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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない X35
管理番号 1310845 
審判番号 取消2013-300717 
総通号数 195 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-03-25 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2013-08-26 
確定日 2016-02-02 
事件の表示 上記当事者間の登録第5240434号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5240434号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲1のとおり、「KIRIN」の文字を横書きしてなり、平成19年6月25日に登録出願、第35類「二輪自動車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,自転車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,楽器及びレコードの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,時計及び眼鏡の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,たばこ及び喫煙用具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」を指定役務として、同21年6月19日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
そして、本件審判の請求の登録日は、平成25年9月10日である。

第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定役務中、第35類「電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「本件請求に係る役務」という。)について取り消す、審判費用は、被請求人の負担とする、との審決を求め、答弁に対する弁駁書及び口頭審理における陳述において、その理由を要旨以下のように述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出している。
1 請求の理由
本件商標は、第35類の指定役務中、請求に係る役務について、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者、通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから、その登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきものである。
2 答弁書に対する弁駁
(1)「携帯電話機用ストラップの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」(以下「使用役務」という。)に係る使用の事実について
ア 被請求人は、本件商標の使用者は、商標権者の子会社である「キリンビール株式会社」の子会社である「キリンアンドコミュニケーションズ株式会社」(以下「本件使用者」という。)であり、「通常使用権者」に該当する旨を主張している。
しかし、提出された乙第3号証及び乙第4号証においては、そのような各々子会社の関係にあるとの記載はどこにもないものである。
また、乙第5号証及び乙第6号証においては、答弁書作成の弁理士が捺印した写真報告書に、商標の使用者の商標権者との関係としてそのように記載しているのみで、証拠としての客観的な信憑性に疑義があるものである。
さらには、いずれの証拠においても、本件商標の商標権者が、本件商標の使用を本件使用者に許諾した事実の立証はされていないものである。
したがって、本件使用者による使用は、商標権者から本件商標の使用の許諾を受けた通常使用権者としての使用とは認められないものである。
イ また、本件商標の使用について、被請求人は、キリンビールの工場内の販売店において、使用商標の商標を使用して「携帯電話機用ストラップ」を販売しているところ、その「携帯電話機用ストラップ」の販売を売店における包装用袋及び包装用紙、また、売店の定員の名札に「KIRIN」(以下「使用商標」という。)の商標を付して使用している旨主張している。
