲第1号証の内容であり、指定役務は「電子計算機用プログラムの提供」の範ちゅうに属する役務で類似群コード42X11となる。 これに対して、引用商標の指定商品は、前掲甲第2号証のように「コンピュータソフトウェア」に関するもので「電子計算機用プログラム」の範ちゅうに属する第9類の商品で、類似群コード11C01となる。 特許庁の審査基準では、第9類の「電子計算機用プログラム」と第42類の「電子計算機用プログラムの提供」は類似と推定するとされている。したがって、本件商標の指定役務と引用商標の指定商品は類似であるといえる。なお、本件商標及び引用商標の指定商品役務にて「コンピュータソフトウェア」と表現されているところ、これが「電子計算機用プログラム」であることはIT用語辞典をみても明らかであり(甲3)、審決例をみてもこれを否定しているものは見当たらない(例:不服2009-9690)。 電子計算機用プログラムである「コンピュータソフトウェア」は、DVD等の記録媒体に記録された記録メディアで販売されるほか、ダウンロード方法やインターネット等の通信回線を通じて電子計算機用プログラムを使用させる方法でも提供されている。そこで、「コンピュータソフトウェア」と「コンピュータソフトウェアの提供」とは、商品の販売と役務の提供が同一事業者によって行われることが多いといえる。また、商品の販売場所と役務の提供場所が同一であり、取引者・需要者も共通するものであるから、同一の商標を付した場合、商品又は役務の出所に関し誤認混同が生じるおそれがある。 さらに、具体的に本件商標及び引用商標の商品・役務を対比しても、本件商標は、情報の投稿や展示、ブログの作成等を可能とするソフトウェアの提供であるのに対し、引用商標の指定商品には電子画像を閲覧・作成・編集等を行うコンピュータソフトウェアが含まれており、例えば、ブログの作成で画像を作成して投稿する場合には、同一の機能・用途となる。 なお、第9類の「電子計算機用プログラム」と第42類の「電子計算機用プログラムの提供」は類似すると判断した事例も存在する(甲4?甲9)。 3 現実の取引 (1)引用商標の使用態様(甲10)と本件商標の使用態様(甲11)は、ロゴにおいては若干の文字フォントに相違はあるが、左に図形を配置している構成で共通しており、説明文中ではいずれも同じ態様となっている。 したがって、現実に取引において使用される商標について離隔観察をして比較しても両商標は混同を生じる可能性が極めて高いといえる。 (2)申立人(2014年12月5日付けで名称及び住所の表示変更登録を行い、「キャンバス エックス ソフトウェア インコーポレイテッド」の名称に変更)は、デジタルカメラ画像編集、画像加工、画像管理ソフト「ACDSee」シリーズと高度なクロスプラットフォームを採用するテクニカルイラストレーション・グラフィックプログラム「Canvas」の開発において、世界の市場をリードする国際企業である。同社は、アメリカテキサス州で1993年に設立され、今日、7つの特許を保有し、同社製品は数億もの世界中のユーザーにより使用されている(甲12)。「Canvas」製品は、イラストの作成、編集、共有などを行う統合グラフィックソフトウェアであり、「Canvas1.0」が1987年より販売開始され、現在最新の「Canvas15」まで継続して開発販売されている(甲13)。当初は米国DENEBA社により「Canvas8」まで開発されており、その後申立人に買収され、「Canvas9」以降は申立人が開発、販売を行っているものである(甲14)。 また、申立人は「Canvas」商標に関して、引用商標の日本登録のほか、カナダ(甲15)、欧州共同体(甲16)、アメリカ(甲17)においても登録を受けており、重要な商標として位置付けている。 (3)申立人の「Canvas」商品については長年の販売により、以下のように雑誌、マニュアル等多数の刊行物に掲載され、需要者によく知られたソフトウェア商品となっている。 ア 「CANVAS」商品カタログ(甲18) 「CANVAS7」より最新の「Canvas15」までの商品カタログには、グラフィックソフトウェアに「CANVAS」商標が記載され、パッケージには「CANVAS」商標が顕著に表示されている。 なお、カタログは日本総代理店である日本ポラデジタル株式会社の作成であり、「CANVAS7」及び「CANVAS8」は、申立人の事業買収前の開発者DENEBA社が表示されている。 イ 「エデュケーショナルソフトウェアカタログ」(甲19) 全国大学生活協同組合連合会(coop)の取扱商品カタログには、申立人の「Canvas」商品が大きく掲載されている。