• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 全部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない 025
管理番号 1317136 
審判番号 取消2014-300764 
総通号数 200 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-08-26 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2014-09-25 
確定日 2016-06-28 
事件の表示 上記当事者間の登録第3306886号商標の登録取消審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。 審判費用は,請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
登録第3306886号商標(以下「本件商標」という。)は,「JEFFERY WEST」の欧文字と「ジェフェリー ウエスト」の片仮名を上下二段に横書きしてなり,平成7年1月25日に登録出願,第25類「靴類(「靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具」を除く。),運動用特殊靴(「乗馬靴」を除く。)」を指定商品として,同9年5月16日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。
なお,本件審判請求の登録日は,平成26年10月20日である。

第2 請求人の主張
請求人は,商標法第50条第1項の規定により,本件商標の登録を取り消す,審判費用は被請求人の負担とする,との審決を求め,審判請求書,審判事件弁駁書,平成27年10月8日付けの口頭審理陳述要領書及び同年11月5日付けの上申書において,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出している。
1 請求の理由
本件商標は,本件審判請求前3年以内に,継続して日本国内において,商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが,その指定商品について,本件商標を使用していない。
2 弁駁の理由
被請求人は,被請求人と本件商標に関する通常使用権者「ケーエス・エンタープライズ株式会社」(以下「ケーエス社」という。)とで運営するヤフーショッピングのサイトにおいて店名を「JEFFERY WEST」とする店舗を平成26年8月28日より運営されていると主張するが,当該日付は,「JEFFERY WEST」という店名の店舗が前記インターネットショッピングサイトにおいて開店した日であって,当該サイトにおいて,本件商標がその指定商品について使用された日は,被請求人によって一切証明されていない。
3 口頭陳述要領書
乙第57号証には,2014年(平成26年)10月20日に印刷されたものであるような印字がされているが,仮に同日に印刷されたものであるとしても,平成23年(2011年)10月20日ないし平成26年(2014年)10月19日(以下「要証期間」という。)内に,本件ストアのウェブサイト画面が乙第57号証と同内容で存在していたことは,被請求人によって何ら立証されていない。
そもそも,ウェブサイト画面はユーザーにより書き換えができるものであり,その意味で平成26年10月20日の記載内容がその前日以前も同じであったという推測は成り立ち得ない。すなわち,仮に平成26年10月20日において「当該ストアには『3.6点(3件のストア評価)』として,既に3件ものストアに対する評価もある」という事実が認められるとしても,その事実はせいぜい平成26年10月20日よりもある程度前から同一の商品が掲載されたことを推測させるに留まり,それ以前から「JEFFERYWEST」との商標が乙第57号証と同じ態様でウェブサイト上に掲載されていたことを示すものではない(なお,ここでの3件のレビューは,その性質上せいぜい商品に関する感想を述べるものにすぎないと考えられ,本件ストアにおいて「JEFFERY WEST」の文字がウェブサイト上に掲載されていたことを何ら推認させるものではない)。