しかし、キリンビールの工場内の売店で使用される包装用袋、包装用紙に「使用商標1」が付されているが(乙5)、多種商品を扱う売店における統一的な包装用袋、包装用紙に使用商標が付されていても、それは、「携帯電話機用ストラップの小売等」という特定の役務の目印というよりは、キリンビール株式会社の社名の略称として、会社の名称を記述するために使用されているにすぎないと理解、認識されるものである。
また、売店の店員の名札に使用商標が付されているが(乙5)、その文字は、キリングループの社員であることを表示するために付されたものであり、役務を識別するための商標として付されているものではない。
したがって、「使用商標」は、「本件請求に係る役務」に使用されているとは認められない。
3 口頭審理陳述要領書
(1)「携帯電話機用ストラップの小売り又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に係る使用について
ア 被請求人が提出した証拠によっては使用の事実が確認できないこと
乙第5号証及び乙第6号証の写真報告書については、写真の撮影時期は「平成25年12月4日」と記載されているが、これは本件の要証期間後の日付であるから、証拠として認められないものであり、本当に要証期間内に使用されたか確認できないものである。
イ 写真自体についても、撮影の日付がプリントされておらず、写真の撮影者も氏名が記載されているのみで、何者か不明である。
ウ また、写真に掲載の携帯電話機用ストラップ、包装用袋、包装用紙についても、それらが単独で撮影され、背景がないため、本当に当該工場内の売店で使用されているものであるから、確認できないものである。
エ 乙第7号証及び乙第8号証においては、「携帯電話機用ストラップ」に表示された商標は確認できないものである。
オ 乙第10号証及び乙第11号証においては、「KIRIN」の欧文字の表示がないため、使用商標が使用されたことが確認できないものである。
カ 乙第12号証については、写真が掲載されているが、販売実績表の下に後から付け足したものと思われるものであり、不自然である。
また、写真自体に撮影日はプリントされていないため、要証期間内のものであるか確認できないものである。
キ したがって、使用商標は、本件使用者により、要証期間内に使用されていたものであるか確認できないものである。
(2)本件使用者が通常使用権者であると確認できないこと
被請求人は、乙第3号証、乙第3号証の1、乙第4号証において、本件使用者である「キリンアンドコミュニケーション株式会社」は、被請求人の子会社(被請求人の子会社であるキリンビール株式会社の子会社)であると主張している。
しかし、乙第3号証の会社概要の頁の資本金の記載部分に、「キリンビール株式会社」の記載があっても、その記載がどのような意味でそこに記載されているのか不明である。
また、乙第3号証の1において、本件使用者は、幾度となくその組織が変更されてきた沿革が窺えるところ、2013年1月の時点で「キリン株式会社の構成会社」とあるが、「構成会社」とはどのような関係のものであるか不明であり、被請求人の子会社であることは確認できない。
さらに、被請求人は、乙第13号証を提出し、グループ会社として本件使用者が記載されていること等を主張しているが、乙第13号証は、2014年5月20日発行のものであるから、本件の要証期間外のものであり、証拠として認められない。
したがって、被請求人が提出した証拠によっては、本件使用者が通常使用権者であることは確認できない。
(3)以上のとおり、被請求人が提出した証拠によっては、本件商標に係る商標権者及び通常使用権者によって、本件商標を、日本国内において、本件審判の請求登録前3年以内にその請求に係る役務に属する「使用役務」について使用しているとは認めることができないものである。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求め、答弁及び口頭審理における陳述において、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第17号証(枝番号を含む。)を提出している。
1 本件商標の使用の事実
(1)「本件請求に係る役務」の使用の事実について
ア 「携帯電話機用ストラップの小売り又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、「電気通信機械器具の小売り又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に属する役務である(乙1及び乙2)。
