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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W16
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W16
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W16
管理番号 1315790 
審判番号 不服2014-22457 
総通号数 199 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-07-29 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-11-05 
確定日 2016-06-14 
事件の表示 商願2013-85169拒絶査定不服審判事件についてした平成27年7月16日付け審決に対し、知的財産高等裁判所において審決取消の判決(平成27年(行ケ)第10171号、平成28年1月28日判決言渡)があったので、さらに審理のうえ、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第16類「ティッシュペーパー,トイレットペーパー,その他の紙類」を指定商品として、平成25年10月30日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。
(1)登録第5242791号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成19年7月2日に登録出願、第35類「紙類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同21年6月26日に設定登録されたものである。
(2)登録第5380295号商標(以下「引用商標2」といい、引用商標1及び引用商標2をまとめていうときは「引用商標」という。)は、別掲2のとおりの構成からなり、平成20年11月30日に登録出願、第35類「壁紙の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を含む第35類に属する商標登録原簿に記載のとおりの役務を指定役務として、同23年1月7日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
ア 本願商標は、別掲1のとおり、上段に、「エリエール」の片仮名がデザイン化された細文字の斜体で横書きに表され、やや間隔を置いて、下段に、「:」(コロン)の記号で「i」の欧文字と「na」の欧文字を結合してなる「i:na」が、デザイン化された太文字の筆記体により、上段部分に比べてひとまわり大きな文字で横書きに表され、さらに、「n」の文字の下に近接して、「イーナ」の片仮名が小さく横書きで表されてなる構成からなるものである。
そして、本願商標の構成中、下段部分の「i:na」及び「イーナ」の文字は、後者が前者の読みを表すものであることが明らかであり、また、後者が前者に近接して小さく表記されていることから、下段部分全体がひとまとまりの構成として認識されるものといえる。
他方、上段部分と下段部分とは、やや間隔を置いて上下二段に分けて表記されている上、文字の種類、大きさ及び太さがいずれも異なっていることから、両者は、外観上明瞭に区別して把握されるものといえ、さらに、下段部分の「i:na」は、上段部分の「エリエール」に比して、文字が大きく、かつ、太く表記されていることから、視覚上強い印象を与えるものと認められる。
イ 本願商標から生ずる観念について、本願商標の上段部分を構成する「エリエール」は、製紙メーカーである出願人(請求人)の製造及び販売に係るティッシュペーパー、トイレットペーパー等の商品のブランド名を表す商標として、我が国の一般消費者に広く知られているものであるから、上段部分の「エリエール」から、出願人の周知商標としての「エリエール」の観念が生ずるものといえる。
他方、本願商標の下段部分の構成中、「i:na」は、特定の意味を持たない造語と認められ、また、同じく「イーナ」は、「i:na」の読みを表すものであることが明らかであるから、下段部分からは、特定の観念が生じないというべきである。
してみると、本願商標の上段部分と下段部分とは、観念においても特段の結びつきがあるものではなく、明瞭に区別して認識されるものといえる。
ウ ところで、本願商標に係る取引の実情について、商品の製造、販売を行う企業においては、商品のブランド名を表す商標や、シリーズ商品、一定のカテゴリーに属する複数の商品群に統一的な商標を使用した上で、個々の商品について、ブランド名を表す商標等に付加して、当該個別の商品を識別するための標章(以下「ペットマーク」という。)を使用することが一般的に行われている実情がある。
エ してみれば、上記アで述べた本願商標の外観構成に加えて、上記ウの取引の実情を踏まえると、本願商標に接する取引者、需要者は、本願商標の構成中、上段部分の「エリエール」については、出願人の周知商標である「エリエール」がブランド名として表記されたものであると認識した上で、下段部分の「i:na」及びその読みを表す「イーナ」について、当該個別の商品を表すペットマークとして表記されたものと認識するとみるのが自然である。
オ 以上のとおり、本願商標の上段部分と下段部分は、外観上明瞭に区別して認識されること、本願商標の下段部分の「i:na」は、上段部分に比して、文字が大きく、かつ、太く表記されており、視覚上強い印象を与えるものであること、さらには、上記ウで述べた取引の実情を考慮すると、本願商標の上段部分と下段部分はそれを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分的に結合しているものとは認められないものであって、その下段部分は、取引者、需要者に対し、相当程度強い印象を与えるものであり、独立して商品の出所識別標識として機能し得るものと認められる。
