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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20155093 審決 商標
不服201425142 審決 商標
不服20157720 審決 商標
不服20151445 審決 商標
不服20155094 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商6条一商標一出願 取り消して登録 W1021
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W1021
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W1021
管理番号 1305132 
審判番号 不服2015-978 
総通号数 190 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-10-30 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-01-19 
確定日 2015-09-08 
事件の表示 商願2014-20328拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成からなり、第10類「おしゃぶり,医療用機械器具,歯科用機械器具」及び第28類「顔の筋力強化トレーニング用具」を指定商品として、平成26年3月5日に登録出願され、その後、指定商品については、当審における同27年1月19日付け及び同年8月5日付けの手続補正書により、最終的に、第10類「おしゃぶり」及び第21類「口周りの筋肉を鍛えるために口に挟んで使用する美容用顔貌矯正具」に補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、以下の(1)及び(2)のとおり認定、判断し、本願を拒絶したものである。
(1)商標法第6条第1項及び第2項について
本願に係る指定商品のうち、「顔の筋力強化トレーニング用具」は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められないものであり、また、そのため、本願は、政令で定める商品及び役務の区分に従って第28類の商品を指定したものと認めることもできない。したがって、本願は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。
(2)商標法第3条第1項第3号及び第4条第1項第16号について
本願商標は、「SLIM」、「MOUTH」及び「PIECE」の英語を三段に表してなるところ、その構成中の「SLIM」の文字が「細いさま、ほっそりしたさま」の意味を有する一般に親しまれた語であり、また、「MOUTH」及び「PIECE」の文字は、本願指定商品を取り扱う業界において医療用のマウスピースやボクシング用マウスピースなどの商品が広く知られていることから、「マウスピース」の語を英語で上下二段に表示したものと理解される。そして、インターネット情報によれば、「SLIM」の片仮名表記である「スリム」の文字が本願指定商品と需要者等を同じくする商品を取り扱う業界において広く用いられていることから、本願商標全体からは、「細身にできたマウスピース」程の意味合いを理解するにすぎない。そうしてみると、本願商標をその指定商品中、例えば「歯科用マウスピース」等に使用しても、単に商品の品質、形状を普通に用いられる方法で表示するものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。

3 当審の判断
(1)商標法第6条第1項及び第2項について
本願は、その指定商品中、第28類「顔の筋力強化トレーニング用具」について、当審において、前記1のとおり、第21類「口周りの筋肉を鍛えるために口に挟んで使用する美容用顔貌矯正具」と補正された結果、その指定商品の内容及び範囲が明確なものとなり、かつ、政令で定める商品及び役務の区分に従ったものとなったと認められる。
その結果、本願の指定商品は、商標法第6条第1項及び第2項に規定の要件を具備するものとなった。
(2)商標法第3条第1項第3号及び第4条第1項第16号について
本願商標は、別掲のとおり、「SLIM」、「MOUTH」及び「PIECE」の欧文字を三段に横書きした構成よりなるところ、該文字は、同じ書体で、各列が同じ長さになるよう文字の両端を揃え、全体として矩形状に配されており、視覚上、まとまりよく一体的に表されている印象を与えるものであって、これより生ずる「スリムマウスピース」の称呼も無理なく一連に称呼し得るものである。
また、本願商標の構成中、「SLIM」の文字が「細いさま、ほっそりしたさま」の意味を有する語であり、「MOUTH PIECE」の文字が「マウスピース」の意味を有する語であるとしても、本願の補正後の指定商品との関係において、「SLIM MOUTH PIECE」の文字が直ちに商品の特定の品質を具体的かつ直接的に表示するものとして取引者、需要者に理解、認識されるとはいい難いものである。
そして、当審において職権をもって調査するも、「SLIM MOUTH PIECE」の文字が、本願の指定商品を取り扱う業界において、商品の特定の品質を表示するものとして、普通に用いられていると認めるに足る事実を発見できなかった。
そうすると、本願商標は、これをその指定商品に使用しても、その商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標とはいえず、自他商品の識別標識としての機能を果たし得るものであり、かつ、商品の品質について誤認を生ずるおそれもないというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものではない。
(3)結び
上記(1)及び(2)のとおり、本願は、商標法第6条第1項の要件を具備しないとして本願を拒絶した原査定の拒絶理由は解消し、また、本願商標は、同法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するものではないから、これらを理由として本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲 (本願商標)


審決日 2015-08-25 
出願番号 商願2014-20328(T2014-20328) 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (W1021)
T 1 8・ 272- WY (W1021)
T 1 8・ 91- WY (W1021)
最終処分 成立  
前審関与審査官 鈴木 斎 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 藤田 和美
堀内 仁子
商標の称呼 スリムマウスピース、スリム 
代理人 森 友宏 

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