イ 本件使用者は、工場見学者向けのキリングループ商品、キリンオリジナルグッズの商品開発、販売およびショップ運営等を事業内容とする株式会社であるところ(乙3)、キリンビール工場内の売店であるキリンビアパーク取手及びキリンビアパーク名古屋において、使用商標を付した「携帯電話機用ストラップ」を販売している。売店で販売されている「携帯電話機用ストラップ」は、「聖獣ストラップ」、「缶型ストラップ(ラガー)」、「缶型ストラップ(一番搾り)」及び「ネックストラップ ラガー」の4種類であり、売店におけるレジ袋及び包装紙には、使用商標が付されている(乙5及び乙6)。
ウ 「携帯電話機用ストラップ」の販売をする売店の店員の名札は、使用商標が付されている(乙5及び乙6)。
エ 本件使用者は、キリシビアパーク取手において、平成25年3月30日に「聖獣ストラップ」を、平成25年8月11日に「缶型ストラップ(ラガー)、缶型ストラップ(一番搾り)」を、顧客に販売している(乙10、なお、同号証の手書きの「Tショップ」とは、「取手工場」を示す。)。
オ 平成24年の販売実績として、「聖獣ストラップ」は、1,928個販売され、「缶型ストラップ(ラガー)」は2,039個販売され、「缶型ストラップ(一番搾り)」は、2,048個販売され、「ネックストラップ ラガー」は273個販売されている(乙12)。
カ 平成25年の販売実績(1月から11月)として、「聖獣ストラップ」は、1,244個販売され、「缶型ストラップ(ラガー)」は3,007個販売され、「缶型ストラップ(一番搾り)」は、2,676個販売されている(乙12)。
(2)本件商標と使用商標とは、外観において同視できるとともに、同一の「キリン」の称呼及び同一の「(中国で聖人の出る前に現れると称する想像上の動物の)『騏麟』」の観念を生ずる商標であるため、使用商標は、本件商標と社会通念上同一と認められる商標である。
(3)商標法第50条に規定する登録商標の使用者には、「商標権者」に限らず、「通常使用権者」も含まれるものである。
本件使用者は、被請求人のグループ会社である。すなわち、本件使用者は、本件商標の商標権者である被請求人の子会社である「キリンビール株式会社」(東京都中野区中野)の子会社である(乙3ないし乙6)。
もっとも、本件使用者は、被請求人と独立した事業を営む会社であることは明らかであり、被請求人のグループ会社とはいえ、本件商標の商標権者である被請求人から本件商標を使用することにつき許諾がなされた上で、「本件請求に係る役務」にあたって、売店におけるレジ袋及び包装紙に使用商標を付し、また、売店の店員の名札に使用商標を付する行為等ができるという関係にある。
そして、本件使用者は、被請求人から前記の許諾を得た上で、前記各行為をしているのであるから、本件商標に関し、商標法第50条に規定する「通常使用権者」である。
(4)したがって、本件商標に係る通常使用権者が、本件審判の請求登録前3年以内に日本国内において、「本件請求に係る役務」に属する「使用役務」に本件商標を使用していることは、明らかである。
(5)結語
以上のとおり、本件商標に係る通常使用権者は、本件審判の請求登録前3年以内に、日本国内において、本件商標をその請求に係る指定役務「電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に属する「使用役務」に使用しているから、請求人の主張は当を失するものである。

第4 当審の判断
1 本件商標の使用について、被請求人の主張及び提出に係る証拠によれば、以下の事実が認められる。
(1)本件使用者について
本件使用者は、広報事業として、ブルワリーツアー事業、キリンビール工場見学運営のほか、ショップ事業として工場見学向けのキリンビール商品、キリンオリジナルグッズの商品開発、販売及びショップ運営等を行っている。そして、本件使用者は、被請求人であるキリン株式会社と同一グループ会社である(乙3、乙3の1、乙4、乙13)。
(2)「携帯電話機用ストラップの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に係る使用について
ア 乙第5号証は、キリンビール株式会社取手工場内のキリンビアパーク取手において陳列されたとされる「携帯電話機用ストラップ(ラガー、キリン一番搾り、聖獣)」の写真、その陳列状態の写真及び売店で使用されたとする包装用袋・用紙の写真等(いずれも写し、以下同じ。)が表示されている「写真報告書(1)」であり、「携帯電話機用ストラップ」の紐の部分及び包装紙(台紙)には「KIRIN」の表示がある。撮影時期は、平成25年12月4日付けであり、本件審判請求の登録前3年(以下「要証期間」という。)外である。
イ 乙第6号証は、キリンビアパーク名古屋において陳列されたとされる「携帯電話機用ストラップ(キリン一番搾り、ラガー、聖獣)」の写真、その陳列状態の写真、キリンビアパーク名古屋の看板写真及び売店で使用されたとする包装用袋の写真等が表示されている「写真報告書(2)」であり、「携帯電話機用ストラップ」の紐の部分及び包装紙(台紙)には「KIRIN」の表示がある。撮影時期は、平成25年12月3日であり、要証期間外である。
