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審決分類 審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W09
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W09
審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W09
管理番号 1323693 
審判番号 不服2016-13359 
総通号数 206 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2017-02-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-09-07 
確定日 2017-01-24 
事件の表示 商願2015-54082拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第9類「コンピュータソフトウェア(記憶されたもの),コンピュータプログラム(記憶されたもの),未記録の磁気ディスク,未記録の光ディスク,データの入力用・出力用・送信用及び保存用のコンピュータ周辺機器,コンピュータ用プログラムを記憶させた磁気ディスク,コンピュータ用プログラムを記憶させた磁気テープ,モデム,テレビジョンデコーダー,磁気エンコーダ,コンピュータ用インターフェース,ネットワーク接続用カード(LANカード),ハンドヘルド装置用のアプリケーションソフトウェア」を指定商品として、平成27年6月8日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5019378号商標(以下「引用商標」という。)は、「PERFECTO」の欧文字を標準文字で表してなり、平成16年7月2日に登録出願、第9類「レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD-ROM,コンパクトディスクプレーヤー,テープレコーダー,レコードプレーヤー,ビデオカメラ,ビデオディスクプレーヤー,ビデオテープレコーダー,オーディオ及びビデオ機器・その部品及び附属品,レコードプレーヤーの針用カートリッジ,レコード音楽の拍を計数する機器,サウンドミキサー用クロスフェーダー,オーディオミキサー,ヘッドホン,レコードプレーヤー用針,アンプ,スピーカー,マイクロホン,キャビネット,電気通信機械器具,電子計算機用プログラム,マウスマット,電子応用機械器具及びその部品,未記録の記録媒体,音声処理装置,映像音声編集装置,音声合成装置,ターンテーブル,ターンテーブル用マット,レコード・テープ・コンパクトディスク・DVD収納専用ケース,業務用テレビゲーム機」並びに第25類及び第41類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同19年1月19日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲のとおり、灰色で書された「PERFECT」の欧文字と、その左側に、赤色、紫色、水色の3つの円(水色の円は、他の2つの円に比して小さい)を重ねた図形(以下「図形部分」という。)を配してなるところ、その構成中、「PERFECT」の文字部分は、「完全な。最適の。」などの意味(ジュニア・アンカー英和辞典(第6版)株式会社学研プラス)を有する、我が国で一般に親しまれている平易な英語である。
ところで、本願商標のように商標の構成中に文字及び図形の構成要素を有する商標においては、必ずしも構成全体を一体のもとして把握するものではなく、構成の一部をもって取引に資される場合も少なくない。
そこで、本願商標についてみるに、その構成中の図形部分からは、特定の称呼及び観念が生じるものということができず、一方、その構成中、「PERFECT」の文字部分は、取引者、需要者に対し、商品の出所を識別する標識として支配的な印象を与えるものというべきであるから、本願商標は、その構成中の「PERFECT」の文字部分を要部として抽出し、この部分のみを他人の商標(引用商標)と比較して商標の類否を判断することができるものである。
以上のことから、本願商標は、その構成文字の要部として認識される「PERFECT」の文字部分から「パーフェクト」の称呼及び「完全な。最適の。」の観念を生じるものであると認められる。
(2)引用商標
引用商標は、上記2のとおり、「PERFECTO」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、「パーフェクト:両端が細くなった太めの中型葉巻」の意味(ランダムハウス英和大辞典<特装版>株式会社小学館)を有する語として辞書に載録されているものの、我が国において一般に知られている語とは認められず、また、本願商標あるいは引用商標の指定商品を取り扱う業界において使用される語とも認められないものであるから、これに接した需要者にとって、一種の造語であると理解、認識されるというのが相当である。
ところで、欧文字からなる造語の場合は、我が国で一般に普及したローマ字又は英語の読みに倣って称呼されるところ、引用商標は、その構成文字のつづりからすれば、英語の読みに倣って称呼されるのが自然であるから、引用商標から「パーフェクト」の称呼が生じるものであり、また、特定の観念は生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否
本願商標と引用商標との類否について検討するに、外観においては、両商標は、図形の有無などその構成上明らかな差異があるほか、本願商標の要部である「PERFECT」の文字部分と引用商標を構成する「PERFECTO」の文字との比較においても、その色彩が異なること、本願商標は7文字である一方、引用商標は8文字であること、両商標とも語頭から7文字目までのスペルは同じであるものの、語尾に「O」の欧文字の有無の違いがあり、我が国において「PERFECT」の語が一般に親しまれた平易な英単語であることを考慮すると、引用商標の語尾である「O」の欧文字の有無が、外観上、際立った印象を与えることなどの点を考慮すると、両商標は、外観上、明確に区別できるものである。
次に、称呼においては、本願商標の要部である「PERFECT」の文字部分と引用商標を構成する「PERFECTO」の文字からは、その構成文字に照応して「パーフェクト」の称呼が生じるものである。
また、観念においては、本願商標の要部である「PERFECT」の文字部分からは「完全な。最適の。」の観念が生じる一方、引用商標からは特定の観念は生じないものであるから、観念において相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、「パーフェクト」の称呼が同一であるとしても、両者の外観は著しく相違し、かつ、観念においても相紛れるおそれはないものである。
そして、本願商標のその他の構成要素を勘案しても、両商標が類似の商標であると判断すべき特段の事情は見いだせない。
したがって、本願商標と引用商標とは、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合的に考察すると、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標と引用商標とは非類似の商標であるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当しない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(本願商標。色彩については、原本参照。 )


審決日 2017-01-06 
出願番号 商願2015-54082(T2015-54082) 
審決分類 T 1 8・ 263- WY (W09)
T 1 8・ 261- WY (W09)
T 1 8・ 262- WY (W09)
最終処分 成立  
前審関与審査官 箕輪 秀人豊田 純一久木田 俊 
特許庁審判長 田中 幸一
特許庁審判官 酒井 福造
真鍋 伸行
商標の称呼 パーフェクト 
代理人 家入 健 

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