ところで,一般論として,不使用取消審判の請求がなされたことを知ってから慌てて使用を開始し,あたかも審判の予告登録日以前から使用されていたように装うことは実務上全く珍しいことではない。本件についていえば,審判請求がなされたことについては,審判請求がなされた平成26年9月25日から一定期間経過後に特許庁のウェブページに掲載され誰でも知りうる状態になっていたものと考えられ,平成26年10月20日に慌ててウェブ上に「JEFFERY WEST」の文字が加えられ,即日同画面が印刷されたという疑いは当然に存在する。
以上によれば,要証期間内に本件商標が使用されたことにつき,通常人が疑いを差し挟まない程度に真実性の確信を持つ程度の立証がなされているとはいえない。
4 平成27年11月5日付け上申書
乙第57号証には,2014年10月20日の日付が印字されているが,仮に同日に印刷されたものであるとしても,その日の前日であり要証期間内である2014年10月19日以前に,本件ストアのウェブサイト画面が乙第57号証と同内容で存在していたことは,被請求人によって何ら立証されていない。
この点,平成27年8月3日付けの審理事項通知書では,乙第57号証に関し,「当該ストアには『3.6点(3件のストア評価)』として,既に3件ものストアに対する評価もあることからすれば,特段の事由がない限り,乙第57号証の掲載内容で,要証期間内である前日(2014年(平成26年)10月19日)にも存在していたと判断するのが相当」との暫定的な見解が述べられている。
しかし,商標法は,審判登録前3年以内に使用していたこと(商標法50条第2項)の立証(「通常人が疑いを差し挟まない程度に真実性の確信を持ちうるもの」(最判昭和50年10月24日。民集29巻9号1417頁))を求めているのであり,その立証は厳格になされるべきである。
そして,下記少なくとも二つの理由により,「当該ストアには『3.6点(3件のストア評価)』として,既に3件ものストアに対する評価もある」ことは,「乙第57号証の掲載内容で,要証期間内である前日(2014年(平成26年)10月19日)にも存在していた」ことを何ら裏付けるものではない。
すなわち,理由の一つ目は,ユーザーによりどのようにも書き換え自在であるというインターネットの特質による。ある特定の日付が印字されたウェブサイト画面の印刷は,当該日付のある一時点におけるウェブサイト画面の掲載内容を推認させ得るにとどまり,その前日も全く同じ掲載内容でウェブサイト画面が存在したことは,上記インターネットの特質に照らし,経験則上推認できないということである。
さらに,乙第57号証の印刷日が,審判請求がなされた平成26年9月25日から一定期間経過後に特許庁のウェブページに掲載され誰でも知りうる状態になった後である。換言すれば,本件審判請求がなされたことを知り得ない状態で,つまり本件商標の使用態様に関しウェブサイトを書き換える動機のない状態で印刷されたものであるということができない。
二つ目の理由は,ストア評価に書きこまれた記載はせいぜい商品やサービスに関する感想を述べるにすぎないものと考えられ,要証期間である2014年(平成26年)10月19日におけるウェブサイト上での標章「JEFFERY WEST」の使用態様を裏付けるものではない。換言すれば,要証期間内にウェブサイト上で標章「JEFFERY WEST」が使用されていたか,仮に使用されていた場合にどのような使用態様であったかについては,ストア評価が3件存在するのみでは不明というほかない。
以上の事実を総合的に考慮すれば,本件において乙第57号証のウェブサイトが前日に同内容で存在したかどうか,通常人にとって疑いを差し挟む余地があるというほかない。
以上のとおり,乙第57号証は,要証期間(2014年10月19日以前)に当該商標が使用されていた事実を示すものではなく,被請求人による要証期間内における使用の事実は全く立証されていない。

第3 被請求人の主張
被請求人は,結論と同旨の審決を求める,と答弁し,審判事件答弁書,平成27年9月24日付けの口頭審理陳述要領書及び同年11月19日付けの上申書において,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として乙第1号証ないし乙第88号証を提出している。
1 答弁の理由
