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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない W03
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W03
管理番号 1314526 
審判番号 不服2015-14744 
総通号数 198 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-06-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-08-06 
確定日 2016-05-06 
事件の表示 商願2014-89048拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲1のとおりの構成からなり、第3類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として平成26年10月9日に登録出願、その後、指定商品については、当審における同27年8月6日受付の手続補正書により、第3類「歯のホワイトニング用練り歯磨き,歯磨き」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『リン酸塩の鎖状の重合体』の意味を有する『ポリリン酸』の文字と、『白くすること。歯を白くすること。』等の意味を有する『ホワイトニング』の文字を結合した『ポリリン酸ホワイトニング』の文字を普通に用いられる方法で2段に表示してなるものであり、本願の指定商品を取り扱う業界において、ポリリン酸を配合した歯磨きが製造、販売されている実情が認められることから、本願商標をその指定商品中、ポリリン酸を配合した商品に使用したときは、『ポリリン酸を配合した(歯を)白くするための商品』等の意味合いを理解させるにとどまり、商品の品質を表示したにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審における手続の経緯
当審において、請求人に対し、平成28年1月6日付けで、別掲2及び別掲3のとおりの内容を示した上で、要旨以下のとおり、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものである旨の暫定的見解を示した上で審尋をし、期間を指定して、これに対する回答を求めたところ、請求人は、何らの回答もしなかった。
本願商標は、「ポリリン酸」の文字及び「ホワイトニング」の片仮名を普通の書体で2段に横書き(「ホワイトニング」の文字は、「ポリリン酸」の文字の2文字目の「リ」の片仮名の下より書き始めている。)してなるところ、その構成中の「ポリリン酸」の文字部分は、「縮合リン酸,リン酸ポリマー.」等を意味するもの(「生化学辞典(第4版)」東京化学同人発行)で、物質の名称といえるものであり、「ホワイトニング」の文字部分は、「歯を白くすること」等を意味するもの(「現代用語の基礎知識2015」自由国民社発行)である。
そして、別掲2に示すインターネット情報によれば、歯のホワイトニングに関する分野では、「ポリリン酸ホワイトニング」の語が「ポリリン酸を使用したホワイトニングの施術」を表すものとして、広く使用されている実情がある。
してみると、本願商標は、全体として「ポリリン酸を使用した歯のホワイトニング」ほどの意味を認識させるにすぎないものといえるものである。
さらに、別掲3に示す新聞記事情報及びインターネット情報によれば、「ポリリン酸」(「ポリリン酸の一種である「ポリリン酸ナトリウム」を含む。)を使用した「ホワイトニング用の歯磨き」が取引されている実情もある。
そうすると、本願商標は、これをその指定商品中の「ポリリン酸を使用した歯のホワイトニング用の商品」に使用するときは、これに接する取引者、需要者に「ポリリン酸を使用した歯のホワイトニング用の商品」であることを把握、理解されるにとどまるもの、すなわち、商品の品質を表示するにすぎないものといわなければならない。
したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
また、本願商標は、その指定商品中の「ポリリン酸を使用した歯のホワイトニング用の商品」以外の商品に使用するときは、これがあたかも「ポリリン酸を使用した歯のホワイトニング用の商品」であるかのごとく、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。

4 当審の判断
(1)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号該当性について
本願商標は、別掲1のとおり、「ポリリン酸」の文字及び「ホワイトニング」の片仮名を普通の書体で2段に横書きしたものであるから、その構成態様に特徴があるものではなく、普通に用いられる方法で表示するものである。
そして、本願商標は、前記3の審尋のとおり、これをその指定商品中の「ポリリン酸を使用した歯のホワイトニング用の商品」に使用しても、「ポリリン酸を使用した歯のホワイトニング用の商品」という商品の品質を表示するものとして、取引者、需要者によって一般に認識されるものであって、自他商品識別力を欠くものというべきである。
したがって、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といえるものであるから、商標法第3条第1項第3号に該当する。
