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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W29
管理番号 1325949 
審判番号 不服2016-8719 
総通号数 208 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-04-28 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-06-13 
確定日 2017-02-13 
事件の表示 商願2015-44407拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は,「白山」の文字を標準文字で表してなり,第29類「肉製品」を指定商品として,平成27年5月12日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由
原査定においては,本願商標は「白山」の文字を標準文字で表してなるところ,該文字より「石川県白山市」を理解させるものであり,これをその指定商品に使用するときは,需要者,取引者をして「石川県白山市産の肉製品」であろうと認識,理解させるというのが相当であり,単に商品の産地,販売地又は品質を普通に用いられる方法で表示してなるにすぎないから,商標法第3条第1項第3号に該当する旨認定,判断し,本願を拒絶したものである。

3 当審における審尋
当審において,別掲1ないし15に係る証拠を示して,本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当する旨審尋し,請求人に対し回答を求めた。

4 審尋に対する請求人の回答
請求人は,上記3の審尋に対して,所定の期間内に何ら応答するところがない。

5 当審の判断
(1)本願商標の商標法第3条第1項第3号の該当性
本願商標は,「白山」の文字を標準文字で表してなるものであるところ,「白山」の語は,別掲1から3に掲げる国語辞典や地名辞典の記載を参照すれば,それらに共通して掲載されている「石川・岐阜両県にまたがる火山で,富士山,立山と共に日本三名山の一つであり,白山国立公園の中心」又は「南部に白山国立公園の一部を抱える,石川県南東部にある白山市」を示すことが一般的であるといえる。
そして,白山市及び日本三名山の一つの白山に隣接する周辺地域は,まとめて「白山エリア」とも称され,日本三名山の一つである白山を目当てに,その周辺に豊富に広がる自然を利用した登山,釣り,散策,虫遊びなど様々な活動を楽しむことのできる観光地又は観光拠点として知られている(別掲4?7)。
加えて,インターネット記事情報(別掲8?15)によれば,日本三名山の一つである白山の周辺地域において,その地域の豊富な自然環境の中で育つ猪や熊,鹿を捕獲し,その肉を野生鳥獣(ジビエ)として食肉加工,販売している実情や,白山市において,猪や豚肉などを調理した味噌焼きや煮豚,ベーコンなどの加工食品が製造,販売され,白山市の特産品としても売り出されている実情が認められる。
上記の実情,つまり,「白山」の文字は,白山市及び日本三名山の一つの白山に隣接する周辺地域を想起させ,その地域で捕獲,加工又は販売される肉製品が実際に流通しており,当該地域の特産品ともなっているような実情を踏まえると,本願商標をその指定商品「肉製品」に使用しても,これに接する取引者,需要者は,その商品が白山市及び日本三名山の一つの白山に隣接する周辺地域において生産又は販売されていると理解するにとどまるものであるから,本願商標は,商品の産地又は販売地を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものいうべきである。
(2)請求人の主張
請求人は,本願商標「白山」からは「白い山,すなわち一年中雪に覆われた白い山」,「日本の北陸地方,白山国立公園内の石川県白山市と岐阜県大野郡白川村にまたがる,標高2,702mの山」,「石川県白山市」等様々な意味合いが想起され,地名としても,例えば「東京都文京区白山」,「神奈川県横浜市緑区白山」,「茨城県取手市白山」等のように,「白山」が付く地名は全国各地に多数存在することから,原査定で言及する「石川県白山市」のみを認識させない旨主張するが,上記(1)で記載したとおり,一般的に「白山」の文字は,白山市及び日本三名山の一つの白山に隣接する周辺地域を想起させ,また,その地域が指定商品との関係において,産地,販売地を表示するような実情が認められることよりすれば,その主張を採用することはできない。
また,請求人は,過去の登録例を挙げ,本願商標も登録されるべき旨主張しているが,商標が識別力を有するか否かの判断は,査定時又は審決時において,取引の実情を勘案し,その指定商品の需要者の認識を基準として,商標ごとに個別具体的に判断すべきであるところ,請求人が挙げた登録例は,いずれも本願商標とはその構成や指定商品等を異にし,かつ,本件の審決時における我が国における取引の実情は上記(1)のとおりであるから,その主張は採用できない。
(3)まとめ
以上のとおり,本願商標は,商標法第3条第1項第3号に該当し,登録することができない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 広辞苑第6版(株式会社岩波書店)において,「はく-さん【白山】」の項に,「石川・岐阜両県にまたがる成層火山。主峰の御前峰(ごぜんみね)は標高2702メートル。富士山・立山と共に日本三霊山の一つ。信仰や伝説で知られる。」及び「石川県南東部の市。金沢平野の手取川扇状地に位置し,南部は白山国立公園の山岳部。金沢市に隣接し,住宅地化が進行。人口10万9千。」の記載がある。