全国大学生活協同組合連合会(coop)は全国の大学内に設置され学生向けの商品を販売しているため、「エデュケーショナルソフトウェアカタログ」に掲載された「Canvas」商品は全国の多くの需要者が知る商品といえる。 ウ 一般ユーザー向けに「Canvas」使用方法のマニュアル「LET’S GO CANVAS」が発行されている(甲20)。 エ ソフトウェア関係の雑誌には「CANVAS」商品について以下のとおり多数紹介されている。 (ア)「DTPWORLD」(株式会社ワークスコーポレーション出版 2000年5-6月号)では、「CANVAS7」について「統合ソフトの理想を新技術で実現」として紹介されている(甲21)。 (イ)「C グラフィックスワールド」(株式会社IDGジャパン出版 2000年5月号)では、「CANVAS 7J」について、「進化したSprite技術にWeb機能が強化された統合型グラフィックスソフト」として紹介されている(甲22)。 (ウ)「MACLIFE」(株式会社BNN新社出版 2000年6月号)では、「ドロー、ペイント、フォルトタッチ、ページレイアウトをすべてこなす、統合型グラフィックツール」と紹介されている(甲23)。 (エ)「MACPEOPLE」(株式会社アスキーメディアワークス出版 2000年6月号)では、「CANVAS 7」について、「ウェブデザインに進出したドローとペイントの複合型ソフト」として紹介されている(甲24)。 (オ)「MACPOWER」(株式会社アスキーメディアワークス出版 2000年5月号)では、「CANVAS 7」について、製品紹介とコラムで7頁にわたり紹介されている(甲25)。 (カ)「NIKKEI DIGITAL KENSETSU」(日経BP社出版 2000年第7号)では、「CANVAS7」の製品紹介がされている(甲26)。 (キ)「MdN」(株式会社エムディエヌコーポレーション出版 2000年7月号)では、「CANVAS7」の製品紹介がされている(甲27)。 (ク)「NIKKEI DESIGN」(日経BP社出版 2000年5月号)では、「CANVAS 7J」の製品紹介がされている(甲28) (ケ)その他「CANVAS7」に関する雑誌(甲29?甲31)。 (コ)「DOS/V MAGAZINE」(ソフトバンクパブリッシング株式会社出版 2000年5月号)では、「CANVAS 8」について「プロの使用にも耐え得る高度な機能を多数搭載しており、根強い人気を誇る。」と紹介されている(甲32)。 (サ)その他「CANVAS8」に関する雑誌(甲33?甲37)。 (4)2000年には幕張メッセで開催されたイベント「MAC WORLD EXPO/TOKYO 2000]において、「CANVAS7」のブースが設置され商品紹介がされた(甲38)。 (5)以上より、申立人の商品「Canvas」が、グラフィックソフトウェアとして各種メディアに注目され、一般需要者向けに多数紹介されている事実、「Canvas」が申立人の登録商標であることが周知され、需要者に認知されている事実が明らかである。 申立人の商品は、同社の日本国内総販売代理店である日本ポラデジタル株式会社により全国で販売されている(甲39及び甲40)。 (6)以上のように、申立人の商標「Canvas」は、グラフィックソフトウェアとして申立人の長年に亘る使用により、当該業界及び一般需要者の間で広く知られるに至っているものである。その販売は、主に大学等の教育機関用アプリケーションソフトウェアとして日本においても大学生協等で販売されており、大学等教育関係の取引者・需要者には、「CANVAS」は引用商標の権利者の商品であることが認知されているといえる。 このため、本件商標の指定役務中「アプリケーションサービスプロバイダーによる教育用講座及びカリキュラムの管理・教師、学術研究者及び学生間におけるオンラインによるコミュニケーション・学生の成長のトラッキング及び教室の学生間におけるオンラインコネクション・オンラインコラボレーション及びオンラインインタラクティブディスカッションの促進及び実施に使用されるコンピュータソフトウェアの提供」に関しては同一の需要者層となるため、申立人の「Canvas」商品を想起し、特に引用商標との誤認混同のおそれが高いといえる。 