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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない X03
管理番号 1309735 
審判番号 取消2015-300171 
総通号数 194 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2016-02-26 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2015-03-06 
確定日 2016-01-04 
事件の表示 上記当事者間の登録第5294641号商標の登録取消審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。 審判費用は,請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5294641号商標(以下「本件商標」という。)は,「ハイベック」の文字を書してなり,平成21年1月23日に登録出願,第3類「せっけん類,洗濯用でんぷんのり,洗濯用ふのり,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,しみ抜きベンジン,洗濯用漂白剤,洗濯用水の軟水化剤,洗濯用洗剤の浸透力強化剤,洗濯用水に溶け出した汚れによる洗濯物の再汚染防止剤,洗濯用柔軟剤,洗濯用静電気帯電防止剤,洗濯用繊維収縮防止剤,つや出し剤,洗濯用仕上げ剤」及び第21類「洋服ブラシ,アイロンマット,アイロン台」を指定商品として,同22年1月15日に設定登録されたものである。
なお,本件審判の請求の登録日は,平成27年3月23日である。

第2 請求人の主張
請求人は,商標法第50条第1項の規定により,本件商標の指定商品中,第3類の指定商品(以下「取消請求商品」という場合がある。)についての登録を取消す,審判費用は被請求人の負担とする,との審決を求め,審判請求書及び弁駁書において,その理由を要旨次のように述べ,甲第1号証及び甲第2号証を提出した。
1 請求の理由
本件商標は,その指定商品中,取消請求商品について,継続して3年以上日本国内において,商標権者,専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実が存しないから取り消されるべきものである。
2 答弁に対する弁駁
(1)乙第1号証,乙第2号証,乙第10号証,乙第12号証,乙第18号証ないし乙第22号証の成立を否認する。
上記乙各号証は,いずれも,インターネット上の情報をダウンロードして印刷したものと推定されるが,その内容及び日付けなどの情報内容は,容易に改竄でき,その成立は認められない。
なお,例えば,乙第1号証の第1頁中段には「ハイ・ベックユーザーの皆様へ」という表示があるが,これは,本件商標を表示するものではない。
また,乙第1号証の第1頁下には「2015年4月30日」の日付け表示があるが,この日付は,本件審判の請求の登録前3年以内(以下「要証期間内」という。)の日時を示すものではない。
したがって,仮に,上記乙第各号証の成立が認められたとしても,被請求人による上記の主張理由は,証拠がなく認められない。
(2)乙第3号証ないし乙第5号証及び乙第17号証についての成立は認める。
しかしながら,上記乙第各号証には,本件商標の表示は存在せず,証拠価値がない。
(3)乙第6号証,乙第11号証,乙第14号証,乙第16号証,乙第23号証ないし乙第26号証についての成立を否認する。
上記各号証は,いずれも,被請求人等の私的内部文書の写しにすぎないばかりでなく,その文書内の多くの部分が黒太線で塗り潰されて改竄されており,その成立は認められない。
(4)乙第7号証ないし乙第9号証,乙第13号証,乙第15号証(枝番号を含む。),乙第28号証ないし乙第35号証についての成立を否認する。
また,乙第各号証を見ても,その発行日が不明であって,本件審判の要証期間内の発行であるとは認められないのみならず,その内容が,被請求人の商品又は商標を表示するものであるとの証拠はない。

第3 被請求人の主張
被請求人は,結論同旨の審決を求める,と答弁し,その理由を要旨次のように述べ,証拠方法として,乙第1号証ないし乙第35号証(枝番号を含む。)を提出した。
1 答弁の理由
(1)本件商標権者の会社ホームページについて
ア 本件商標権者は,家庭用又は業務用洗剤,家庭用洗濯用品の製造及び販売を主とする事業内容を行っており,本件商標は,本件商標権者が製造及び販売を行っている家庭用洗剤の商品名として使用している。