別掲2 「goo辞書」のウェブサイトにおいて,「デジタル大辞泉」を出典として,「はく‐さん【白山】」の項に,岐阜・石川両県にまたがる火山。最高峰は御前峰(ごぜんみね)の標高2702メートル。古くから信仰の対象とされ,富士山・立山(たてやま)とともに日本三名山の一。しらやま。」及び「石川県南東部にある市。白山国立公園の山岳部から日本海まで,多様な地形が広がる。平成17年(2005)2月に松任(まっとう)市,美川町,鶴来(つるぎ)町,河内村,吉野谷村,鳥越村,尾口村,白峰村が合併して成立。人口11.0万(2010)。」の記載がある。
http://dictionary.goo.ne.jp/jn/175132/meaning/m0u/

別掲3 コンサイス日本地名事典第5版(株式会社三省堂)において,「はく-さん 白山」の項に,東京都文京区中部の地区の名称のほか,「石川県白山市・福井県大野市と岐阜県群上市・高山市・大野郡白川村にまたがる活火山。・・・富士山・立山とともに日本三名山の一,信仰の山として知られる。高山植物や野鳥が多く,原生林が広く残る。・・・白山国立公園の中心部。山名は豪雪地で残雪の多いことに由来。」の記載があり,「白山市」の項に,「石川県南東部。手取川流域を占める都市。・・・・2005(平17).2.1 松任市と石川郡美川・鶴来2町及び河内・吉野谷・鳥越・尾口・白峰5村が合併,白山市設置。中心の松任は金沢の衛星都市として工業化・住宅地化が進む。手取川の扇状地は稲作地域。手取・中宮・一里野・白峰などの温泉,加賀一向一揆の鳥越城跡,岩間の噴泉塔群・・・,白山比め神社,手取峡谷などがある。一里野からは白山スーパー林道が岐阜県の白川郷へ通じる。尾口のでくまわしは重要無形民俗文化財‘77.5.17指定。市名は南東にそびえる白山(高2,702m)による。」の記載がある。

別掲4 「じゃらんnet」のウェブサイトにおいて,「白山の旅行ガイド」の見出しの下,「石川県の白山エリアには,日本三名山である白山がある。白山を目当てにやって来る旅行客が最も多く,この地の観光の中心は山々を初めとした自然の中に存在している。県内最大の河川である手取川を初めとしたつりスポットは豊富で,やまめや鮎やいわななど,川魚を狙いにやって来るつり客もまた多い。石川県の県庁所在地であり,有数の観光スポットである金沢市に隣接した白山エリアは,金沢観光の中継地点として使われることもある。」の記載がある。
http://www.jalan.net/travel/190000/192300/?screenId=OUW1701

別掲5 「じゃらんnet」のウェブサイトにおいて,「白山の観光スポット」の見出しの下,「石川県白山エリアには,縄文時代の住居を復元した舟岡山縄文住居跡や散策も楽しめる鳥越城跡など,歴史情緒に満ちた観光スポットが豊富だ。また,このエリアを代表する景勝地でもある手取峡谷には綿が滝いこいの森があり,ダイナミックに落水する美しい滝の流れを目の当たりにできる。四万株にも及ぶ水芭蕉が群生する大嵐山も見どころ満載なため,旅行時には是非訪れてみてほしい。」の記載がある。
http://www.jalan.net/kankou/190000/192300/?screenId=OUW1212

