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審決分類 |
審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効とする(請求全部成立)取り消す(申し立て全部成立) X25 |
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管理番号 | 1314428 |
審判番号 | 取消2015-300350 |
総通号数 | 198 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2016-06-24 |
種別 | 商標取消の審決 |
審判請求日 | 2015-05-13 |
確定日 | 2016-04-18 |
事件の表示 | 上記当事者間の登録第5232253号商標の登録取消審判事件について,次のとおり審決する。 |
結論 | 登録第5232253号商標の指定商品中、第25類『被服(「寝巻き類・下着・水泳着・水泳帽」を除く。),帽子』については,その登録は取り消す。 審判費用は,被請求人の負担とする。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5232253号商標(以下「本件商標」という。)は,願書に記載されたとおりの構成よりなり,その指定商品及び登録日は,商標登録原簿記載のとおりである。 2 請求人の主張の要点 請求人は,本件商標の指定商品中「結論掲記の指定商品」についての登録を取り消す旨の審決を求め,その理由として,本件商標は,継続して3年以上日本国内において商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが請求に係る指定商品についての登録商標の使用をしていないものであるから,商標法第50条の規定によりその登録は取り消されるべきである旨主張している。 3 被請求人の答弁 被請求人は,本件審判の請求が成り立ち,被請求人の将来性が侵害されることは容易に認められない,審判費用は請求人の負担とする,との審決を求め,その理由を答弁書において要旨以下のように述べた。 (1)被請求人は,下着や水着,寝巻き類に該当するものに対して本件商標を使用している。 確かに,現状において,商標権者,専用使用権者及び通常使用権者のいずれにおいても,「寝巻き類・下着・水泳着・水泳帽」類以外における本件商標の使用は確認できない。 (2)被服の性質上,厳密には分類を判断し難いものも多々ある。例えば,浴衣,甚平などというものが被服中,どの分類に属するものなのか,寝巻き類なのか否か・・・のように,分類判断が難しく,分類数も多岐に及ぶ指定商品では,寝巻き類・下着・水泳着・水泳帽以外の他の分類について,使用をしていなかったことの理由を個々に示すことは困難である。 (3)請求人は,このことを踏まえで故意に商標法第50条第1項及び同第2項の規定を乱用しているといわざるを得ない。 使用していなかった理由を示すとすれば「将来的に使用する可能性がある」ということである。 この被服のような分類境界が曖昧な指定商品について本件審判の請求の類が成り立つとすれば,その使用範囲において混乱を招き,さらに本件商標の既得者たる被請求人の使用権限が,後発で本件商標の使用を欲する第三者,すなわち請求人によって限定され,本件商標の既得権者の方が弱い立場になることは,本末転倒といわざるを得ず,何より既得権者の将来性を絶たれてしまうことは遺憾である。 4 当審における手続 被請求人は,審判事件答弁書を提出するものの,本件商標の使用については何ら具体的な立証等をしていないので,当合議体は,本件商標を使用していることの事実,又は,本件商標の使用をしていないことについて正当な理由があることについての答弁書の提出を求める審尋をしたが,これに対し,被請求人は,何ら回答していない。 5 当審の判断 商標法第50条による商標登録の取消審判の請求があったときは,同条第2項の規定により,被請求人において,その請求に係る指定商品のいずれかについての登録商標の使用をしていることを証明し,又は使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしない限り,その登録の取消しを免れない。 ところが,本件審判の請求に対し被請求人は,審判事件答弁書において,本件商標を使用している事実を証明していない。 また,被請求人は,本件商標を使用していない理由について,(被服の性質上)使用をしていなかったことの理由を個々に示すことは困難であること,及び,本件商標を将来的に使用する可能性があることを述べるが,このような理由は,被請求人自身における個別的な事情というべきであって,被請求人の責めに帰すことができない事情ということができず,商標法第50条第2項にいう,正当な理由と認められるものではない。 してみれば,被請求人は,その請求に係る指定商品のいずれかについての登録商標の使用をしていることを証明し,又は使用をしていないことについて正当な理由があることを明らかにしたものということができない。 以上のとおり,本件商標は,審判請求の登録前3年以内に,日本国内において,商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても,その請求に係る指定商品について使用されていなかったものであり,その使用をしていないことについて正当な理由があるものとも認められない。 したがって,本件商標の登録は,商標法第50条の規定により,その指定商品中「結論掲記の指定商品」についての登録を取り消すべきものである。 よって,結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2016-02-18 |
結審通知日 | 2016-02-23 |
審決日 | 2016-03-07 |
出願番号 | 商願2008-83414(T2008-83414) |
審決分類 |
T
1
32・
1-
Z
(X25)
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最終処分 | 成立 |
特許庁審判長 |
井出 英一郎 |
特許庁審判官 |
田中 亨子 榎本 政実 |
登録日 | 2009-05-22 |
登録番号 | 商標登録第5232253号(T5232253) |
商標の称呼 | ハチ |
代理人 | 高良 尚志 |