イ 乙第1号証は,本件商標権者に係るホームページであり,そのトップページ上段の「製品のご案内」のタブを選択すると,本件商標権者が製造販売する各種洗剤の商品紹介ページに移り,その中の「>ゼロシリーズ」のタブを選択すると,「ハイ・ベックゼロシリーズの商品一覧」の表記の下部に,「ハイ・ベックゼロ」,「ハイ・ベックゼロ仕上げ剤」,「ハイ・ベックゼロ ビギンズ」の商品名が記載され(乙1,7ないし9頁目),また,商品紹介ページの「>プレミアムシリーズ」のタブを選択すると,「ハイ・ベック プレミアムシリーズの商品一覧」の表記の下部に,「ハイ・ベック プレミアムドライ」,「ハイ・ベック コーティング・ソフト プレミアム」,「ハイ・ベック コーティング・ハード プレミアム」,「ハイ・ベック洗濯助剤 プレミアム」,「ハイ・ベック ランドリー・タイム」の商品名が記載され,各商品説明の横には,商品ロゴ「ハイ・ベック」が付された商品容器の写真がそれぞれ掲載され(乙1,10ないし13頁目),さらに,「>プライベートブランドシリーズ」のタブを選択すると,「ハイ・ベック プライベートブランドシリーズの商品一覧」の表記の下部に,「ハイ・ベック ドライエックス5」,「スマート ハイ・ベック」,「ハイ・ベック ハイランドリー<デリケート>」,「ハイ・ベック ハイランドリー<ストロング>」,「ハイ・ベック 繊維の回復剤<ソフト>」,「ハイ・ベック 繊維の回復剤<ハード>」,「レッツ ハイ・ベック」の商品名が記載され,商品ロゴ「ハイ・ベック」が付された商品容器の写真がそれぞれ掲載されている(乙1,14ないし17頁目)。
また,各商品ページの商品説明には,「洗剤」の表記が多数記載されていることから,当該商品が家庭用洗剤であることが明らかであり,家庭用洗剤は,本件商標の指定商品「第3類 せっけん類」と同一又は類似の商品である。
さらに,乙第1号証では,トップページの「NEWS INFORMATION」の「2015.03.16」の欄に「ショップチャンネルにて『ハイ・ベックDX5』が紹介されます。」との記載が存在し,本件商標を含む表記が確認される(乙1,3頁目)。
そして,同部分を選択すると,個別の情報ページに画面が移り,平成27年3月20日(金)に放送されるショップチャンネルのテレビショッピング番組にて,当該商品が5回に亘って紹介される点が記載されている(乙1,20頁目)。
同ページでは,記事の第2行目に「当社の家庭用ドライマーク洗剤『ハイ・ベックDX5』が紹介されます。」,第12行目に「当社商品『ハイ・ベックDX5』はオールスター商品の中でもショップスターバリューとして,その日の中で,最も一押しのアイテムとして紹介される予定でございます。」と記載され,本件商標を含む表記が確認される。
すなわち,本件商標を使用した家庭用洗剤が,本件審判の要証期間内に販売されている事実が明らかである。
加えて,乙第1号証の「企業情報」の欄には,商号「株式会社サンワード」,本社住所「熊本市中央区上通町2-30」の記載があり,各ページの最下段に,「本社/熊本県熊本市中央区上通町2-30」との記載が存在することから,同号証が本件商標権者に係る会社ホームページである点が明らかである(乙1,26及び27頁目)。
なお,本件商標権者による上述の商標の使用は,商品容器への本件商標の記載が商標法第2条第3項第1号,本件商標を付した商品の販売が商標法第2条第3項第2号,会社ホームページへの商品の掲載が商標法第2条第3項第8号に該当する(審決注:答弁書においては「1項」と記載されていたが,「3項」の誤記と認められる。)。
また,乙第1号証の会社ホームページは,トップページの「NEWS INFORMATION」からも明らかなように2015年(平成27年)1月26日にリニューアルされたものである(乙1,3,28及び29頁目)。
ウ 乙第2号証は,乙第1号証に係る会社ホームページの前に使用していた本件商標権者に係る会社ホームページであり,乙第3号証ないし乙第5号証は,別件の商標登録第4063731号について,本件商標権者を審判請求人とする不使用取消審判に関する資料である。
(2)使用に係る商標と本件商標について
本件商標権者による使用に係る商標には,本件商標と同一の表記である「ハイベック」の表記と,商品ロゴである「ハイ・ベック」の表記及び「ハイ」と「ベック」の間に「・(中黒)」を有する「ハイ・ベック」の表記が存在する。
ここで,本件商標と同一の表記については,本件商標の使用と認められるものであることは疑いないが,商品ロゴ及び「ハイ・ベック」の表記についても,本件商標の使用と判断されるべきものである。