別掲6 「Find Travel」のウェブサイトにおいて,「白山・白峰温泉・一里野温泉観光のおすすめスポット一覧」の見出しの下,「この地域の概要」の項に,「白山市は石川県内でも1番の面積が大きい市です。人気の観光スポットと言えば『白山』。国立公園であり古くから信仰登山が盛んな山です。子連れ登山もおすすめで,白山から見るご来光は神秘的でとても美しいです。景色を楽しみながらの登山はいかがでしょうか。子連れ旅行であれば『石川県ふれあい昆虫館』も人気です。330平方メートルの温室に数百頭のチョウが飛び,カブトムシ部屋では自由にカブトムシを触ることができます。スタンプラリーもあるので,子ども達は大喜びしてくれるはずです。また,『手取り峡谷』も有名です。流れが速いので迫力があり,自然を肌で感じることができるスポットです。ドライブもかねて,ゆっくりと散策されてはいかがでしょうか。」の記載がある。
http://find-travel.jp/area/hokuriku/ishikawa/hakusan

別掲7 「白山一里野温泉観光協会」のウェブサイトにおいて,「石川県白山市と世界遺産の白川郷(岐阜県)をつなぐ白山白川郷ホワイトロードは大自然あふれる絶景の観光道路。一里野温泉は,石川県側の入り口に位置しています。県都金沢にも1時間ほどと近く,城下町金沢の観光拠点としても便利な癒しの山里エリアです。この一里野の地名は,四方を山に囲まれた中の,約一里(3.4km)ほどが野になっていることから名づけられたといいます。雄大な白山の自然に抱かれた山里・一里野には白山の恵みが満載です。上質な天然温泉が湧出し,山川の天然素材を生かした食の数々があり,そしてそれを支える古くからの歴史や文化が受け継がれています。山々に囲まれた緑あふれる高原の中心には,青々とした芝生が広がる一里野公園があり,その周りにレストランや宿泊施設,日帰り温泉施設などが並びます。」の記載がある。
http://ichirino.gr.jp/

別掲8 「YOMIURI ONLINE」のウェブサイトにおいて,「カウントダウン新幹線 県産ジビエブランドに 2015年02月20日」の見出しの下,「北陸新幹線金沢開業を機に,県などは,県内の豊かな食文化をPRする一環として野生鳥獣の肉『ジビエ』の活用を進めている。19日には,県内で捕獲されたイノシシやシカの獣肉を使ったローストやお茶漬けなど斬新なメニューの試食会が金沢市のホテルで開かれた。関係者は『いしかわジビエ』ブランドを確立し,新幹線開業後の誘客につなげたい考えだ。・・・県内では,ジビエ料理をブランド化して町おこしにつなげようとする動きもある。白山市商工会青年部は,イノシシの肉を『白山麓猪』と名付け,白山麓旧5村にあるホテルや旅館,レストラン計12施設で,イノシシを使った料理の提供を始めたほか,生肉,薫製など加工品の販売,牙や皮などを生かしたグッズの販売などを行っている。白山市の旧5村の観光協会で作る『白山ふもと会』は,イノシシやクマを食肉として加工する解体場を12年に建設。白山猪は,白山の清涼な水や木の実を食べて育つため,肉は柔らかく,甘みがあるという。同青年部部長の山本隆俊さんは『多くの人がイノシシを食べることが駆除につながり,農業被害の減少になれば』と期待する。」の記載がある。
http://www.yomiuri.co.jp/hokuriku/feature/CO006633/20150220-OYTAT50029.html

別掲9 「ふるさと納税サイト[ふるさとチョイス]」のウェブサイトにおいて,「石川県 白山市(いしかわけんはくさんし)」に寄付すると,お礼としてもらえる特産品として,「能登豚ロースみそ焼き・・・能登豚ロースを野菜入りの特製みそで味付けしました 中火で両面焼いてください ミートかわぎし」の記載がある。
http://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/item_detail/17210/151046