また、本願商標は、その指定商品中の「ポリリン酸を使用した歯のホワイトニング用の商品」以外の商品に使用するときは、これがあたかも「ポリリン酸を使用した歯のホワイトニング用の商品」であるかのごとく、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は、審判請求書において、「ポリリン酸」は一般に認知されているとはいえない物質名であるから、本願商標は、「ポリリン酸」の文字が需要者に認知されてないため、これに接した需要者は、一種の造語として認識するものであるから、商品の具体的な品質を表示するものとして認識されない旨主張している。
しかしながら、「ポリリン酸」を使用した歯のホワイトニングの施術が一般に行われており、この施術のことを多数の歯科医院において、「ポリリン酸ホワイトニング」と称している事実があり、さらには、「ポリリン酸」を使用したホワイトニング用の歯磨きが取引されている実情を踏まえれば、「ポリリン酸」の語は、本願の指定商品の取引者、需要者に歯のホワイトニング用の物質であることを認識させるとみるのが相当であること、前記3のとおりである。
したがって、請求人の主張は、採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおりであるから、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本願商標)


別掲2(「ポリリン酸ホワイトニング」の語が「ポリリン酸を使用したホワイトニング」を表すものとして使用されている事実)
(1)「審美歯科ネット」のウェブサイトに、「ポリリン酸ホワイトニングの特徴と治療の流れ」の見出しの下、「ポリリン酸ホワイトニングとは」の項目に「ポリリン酸ホワイトニングとは、『ポリリン酸ナトリウム』を使って行うホワイトニングのことをいいます。」と記載があり、また、同項目に「ポリリン酸とは?」として「ポリリン酸とは、化合物のリン酸が多数結合してできた物質で、人が生きていく上で欠かせない物質です。」及び「ポリリン酸ナトリウムとは?」として「ポリリン酸の一種ポリリン酸ナトリウムは、変色防止などの食品添加物として認められ、歯石を防ぐ薬用歯磨き粉の原料などにも使われており、安全性の高い成分です。」との記載がある。
(http://www.shinbi-shika.net/shinbi_html/care/whitening_poly.html)
(2)「Whitening Salon」のウェブサイトに、「Q. ポリリン酸ホワイトニングと、過酸化水素のホワイトニングの違いを教えて下さい」の見出しの下、「ポリリン酸は、ホワイトニングとして実用化されて約4年くらいになります。歯磨き粉に含まれている商品もあります。」との記載がある。
(http://newordercojp.sakura.ne.jp/aws/?p=154)
(3)「エンジェル美容クリニック」のウェブサイトに、「『プラチナ配合ポリリン酸ホワイトニング』の特徴」の見出しの下、「生体内に存在するポリリン酸を使用しているため、歯や歯肉を傷つけないとともに、歯の表面をコーティングするので、施術時に強い痛みが出ることがなく、施術後も知覚過敏などの症状が出にくく、「痛くない!」ホワイトニングと言われています。」との記載がある。
(http://angel-bc.com/whitening.php)
(4)「M.I.H.O矯正歯科クリニック」のウェブサイトに、「ポリリン酸ホワイトニングとは・・・」の見出しの下、「もともと生体成分であるポリリン酸を使ったホワイトニングです。」との記載がある。
(http://www.mihokyoseishika.net/white/white.html)
(5)「TEETHART」のウェブサイトに、「ポリリン酸ホワイトニング」の見出しの下、「ポリリン酸のジェルにLEDライトを当てて、歯に付いた着色を分解して白くします。」との記載がある。
(http://www.teethart.com/polyphosphoric.html)
(6)「とも歯科クリニック」のウェブサイトに、「ポリリン酸ホワイトニング」の見出しの下、「ポリリン酸ホワイトニングとは、『ポリリン酸ナトリウム』を使用して歯を白くするホワイトニングです。」との記載がある。
(http://tomodc.jp/whitening_poririn.html)
(7)「白原歯科医院」のウェブサイトに、「ホワイトニング 審美歯科」の見出しの下、「ホワイトニングはポリリン酸ホワイトニングを採用しています。 ポリリン酸とは化合物のリン酸が多数結合してできた物質でアデノシン3リン酸(ATP)の材料で、人が生きていく絶対必要物質。つまり、全く害がなく安全な材料。そのポリリン酸を使ったホワイトニングは歯質を強化し虫歯になりにくくするほか、自然な白さになりその効果もほかのホワイトニングに比べ4?5倍長持ちするといわれています。」との記載がある。
(http://shirahara-dental.com/services/index.html)
(8)「中川歯科医院」のウェブサイトに、「当院のホワイトニング」の見出しの下、「特徴1 しみにくく痛みの少ないポリリン酸ホワイトニング」の項目に「ポリリン酸ホワイトニングは、従来のホワイトニングに比べ、ツヤが出て歯がより美しく見えることが特徴。また、ポリリン酸のコーティング効果により、虫歯予防や歯の強化の効果もあります。」との記載がある。
(http://www.nakagawa-sika.jp/817219770)
(9)「南品川インプラントセンター JUN歯科クリニック」のウェブサイトに、「ホワイトニング法」の見出しの下、「ホワイトニング効果が高いポリリン酸ホワイトニングをおすすめしています。」との記載があり、そして、「ポリリン酸とは」の項目に「ポリリン酸は微生物から哺乳類にいたるまで、あらゆる生物の体のなかにある成分です。ポリリン酸は体にとってたいへん重要な物質です。またポリリン酸はもともと食品にも含まれており、その安全性も認められています。」及び「3倍白く輝くポリリン酸ホワイトニング」の項目に「その点、ポリリン酸ホワイトニングは、歯に付着するステイン(歯の黄ばみやくすみの原因物質)を落とし、歯にコーティングをするという特長があるため着色しにくく従来のホワイトニングより透明感のあるホワイトニング効果が得られます。」との記載がある。
