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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) W30 審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) W30 審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) W30 審判 全部申立て 登録を取消(申立全部取消) W30 |
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管理番号 | 1322508 |
異議申立番号 | 異議2016-900047 |
総通号数 | 205 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2017-01-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2016-02-19 |
確定日 | 2016-11-21 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5807025号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5807025号商標の商標登録を取り消す。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5807025商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成27年6月25日に登録出願、第30類「ティーバッグ入りの緑茶・紅茶・ハーブティー・中国茶・その他の茶」を指定商品として、同年9月29日に登録査定、同年11月20日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が本件登録異議の申立ての理由において引用する登録第5265115号商標(以下「引用商標」という。)は、「Origami」の欧文字と「オリガミ」の片仮名を上下二段に書してなり、平成21年2月25日に登録出願、第30類「コーヒー飲料,コーヒー及びココア,コーヒー豆,挽いたコーヒー豆」を指定商品として、同年9月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。 3 登録異議の申し立ての理由 申立人は、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反してされたものであるから、同法第43条の2第1号により取り消されるべきものである旨申立て、その理由を要旨以下のように述べた。 (1)商標法第4条第1項第11号について 本件商標は、引用商標と同一又は類似する商標であって、その引用商標に係る指定商品と類似の商品について使用するものである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (2)商標法第4条第1項第15号について 本件商標は、申立人が使用している著名な商標「ORIGAMI(オリガミ)」(以下「使用商標」という。)と極めて類似しているから、本件商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者・需要者は、普通に払われる注意力において、著名な申立人の使用商標を連想、想起する結果、その商品が申立人又は申立人と組織的、経済的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、商品の出所について混同を生じるおそれがあるというべきである。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。 4 当審において通知した取消理由 当審において、平成28年7月28日付けで、商標権者に対し通知した取消理由は、要旨次のとおりである。 (1)本件商標 本件商標は、別掲のとおり、薄いベージュ色の二重円内の下部に「TEABAG」の文字をゴシック体で書し、その二重円の内側に「ORIGAMI」の文字を横一列にゴシック体で書してなるところ、「TEABAG」の文字と「ORIGAMI」の文字は、文字の大きさ及び文字の太さが異なる上に、二重円内と二重円の内側にそれぞれ配置されているから、外観上、分離して看取し得るものである。 そして、本件商標の構成中、「TEABAG」の文字は、本件商標の指定商品「ティーバッグ入りの緑茶・紅茶・ハーブティー・中国茶・その他の茶」との関係において、「ティーバッグ入りの商品」であることを表したものと容易に認識させるにすぎず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないか又は極めて弱いものというべきである。 そうすると、本件商標は、これをその指定商品に使用する場合、「ORIGAMI」の文字が、商品の出所識別標識としての機能を有するというべきであり、該文字部分から、「オリガミ」の称呼及び「折り紙」の観念を生じるといえる。 (2)引用商標 引用商標は、上記2のとおり、「Origami」の欧文字と「オリガミ」の片仮名を上下二段に書してなるところ、該構成文字から、「オリガミ」の称呼及び「折り紙」の観念が生じること明らかである。 (3)本件商標と引用商標との類否について 本件商標と引用商標を比較すると、両者は、外観において相違するとしても、「オリガミ」の称呼及び「折り紙」の観念を共通にする類似の商標というべきである。 (4)本件商標の指定商品と引用商標の指定商品との類否について 本件商標の指定商品は、「ティーバッグ入りの緑茶・紅茶・ハーブティー・中国茶・その他の茶」(以下「ティーバッグ入りの各種茶」という。)であるのに対し、引用商標は、その指定商品中に「コーヒー飲料,コーヒー及びココア」を含むものである。 そこで、「ティーバッグ入りの各種茶」と「コーヒー飲料,コーヒー及びココア」についてみると、両商品は、主として家庭、喫茶店等で日常的に飲まれる嗜好品といえ、その用途を共通にするものである。 そして、例えば、飲料メーカーである株式会社伊藤園は、その商品情報によれば、ティーバッグ入りの各種茶とともに、コーヒー飲料を生産し(甲5の1及び2)、ココア飲料を生産している(http://www.itoen.co.jp/news/detail/id=23474)。 また、新聞記事情報によれば、「日本紅茶、贈答用セットをコーヒー・スープなど多角化-紅茶単品体制から脱皮。」(1983年5月11日 日経産業新聞15ページ)の見出しのもと、「“ブルックボンド”ブランドの日本紅茶・・・は今夏の中元向け贈答用品セットでインスタントコーヒー、スープなどの多角化作戦を打ち出した。・・・このほどまとめた贈答用品セットは紅茶(リーフティー、ティーバッグ)のほか、アイスインスタントティー、『カリオール』コーヒー、『プチベック』スープなどの詰め合わせなどがある。」との記載、「紅茶に北海道の黒大豆、北竜振興公社(新製品)」(2010年2月1日 日経MJ(流通新聞)13ページ)の見出しのもと、「北海道産の黒大豆を配合したティーバッグ入り紅茶『黒千石(くろせんごく)入り紅茶』。・・・製造は札幌市のコーヒー専門店。」との記載がある。 そうすると、「ティーバッグ入りの各種茶」と「コーヒー飲料,コーヒー及びココア」は、同一の飲料会社で生産されることが多いものといえる。 また、両商品は、申立人店舗や各小売店等において同じ売り場で販売されている商品であり、日常的に飲まれるものであるから、その需要者も、幅広い年齢層の一般消費者といえ、その需要者の範囲も共通しているものである。 以上からすると、「ティーバッグ入りの各種茶」と「コーヒー飲料,コーヒー及びココア」とは、商品の生産部門、販売部門、用途、需要者の範囲において、共通するといい得るものであるから、これらを総合勘案すれば、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品中の「コーヒー飲料,コーヒー及びココア」とは、互いに類似する商品というのが相当である。 (5)まとめ 上記(3)のとおり、本件商標と引用商標とは、類似の商標であり、かつ、上記(4)のとおり、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品中の「コーヒー飲料,コーヒー及びココア」と類似するものと認められる。 したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものである。 5 商標権者の意見 審判長は、上記4の取消理由に対して、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者は、何ら意見を述べていない。 6 当審の判断 本件商標についてした上記4の取消理由は、妥当なものと認められる。 したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その他の登録異議の申立ての理由について判断するまでもなく、同法第43条の3第2項の規定に基づき、その登録を取り消すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲 本件商標(色彩は原本参照) |
異議決定日 | 2016-10-13 |
出願番号 | 商願2015-60502(T2015-60502) |
審決分類 |
T
1
651・
262-
Z
(W30)
T 1 651・ 261- Z (W30) T 1 651・ 263- Z (W30) T 1 651・ 264- Z (W30) |
最終処分 | 取消 |
前審関与審査官 | 内田 直樹 |
特許庁審判長 |
土井 敬子 |
特許庁審判官 |
大森 健司 大橋 洋子 |
登録日 | 2015-11-20 |
登録番号 | 商標登録第5807025号(T5807025) |
権利者 | 佐野 智紀 |
商標の称呼 | オリガミティーバッグ、オリガミ |
代理人 | 西浦 ▲嗣▼晴 |
代理人 | ▲高▼見 良貴 |
代理人 | 山田 朋彦 |
代理人 | 出山 匡 |