ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W43 審判 査定不服 外観類似 登録しない W43 審判 査定不服 観念類似 登録しない W43 |
---|---|
管理番号 | 1318224 |
審判番号 | 不服2016-4299 |
総通号数 | 201 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2016-09-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2016-03-22 |
確定日 | 2016-08-10 |
事件の表示 | 商願2015-36909拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「ろいず」の平仮名を横書きしてなり、第43類「飲食物の提供,宿泊施設の提供,宿泊施設の提供の契約の媒介又は取次ぎ,動物の宿泊施設の提供,会議室の貸与,展示施設の貸与,加熱器の貸与,食器の貸与,調理台の貸与,流し台の貸与,カーテンの貸与,家具の貸与,壁掛けの貸与,敷物の貸与」を指定役務として、平成27年4月15日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において本願の拒絶の理由に引用された登録第3213593号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成4年4月20日に登録出願、第42類「西洋料理を主とする飲食物の提供,日本料理を主とする飲食物の提供,中華料理その他の東洋料理を主とする飲食物の提供,アルコ-ル飲料を主とする飲食物の提供,茶・コ-ヒ-・ココア・清涼飲料又は果実飲料を主とする飲食物の提供」を指定役務として、同8年10月31日に設定登録されたものであり、その後、2回にわたり商標権の存続期間の更新登録がされ、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標 本願商標は、前記1のとおり、「ろいず」の平仮名を横書きしてなるところ、その構成文字に相応して、「ロイズ」の称呼を生ずること明らかであり、また、該文字が特定の意味合いを有しないものであるから、一種の造語として看取されるものであり、これよりは特定の観念を生じないものである。(2)引用商標 引用商標は、前記2のとおり、全体を手書きの毛筆体様の書体で表し、その構成中の「R」と「y」の一部を下に長く伸ばすデザインが施されているものの、「Roy’s」の欧文字を表したものと直ちに看取されるものである。 そうすると、本願商標は、その構成文字に相応して「ロイズ」の称呼を生ずるものであり、特定の観念は生じない。 (3)本願商標と引用商標の類否 本願商標と引用商標とは、その構成が上記のとおりであるから、外観においては、相違するものであるといえる。 また、本願商標と引用商標とは、共に特定の観念が生じないものであるから、両者は、観念上比較することができない。 しかしながら、本願商標と引用商標とは、共に「ロイズ」の称呼を生じるものであるから、両者は、称呼を共通にするものであること、明らかである。 そして、本願商標と引用商標の指定役務として共通する「飲食物の提供」に関する業界においては、電話での音声による店舗予約等の取引が行われていると認められるほか、該業界においては、インターネットや雑誌を媒体とする宣伝広告が広く行われているところ、かかる宣伝広告においては、店舗名として使用する標章が、欧文字で表記されるものであるときは、その読みを特定するために、片仮名又は平仮名を併記することが一般に広く行われていることからすると、需要者が欧文字からなる標章に併記された片仮名又は平仮名から生じる称呼によって店舗名を記憶し、その記憶を頼りに店舗を特定することも普通に行われているものと認められる。 そうすると、これらの取引の実情の下では、本願商標と引用商標とは、外観上の差異を有し、観念において比較できないとしても、「ロイズ」の称呼を同一にするものであるから、両者は、役務の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標と判断するのが相当である。 (4)本願の指定役務と引用の指定役務の類否 本願の指定役務中の「飲食物の提供」(第43類)は、引用商標の指定役務「西洋料理を主とする飲食物の提供,日本料理を主とする飲食物の提供,中華料理その他の東洋料理を主とする飲食物の提供,アルコ-ル飲料を主とする飲食物の提供,茶・コ-ヒ-・ココア・清涼飲料又は果実飲料を主とする飲食物の提供」(第42類)と同一又は類似の役務といえるものである。 (5)小活 上記(3)及び(4)によれば、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、本願商標の指定役務と引用商標の指定役務が同一又は類似のものといえるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (6)請求人の主張 請求人は、過去の登録例を挙げて、本願商標は登録されるべきであると主張するが、請求人の挙げる登録例は、商標の構成態様において本願とは事案を異にするものであり、それらの登録例をもって本願商標と引用商標の類否についてした上記認定、判断を左右しないものであるから、請求人のかかる主張を採用することはできない。 (7)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 引用商標 |
審理終結日 | 2016-06-16 |
結審通知日 | 2016-06-17 |
審決日 | 2016-06-29 |
出願番号 | 商願2015-36909(T2015-36909) |
審決分類 |
T
1
8・
261-
Z
(W43)
T 1 8・ 262- Z (W43) T 1 8・ 263- Z (W43) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 吉田 聡一 |
特許庁審判長 |
酒井 福造 |
特許庁審判官 |
小松 里美 渡邉 あおい |
商標の称呼 | ロイズ |
代理人 | 清水 定信 |