(http://www.junshika.com/cosmetic_dentistry.html)

別掲3(ポリリン酸及びポリリン酸ナトリウムを使用したホワイトニング用の歯磨き)
(1)2015年11月30日の「日経MJ(流通新聞)」に「就寝中に歯をきれいに、マイノロジ(新製品)」の見出しの下、「マイノロジ(大阪市北区、06・6585・0482)の寝ている間に歯の汚れを浮き上がらせるホワイトニングジェル『薬用ティースナイトEX』 ポリリン酸や重曹、クマザサなどオーラルケアに効果的な美容成分を配合。就寝前に塗ることで長時間洗浄成分が留まり、寝ている間に歯の黄ばみ汚れやヤニを浮かび上がらせ、翌朝の歯磨きですっきり除去できるという。極細のペンタイプ。」との記載がある。
(2)2015年6月6日の「朝日新聞(朝刊)」に「(かしこく選ぶ 買い物指南)お口のケア:4 ホワイトニングは専用歯ブラシで」の見出しの下、「歯の黄ばみや黒ずみの原因の多くがステインと呼ばれる食べ物の色素による着色汚れ。ステインを浮き上がらせ、汚れを付きにくくするのが家庭でも有効なホワイトニング方法だ。『薬用オーラルエステジェル(45グラム)』(ファミリー・サービス・エイコー、3240円)は、ステイン除去にも効果があるポリリン酸ナトリウム配合のジェル。」との記載がある。
(3)「ケンコーコム」のウェブサイトにおいて、「シャイニーブライト 薬用オーラルエステα・ジェル 30g」見出しの下、「商品説明」の項目に「『シャイニーブライト 薬用オーラルエステα・ジェル 30g』は、歯科クリニックのホワイトニングで使用されるポリリン酸ナトリウムをはじめ、薬用成分を複数配合した美白歯磨きです。シャイニーブライト・Iと併用することで歯の隙間や表面の汚れを積極的に浮かせ除去します。」との記載がある。
(http://www.kenko.com/product/item/itm_6938873472.html)
(4)「楽天市場」のウェブサイトにおいて、「デンタルフィット」の見出しの下、「【美白 歯みがき粉】Tooth lab Whitening-トゥースラボホワイトニング- 1本(100g)」の商品の説明として「汚れを浮かせて取る話題の成分『ポリリン酸ナトリウム』を配合した歯科用ホワイトニング歯みがきジェル。」との記載がある。
(http://item.rakuten.co.jp/d-fit/32381/)
(5)「楽天市場」のウェブサイトにおいて、「輸入雑貨のショッピングモール インポートジャック」の見出しの下、「NaturalWhtie(ナチュラルホワイト) ホワイトニングトゥースペースト 100g[ホワイトニング歯磨き粉/ポリリン酸ナトリウム配合/医薬部外品]【あす楽対応】【RCP】」との記載がある。
(http://item.rakuten.co.jp/importjack/1426370/)
(6)「河野歯科医院」のウェブサイトにおいて、「シュミテクトやさしくホワイトニングの効果は?」の見出しの下、「また、ポリリン酸ナトリウムが配合されていますので、大変弱いですが歯を白くするホワイトニング効果もあります。」との記載がある。
(http://www.konodental.net/archives/947)
(7)「SiroQ」のウェブサイトにおいて、「SiroQ PRODUCT」の見出しの下、「ポリリン歯磨きジェル」の商品の紹介として「ご自宅でもホワイトニングケアをお楽しみいただける、歯みがきジェル。ポリリン酸がたっぷりと配合されていますので、ホワイトニング後のケアにも最適。」との記載がある。
(http://siroq.jp/product.html)
(8)「Whitening30」のウェブサイトにおいて、「ポリリンジェルって?」の見出しの下、「ポリリン酸には、歯の汚れを落とすだけでなく、白く汚れのつきにくい歯へと導く効果をもつため、3つの成分の中でも特に高いホワイトニング効果を発揮する成分です。」との記載がある。
(http://www.whitening30.jp/about-poly/)
(9)「SHOP CHANNEL」のウェブサイトにおいて、「リニューアル前商品 “薬用ポリリンジェルEX-W”50gサイズ <医薬部外品・薬用歯みがき>」の見出しの下、「<商品概要>」の項目に「毎日のブラッシングで口の中の汚れをきちんと落とし、白い歯と健康な歯茎の維持ができる薬用歯みがきです。有効成分であるポリリン酸が汚れをしっかりと除去し、歯をコーティング。」との記載がある。
(http://www.shopch.jp/ProdDetailShow.do?reqprno=443269)


審理終結日 2016-03-04 
結審通知日 2016-03-08 
審決日 2016-03-23 
出願番号 商願2014-89048(T2014-89048) 
審決分類 T 1 8・ 13- Z (W03)
T 1 8・ 272- Z (W03)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 海老名 友子赤星 直昭 
特許庁審判長 林 栄二
特許庁審判官 原田 信彦
高橋 幸志
商標の称呼 ポリリンサンホワイトニング、ポリリンサン、ホワイトニング 
代理人 貝塚 亮平 
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