ウ 乙第7号証は、本件使用者が2012年4月に作成した、「工場見学ショップ 商品のご案内」であり、該ショップで取り扱う「KIRIN」「キリン」等の文字が表示された各種の商品が2葉目から掲載され、3葉目の15(○の中に15、以下同じ。)には、「聖獣ストラップ」の写真、5葉目の33には、「缶型ストラップ(ラガー・一番搾り)」(以下「聖獣ストラップ」及び「缶型ストラップ」(ラガー・一番搾り)を「本件取扱商品」という場合がある。)の写真が表示されている。3葉目の15の聖獣ストラップと乙第5号証の4葉目の「携帯電話機用ストラップ」及び乙第6号証の4葉目の「携帯電話機用ストラップ」は、その色彩及び形状からみて、同一の「聖獣ストラップ」と認められるものである。また、乙第7号証5葉目の33の「缶型ストラップ」と乙第5号証2葉目、4葉目及び乙第6号証の2葉目、3葉目の「携帯電話機用ストラップ」は、その色彩及び形状からみて、同一の「缶型ストラップ」と認められるものである。
エ 乙第8号証は、本件使用者が2012年7月に作成した「工場見学ショップ 商品のご案内」であり、該ショップで取り扱う「KIRIN」「キリン」等の文字が表示された各種の商品が2葉目から掲載され、3葉目の16の「聖獣ストラップ」と乙第5号証の4葉目の「携帯電話機用ストラップ」及び乙第6号証の4葉目の「携帯電話機用ストラップ」は、その色彩及び形状からみて、同一の「聖獣ストラップ」と認められるものである。また、乙第8号証5葉目の34の「缶型ストラップ」と乙第5号証2葉目、4葉目及び乙第6号証の2葉目、3葉目の「携帯電話機用ストラップ」は、その色彩及び形状からみて、同一の「缶型ストラップ」と認められるものである。
オ 乙第10号証は、作成日を2013年12月17日とする「電子ジャーナル」であり、販売された商品のリストがレシート状に表示され、1葉目の「2013年3月30日(土)11:05 NO:0001」には「0601聖獣ストラップ 内 ¥400」の記載、2葉目の「2013年8月11日(日) 15:23 NO:0001」には「0601缶ストラップラガー 内 ¥250」及び「0601缶ストラップ一番搾り内 ¥250」の記載がある。
カ 乙第11号証は、作成日を2013年12月17日とする乙第10号証と同様の「電子ジャーナル」であり、2葉目の「2013年2月2日(土) 16:12 NO:0001」、3葉目の「2013年2月2日(土) 13:39 NO:0001」及び4葉目の「2013年4月24日(水) 16:58 NO:0001」には、いずれも「0601聖獣ストラップ 内 ¥400」の記載がある。また、6葉目及び7葉目の「2013年5月4日(土) 11:45 NO:0001」及び「2013年5月4日(土) 14:38 NO0001」には、いずれも「0601缶ストラップ IS 内 ¥250」及び「0601缶ストラップ ラガー 内 ¥250」の記載がある。
キ 乙第12号証は、作成日を2013年12月13日、作成者をキリンアンドコミュニケーション(株)とする「KIRINストラップ類販売実績」であって、2012年及び2013年(1?11月)における「聖獣ストラップ」、「缶型ストラップ(ラガー)」、「缶型ストラップ(一番搾り)」販売実績(販売数量、売上金額)表であり、その表の下には、それぞれの商品の写真が表示されている。
2 前記1で認定した事実を総合して以下のとおり判断する
(1)「通常使用権」について
本件使用者は、商標権者と同一グループの会社であること及びキリングループ全体としてのブランド展開(「KIRIN/キリン/麒麟」の使用区分)について「キリングループV1マニュアル」(2014年5月20日発行)が規定されていること及びそのブランド事業を構成する法人の一つとなっていることが認められ(乙3、乙3の1、乙4及び乙13)、さらに、同一グループ内において商標の使用を許諾することは一般に行われていること、そして以下のとおり、要証期間内に、本件商標と社会通念上、同一と認められる使用商標を使用していたことから、本件使用者であるキリンアンドコミュニケーション株式会社は、本件商標について、商標権者から黙示の使用の許諾を受けていた通常使用権者であるとみて差し支えないものである。
(2)「携帯電話機用ストラップの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に係る本件商標の使用について
本件使用者は、2012年4月及び同年7月付けの「工場見学ショップ 商品のご案内」(乙7及び乙8)において、「ショップではキリンオリジナルグッズ、キリングループ会社の商品を販売しております。」との記載があり、商品カタログとして各種商品とともに「本件取扱商品」が写真とともに表示されているものである。