乙第57号証及び乙第58号証は,被請求人と,本件商標権について通常使用権契約を締結しているケーエス社(乙第59号証)が運営するヤフーショッピングのサイトにおける店舗名「JEFFERY WEST」のページの写しである。このページには,「JEFFERYWEST 627 BLK OAK ブーツ」が掲載されており,「JEFFERY WEST」の商標が使用されたブーツが,本件商標権に関する通常使用権者であるケーエス社により販売されていることが明らかである。なお,本件店舗は,乙第60号証にあるとおり,要証期間内である2014年8月28日より運営されていることが分かる。
つまり,本件審判請求の予告登録前3年以内に,本件商標権に関する通常使用権者により,商品「靴類(「靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具」を除く。)」について,本件商標が使用されていることが明らかである。
2 口頭陳述要領書
乙第59号証により,ケーエス社が被請求人の本件商標に関する通常使用権者であることは明かである。
乙第60号証からは,インターネット上のショッピングサイトである「YAHOO!JAPANショッピング」に「JEFFERY WEST」と称するストアが2014年(平成26年)8月28日に開店し,乙第57号証からは,「YAHOO!JAPANショッピング」のウェブサイトにおけるにおいて,「JEFFFRY WEST」のストア(URLは,筆記体で書した「Jeffery West」の文字の記載とともに,ブーツ(靴)の写真の掲載,「空きのこないシンプルロングブーツ JEFFERY WEST 627 BLK OAK ブーツ メーカー希望小売価格:オープン価格通常販売価格5,400円(税込み)」の文字の記載が認められ,また,当該ストアの評価として「3.6点(3件のストア評価)」の記載が認められる。
また,乙第58号証からは,「YAHOO!JAPANショッピング」のウェブサイトにおけるにおいて,「JEFFERY WEST」のストアは,本件商標権の通常使用権者によって営まれていることがわかる。
以上の点から,乙第57号証のウェブサイトは,乙第60号証にある2014年(平成26年)8月28日に開店のストア名「JEFFERY WEST」であることは明らかである。ここで,乙第57号証のウェブサイトの印刷日は,要証期間から1日外れてはいるものの,本件ストアには,この時点で「3.6点(3件のストア評価)」として,既に3件ものストアに対する評価もあることからすれば,特段の事由がない限り,乙第57号証の掲載内容で,要証期間内である2014年(平成26年)10月19日にも存在していたと判断するのが相当である。そして,乙第57号証において,商品「ブーツ(靴)」に使用されている「JEFFERY WEST」の文字及び筆記体で書した「Jeffery West」の文字は,本件商標と社会通念上同一の商標である。
よって,被請求人は,その通常使用権者が,日本国内において,「ブーツ(靴)」について,本件商標と社会通念上同一の商標を要証期間内に使用していたことを証明したというべきである。
3 平成27年11月19日付け上申書
乙第87号証は,本件商標登録についての通常使用権者であるケーエス社がヤフーショッピングサイトにおいて運営する「JEFFERY WEST(店舗名)」(以下,「本店舗」とする。)の,商品を掲載するためのページ(商品登録ページ)の写しである。乙第87号証は,本店舗の商品中,乙第57号証に係る「Jeffery West」のブーツに関する本店舗への登録ページである。
この乙第87号証によると,乙第57号証に係る「Jeffery West」のブーツは,本店舗開店前である,2014年(平成26年)7月23日の時点で,既に本店舗に商品登録されていたことが分かる。
なお,ヤフーショッピングにおいて,当該サイトで法人が店舗展開をする場合の流れは,おおむね以下のとおりである(乙第88号証)。
(1)店舗開店希望者(申込者)が所定のフォームより申込情報を入力する。
(2)ヤフーが契約審査を行い,申込者にその審査結果を通知する。
(3)契約審査通過後,申込者が開店準備を始める。
(4)開店準備完了後,ヤフーが開店審査を行う。
(5)開店審査通過後,開店。
