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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20157720 審決 商標
不服20155093 審決 商標
不服201616164 審決 商標
不服201425142 審決 商標
不服201517895 審決 商標

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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W31
審判 全部申立て  登録を維持 W31
管理番号 1307537 
異議申立番号 異議2014-900254 
総通号数 192 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2015-12-25 
種別 異議の決定 
異議申立日 2014-09-12 
確定日 2015-10-22 
異議申立件数
事件の表示 登録第5676420号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5676420号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5676420号商標(以下「本件商標」という。)は、「クリスマストマトツリー」の片仮名を標準文字で表してなり、平成26年1月6日に登録出願され、第31類「鉢植えの観賞用トマト,鉢植えのトマトの苗,鉢植えのトマト,トマト,トマトの苗,トマトの苗木,トマトの花」を指定商品として、同年5月12日に登録査定、同年6月13日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立ての理由
本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、取り消されるべきであるとして、その理由の要旨を以下のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし甲第9号証を提出した。
(1)本件商標について
本件商標は、「クリスマス」、「トマト」及び「ツリー」の各文字を結合したと容易に理解し得る「クリスマストマトツリー」の文字を普通に用いられる方法(標準文字)で表してなるものである。
(2)第3条第1項第3号及び第4条第1項第16号該当性について
本件商標は、その構成各文字について、冒頭の「クリスマス(christmas)」の文字が「キリストの降誕祭」、中間の「トマト(tomato)」の文字が「ナス科の果実」、末尾の「ツリー(tree)」の文字が「木。樹木。」を意味する平易な英語であって、外来語としても日本語化するほど広く一般に親しまれ使用されているものである。
そして、「トマト」は、家のベランダや庭などを利用した家庭菜園で、鉢やプランター等に植えられ普通に栽培・収穫されているのが実情である。
また、インターネットを検索すると、そのウェブページで、葉や実などを付けた状態の植えられた「トマト」を指称する語として、「トマトの木」の文字を使用する例が相当数発見されるものである。
そうすると、「クリスマス」、「トマト」と「ツリー」の文字を結合し、「クリスマストマトツリー」と表してなる本件商標は、その指定商品中「鉢植えの観賞用トマト,鉢植えのトマトの苗,鉢植えのトマト,トマトの苗,トマトの苗木」に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、構成文字全体から「クリスマス用(クリスマスツリー形状)のトマトの木」といった意味を容易に理解するといい得るものである。
次に、本件商標を構成する「クリスマストマトツリー」の文字が「クリスマス用(クリスマスツリー形状)のトマトの木」の意味合いで普通に使用されている事実についてみるに、「家庭菜園」、「クリスマス」、「トマトツリー」及び「家庭菜園」、「トマトツリー」のキーワードでインターネット検索すると、合わせて約55万件ヒットするものである。
以上を総合すれば、本件商標を構成する「クリスマストマトツリー」の文字は、遅くとも、その商標の登録出願時には、「鉢植えの観賞用トマト,鉢植えのトマトの苗,鉢植えのトマト,トマトの苗,トマトの苗木」に使用した場合、これに接する取引者、需要者をして、「クリスマス用(クリスマスツリー形状)のトマトの木」の意味の語と容易に理解し、「クリスマス用(クリスマスツリー形状)の鉢植えトマト又はそのトマトの苗」「クリスマス用(クリスマスツリー形状)のトマトの木の苗・苗木」であることを表したと直ちに把握、認識できたものと判断するのが相当であって、少なくとも本件商標の指定商品を取り扱う業界においては、既に、その意味合いの語として広く認識され、かつ、普通に使用されていたと認められるものである。
したがって、本件商標は、これをその指定商品中、前記商品に使用するときは、単に商品の品質、用途、形状等を表示するにすぎないものであり、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあったものといわなければならない。
(3)結論
以上のとおり、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3第2項の規定により、その登録は取り消されるべきものである。

3 当審の判断
本件商標は、上記1のとおり、「クリスマストマトツリー」の片仮名を標準文字で表してなり、その構成文字は、同書、同大、等間隔で、まとまりよく一体に表され、これから生じる「クリスマストマトツリー」の称呼も、無理なく一連に称呼し得るものである。
そして、本件商標を構成する「クリスマス」、「トマト」及び「ツリー」の文字は、いずれもよく知られた語であるから、本件商標は「クリスマスのトマトの木」程の意味合いを容易に想起するといえる。
しかし、申立人の提出した甲各号証を検討するも、本件商標が「クリスマス用のトマトの木」又は「クリスマスツリー形状のトマトの木」といった意味合いで需要者によって直ちに理解し、認識されるものとはいえず、また、職権をもって調査するも、「クリスマストマトツリー」、「クリスマストマト」及び「トマトツリー」の文字が、指定商品を取り扱う業界において、商品の品質、用途、形状等を具体的に表示する語として使用されている事実や、取引上一般に使用されている事実も発見することができなかった。
そうとすれば、本件商標は、その指定商品との関係において、特定の品質、用途、形状等を直接的かつ具体的に表示するものとは認識し得ないものとみるのが相当であるから、特定の観念を生じない造語よりなるものといい得るものである。
してみれば、本件商標は、その指定商品中の「鉢植えの観賞用トマト,鉢植えのトマトの苗,鉢植えのトマト,トマトの苗,トマトの苗木」に使用しても、自他商品の識別標識としての機能を十分に果たし得るものであり、また、前記商品以外の商品について使用しても、商品の品質の誤認を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号のいずれにも違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2015-10-14 
出願番号 商願2014-3434(T2014-3434) 
審決分類 T 1 651・ 13- Y (W31)
T 1 651・ 271- Y (W31)
最終処分 維持  
前審関与審査官 鈴木 雅也 
特許庁審判長 大森 健司
特許庁審判官 土井 敬子
原田 信彦
登録日 2014-06-13 
登録番号 商標登録第5676420号(T5676420) 
権利者 ベルグアース株式会社
商標の称呼 クリスマストマトツリー 

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