そして、本件取扱商品は、乙第5号証及び乙第6号証における紐の部分に「KIRIN」の表示がある携帯電話機用「聖獣ストラップ」及び「缶型ストラップ」とその色彩及び形状からみて同一の商品といえるものであり、乙第12号証に掲載された両商品の写真を合わせ考慮すると、本件取扱商品は、乙第5号証及び乙第6号証の態様で、携帯電話機用の「聖獣ストラップ」は、2013年3月30日、同年2月2日、同年4月24日に販売されたこと、携帯電話機用の「缶型ストラップ」は、2013年8月11日、同年5月4日に販売されたことが推認し得る(乙10、乙11)。
したがって、本件取扱商品は、携帯電話機用の商品といえるものであり、通常使用権者である本件使用者は、キリンビール株式会社の工場内にあるショップにおいて、使用商標を紐部分及び包装紙(台紙)に付した「携帯電話機用ストラップ」を、要証期間内に販売していたものと認めることができる。
そして、一般に、小売店においては、商品の品揃え、陳列、接客サービス等といった顧客に対する便益の提供が総合的なサービス活動として商品の販売とともに行われているのが実情であるから、これを本件についてみると、本件使用者は、キリンビール株式会社の工場内にあるショップにおいて、本件取扱商品を含む各種商品の小売販売を行っていたものであり、その際に、本件取扱商品及びその包装紙(台紙)に使用商標を付して販売したものであるから、本件使用者は、使用役務である「携帯電話機用ストラップの小売り又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に使用商標を使用していたといえるものであり、この行為は、商標法第2条第3項第3号に規定する「役務の提供に当たりその提供を受ける者の利用に供する物(譲渡し、又は貸し渡す物を含む。以下同じ。)に標章を付する行為」に該当するものである。
(3)本件商標と使用商標について
本件商標と使用商標とは、いずれも「KIRIN」の構成文字及びその書体も同一にするものであるから、使用商標は、本件商標と同一の商標と認められるものである。
(4)使用役務について
本件使用役務である「携帯電話機用ストラップの小売り又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」は、本件審判の請求に係る役務である「電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」に含まれる役務であると認められる。
3 請求人の主張
請求人は、「携帯電話機用ストラップ」及びその包装に付された「KIRIN」の文字は、キリンビール株式会社の社名の略称として、会社の名称を表示しているに過ぎす、需要者をしてその商品の商標として認識されるものではない旨主張する。
しかしながら、「KIRIN」の文字が、被請求人の商号の略称であるとしても、そのことをもって、商標としての使用を否定することはできず、上記2(2)のとおり、商標の使用に該当するものであるから、請求人の主張は理由がない。
4 むすび
以上によれば、被請求人は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において、通常使用権者が取消審判の請求に係る指定役務「電気機械器具類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」について、本件商標を使用していたことを証明したものと認めることができる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲1(本件商標)



別掲2(使用商標)

(色彩は、原本を参照すること。)


別掲3(本件取扱商品)

(色彩は、原本を参照すること。)



審理終結日 2015-08-26 
結審通知日 2015-08-28 
審決日 2015-09-25 
出願番号 商願2007-66028(T2007-66028) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (X35)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 加園 英明 
特許庁審判長 今田 三男
特許庁審判官 堀内 仁子
手塚 義明
登録日 2009-06-19 
登録番号 商標登録第5240434号(T5240434) 
商標の称呼 キリン 
代理人 藤森 裕司 
代理人 吉田 親司 
代理人 蔵田 昌俊 
代理人 幡 茂良 
代理人 橋本 良樹 
代理人 潮崎 宗 
代理人 石川 義雄 
代理人 飯島 紳行 
代理人 小出 俊實 
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