ヤフーショッピングにおいては,開店準備完了後にヤフーが開店審査を行うため,開店前の段階で,商品を登録する必要がある。乙第87号証は,上記(3)の開店準備の際に,乙第57号証に係る「Jeffery West」のブーツを登録したことを証する商品登録ページであり,商品登録年月日が平成26年7月23日であることから,本店舗開店時において,乙第57号証に係る「Jeffery West」のブーツが,乙第57号の態様で本店舗に掲載されていたことは明白である。即ち,本店舗開店日は,平成26年8月28日であることから,乙第87号証及び乙第57号証並びに乙第60号証をもって,本件要証期間内に,本件通常使用権者により,本件登録商標と社会通念上同一の商標がブーツ(靴)について使用されていたことは明らかである。

第4 当審の判断
1 使用の事実について
証拠及び被請求人の主張によれば,以下の事実が認められる。
(1)ア 乙第57号証は,YAHOO! JAPANショッピングのウェブサイト(以下「ヤフーショッピングサイト」という。)における特定ストアの写しであり,当該写しの1頁目の上段には,「JEFFERY WEST」及び「はきたい靴がある。」との記載とともに,「3.6点(3件のストア評価)」の記載がある。また,同頁の中段には,その左側に靴の種類毎にウェブページの表示を切り替えるための見出しとして,「メンズ」の項に「ビジネス」,「スニーカー」,「カジュアル」,「サンダル」,「ブーツ」及び「レイン」の記載,「レディース」の項に「パンプス」,「スニーカー」,「サンダル」,「ブーツ」及び「レイン」の記載,その他にも「キッズ」の項,並びに,「ブランド・シリーズ」の項の記載が,その右側にレディース用ブーツについて,「飽きのこないシンプルロングブーツ」,「JEFFERYWEST 627 BLK OAK ブーツ」及び「通常販売価格5,400円(税込)」の記載とともに,筆記体風の「Jeffery West」及び「long boots 2color」の各文字と2色のブーツ写真とからなる画像(以下「JefferyWestブーツ画像」という。)が掲載されている。
イ 乙第57号証の2頁目には,「【運営元】ケーエス・エンタープライズ株式会社」の記載がある。
ウ 乙第57号証は,全ての頁の下部に,当該ウェブサイトのURL(http://store.shopping.yahoo.co.jp/jefferywest/jefferywest-627.html)の記載とともに,当該写しの印刷日と認められる「2014/10/20」の記載がある。
(2)乙第59号証は,「通常使用権設定契約書」の写しであって,当該写しには,「株式会社コマリヨー(以下甲という。)とケーエス・エンタープライズ株式会社(以下乙という。)とは,甲の所有する登録第3306886号商標(略)の使用許諾について次のとおり契約する」との記載がある。そして,「第1条」には,「1 甲は乙に対し,本商標の日本国内における通常使用権を許諾する。」及び「2 本通常使用権の範囲は全指定商品(略)とする。」との記載,さらに,契約日として「平成26年4月1日」の記載とともに,契約当事者の住所,会社名,代表者の氏名及び押印が認められる。
(3)乙第60号証は,ケーエス社に対するヤフーショッピングサイトの開店前のチェック及び開店作業完了に関するメールの写しであって,当該写しには,「【Yahoo!ストア】ストア開店のお知らせ」の見出しの下,「【ストア名:JEFFERY WEST】の開店前チェックおよび開店作業が完了いたしました。これより入る注文は実際のお客様のご注文となりますので,注文処理をお願い申し上げます。」,「■開店日 2014/08/28」及び「パソコン版ストアURL http://store.shopping.yahoo.co.jp/jefferywest/」の各記載がある。このパソコン版ストアURLは,乙第57号証のウェブサイトのURL(前記(1)ウ)と対応しているものと認められる。
(4)乙第88号証は,ヤフージャパンが開示するヤフーショッピングサイトへのストア開店申込みに必要な情報が掲載されたページの写しであって,当該写しの1頁目にある「お申込みから開店までの流れ」と題する表には,「申し込み者」と「Yahoo! JAPAN」との各作業内容が所用時間ごとに順に示されている。これによると,申し込み者が「フォームよりお申し込み情報入力」作業を行うのに「15分?20分」,次に,Yahoo! JAPANが「契約審査,審査結果通知」作業を行うのに「約2?5営業日」,その後,申し込み者が「開店準備」作業を行うのに「約3週間」,最後に,Yahoo! JAPANが「開店審査」作業を行うに「約2営業日」かかることが示されており,ヤフーショッピングサイトへの申込みから開店までには,おおむね1月程度要することが認められる。
