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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W35
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W35
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W35
管理番号 1306595 
審判番号 不服2015-12548 
総通号数 191 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-11-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-07-02 
確定日 2015-10-23 
事件の表示 商願2014-16937拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は,登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は,別掲のとおりの構成からなり,第35類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成26年3月6日に登録出願されたものである。そして,その指定役務については,原審における平成26年9月3日付け及び当審における同27年8月10日付け手続補正書により,第35類「肥料の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,園芸用土の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,農業用機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,芝の種子の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,その他の農耕用品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,花及び木の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,土壌改良剤・その他の植物成長調整剤類の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,除草剤・殺菌剤・殺虫剤・その他の薬剤及び医療補助品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,芝刈機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,トラクターの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,その他の自動車の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,芝の養生用保温シート・その他の農業用保温シートの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,樹木の根茎成長抑制物質を含ませたシート状あるいはロール状の農業用土壌被覆幕の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,その他の農業用プラスチックシートの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,土壌・水質検査用器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,土壌分析用採土器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,その他の測定機械器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,展着剤・融雪剤・その他の化学品の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,着色剤の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,スポーツ用ライン引き機の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,ライン引き用粉体の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」と補正されたものである。

2 原査定における拒絶の理由の要点
(1)商標法第6条第1項及び第2項の要件について
原査定において,第35類の指定役務中,「土壌観察用採土器具の小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供,スポーツフィールド用ペイントの小売又は卸売の業務において行われる顧客に対する便益の提供」については,いまだその内容及び範囲を明確に指定したものとは認められないから,本願商標は商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。
(2)商標法第4条第1項第11号について
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして,本願の拒絶の理由に引用した登録第5308483号商標(以下「引用商標」という。)は,「iPM」の欧文字を標準文字で表してなるところ,平成21年7月13日に登録出願され,第5類「医療及び臨床に使用する細胞,キット状で販売される医療用の薬剤,その他の薬剤」を指定商品として,同22年3月12日に設定登録されたものである。

3 当審の判断
(1)商標法第6条第1項及び第2項について
本願は,その指定役務について,前記1のとおり補正された結果,その指定役務の内容及び範囲は明確なものとなり,かつ,政令で定める商品及び役務の区分に従ったものとなったと認められる。
したがって,本願商標が商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備するものとなった。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本願商標は,前記1のとおりの構成からなるところ,厚みを持たせて表面のみ黒色を施し立体的に表示した「IPM」の欧文字は,右方下がりに大きく傾斜させて各文字が一定の間隔で重なり合うように極めて特徴的に配置すると共に,非常に大きな態様で表されているものである。
また,その構成中の「IPM」の欧文字は,辞書に搭載されていない語であるから,特定の意味合いを有しない造語である。
さらに,その構成中の「総合管理」の文字は,「個々別々のものを1つに合わせまとめること」等の意味を有する「総合」の文字と,「とりしきること」等の意味を有する「管理」の文字を,一連にしたもので,「個別のものを一つに合わせまとめとりしきること。」程の意味合いを理解させるものであって,一般に,業務の管理等において普通に用いられる語であり,極めて識別力の弱い語といえるものである。
そうすると,本願商標は,その構成全体から「アイピイエムソーゴーカンリ」の称呼を生じ、「IPM」の文字部分から「アイピイエム」の称呼を生じるものと認められる。
そして,本願商標は,「IPM」の文字部分が,特定の意味合いを有しない造語であり,また,「総合管理」の文字部分を合わせた本願商標の構成全体からは,特定の意味合いを有しないものであるから,特定の観念を生じないものである。
他方,引用商標は,「iPM」の文字からなるところ,その構成文字から「アイピイエム」の称呼が生じ,該文字は辞書等に搭載されていない語であるから,特定の意味合いを有しない造語であり,これよりは,特定の観念を生じないものである。
そこで,本願商標と引用商標とを比較するに,外観においては,本願商標の構成中,「IPM」の文字部分は,厚みを持たせて表面のみ黒色を施し立体的に表示し,右方下がりに大きく傾斜させて各文字が一定の間隔で重なり合うように表示した極めて特徴的な構成となっているものである。
これに対して,引用商標は,「iPM」の文字を普通に用いられる方法で表示するものであるから,両者は,明らかな差異を有しているものであって,外観上,相紛れるおそれはない。
称呼においては,本願商標は,「アイピイエム」及び「アイピイエムソーゴーカンリ」の称呼を生じ,他方,引用商標は,「アイピイエム」の称呼を生じるものであるから,両者は,「アイピイエム」の称呼において,称呼上,同一である。
観念においては,本願商標と引用商標とは,共に特定の観念を生じないものであるから,観念上,比較することができないものである。
そうすれば,本願商標と引用商標とは,「アイピイエム」の称呼を共通にする場合があるとしても,外観において顕著に相違し明確に区別できるものであって,また,観念において比較することができないことから,両商標の比較において,一の称呼の共通性が他の外観及び観念における差異を凌駕するものとはいい難く,外観,称呼及び観念を総合的に判断すると,両商標は,役務の出所の誤認,混同を生ずるおそれのないものであり,全体として非類似の商標というのが相当である。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
4 まとめ
以上のとおり,原査定の,本願商標についての商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しないとする拒絶の理由は,解消し,また,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は,取消しを免れない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲 本願商標


審決日 2015-10-09 
出願番号 商願2014-16937(T2014-16937) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W35)
T 1 8・ 263- WY (W35)
T 1 8・ 262- WY (W35)
最終処分 成立  
前審関与審査官 下山 月菜小俣 克巳早川 文宏 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 榎本 政実
清棲 保美
商標の称呼 アイピイエムソーゴーカンリ、アイピイエム、ソーゴーカンリ 
代理人 川崎 隆夫 
代理人 江成 文恵 
代理人 瀧野 文雄 
代理人 瀧野 秀雄 
代理人 今井 貴子 

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