別掲10 別掲9のウェブサイトにおいて,「石川県 白山市(いしかわけんはくさんし)」に寄付すると,お礼としてもらえる特産品として,「自家製煮豚2本入り・・・国産豚肩ロースを石川の醤油で甘めに丁寧に仕上げ,豚の旨みを引き出しております スミヤ精肉店」の記載がある。
http://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/item_detail/17210/151049

別掲11 別掲9のウェブサイトにおいて,「石川県 白山市(いしかわけんはくさんし)」に寄付すると,お礼としてもらえる特産品として,「ソーセージ・ベーコンセット・・・石川県ブランド豚を手作り無添加にこだわり製造しました 美味しく,体に優しい製品です 青い鳥ワークセンター」の記載がある。
http://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/item_detail/17210/151055

別掲12 別掲9のウェブサイトにおいて,「石川県 白山市(いしかわけんはくさんし)」に寄付すると,お礼としてもらえる特産品として,「ジビエセット・・・白山麓猪等のジビエを燻製とソーセージの詰め合わせでお届けします 白山の恵みをどうぞ 青い鳥ワークセンター」の記載がある。
http://www.furusato-tax.jp/japan/prefecture/item_detail/17210/151089

別掲13 「白山市観光連盟」のウェブサイトにおいて,「白山市の観光を楽しむ情報サイト うらら白山人」の見出しの下,お土産として「スミヤ精肉店」,「先代が昭和35年に精肉店を開き,お客様からの『おいしい焼豚が食べたい』との声からできたスミヤの焼豚。地元石川県大野の醤油を使用した味わいは,独特の香りと甘みが豚肉の旨味に溶け込み,漬けダレまでも美味しく食べられます。赤身の多いものと脂身の多いものを選べ,真空パックも可能です。タレもおいしいと評判で,そのタレと剣崎なんばで『手羽中ピリ辛煮』を作り,看板商品となっています。」及び「住所 白山市井関町・・・」の記載がある。
http://www.urara-hakusanbito.com/gift/view/878

別掲14 別掲13のウェブサイトにおいて,「白山市の観光を楽しむ情報サイト うらら白山人」の見出しの下,お土産として「まいもん堂」,「能登豚串焼きに能登豚100%ソーセージ・・・白山ろくで能登の地物?!実は鳥越の「青い鳥ワークセンター」に製造委託している新・特産品です。時々ですが,晴れた土日に道の駅一向一揆の里『せせらぎ』で販売しています。」及び「住所 白山市出合町・・・」の記載がある。
http://www.urara-hakusanbito.com/gift/view/992

別掲15 「一般社団法人 白山ふもと会」のウェブサイトにおいて,「野獣肉事業」の見出しの下,「白山ふもと会では,有害捕獲されたイノシシやクマを有効に活用するため,H23年11月に石川県内で初めて野獣肉の食肉処理業の認可を取得しました。ふもと会の解体施設で加工した野獣肉は,地元の飲食店・旅館を中心に販売しています。イノシシやクマ,ニホンジカの食肉処理・販売を通して,野獣による農林業・生態系被害対策および野獣肉のブランド化による地域活性化に取り組んでいます。」の記載があり,「野獣肉販売」の見出しの下,「野獣肉の販売 肉のスペック 部位ごとに分けた1kg前後のブロック肉を真空パック・冷凍しています。また,受注生産でお好みの厚さでのスライスも賜ります。・・・購入方法 ふもと会の野獣肉は,旅館・飲食店に卸しているほか,平成26年11月より一般への販売も始めました。」の記載がある。
http://fumotokai.sakura.ne.jp/concept1.html
http://fumotokai.sakura.ne.jp/service.html


審理終結日 2016-12-09 
結審通知日 2016-12-16 
審決日 2016-12-27 
出願番号 商願2015-44407(T2015-44407) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (W29)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 蛭川 一治 
特許庁審判長 早川 文宏
特許庁審判官 阿曾 裕樹
田村 正明
商標の称呼 ハクサン、シラヤマ、シロヤマ 
代理人 福田 伸一 
代理人 水崎 慎 
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