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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201515088 審決 商標
不服2015301 審決 商標
不服201424620 審決 商標
不服201425615 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W32
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W32
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W32
管理番号 1310811 
審判番号 不服2015-14507 
総通号数 195 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-03-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-08-03 
確定日 2016-02-15 
事件の表示 商願2013-93729拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「うまか青汁」の文字を標準文字で表してなり、第5類、第29類及び第32類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成25年11月29日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同26年4月25日付け及び当審における同27年8月3日付けの手続補正書により、第32類「青汁を含有するビール,青汁を含有するビール風味の麦芽発泡酒,飲料用青汁,飲料用青汁のもと,青汁を含有する清涼飲料,青汁を含有する清涼飲料のもと,清涼飲料のもと,青汁を含有するビール風味の清涼飲料,青汁を含有する果実飲料,青汁を含有する果実飲料のもと,青汁を含有する飲料用野菜ジュース,青汁を含有する飲料用野菜ジュースのもと,青汁を含有するコーヒーシロップ,青汁を含有するシャーベット水,青汁を含有するトマトジュース,青汁を含有するシロップ,青汁を含有するビール製造用ホップエキス,青汁を含有する麦芽汁,青汁を含有するビール製造用麦芽汁,青汁を含有する乳清飲料,青汁を含有する乳清飲料のもと,青汁を含有するアルコール分を含まない飲料,青汁を含有する飲料製造用調整品」に補正されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第4929547号商標は、別掲のとおりの構成からなり、平成16年6月25日に登録出願、第30類「緑茶,香辛料,緑茶風味の食品香料(精油のものを除く。),緑茶を加味した即席菓子のもと,緑茶を加味したアイスクリームのもと,緑茶を加味したシャーベットのもと,緑茶の飲料,濃縮緑茶,茶飲料製造用緑茶エキス」及び第32類「緑茶を加味した清涼飲料,緑茶を加味した果実飲料,緑茶を加味した乳清飲料,緑茶入り清涼飲料製造用調整品,緑茶入り清涼飲料製造用調整品を含有する清涼飲料」を指定商品として、同年18年2月17日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標
本願商標は、前記1のとおり、「うまか青汁」の文字を標準文字で表してなるところ、その構成は、同じ書体、同じ大きさにより等間隔に、外観上まとまりよく一体的に表されているものであり、また、これより生ずる「ウマカアオジル」の称呼もよどみなく一連に称呼できるものである。
そして、本願商標の構成中、「うまか」の文字は、「おいしい」という意味を表す九州地方の方言として使用されていることから、本願商標は、その構成全体から「おいしい青汁」ほどの意味合いを暗示させるものである。
そうすると、本願商標は、その構成中の「青汁」の文字が「緑色の生野菜をしぼった汁」の意味を有する語であるとしても、かかる構成においては、殊更、「青汁」の文字部分を捨象して取引に資されるというよりは、むしろその構成全体をもって不可分一体のものと認識し把握されるとみるのが自然である。
また、本願商標において、「うまか」の文字部分が独立して認識されるとみるべき特段の事情は見いだせない。
してみれば、本願商標は、その構成文字全体に相応して、「ウマカアオジル」の称呼のみを生ずるものというべきである。
(2)引用商標
引用商標は、別掲のとおり、筆書き風の矩形内に、大きく斜めに表した「旨香(『香』の下部は黄色の葉状に図案化されている)」の漢字及びその右上に小さく横書きした「うまか」の平仮名を配し、該矩形の左下辺上に「緑茶」の漢字を白抜きで表した正方形を配置し、全体を緑色で表した構成からなるものである。
そして、その構成中の「緑茶」の文字部分が、引用商標の指定商品との関係において、普通名称又は原材料名を表わし、自他商品の識別標識としての機能が無いか又は弱いものである一方、「旨香」の文字部分は、大きく顕著に表されていることから、看者に強く支配的な印象を与えるものといえるものであり、また、「旨香」の文字は、辞書に掲載されていない造語といえるところ、引用商標中の「うまか」の平仮名部分が「旨香」の漢字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識できるものであるといえるから、「旨香」の文字部分から「ウマカ」の称呼を生じ、また、「旨香」を構成する2文字の意味から「おいしそうな香り」ほどの観念を生ずるとみるのが相当である。
そうすると、引用商標は、その構成全体から生ずる「ウマカリョクチャ」の称呼及び「おいしそうな香りの緑茶」の観念のほか、「ウマカ」の称呼及び「おいしそうな香り」の観念をも生ずるものである。
(3)本願商標と引用商標との類否
本願商標と引用商標とは、それぞれ上記(1)及び(2)のとおりの構成であって、その構成において明らかな差異を有することからすれば、両商標は、外観上、容易に区別し得るものといえる。
次に、本願商標から生じる「ウマカアオジル」の称呼と引用商標から生じる「ウマカリョクチャ」又は「ウマカ」の称呼は、「アオジル」と「リョクチャ」の音の差異又は「アオジル」の音の有無という顕著な差異を有するから、両称呼は明確に聴別し得るものである。
さらに、本願商標は、「おいしい青汁」ほどの意味合いを暗示させる一方で、引用商標は、「おいしそうな香りの緑茶」又は「おいしそうな香り」の観念を生ずるものであるから、観念上、両商標が相紛れるおそれはない。
そうすると、本願商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれにおいても相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
(4)まとめ
以上のとおり、本願商標及び引用商標に係る指定商品が同一又は類似するものであるとしても、両商標は非類似の商標であるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲 引用商標(色彩については、原本参照のこと。)


審決日 2016-01-29 
出願番号 商願2013-93729(T2013-93729) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W32)
T 1 8・ 263- WY (W32)
T 1 8・ 261- WY (W32)
最終処分 成立  
前審関与審査官 箕輪 秀人 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 堀内 仁子
藤田 和美
商標の称呼 ウマカアオジル 

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