そうすると、本願商標から下段部分を要部として取り出し、これと引用商標とを比較して商標そのものの類否を判断することも許されるというべきである。
カ したがって、本願商標は、その下段部分の「i:na」及びその読みを表す「イーナ」の文字に照応し、「イーナ」の称呼が生ずるものであり、また、下段部分の「i:na」及び「イーナ」は、辞書等に掲載されている語ではないから、特定の意味合いを有しない一種の造語と認められ、特定の観念を生じないものである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲2のとおり、「-」(ハイフン)の記号で「e」の欧文字と「na(「a」にはアクサン記号が付されている。)」の欧文字を結合した「e-na」が手書き風の活字体により横書きに表わされ、さらに、該記号の上に近接して、平仮名の「いーな」が角括弧付きで小さく横書きで表記される構成からなるものである。
そして、引用商標は、その構成中、平仮名部分が、欧文字及び記号部分の読みを表すものであることが明らかであるから、「イーナ」の称呼が生ずるものである。
次に、引用商標の構成中、欧文字等部分及び平仮名部分は、辞書等に掲載されている語ではないから、特定の意味合いを有しない一種の造語と認められ、特定の観念を生じないものである。
(3)本願商標と引用商標との類否
ア 外観
本願商標の下段部分と引用商標とは、前記(1)ア及び(2)に述べたとおりの構成からなるところ、両者は、後半の「na」の2文字において共通にするものの、欧文字部分冒頭の1文字及び記号はいずれも異なり、特に、引用商標においては、最も看者の注意を惹きやすい冒頭の「e」の文字が他の文字よりも大きく表記され、これと本願商標の冒頭の「i」の文字とは、その外観が明らかに異なる。
また、本願商標の「i:na」の欧文字は、同じ大きさのデザイン化された太い筆記体の文字が横一列に並べられたもので、全体として整然とした印象を受けるのに対し、引用商標は、手書き風のややくだけた活字体の書体であることに加え、文字の大きさが統一されておらず、各文字が横一列に整然と並べられていないことから、全体としてやや雑然とした印象を受けるものといえる。
そうすると、本願商標の下段部分と引用商標は、それぞれを構成する欧文字3文字中の2文字を共通にするものの、看者の注意を惹きやすい冒頭の文字が異なる上、文字の書体、配列等の構成も異なっており、全体として受ける印象においても相違することによれば、本願商標の下段部分と引用商標は、外観において明らかに相違し、その相違の程度は顕著であるものと認められる。
イ 称呼
本願商標の下段部分及び引用商標は、前記(1)カ及び前記(2)のとおり、「イーナ」の称呼が生ずるものであるから、本願商標の下段部分と引用商標とは、称呼を共通にするものである。
ウ 観念
本願商標の下段部分及び引用商標は、前記(1)カ及び前記(2)のとおり、特定の観念が生ずるものではないから、本願商標の下段部分と引用商標とは、観念において比較することはできない。
エ 本願商標の指定商品及び引用商標の指定役務に係る取引の実情
本願商標の指定商品である「ティッシュペーパー,トイレットペーパー,その他の紙類」に係る取引又は引用商標の指定役務中の「紙類の小売等役務」及び「壁紙の小売等役務」に係る取引において、商標の称呼のみによって取引が行われる実情は認めらない。
かえって、ティッシュペーパー,トイレットペーパー等の商品については、スーパーマーケット、ホームセンター、ドラッグストア等の小売店舗において、展示販売され、商品に付された商標の外観を確認し得る態様で販売されること、また、インターネット販売においても、商品名、商品の画像等から、商品に付された商標の外観を確認し得ることが一般的である。
オ 小括
そうすると、本願商標の要部である下段部分と引用商標は、「イーナ」の称呼において共通するものの、観念において比較することができない上、外観において明らかに相違し、その相違の程度は顕著であり、さらに、本願商標の指定商品及び引用商標の指定役務に係る取引の実情を総合的に考慮すると、本願商標及び引用商標が本願商標の指定商品と同一又は類似する商品又は役務に使用されたとしても、取引者、需要者において、その商品の出所について誤認混同を生ずるおそれがあるものといえないから、本願商標と引用商標とは全体として類似しているものと認めることはできない。
したがって、本願商標は、引用商標に類似する商標であるとはいえない。
(4)まとめ
以上によれば、本願商標と引用商標とは、相紛れるおそれのない非類似の商標であるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものであるとはいえない。
したがって、本願商標が同号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
1 本願商標


2 引用商標1及び2


審決日 2016-05-30 
出願番号 商願2013-85169(T2013-85169) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W16)
T 1 8・ 261- WY (W16)
T 1 8・ 263- WY (W16)
最終処分 成立 
前審関与審査官 浦崎 直之 
特許庁審判長 今田 三男
特許庁審判官 酒井 福造
藤田 和美
商標の称呼 エリエールイーナ、エリエール、イーナ、イナ、アイナ、アイエヌエイ 
代理人 和田 光子 
代理人 水野 勝文 
代理人 保崎 明弘 
代理人 岸田 正行 
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