(3)商品ロゴについて
商品ロゴを使用した商品の商取引の実情として,前述したように,本件商標権者の会社ホームページ(乙1)でも,商品ロゴと,本件商標と同一の表記の両方が使用されている。
また,商品のラベルの写し(乙15の6,7,12)では,商品ロゴの他に,「ハイ・ベックゼロ」等との本件商標と同一の表記を含む文字が確認される。
したがって,「ハイ・ベック」の表記は,指定商品の属する分野における商取引の実情を考慮すると,本件商標権者のみならず,取引先の使用態様においても両者が混在して使用されているものであり,本件商標と社会通念上同一のものと認識し得るものと判断されるべきものである。
(4)取引先への商品販売実績
ア 商品販売実績(その1)
本件商標を使用した家庭用洗剤「ハイ・ベックDX5」は,本件商標権者から主にジュピターショップチャンネル株式会社に向けて販売され,同社のプライベートブランド商品として,一般需要者に販売されてきた。
また,本件商標権者は,同社に対して,「スマートハイベック」,「ハイベック ハイランドリー<デリケート>」,「ハイベック ハイランドリー<ストロング>」,「ハイベック繊維の回復剤」,「ハイベック ランドリータイム」等のハイベックブランドの家庭用洗剤を販売している。
同社は,テレビショッピング番組,インターネットによる通信販売及び商品紹介冊子による商品販売等の事業を行っている。
上記の事実を示す資料として,本件審判の要証期間内にあたる2012年(平成24年)3月分から2014年(平成26年)12月分までの本件商標権者からジュピターショップチャンネル株式会社宛てに発行した請求明細書の写し(乙6),2014年3月に発行した商品紹介冊子(乙7),2014年9月30日を注文期限とする商品紹介冊子(乙8),2015年3月に発行した商品紹介冊子(乙9)を提出する。
乙第10号証は,ジュピターショップチャンネル株式会社に係る商品販売に関するホームページの写しである。
イ 商品販売実績(その他)
ジュピターショップチャンネル株式会社以外の取引先においても,本件商標権者の製造に係る商品が販売されている。
上記の事実を示す資料として,本件審判の要証期間内にあたる2012年(平成24年)3月分から2014年(平成26年)12月分までの本件商標権者から取引先である有限会社ネクストーン宛てに発行した請求明細書の写し(乙11),及び,有限会社ネクストーンによって,本件商標権者が販売した商品が販売されている事実を示す証拠として同社のホームページの写し(乙12)を提出する。
さらに,クリーンフロア横浜宛て,株式会社正和宛て,ハイベック福岡宛て,ハイベック長崎教室宛ての請求明細書を提出する(乙23ないし乙26)。
(5)本件商標権者が配布するフリーペーパー
本件商標権者は家庭用洗剤の販売にあたって「ハイ・ベック通信」または「ハイ・ベックタイムズ」の名称でフリーペーパー(乙27)を作成し,冊子体または自社ホームページからダウンロード可能なデータ形式で取引先や一般需要者に向けて自社商品や洗濯に関する情報提供を行っている。
(6)本件商標権者の販売に関する印刷物及びラベル
本件商標権者による本件商標の指定商品への使用を証明するために,本件商標権者が製造販売する家庭用洗剤に関する資料を提出する。
乙第13号証は,本件商標権者が商品販売にあたり使用しているお洗濯ガイドの写しであり,商品「ハイ・ベックDX5」の購入後の使用に際して,洗濯方法の手順を示した資料,乙第28号証は,「ハイベック」商品全般の販売に使用される資料であり,内容は乙第13号証と同様である。
乙第29号証は,本件商標権者の製造販売する商品「ハイ・ベック 繊維の回復剤」の使用に関する取扱い説明書の写し,乙第30号証は,商品「ハイ・ベック ゼロ ドライ」の商品広告チラシの写し,乙第31号証は,商品「ハイ・ベック 洗濯助剤」の商品広告チラシの写し,乙第32号証は,100円相当のご愛用感謝券の写し,乙第33号証は,「ハイベック」の洗剤の使用手順や使用時の留意点を記載した防水シートの写し,乙第34号証は,商品「スマート ハイ・ベック」の使用に関する取扱い説明書の写しであり,乙第35号証は,商品のボトルラベルのデザインの写しであり,「スマート ハイ・ベック」の表記,本件商標権者である「株式会社サンワード」の名称及び本社住所が確認される。
また,乙第14号証は,本件商標権者が使用する印刷物を作成する会社からの請求書の写しであり,乙第15号証は,本件商標権者が製造販売している商品「ハイ・ベックDX5」の商品容器に使用するラベル現物の写しである。乙第16号証は,乙第15号証に相当する商品ラベルを作成する会社からの請求書の写しである。
