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審決分類 |
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W29 |
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管理番号 | 1320288 |
審判番号 | 不服2016-6466 |
総通号数 | 203 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2016-11-25 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2016-04-28 |
確定日 | 2016-10-04 |
事件の表示 | 商願2015-54144拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「ベシャメルクリーム」の片仮名を標準文字で表してなり、第29類「乳製品」を指定商品とし、平成26年9月4日に登録出願された商願2014-74498に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として、同27年6月8日に登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、標準文字で『ベシャメルクリーム』と表してなるところ、調味料の一種類としてのソースと認められ、『ベシャメルクリーム』の語が複数の者によって使用され、また、『ベシャメルクリーム』の作り方の記載もあるところから、これを本願指定商品に使用するときは、あたかも『ベシャメルクリーム』であるかのごとく、商品の品質について誤認を生ずるおそれがあり、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 本願商標は、「ベシャメルクリーム」の片仮名を横書きしてなるところ、その構成中の「ベシャメル」の文字部分は、「ホワイトソースの一種。小麦粉が色づかないようにバターで炒めてルーをつくり、牛乳で溶きのばして煮詰めた白いソース。」(「広辞苑第六版」岩波書店発行)を意味する「ベシャメルソース」の「ベシャメル」の文字部分と同一であり、該文字部分を欧文字表記した「bechamel」(2番目の「e」にはアクサンテギュが付される。)が「ベシャメルソース」又は「ホワイトソース」を表すもの(「ロワイヤル仏和中辞典」旺文社発行)とは認められるものの、我が国においては、「ベシャメルソース」又は「ホワイトソース」の文字が該ソースを表示するものとして一般に使用されているといえるものである。 そして、本願商標の構成中の「クリーム」の文字は、「牛乳から分離採取した脂肪分」等の意味を有する語(「広辞苑第六版」岩波書店発行)である。 してみると、本願商標は、その構成中の「ベシャメル」及び「クリーム」の文字から、「ホワイソース」や「クリーム」と何らかの関係を連想する場合があるとしても、これをもって直ちに商品の品質等を認識させるとはいい難いものである。 また、当審において職権をもって調査するも、「ベシャメルクリーム」の語が本願の指定商品及びそれと関係の深い食品分野において、商品の品質等を表示するものであると認めるに足りる事実を発見することはできなかった。 そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、商品の品質等を表示するものとはいえないことから、商品の品質の誤認を生ずるおそれがある商標ということはできない。 したがって、本願商標を商標法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。 その他、本願について拒絶の理由を発見しない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審決日 | 2016-09-21 |
出願番号 | 商願2015-54144(T2015-54144) |
審決分類 |
T
1
8・
272-
WY
(W29)
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最終処分 | 成立 |
前審関与審査官 | 大渕 敏雄 |
特許庁審判長 |
青木 博文 |
特許庁審判官 |
高橋 幸志 原田 信彦 |
商標の称呼 | ベシャメルクリーム、ベシャメル |
代理人 | 東谷 幸浩 |
代理人 | 正林 真之 |