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審決分類 |
審判 査定不服 外観類似 登録しない W25 審判 査定不服 称呼類似 登録しない W25 審判 査定不服 観念類似 登録しない W25 |
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管理番号 | 1315845 |
審判番号 | 不服2014-4007 |
総通号数 | 199 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2016-07-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2014-03-03 |
確定日 | 2016-05-27 |
事件の表示 | 商願2013- 26058拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「Cifonelli」の欧文字を標準文字で表してなり、第25類「男性用スーツ,男性用ジャケット,男性用コート」を指定商品として、平成25年4月9日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして拒絶の理由に引用した登録第1911264号商標(以下「引用商標」という。)は、「LA CIFONELLI」の文字を書してなり、昭和59年5月31日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同61年11月27日に設定登録され、その後、2回にわたり、商標権の存続期間の更新登録がなされ、指定商品については、平成18年10月11日に、第25類「被服」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、前記1のとおり、「Cifonelli」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字に相応して、「チフォネリ」の称呼を生じ、また、特定の観念を有しない造語と認められるものである。 (2)引用商標について 引用商標は、前記2のとおり「LA CIFONELLI」の欧文字を横書きして表してなるところ、「LA」の欧文字と、「CIFONELLI」の欧文字との間に、一文字分程度のスペースが設けられていることから、「LA」及び「CIFONELLI」の各文字部分が視覚上分離して認識されるものである。 そして、引用商標の前半の「LA」の文字部分は、その後に続く語を特定あるいは強調するフランス語の定冠詞であって、特段の意味を有せず、自他商品の識別標識としての機能が格別強いということはできないことからすれば、取引者・需要者は、引用商標の後半の「CIFONELLI」の文字部分が引用商標の主要な部分と認識し、これより生ずる称呼をもって取引にあたる場合も少なくないものと判断するのが相当である。 してみれば、引用商標は、その構成文字の全体より生ずる「ラチフォネリ」の称呼のほか、その後半の「CIFONELLI」の文字部分に相応して「チフォネリ」の称呼をも生じ、特定の観念を有しない造語と認められるものである。 (3)本願商標と引用商標の類否について 本願商標と引用商標とは、外観においては、前記のとおり全体の構成において相違するとしても、主要な部分である両者の欧文字は、大文字と小文字の相違はあるものの、共に9文字からなる構成で、綴りを共通にするものであるから、両商標は外観上近似するものである。 次に、称呼においては、本願商標と引用商標とは、「チフォネリ」の称呼を共通にするものである。 そして、観念においては、本願商標と引用商標とは、ともに特定の観念が生じないものであるから、観念上、比較することができない。 さらに、本願の指定商品「男性用スーツ,男性用ジャケット,男性用コート」は、引用商標の指定商品「被服」に包含されるものであるから、両者は同一又は類似の商品である。 以上を総合して考察すると、両商標は、観念において比較することができないとしても、外観上近似し、称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、本願の指定商品と引用商標の指定商品は類似するものである。 したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。 (4)請求人の主張について ア 拒絶査定の要点について 請求人は、拒絶査定2頁4行目において、「共に『MONSTAR』の文字部分を要部とすることからすれば、外観上及び観念上の差異で識別できるとも考えることはできない。」旨記載されていることについて、本願商標及び引用各商標には「MONSTER」の文字部分は無く、要部認定に関する記述に誤りがある旨述べているが、原審における、「MONSTAR」との記載は、「Cifonelli」の誤記と認められる。 イ 取引の実情について 請求人は、本願商標の指定商品は高級紳士服であり、需要者は富裕者層の男性に限られ、百貨店で販売されるのに対し、引用商標の需要者層は婦人であり、販売場所も百貨店ではないから、本願商標と引用商標との間に混同が生じるおそれはなく、現実の取引の実情を考慮すべきである旨主張する。 しかしながら、商標の類否判断にあたり考慮することのできる取引の実情とは、その指定商品全般についての一般的、恒常的なものをいうのであって、単に当該商標が現在使用されている商品についての特殊的、限定的なものを指すのではない。 そして、本願の指定商品及び引用商標の指定商品の一般的、恒常的な取引の実情を考慮した結果、上記のとおり判断すべきであるから、請求人の上記主張は採用することができない。 請求人のその他の主張も、上記(3)の判断を左右するものではない。 (5)まとめ 以上のとおりであるから、本願商標は商標法4条1項11号に該当し、登録することはできない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2015-02-04 |
結審通知日 | 2015-02-10 |
審決日 | 2015-03-23 |
出願番号 | 商願2013-26058(T2013-26058) |
審決分類 |
T
1
8・
261-
Z
(W25)
T 1 8・ 262- Z (W25) T 1 8・ 263- Z (W25) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 藤村 浩二 |
特許庁審判長 |
早川 文宏 |
特許庁審判官 |
網谷 麻里子 前山 るり子 |
商標の称呼 | チフォネリ、シフォネリ |
代理人 | 特許業務法人大島・西村・宮永商標特許事務所 |