2 まとめ
以上のとおり,上記各証拠により,要証期間内に,日本国内において,本件商標権者が,取消請求商品中の「せっけん類」について,本件商標の使用をしていることは明らかである。

第4 当審の判断
1 被請求人が提出した証拠について
乙第1号証は,本件商標権者のウェブサイト(2015年4月30日印刷)であり,その10葉目の「PRODUCTS INFORMATION」には,「ハイ・ベック プレミアムブランドシリーズの商品一覧」として,「ハイ・ベック プレミアムドライ」,「業界初の植物系ドライクリーニング溶剤配合」,「1100g:6,000円(税抜)」及び「【せんたくらぶオリジナル商品】」の記載があり,「■販売形態」には「『せんたくらぶ』加入の当社加盟店・インターネット」の記載があるとともに,赤色の「ハイ・ベック」の文字が表示された商品写真が掲載されている。
そして,「ハイ・ベック コーティング・ソフトプレミアム」,「ドライマーク衣類の仕上げ剤(ソフトタイプ)」,「1100g:5,600円(税抜)」及び,「■販売形態」には「『せんたくらぶ』加入の当社加盟店・インターネット」の記載があるとともに,赤色の「ハイ・ベック」の文字が表示された商品写真が掲載されている。
また,その20葉目には,「ハイ・ベック」製品の一つである「ハイ・ベックDX5」について,「Posted:2015/03/16/05:30」の日付けをもって「ショップチャンネル様にて,当社の家庭用ドライマーク洗剤『ハイ・ベックDX5』が紹介されます。放送日程は下記の通りでございます。」として,平成27年3月20日(金)の放送時刻を紹介する記載がある。
さらに,その26葉目は,「Corporation Profile」であり,「会社概要・アクセス」の欄には,「商号 株式会社サンワード」,「本社 熊本市中央区上通町2-30」,「事業内容 家庭用,業務用洗剤の製造及び販売」の記載がある。
2 以上によれば,次のとおり判断できる。
(1)本件商標権者は,家庭用,業務用洗剤の製造及び販売を事業内容とする者であり,要証期間内である2015年3月16日に,自身のウェブサイトにおいて,ロゴ状にデザインされた「ハイ・ベック」の文字からなる商標を表示した「洗濯用洗剤」の販売に関する情報を掲載していたものと推認できる(乙1)。
(2)本件商標は,「ハイベック」の文字を書してなるものであり,「洗濯用洗剤」に表示された商標は,赤色の「ハイ・ベック」の文字からなるもの(別掲参照。)であるから,本件商標と書体のみに変更を加えた同一の文字からなる社会通念上同一の商標と認められる。
(3)上記のとおり,本件商標権者は,要証期間内に日本国内において,商品「せっけん類」に含まれる「洗濯用洗剤」に,本件商標と社会通念上同一と認められる商標を表示したものである。
そして,本件商標権者による上記行為は,商標法第2条第3項第8号にいう「商品に関する広告を内容とする情報に標章を付して電磁的方法により提供する行為」に該当するものと認められる。
3 むすび
以上のとおり,被請求人は,本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において,本件商標権者が,その取消請求商品中の「せっけん類」に含まれる「洗濯用洗剤」に,本件商標と社会通念上同一と認められる商標を使用していたことを証明したものと認められる。
したがって,本件商標の登録は,その指定商品中,第3類の指定商品について,商標法第50条の規定により,取り消すことができない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲(使用に係る商標,色彩の詳細は,乙第1号証参照。)





審理終結日 2015-10-28 
結審通知日 2015-11-04 
審決日 2015-11-24 
出願番号 商願2009-4121(T2009-4121) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (X03)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 蛭川 一治 
特許庁審判長 林 栄二
特許庁審判官 田中 亨子
平澤 芳行
登録日 2010-01-15 
登録番号 商標登録第5294641号(T5294641) 
商標の称呼 ハイベック、ベック 
代理人 遠藤 聡子 
代理人 森田 靖之 
代理人 笠原 克美 
代理人 有吉 修一朗 
代理人 梶原 圭太 
代理人 西村 教光 
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