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審決分類 |
審判 査定不服 観念類似 登録しない W03 審判 査定不服 外観類似 登録しない W03 審判 査定不服 称呼類似 登録しない W03 |
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管理番号 | 1309778 |
審判番号 | 不服2015-13751 |
総通号数 | 194 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2016-02-26 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-07-02 |
確定日 | 2015-11-16 |
事件の表示 | 商願2014-54937拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおり、「レイジア」の片仮名、「regia」の欧文字(小文字)及び「REGIA」の欧文字(大文字)を3段に横書きしてなる構成からなり、第3類に属する願書に記載のとおりの商品を指定商品として、平成26年6月19日に登録出願されたものである。そして、指定商品については、原審における同年12月17日付け手続補正書をもって、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料,薫料」と補正されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録第2557504号商標(以下「引用商標」という。)は、「レイズィア」の片仮名を横書きしてなり、平成3年4月30日に登録出願され、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同5年7月30日に設定登録され、同15年7月2日に、指定商品を第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」とする指定商品の書換登録がされたものであり、現に有効に存続しているものである。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、別掲のとおり、「レイジア」、「regia」及び「REGIA」の片仮名及び欧文字を3段に横書きしてなるものである。 そして、本願商標は、その構成中の「レイジア」、「regia」及び「REGIA」の各文字部分が、異なる書体と大きさで表されており、行間にもスペースがあること、さらに、2段目と3段目の欧文字は小文字と大文字の違いだけで、同じ綴りの欧文字を配してなること、加えて各段の文字が特定の意味を有しない一種の造語であって、各段の文字に特定の関連性を認識させるものでもないことを勘案すると、これらの文字が不可分一体に認識されるものとはいい難く、各段の文字ごとに分離して看取される場合も少なくないというのが相当である。 そうとすれば、本願商標は、多段の文字がそれぞれ独立して自他商品の識別標識として機能をするとみるのが相当であり、1段目の「レイジア」の文字部分が独立して自他商品の識別標識として機能することがあるものといえる。 してみれば、本願商標は、1段目の「レイジア」の片仮名に相応して、「レイジア」の称呼をも生じるものといえる。 また、「レイジア」は既成の語ではないから、特定の観念を生じない造語といえるものである。 (2)引用商標について 引用商標は、「レイズィア」の片仮名を書してなるところ、その構成文字に相応して「レイズィア」の称呼が生じ、該文字は、既成の語ではないから、特定の観念を生じないものといえる。 (3)本願商標の商標法第4条第1項第11号該当性について ア 本願商標と引用商標の類否について 本願商標の要部といえる「レイジア」の文字部分と引用商標の「レイズィア」の文字は、外観において、3文字目の「ジ」と「ズィ」の文字の差異を有するものである。 そして、「ズィ」の文字は、英語の発音記号における「zi」に相応する表記としても利用されるものであるところ、発音記号「zi」の音を有する我が国で親しまれた英語としては、「busy」、「easy」及び「zipper」などがあり、これらが片仮名で表記されるときは、「ビジー」、「イージー」及び「ジッパー」のように、発音記号「zi」の部分について、「ジ」の片仮名を用いて表記されることも普通に行われているものといえる。 そうすると、本願商標と引用商標の該差異は、かかる英語の発音を片仮名で表記する場合の状況を踏まえると、その影響は必ずしも大きいということはできず、むしろそれ以外の構成文字が共通であることから、近似した印象を与えるものというのが相当である。 次に、称呼においては、本願商標の「レイジア」の称呼と引用商標の「レイズィア」の称呼を比較するに、両称呼は、第3音において「ジ」の音と「ズィ」の音の差異を有するものであるが、「ズィ」の音は、上記のとおり、発音記号「zi」の音の発音表記として「ジ」と表示されることがあるように、「ズィ」の音と「ジ」の音とはほぼ同じ音として聴取されるといえることから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、語調語感が極めて近似したものといえる。 そして、観念においては、本願商標と引用商標とは、ともに特定の観念を有しないものであるから、比較することができないものである。 そうすると、本願商標と引用商標とは、それぞれの外観、称呼及び観念を総合的に考察すれば、相紛れるおそれがある類似の商標ということができるものである。 イ 本願商標と引用商標の指定商品の類否について 本願商標の指定商品は上記1のとおりであるところ、そのうちの第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料」は、引用商標の指定商品である第3類「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」及び第30類「食品香料(精油のものを除く。)」と、同一又は類似のものであることは明かである。 (4)請求人の主張について 請求人は、現在、主に東海地域及び長野県全域において、TV、ラジオなどで「レイジア」を広くCM放送を行っており、そのCM放送によれば、正しい「レイジア」なる発音で聞き取りやすく紹介され、「レイズィア」なる語が発声された場合には、即座に差異があるものと聴取される旨主張する。 しかしながら、両商標の称呼は、上記(3)アのとおりであって、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、語調語感が極めて近似したものとなり、称呼上相紛らわしいものというのが相当であるから、請求人の主張は、採用することができない。 (5)まとめ 以上のとおり、本願商標と引用商標とは、上記(3)アのとおり、相紛れるおそれがある類似の商標であり、しかも、その指定商品も上記(3)イのとおり、同一又は類似のものであるから、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲(本願商標) |
審理終結日 | 2015-08-27 |
結審通知日 | 2015-09-04 |
審決日 | 2015-09-24 |
出願番号 | 商願2014-54937(T2014-54937) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(W03)
T 1 8・ 261- Z (W03) T 1 8・ 263- Z (W03) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 箕輪 秀人 |
特許庁審判長 |
林 栄二 |
特許庁審判官 |
原田 信彦 高橋 幸志 |
商標の称呼 | レイジア、レージア、レジア、レギア |