(5)乙第87号証は,「YAHOO! JAPAN ストアクリエイターPro」の画像管理画面において,ケーエス社が運営するストア「JEFFERY WEST」で使用する商品画像一覧の写しであって,当該写しの1葉目には,「JEFFERY WEST>レディース>ブーツ>JEFFERYWEST」の見出しの下,「画像」の項に乙第57号証に掲載されているJefferyWestブーツ画像と同じ画像が掲載され,「ファイル名」の項に「jefferywest-627.jpg」,「登録日時」の項に「2014-07-23(18:31)」及び「画像使用」の項に「使用中」との各記載がある。当該画像のファイル名中にある「jefferywest-627」部分が乙第57号証のウェブサイトのURL(前記(1)ウ)中にある「jefferywest-627」部分と対応していること,また,当該画像の登録日(2014年7月23日)がストア開店(同年8月28日)の1月程度前であることが認められる。
2 判断
(1)上記1の認定事実によれば,〈1〉被請求人とケーエス社とは,平成26年4月1日に,本件商標の商標権に係る全指定商品について通常使用権の設定契約を締結したこと(乙59),〈2〉ケーエス社は,平成26年(2014年)8月28日に,ヤフーショッピングサイトにおいて,ストア名を「JEFFERY WEST」とするストア(以下「JEFFERYストア」という。)を開店したこと(乙57,60),〈3〉このヤフーショッピングサイトにおいてストアを開店するには,申込みから開店までにおおむね1月程度要するところ(乙88),ケーエス社は,平成26年7月23日,JEFFERYストアの開店準備作業として,同ストアに掲載するJefferyWestブーツ画像を登録し(乙87),その後,Yahoo! JAPANが行う開店審査を受け,同ストアの開店に至ったものと認められること(乙88),〈4〉JEFFERYストアにおいては,「JEFFERY WEST」の商標(以下「使用商標1」という。)が使用されていること,「メンズ」,「レディース」及び「キッズ」等向けの各種履物を取り扱っていること,レディース用ブーツに関して,JefferyWestブーツ画像,すなわち,筆記体風の「Jeffery West」(以下「使用商標2」という。また,使用商標1及び2をまとめていうときは,「使用商標」という。)及び「long boots 2color」の各文字と2色のブーツ写真とからなる画像を掲載していること(乙57)が認められる。
以上を総合して判断すれば,本件商標の通常使用権者であるケーエス社は,平成26年(2014年)8月28日,ヤフーショッピングサイトにおいて,JEFFERYストアを開店し,その開店当初から,我が国の需要者に対して,商品「レディース用ブーツ」に関する広告を内容とする情報に,使用商標を付して電磁的方法により提供したものと優に推認することができる。
そして,商品「レディース用ブーツ」が,本件請求に係る指定商品中「靴類(「靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具」を除く。)」に含まれる商品であることは,明らかである。
(2)本件商標と使用商標との同一性について
本件商標は,「JEFFERY WEST」の欧文字と「ジェフェリー ウエスト」の片仮名とを同じ書体及び大きさで上下二段に横書きしてなるところ,下段に併記された片仮名部分は,上段の欧文字部分から生ずる自然な称呼を表したにすぎず,いずれからも特定の観念を直ちに生じさせるものではない。
他方,使用商標1は,「JEFFERY WEST」の欧文字を書してなり,使用商標2は,「Jeffery West」の欧文字を筆記体風に書してなるところ,使用商標1は,本件商標の欧文字部分とは,書体のみに変更を加えた同一の文字からなる商標であり,また,使用商標2は,本件商標の欧文字部分とは,つづりを同一にし,その一部につき欧文字の大文字と小文字との表示を変更するなどしたものにすぎないから,これらにその自然な称呼である「ジェフェリー ウエスト」の片仮名が併記されていなくても,使用商標は,いずれも本件商標と社会通念上同一と認められる商標と解することができる。
(3)小活
