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審決分類 審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W0911374142
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W0911374142
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W0911374142
管理番号 1324976 
審判番号 不服2016-15535 
総通号数 207 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-03-31 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-10-18 
確定日 2017-02-07 
事件の表示 商願2015-97015拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおり、「Dfct」の欧文字と、「デーファクト」の片仮名を、上下2段に横書きしてなり、第42類「電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」並びに第9類、第11類、第37類及び第41類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成27年10月7日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4413829号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲2のとおり、「DE-FACTO」の文字と、「デファクト」の片仮名を、上下2段に横書きしてなり、平成10年3月24日登録出願、「電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与」を含む第42類及び第35類の役務を指定役務として、同12年9月1日に設定登録され、その後、同22年7月20日に商標権の存続期間の更新登録がされたものであり、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標について
本願商標は、別掲1のとおり、「Dfct」の欧文字と、「デーファクト」の片仮名を、上下2段に横書きしてなるところ、上段の「Dfct」の欧文字は、ローマ文字の4文字よりなるものと容易に看取、把握されるというのが相当であり、該文字部分に相応して、「ディーエフシイティー」の称呼が生じ、また、下段の「デーファクト」の文字からは、該文字に相応して「デーファクト」の称呼が生じるものである。
そして、本願商標の構成中、「Dfct」及び「デーファクト」の文字は、いずれも辞書類に載録されている成語とは認められず、また、直ちに特定の意味合いを想起させる語として一般に慣れ親しまれているとも認め難いことからすれば、本願商標は、特定の意味を有することのない一種の造語として看取、把握されるものとみるのが相当であるから、これより特定の観念は生じない。
(2)引用商標について
引用商標は、別掲2のとおり、「DE-FACTO」の欧文字と、「デファクト」の片仮名を、上下2段に横書きしてなるところ、下段の片仮名は、上段の欧文字の読みを特定したものとみるのが相当であり、該片仮名に相応して、「デファクト」の称呼が生じるものである。
そして、引用商標は、その構成中、「DE-FACTO」及び「デファクト」の文字が、「事実上の」の意味(自由国民社「現代用語の基礎知識2016」)を有する語であるから、「事実上の」の観念が生じるものである。
(3)本願商標と引用商標の類否について
本願商標と引用商標を比較してみるに、外観においては、本願商標は、上記(1)のとおりの構成からなり、引用商標は、上記(2)のとおりの構成からなるものであるから、それぞれの構成文字及び構成文字数が相違し、かつ、構成態様においても、両者は明らかに相違するものであるから、両商標は、外観上、判然と区別し得るものである。
次に、称呼においては、本願商標から生じる「ディーエフシイティー」の称呼と、引用商標から生じる「デファクト」の称呼とは、その構成音及び音数などが明らかに相違するものであるから、両称呼は、称呼上、明確に聴別できるものである。
また、本願商標から生じる「デーファクト」の称呼と、引用商標から生じる「デファクト」の称呼とは、語頭の「デ」の音に、長音が伴うか否かの差異を有するものであるが、両者は共に比較的短い音構成であることからすれば、該長音の有無の差異が、両称呼に及ぼす影響が決して小さいものとはいえず、また、一般的に長音の前の音は比較的強く発音されることからすれば、本願商標は、「デー」の音と、「ファクト」の音を、区切るように、それぞれが明確に発音して称呼されるのに対し、引用商標は、2音目の「ファ」の音にアクセントが置かれ、一息に短く「デファクト」と称呼されるというのが自然であるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼した場合には、その語調、語感が異なり、称呼上、相紛れるおそれはないものというべきである。
さらに、観念においては、本願商標からは、特定の観念が生じないのに対し、引用商標からは、「事実上の」の観念が生じるものであるから、観念においては、比較することができないとしても、両者は、観念上、類似するとはいえないものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、外観及び称呼において、明確に区別できる差異を有しており、観念においては、類似するものではないから、これらを総合して考慮すれば、本願商標と引用商標は、互いに相紛れるおそれのない、非類似の商標とみるのが相当である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標とは、非類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1 本願商標


別掲2 引用商標


審決日 2017-01-25 
出願番号 商願2015-97015(T2015-97015) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (W0911374142)
T 1 8・ 261- WY (W0911374142)
T 1 8・ 262- WY (W0911374142)
最終処分 成立  
前審関与審査官 大森 友子 
特許庁審判長 山田 正樹
特許庁審判官 大井手 正雄
榎本 政実
商標の称呼 デーファクト、デイエフシイテイ 
代理人 鮫島 睦 
代理人 勝見 元博 

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