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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W0619
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W0619
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W0619
管理番号 1320359 
審判番号 不服2016-11153 
総通号数 203 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-11-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2016-07-25 
確定日 2016-10-18 
事件の表示 商願2015-76516拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第6類「建築用又は構築用の金属製専用材料,金属製建造物組立てセット,金属製金具,金属製のネームプレート及び標札,金属製郵便受け,金属製建具,金庫,屋外用金属製ブラインド」及び第19類「リノリューム製建築専用材料,プラスチック製建築専用材料,合成建築専用材料,アスファルト及びアスファルト製の建築用又は構築用の専用材料,ゴム製の建築用又は構築用の専用材料,しっくい,石灰製の建築用又は構築用の専用材料,石こう製の建築用又は構築用の専用材料,建造物組立てセット(金属製のものを除く。),木材,建築用ガラス,建具(金属製のものを除く。)」を指定商品として、平成27年8月10日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第5552276号商標(以下「引用商標」という。)は、「ISERIES」の欧文字を横書きしてなり、2011年7月28日にアメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張して、平成23年12月26日に登録出願され、第20類「マットレス,マットレス用土台,まくら,家具」及び第24類「マットレス用敷パッド」を指定商品として、同25年1月25日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、別掲のとおり、「藍」の漢字を顕著に大きく、薄い影を付けて表し、その右側下部に小さく「-(ハイフン記号)」で挟んだ「ai series」の欧文字を横書きし(「ai」の文字は「series」の文字よりやや大きく表されている。以下、「欧文字等部分」という。)、全体を青色で表した構成からなるものである。
そして、本願商標中の「藍」の漢字は、「タデ科の一年草。」等(「広辞苑第六版」株式会社岩波書店)の意味を有する語であるところ、本願商標中の「ai」の文字は、該漢字の読みを特定したものと無理なく理解できるものである。
また、本願商標中の漢字部分は、影を付け、顕著に大きく表されていることから、看者に対して強く支配的な印象を与える。それに対し、本願商標中の欧文字等部分は、漢字部分と比較して小さく表されていること及び「ai」の文字が漢字部分の読みを欧文字表記のしたものであり、「series」の文字は、「連続性を持つ一連のもの。」(同辞書中の「シリーズ【series】」の項)を意味し、商品を取り扱う分野において、「連続性を持つ一連の商品(シリーズ商品)」であることを表すものとして使用されている語であることから、欧文字等部分は自他商品識別標識としての機能が弱いものである。
してみれば、本願商標からは、看者に対して強く支配的な印象を与える漢字部分に相応して「アイ」の称呼及び「植物の藍」の観念を生じ、また、欧文字等部分に相応して「アイシリーズ」の称呼を生じ、該部分からは、特定の観念を生じないというのが相当である。
(2)引用商標
引用商標は、前記2のとおり、「ISERIES」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、辞書等に載録のない語であって、特定の意味合いを想起させることのない一種の造語と認められるものであり、このような欧文字からなる造語の場合、我が国において広く親しまれている英語読みに倣って称呼されるとみるのが自然であるから、引用商標からは、「イセリーズ」及び「アイシリーズ」の称呼が生ずるというのが相当である。
(3)本願商標と引用商標との類否について
本願商標と引用商標の外観について、両商標の構成は、それぞれ上記のとおりであるから、両者の外観は明らかに相違するものであり、両者は、外観上、明確に区別できるものである。
次に、称呼について、本願商標から生ずる「アイ」及び「アイシリーズ」の称呼と、引用商標から生ずる「イセリーズ」及び「アイシリーズ」の各称呼とを比較すると、両称呼は、「アイシリーズ」の称呼を共通にする場合があるが、その他の称呼については、その音数及び音構成において明らかな差異を有するものである。
観念については、本願商標は「植物の藍」の観念を生ずるのに対し、引用商標は特定の観念を生ずるものではない。よって、両商標は、観念上、比較することができないものであるから、相紛れるおそれはない。
そうしてみると、本願商標と引用商標とは、称呼を共通にする場合があるとしても、外観においては、判然と区別し得るものであり、また、観念においても、相紛れるおそれはないものであるから、その称呼、外観及び観念によって取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すれば、両商標は、商品の出所について混同を生ずるおそれのない非類似の商標である。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標及び引用商標に係る指定商品が類似するものであるとしても、両商標は非類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(本願商標(色彩については、原本参照のこと。))


審決日 2016-10-03 
出願番号 商願2015-76516(T2015-76516) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W0619)
T 1 8・ 261- WY (W0619)
T 1 8・ 263- WY (W0619)
最終処分 成立  
前審関与審査官 青野 紀子 
特許庁審判長 今田 三男
特許庁審判官 藤田 和美
田中 幸一
商標の称呼 アイアイシリーズ、アイシリーズ、シリーズ 
代理人 特許業務法人大島・西村・宮永商標特許事務所 

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