4 むすび 以上述べたとおり、本件商標「CANVAS」は、引用商標「CANVAS」と同一の商標であり、指定商品・役務については類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 第4 当審における取消理由 当審において、本件商標権者に対し、平成27年11月9日付けで通知をした取消理由は、要旨次のとおりである。 本件商標と引用商標とは、上記第1及び第2のとおり、いずれも「CANVAS」の欧文字を標準文字で表してなるものであるから、同一の商標である。 本件商標の指定役務は、上記第1のとおり、いずれも「コンピュータソフトウェア(電子計算機用プログラム)の提供」に関するものである。 他方、引用商標の指定商品は、上記第2のとおり、いずれも「コンピュータソフトウェア(電子計算機用プログラム)」に関するものである。 そして、「電子計算機用プログラム」は、CD-ROMなどの記録媒体に記録された商品が店舗販売や通信販売により販売されているほか、電気通信回線を通じて電子データをダウンロードすることによる販売も行われており、さらに電気通信回線を通じた「電子計算機用プログラムの提供」も行われている。 そうすると、役務「電子計算機用プログラムの提供」と商品「電子計算機用プログラム」とは、役務の提供者と商品の製造・販売者並びに役務と商品の用途及び需要者を共通にするものであって、密接な関係があるから、これらを総合的に考慮すれば、互いに類似する商品・役務というべきものである。 したがって、本件商標は、引用商標とは、商標が同一であり、本件商標の指定役務と引用商標の指定商品が類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 第5 商標権者の意見(要旨) 「特許庁商標課編『商品及び役務の区分』に基づく類似商品・役務審査基準〔国際分類第10-2016版対応〕」には、「(備考)『電子計算機用プログラム』は、第42類『電子計算機用プログラムの提供』に類似と推定する。」と記載されている。他方、同基準には、「具体的、個別的に商品又は役務の類否を審査する際において、あるいは商取引、経済界等の実情の推移から、この基準で類似と推定したものでも非類似と認められる場合又はこの基準では類似としていなものでも類似と認められる場合もあり得ます。」とも記載されている。 この基準に基づき本件についてみと、本件商標の指定役務は、いわゆる「ASP(Application service provider)」と呼ばれる役務であるのに対して、引用商標の指定商品は、各種「コンピュータソフトウェア」である。 ASPでは、ユーザーは、ブラウザソフトなどを使用してインターネットなどのネットワークを経由して事業者のサーバにアクセスすることにより、コンピュータソフトウェアそのものをダウンロードすることなく、そのサーバ内に格納された各種ソフトウェアの機能のみを利用することができるものである。すなわち、本件商標の指定役務は、「クラウドコンピューティング」の一形態と捉えられるものである。そうすると、本件商標の指定役務の提供者は、一定の規模のネットワークサーバを備える事業者に限られるものであり、引用商標の指定商品を取り扱うような一般的なプログラム製造・販売事業者とは明確に区別できる。また、本件商標の指定役務の記録媒体への記録やダウンロードを伴わない提供形態は、引用商標の指定商品のプログラムが店頭(又はオンラインダウンロード)により販売されるのとは、顕著に異なるものである。 したがって、本件商標の指定役務と引用商標の指定商品とは、相互に非類似と判断されるものである。 現に、申立人の提出した甲第18号証ないし甲第39号証によると、申立人の商品はグラフィックソフトウェアであり、いずれもパッケージソフトとして店頭に陳列されて販売されるものであり、商標権者のサービスとは、その用途・目的・提供方法が顕著に異なっている。 以上のとおり、本件商標の指定役務と引用商標の指定商品とは非類似であることから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。 第6 当審の判断 1 本件商標についてした上記第4の取消理由は、妥当なものと認められ、本件商標と引用商標は同一の商標であって、本件商標の指定役務と引用商標の指定商品は類似するものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。 2 商標権者は、本件商標の指定役務はいわゆる「ASP(Application service provider)」と呼ばれる役務であるのに対して、引用商標の指定商品は各種「コンピュータソフトウェア」であるから、これらは非類似である旨、主張している。 