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審決分類 |
審判 全部申立て 登録を維持 W14182535 審判 全部申立て 登録を維持 W14182535 審判 全部申立て 登録を維持 W14182535 審判 全部申立て 登録を維持 W14182535 審判 全部申立て 登録を維持 W14182535 審判 全部申立て 登録を維持 W14182535 |
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管理番号 | 1313274 |
異議申立番号 | 異議2015-900120 |
総通号数 | 197 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標決定公報 |
発行日 | 2016-05-27 |
種別 | 異議の決定 |
異議申立日 | 2015-04-13 |
確定日 | 2016-04-14 |
異議申立件数 | 1 |
事件の表示 | 登録第5732972号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 |
結論 | 登録第5732972号商標の商標登録を維持する。 |
理由 |
1 本件商標 本件登録第5732972号商標(以下、「本件商標」という。)は、「Ventuno」の欧文字を標準文字で表してなり、平成25年12月13日に登録出願、第14類「キーホルダー,宝石箱,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計」、第18類「かばん類,袋物,携帯用化粧道具入れ,傘,ステッキ,つえ,つえ金具,つえの柄,かばん金具,がま口口金,皮革製包装用容器,愛玩動物用被服類」、第25類「被服,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」及び第35類「織物及び寝具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,被服の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,履物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,かばん類及び袋物の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,身の回り品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定商品又は指定役務として、平成26年12月2日に登録査定がなされ、平成27年1月16日に設定登録されたものである。 2 引用商標 登録異議申立人(以下「申立人」という。)が、登録異議の申立ての理由として引用する登録商標は、以下の2件であり、いずれも現に有効に存続しているものである(以下、まとめていうときは「引用商標」という。)。 (1)引用商標1 国際登録第1129471号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲1に示すとおりの構成からなり、2012年7月12日に国際登録され、第18類及び第25類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿記載の商品を指定商品として、平成25年12月13日に設定登録されたものである。 (2)引用商標2 国際登録第1193828号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲2に示すとおりの構成からなり、2013年11月22日にItalyにおいてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、2013年11月26日に国際登録され、第35類に属する国際登録に基づく商標権に係る商標登録原簿記載の役務を指定役務として、平成27年5月15日に設定登録されたものである。 3 登録異議申立ての理由 (1)商標法第4条第1項第11号の該当性について ア 本件商標と引用商標との比較 引用商標中の「21」は、イタリア語では「VENTUNO」と表記され、「ヴェントウーノ」と称呼されるものであり(甲4)、引用商標は既に日本で使用され、現実の取引において「ヌメロヴェントゥーノ」と称呼されているから(甲5)、引用商標は、「ヌメロヴェントゥーノ」と称呼されるべきである。 一方、本件商標は、その構成から「ヴェントゥーノ」と称呼されることは明らかである。 そこで、称呼において本件商標と引用商標とを比較するに、引用商標の称呼「ヌメロヴェントゥーノ」は称呼としては長いものであり、引用商標の構成からして「21」と「N°」とは分離されることもあり得ることから、引用商標は、ときとして「21」の部分のみをもって「ヴェントゥーノ」と称呼されることがある。 したがって、本件商標と引用商標とは、ヴェントゥーノ」の称呼を共通にし、称呼上類似するものとなる。 イ 指定商品の比較 そして、本件商標の指定商品及び指定役務と引用商標1の指定商品及び引用商標2の指定役務とが同一又は類似ものであることは明らかである。 ウ まとめ したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に該当するにもかかわらず登録された違法なものである。 (2)その他の不当録事由 引用商標は、本件商標の出願前から周知・著名なものであるため、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、第15号及び第19号にも違反して登録されたものである(甲6)。 (3)むすび したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、第10号、第15号及び第19号に該当するにもかかわらず登録された違法なものであるから、取り消されるべきである。 4 当審の判断 (1)商標法第4条第1項第11号の該当性について 本件商標は、上記1のとおり、「Ventuno」の欧文字を標準文字で表してなるところ、該文字はイタリア語で「21」を意味する語であると認められるが(甲4)、我が国においてイタリア語が外国語として一般的に普及している言語とは認められないものであり、「Ventuno」の文字が、甲各号証により、「21」の意味を有する語として我が国において知られているとはいえない。 そうすると、本件商標は、その構成文字に相応して「ヴェントゥーノ」の称呼を生ずるものであり、特定の観念を生じないというのが相当である。 引用商標は、別掲1及び別掲2に示すとおり、いずれも、「N」の欧文字の右肩に小さなマル記号を付しこれらに続けて「21」の数字を書した構成からなるものであるところ、甲第5号証中、本件商標の登録査定後である平成27年3月24日付け「Pen Online Featureインタビュー」等には、引用商標を構成する文字が、「イタリア語読みでヌメロヴェントゥーノ」であると掲載されているが、その他の証拠をみても、我が国において、該標章の読みが前記のとおりであることが知られているものと認めることはできないから、引用商標は、その構成文字に相応して「ナンバートゥウェンティーワン」又は「ナンバーニジューイチ」の称呼を生じ、「21番」程の観念を生じるとみるのが相当である。 そこで、本件商標の外観と引用商標の外観とを対比すると、両者は、その構成に顕著な差異を有するから十分区別することができ、外観上において相紛れるおそれはない。 次に、本件商標から生ずる称呼「ヴェントゥーノ」と引用商標から生ずる称呼「ナンバートゥウェンティーワン」及び「ナンバーニジューイチ」とを対比すると、両者は、その構成音ないし構成音数が明らかに相違し、十分聴別することができるものであるから、本件商標と引用商標とは、称呼上、相紛れるおそれはない。 また、本件商標は特定の観念を生じないのに対し、引用商標は「21番」の観念を生じることから、両商標は、観念において紛れるおそれはない。 そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても互いに紛れるおそれのない非類似の商標である。 仮に、引用商標から「ヌメロヴェントゥーノ」の称呼が生ずるとしても、本件商標から生ずる称呼「ヴェントゥーノ」とは、称呼の類否判断において重要な位置を占める語頭における「ヌメロ」の音の有無という顕著な差異を有することから、十分聴別することができるものであり、本件商標と引用商標とは、称呼上、非類似の商標である。 なお、申立人は「ヌメロヴェントゥーノ」の称呼は長いから「ヴェントゥーノ」の称呼を生ずる旨主張するが、「ヌメロヴェントゥーノ」の称呼は、8音から構成されているとしても、無理なく一連に称呼し得るものであり、冗長であるとまではいえないものであるから、この点に関する申立人の主張は採用の限りでない。 したがって、本件商標は商標法第4条第1項第11号に該当しない。 (2)商標法第4条第1項第10号、第15号及び第19号の該当性について 申立人は、引用商標は本件商標の登録出願前から周知・著名なものであり、その事実を立証するものとして、同人の旗艦店が日本で2014年にオープンした旨の記事が掲載された甲第6号証を提出している。 しかしながら、甲第6号証からは、表参道における申立人の旗艦店のオープンが平成26年(2014年)8月1日であり、同年12月にクリエイティブ・ディレクターが来日したことが認められるにとどまり、それを掲載した記事は、本件商標の登録出願日の後に発行された数誌にすぎないものであって、本件商標の登録出願当時に引用商標が周知・著名性を獲得していた事実を立証するものとしては適切でない。その他の甲各号証によっても引用商標が周知・著名性を獲得していた事実を認めるに足りない。 そうすると、引用商標は、甲各号証のみによっては、本件商標の登録出願時及び登録査定時において周知・著名性を獲得していたとは認められない。 したがって、本件商標は、引用商標とは非類似の商標であるばかりでなく、引用商標が本件商標の登録出願時及び登録査定時において周知・著名性を獲得していたとは認められないから、商標法第4条第1項第10号、第15号及び第19号に該当するとはいえないものである。 (3)結論 以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号、第11号、第15号及び第19号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。 よって、結論のとおり決定する。 |
別掲 |
別掲1(引用商標1) 別掲2(引用商標2) |
異議決定日 | 2016-04-04 |
出願番号 | 商願2013-102745(T2013-102745) |
審決分類 |
T
1
651・
263-
Y
(W14182535)
T 1 651・ 25- Y (W14182535) T 1 651・ 271- Y (W14182535) T 1 651・ 261- Y (W14182535) T 1 651・ 262- Y (W14182535) T 1 651・ 222- Y (W14182535) |
最終処分 | 維持 |
前審関与審査官 | 高橋 謙司 |
特許庁審判長 |
今田 三男 |
特許庁審判官 |
田村 正明 堀内 仁子 |
登録日 | 2015-01-16 |
登録番号 | 商標登録第5732972号(T5732972) |
権利者 | 株式会社パル |
商標の称呼 | ベントゥーノ、ベンチュノ |
代理人 | 田島 壽 |
代理人 | 青木 篤 |