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審決分類 |
審判 査定不服 称呼類似 登録しない W05 審判 査定不服 外観類似 登録しない W05 審判 査定不服 観念類似 登録しない W05 |
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管理番号 | 1305194 |
審判番号 | 不服2014-13683 |
総通号数 | 190 |
発行国 | 日本国特許庁(JP) |
公報種別 | 商標審決公報 |
発行日 | 2015-10-30 |
種別 | 拒絶査定不服の審決 |
審判請求日 | 2014-07-14 |
確定日 | 2015-08-25 |
事件の表示 | 商願2012-26275拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 |
結論 | 本件審判の請求は、成り立たない。 |
理由 |
1 本願商標 本願商標は、「IPURA」の欧文字を標準文字で表してなり、第5類「人間用の薬剤」を指定商品として、2011年12月19日に域内市場における調和のための官庁(商標及び意匠)においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成24年4月4日に登録出願されたものである。 2 引用商標 原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、本願の拒絶の理由に引用した登録商標は、以下の(1)及び(2)のとおりであり、いずれも現に有効に存続しているものである。 (1)登録第4307760号商標(以下「引用商標1」という。)は、「HIPRA」の欧文字と「イプラ」の片仮名を二段に書してなり、平成10年2月12日に登録出願、第5類「注射液としての抗生物質製剤,ビタミン剤,ワクチン類,注射液としてのサルファ剤,その他の獣医科用剤,その他の薬剤」を指定商品として、同11年8月20日に設定登録されたものである。 (2)国際登録第779930号商標(以下「引用商標2」という。)は、「IPRA」の欧文字を書してなり、2001年10月25日にSpainにおいてした商標登録出願に基づいてパリ条約第4条による優先権を主張し、2002(平成14年)3月11日に国際商標登録出願、第5類「Veterinary products.」を指定商品として、平成14年11月29日に設定登録されたものである。 以下、これらをまとめていうときは「引用商標」という。 3 当審の判断 (1)本願商標について 本願商標は、前記1のとおり、「IPURA」の欧文字を書してなるところ、その構成文字は、辞書類に掲載された成語とは認められないものであり、かつ、特定の意味を有する語として一般に知られているとも認められないものであるから、特定の観念を生ずることのない一種の造語として認識されるものというのが相当である。 そうすると、「IPURA」の文字は、英語読み又はローマ字読みに倣って、「アイプラ」及び「イプラ」の称呼を生ずるとみるのが自然である。 したがって、本願商標は、「アイプラ」及び「イプラ」の称呼を生ずるものであり、また、特定の観念を生じないものである。 (2)引用商標について ア 引用商標1は、前記2(1)のとおり、「HIPRA」の欧文字と「イプラ」の片仮名とを上下二段に書してなるところ、その上段部分、下段部分は共に、辞書類に掲載された成語とは認められないものであり、かつ、特定の意味を有する語として一般に知られているとも認められないものであるから、特定の観念を生ずることのない一種の造語として認識されるものというのが相当である。 そうすると、上段部分については、英語読み又はローマ字読みに倣って、「ハイプラ」及び「ヒプラ」の称呼を生ずるとみるのが自然であり、下段部分については、その構成文字に相応して「イプラ」の称呼を生ずるものである。 したがって、引用商標1は、「ハイプラ」、「ヒプラ」及び「イプラ」の称呼を生ずるものであり、また、特定の観念を生じないものである。 イ 引用商標2は、前記2(2)のとおり、「IPRA」の欧文字を書してなるところ、その構成文字は、辞書類に掲載された成語とは認められないものであり、かつ、特定の意味を有する語として一般に知られているとも認められないものであるから、特定の観念を生ずることのない一種の造語として認識されるものというのが相当である。 そうすると、「IPRA」の文字は、英語読み又はローマ字読みに倣って、「アイプラ」及び「イプラ」の称呼を生ずるとみるのが自然である。 したがって、引用商標2は、「アイプラ」及び「イプラ」の称呼を生ずるものであり、また、特定の観念を生じないものである。 (3)類否判断について ア 本願商標と引用商標1について比較すると、両者は、「イプラ」の称呼を共通にするものである。そして、両者は、上記(1)及び(2)のとおりの構成に照らせば、全体の外観において差異を有するものであり、また、両者は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することができないものである。 してみれば、本願商標と引用商標1とは、観念において比較することができず、外観において差異を有するとしても、商標の類否判断において重要な役割を果たす称呼を共通にするものであり、また、商標の使用においては、平仮名、片仮名又はローマ字を相互に変更して使用することが一般的に行われており、本願商標及び引用商標に係る指定商品を取り扱う業界において、それらと異なる取引の実情があるとは認められないものであることをも考慮すれば、本願商標と引用商標1とは、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標というのが相当である。 イ 本願商標と引用商標2について比較すると、両者は、「アイプラ」及び「イプラ」の称呼を共通にするものである。そして、両者は、共に欧文字からなり、5文字と4文字と文字数の差はあるものの、その差は中間に位置する「U」の文字の有無にすぎず、全体として、外観上互いに似通った印象を与えるものである。また、両者は、いずれも特定の観念を生じないものであるから、観念上、比較することができないものである。 してみれば、本願商標と引用商標2とは、観念は比較することができないとしても、外観は似通った印象を与えるものであり、また、称呼において共通するものであるから、商品の出所について誤認混同を生じさせるおそれのある類似の商標というのが相当である。 ウ 本願商標の指定商品と引用商標の指定商品は、前記1及び2のとおりであるところ、引用商標1の指定商品には本願商標の指定商品が含まれている。 また、本願商標の指定商品「人間用の薬剤」と引用商標2の指定商品「Veterinary products.」は、薬剤を取り扱う分野においては、人間用の薬剤と獣医科用の薬剤を共に製造販売する製薬会社や、同じ有効成分からなる人間用及び獣医科用の薬剤も認められることから、生産場所、販売場所、原材料及び品質等を共通にし、互いに類似する商品というのが相当である。 エ したがって、本願商標は、引用商標と類似する商標であり、かつ、本願商標の指定商品と引用商標の指定商品が同一又は類似のものといえるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。 (4)請求人の主張に関する経緯等 請求人は、原審における平成24年10月11日付け上申書において、本願の名義人を引用商標の商標権者に変更すべく、交渉中である旨を述べ、また、同26年8月18日付け手続補正書(方式)においても、引用商標の商標権者に対し、本願の出願人を引用商標の商標権者とする出願人名義変更手続を行うことについて協力を求めているとして、本願商標に係る審理の猶予を主張したが、相当な期間を経過したにもかかわらず、何ら進展がみられないことから、審判長は、請求人に対し、同年11月20日付けで審尋をしたところ、請求人は、同年12月22日付け回答書において、両者間で基本的に合意できており、近いうちに契約が成立し、出願人名義変更届を提出できる旨を述べ、引用商標権者側の署名待ちの状況にある契約書案の写し(英文)を提出したものである。 しかしながら、この回答書からは、出願人の名義変更手続に関する両者間の交渉の事実を具体的に確認することができず、また、当審における最初の猶予の申出から相当の期間を経過する現在においても、本願商標の名義変更の事実は認められず、先の拒絶理由が解消したと認めるに足りる事実も見いだせないことから、これ以上、本件の審理を遅延させるべき合理的な理由は ないものと判断し、審理を終結することとした。 (5)まとめ 以上のとおり、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当し、登録 することができない。 よって、結論のとおり審決する。 |
審理終結日 | 2015-03-18 |
結審通知日 | 2015-03-24 |
審決日 | 2015-04-14 |
出願番号 | 商願2012-26275(T2012-26275) |
審決分類 |
T
1
8・
262-
Z
(W05)
T 1 8・ 263- Z (W05) T 1 8・ 261- Z (W05) |
最終処分 | 不成立 |
前審関与審査官 | 平松 和雄 |
特許庁審判長 |
土井 敬子 |
特許庁審判官 |
梶原 良子 大橋 洋子 |
商標の称呼 | イプラ、イピュラ、アイプラ、アイピュラ |
代理人 | 小林 十四雄 |
代理人 | 岡村 信一 |