しかしながら、本件商標の指定役務は、「アプリケーションサービスプロバイダーによる・・・コンピュータソフトウェアの提供」であり、引用商標の指定商品は、「・・・コンピュータソフトウェア」であって、いずれも提供又は販売等される対象が「コンピュータソフトウェア(電子計算機用プログラム)」である。 そして、役務「電子計算機用プログラムの提供」と商品「電子計算機用プログラム」とは、提供又は販売等される対象が「電子計算機用プログラム」という点で共通しており、一般に、「電子計算機用プログラム」は、記録媒体に記録された商品として、又は、ダウンロードによる商品として、流通しているのみならず、インターネット等の通信回線を通じて電子計算機用プログラムを使用させる役務(電子計算機用プログラムの提供)として提供されている。また、一般に、同一業者が「電子計算機用プログラムの提供」と「電子計算機用プログラムの販売等」を行うことは知られており、役務の提供者と商品の製造・販売者を共通にし、役務と商品の用途及び需要者も共通にするものである。 さらに、具体的に本件商標の指定役務と引用商標の指定商品を対比しても、例えば、本件商標の指定役務中、「アプリケーションサービスプロバイダーによるインターネット又はその他のコミュニケーションネットワークを介して電子メディア及び情報のアップロード・投稿・展示・表示・タグ付け・ブログ作成・共有又は提供を可能にすることを特徴にするコンピュータソフトウェアの提供」は、情報の投稿や展示、ブログの作成等を可能とするソフトウェアの提供であるのに対し、引用商標の指定商品には、「電子画像を閲覧・作成・編集等を行うコンピュータソフトウェア」や「電子画像及び活字書体に関する電子データを含んだコンピュータソフトウェア」が含まれており、例えばブログの作成で画像を作成して投稿する場合には、同一の用途となり、需要者も共通するといえる。 また、本件商標の指定役務中、「アプリケーションサービスプロバイダーによる教育用講座及びカリキュラムの管理・教師、学術研究者及び学生間におけるオンラインによるコミュニケーション・学生の成長のトラッキング及び教室の学生間におけるオンラインコネクション・オンラインコラボレーション及びオンラインインタラクティブディスカッションの促進及び実施に使用されるコンピュータソフトウェアの提供」は、教育関連の者が需要者に含まれるといえるところ、申立人の商標「CANVAS」を使用したイラストレーションやグラフックに関するソフトウェアが全国大学生協協同組合連合会の「エデュケーショナル ソフトウェア カタログ」に掲載され(甲19)、大学生協の利用者等が需要者であるといえることから、これらは教育関連の者であり、需要者を共通にするといえる。 そして、商標権者は、本件商標の指定役務と引用商標の指定商品は、その用途・目的が顕著に異なっていると主張するのみで、その具体的な理由及びそれを裏付ける証拠の提出もない。 そうすると、これらを総合的に考慮すれば、本件商標の指定役務と引用商標の指定商品とは、役務の提供者と商品の製造・販売者並びに役務と商品の用途及び需要者を共通にするものであるから、互いに類似するといわざるを得ない。 したがって、商標権者の主張は採用できない。 3 以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録を取り消すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
異議決定日 | 2016-09-05 |
出願番号 | 商願2014-10521(T2014-10521) |
審決分類 |
T
1
651・
265-
Z
(W42)
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最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 海老名 友子、榎本 政実 |
特許庁審判長 |
大森 健司 |
特許庁審判官 |
土井 敬子 原田 信彦 |
登録日 | 2014-11-14 |
登録番号 | 商標登録第5718687号(T5718687) |
権利者 | インストラクチャー,インコーポレイテッド |
商標の称呼 | キャンバス、カンバス |
代理人 | 石田 昌彦 |
代理人 | 特許業務法人大島・西村・宮永商標特許事務所 |
代理人 | 田中 克郎 |
代理人 | 栗下 清治 |
代理人 | 稲葉 良幸 |