以上によれば,本件商標の通常使用権者は,要証期間内である平成26年8月28日から,日本国内において,本件請求に係る指定商品中「靴類(「靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具」を除く。)」に含まれる商品「レディース用ブーツ」に関する広告を内容とする情報に,本件商標と社会通念上同一と認められる使用商標を付して電磁的方法により提供したものと認めるのが相当である。
そして,上記使用行為は,商標法第2条第3項第8号に該当するものと認められる。
3 請求人の主張について
(1)請求人は,乙第57号証には,2014年(平成26年)10月20日に印刷されたものであるような印字がされているが,仮に同日に印刷されたものであるとしても,要証期間内に,本件ストアのウェブサイト画面が乙第57号証と同内容で存在していたことは,被請求人によって何ら立証されていない旨主張する。
しかしながら,前記2のとおり,乙第60,87及び88号証も合わせ考慮すれば,乙第57号証に係るJEFFERYストア及びJefferyWestブーツ画像は,同ストアの開店当初(平成26年(2014年)8月28日)から存在していたものと優に推認できるから,請求人の上記主張には理由がない。
(2)請求人は,不使用取消審判の請求がなされたことを知ってから慌てて使用を開始し,あたかも審判の予告登録日以前から使用されていたように装うことは実務上全く珍しいことではなく,本件審判請求がなされたことについては,その請求日である平成26年9月25日から一定期間経過後に特許庁のウェブページ(審決注:独立行政法人工業所有権情報・研修館が運営する特許情報プラットホーム(旧 特許電子図書館)を指すものと解される。)に掲載され誰でも知りうる状態になっていたものと考えられ,平成26年10月20日に慌ててウェブ上に「JEFFERY WEST」の文字が加えられ,即日同画面が印刷されたという疑いは当然に存在する旨主張する。
しかしながら,本件審判請求が平成26年9月25日になされ,一定期間経過後にはウェブ上の特許情報プラットホーム(旧 特許電子図書館)に掲載されるとしても,本件審判の請求の登録日以前には,同掲載はなされず,被請求人にも通知されないことから,少なくとも,そのようなルートで被請求人が本件審判の請求の登録日以前に審判請求がなされたことを知り得たものとは考え難い。のみならず,乙第57号証に係るJEFFERYストア及びJefferyWestブーツ画像は,同ストアの開店当初(平成26年(2014年)8月28日)から存在していたものと優に推認できることは,前記2のとおりであるから,請求人の上記主張には理由がない。
4 まとめ
以上のとおり,被請求人は,要証期間内に日本国内において,通常使用権者が本件請求に係る指定商品中「靴類(「靴合わせくぎ,靴くぎ,靴の引き手,靴びょう,靴保護金具」を除く。)」に含まれる商品「レディース用ブーツ」について,本件商標と社会通念上同一の商標を使用していたことを証明したと認め得る。
したがって,本件商標の登録は,商標法第50条により,取り消すことはできない。
よって,結論のとおり審決する。
審理終結日 2016-02-04 
結審通知日 2016-02-08 
審決日 2016-02-19 
出願番号 商願平7-6344 
審決分類 T 1 31・ 1- Y (025)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 堀内 真一 
特許庁審判長 田中 幸一
特許庁審判官 早川 文宏
田村 正明
登録日 1997-05-16 
登録番号 商標登録第3306886号(T3306886) 
商標の称呼 ジェフェリーウエスト、ジェフリーウエスト 
代理人 柏 延之 
代理人 勝沼 宏仁 
復代理人 砂山 麗 
代理人 高田 泰彦 
復代理人 砂山 麗 
代理人 宇梶 暁貴 
代理人 高田 泰彦 
代理人 宮嶋 学 
代理人 柏 延之 
代理人 勝沼 宏仁 
代理人 齋藤 晴男 
代理人 宮嶋 学 
復代理人 今岡 智紀 
代理人 塩谷 信 
復代理人 今岡 智紀 
代理人 宇梶 暁貴 
復代理人 副田 圭介 
代理人 齋藤 貴広 
復代理人 副田 圭介 
代理人 塩谷 信 
  • この表をプリントする

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社   サービスに関しての問い合わせ