ポートフォリオを新規に作成して保存 |
|
|
既存のポートフォリオに追加保存 |
|
PDFをダウンロード |
審決分類 |
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W043537 |
---|---|
管理番号 | 1308430 |
審判番号 | 不服2015-2219 |
総通号数 | 193 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2016-01-29 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2015-02-05 |
確定日 | 2015-11-27 |
事件の表示 | 商願2013-40662拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第4類「ガソリン,ディーゼル油,その他の液体燃料,気体燃料,固体燃料」、第35類「燃料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」及び第37類「建設工事,自動車・二輪自動車の修理又は整備」を指定商品及び指定役務として、平成25年5月29日に立体商標として登録出願されたものである。 2 原査定の拒絶の理由の要点 原査定は、「本願商標は、指定商品・指定役務との関係からすれば、ガソリンスタンドの一形態であることを容易に認識し得る立体的形状を表してなるものであるから、これをその指定商品・指定役務に使用しても単に商品の販売場所、役務の提供場所を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。 3 当審の判断 (1)商標法第3条第1項第3号該当性について 本願商標は、別掲のとおりの構成からなるところ、請求人も自認するとおり、ガソリンスタンドの立体的形状を表してなるものであって、その構成中の屋根の縁部分、給油装置及び看板等(以下「設備等」という。)に青色の色彩が施されているが、商標登録を受けようとする商標が不鮮明なため、細部まで認識することができないものである。 そして、ガソリンスタンドは、ガソリン、ディーゼル油等を販売し、自動車・二輪自動車等の修理・整備等の役務を提供する場所として知られているところ、当該商品を販売し、当該役務を提供するにあたって、需要者の注意や注目を惹くため、設備等に色彩を施して、全体の美観を向上させたり、商品名、価格等の表示を際立たせることが一般的に行われている実情にある。 以上からすれば、本願商標は、ガソリンスタンドの立体的形状を表したものであり、その設備等に施された色彩は、本願の指定商品及び指定役務に係る分野において、本願商標の立体的形状に使用されたときには、取引者、需要者が、本願の指定商品の販売場所、指定役務の提供場所全体の美観を向上させたり、商品名、価格等の表示を際立たせるために施されたものと認識するに止まるというの相当であるから、自他商品・役務の識別標識として機能するものとは認め難いものである。 してみれば、本願商標は、その指定商品及び指定役務に使用するときには、商品の販売場所、役務の提供の場所を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標といわなければならない。 したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。 (2)請求人の主張について 請求人は、法令に基づき、必然的に構成要素がかなり共通するガソリンスタンドの立体的形状を立体商標として出願した場合は、共通する部分を除いた部分に含まれる要素が自他識別性の要部として高く評価されるべきであるから、本願商標の構成中、登録5513676号商標を模した給油装置部分、看板の色彩及び図形、屋根の縁部分の青色の色彩により、本願商標全体として自他識別性を有する旨を主張する(甲第1号証、第2号証及び第10号証)。 しかしながら、本願商標の構成中、給油装置については、当該登録商標を模したものか判別できない程小さく、不明瞭であり、また、看板の図形については、判読不可能な程不鮮明である。そして、本願商標を構成する看板及び屋根の縁部分に施された色彩は、上記(1)のとおり、取引者、需要者が、本願の指定商品の販売場所、指定役務の提供場所全体の美観を向上させたり、商品名、価格等の表示を際立たせるために施されたものと認識するに止まるというの相当であるから、自他商品・役務の識別標識として機能するものとは認め難いものである。 さらに、請求人は、本願商標の登録適格性を主張するために、過去の登録例を挙げているが、本願商標とは、商標の構成態様を異にするものであって、出願に係る商標が商標法第3条第1項第3号に該当するものであるかどうかの判断は、当該商標登録出願の査定時又は審決時において、個別具体的に判断されるものであって、他の登録例の存在によって、上記判断が左右されるものではない。 したがって、請求人の主張を採用することはできない。 (3)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するから、登録することができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
別掲 |
別掲 本願商標(色彩は原本参照。) |
審理終結日 | 2015-06-30 |
結審通知日 | 2015-07-02 |
審決日 | 2015-07-17 |
出願番号 | 商願2013-40662(T2013-40662) |
審決分類 |
T
1
8・
13-
Z
(W043537)
|
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 海老名 友子、小川 敏 |
特許庁審判長 |
大森 健司 |
特許庁審判官 |
大橋 洋子 中束 としえ |
代理人 | 特許業務法人浅村特許事務所 |