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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20157720 審決 商標
不服20158640 審決 商標
不服20159838 審決 商標
不服201426608 審決 商標
不服20155093 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 取り消して登録 W0103
審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 取り消して登録 W0103
管理番号 1304080 
審判番号 不服2015-5334 
総通号数 189 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-09-25 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2015-03-20 
確定日 2015-08-12 
事件の表示 商願2014-42095拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「トーンチェンジパウダー」の片仮名を標準文字で表してなり、第1類「化粧品・薬剤又は食品の原料となる化学品及びその他の化学品,植物成長調整剤類,肥料,写真材料,試験紙,人工甘味料,工業用粉類」及び第3類「口臭用消臭剤,動物用防臭剤,せっけん類,歯磨き,化粧品,香料,つけづめ,つけまつ毛,化粧用コットン,化粧用綿棒」を指定商品として、平成26年5月26日に登録出願されたものである。
そして、指定商品については、当審において平成27年6月1日付け手続補正書により、第1類「化粧品・薬剤又は食品の原料となる粉末状の化学品及びその他の粉末状の化学品,粉末状の植物成長調整剤類,粉末状の肥料,粉末状の写真材料,粉末状の人工甘味料,工業用粉類」及び第3類「粉末状の口臭用消臭剤,粉末状の動物用防臭剤,粉末状のせっけん類,粉末状の歯磨き,粉末状の化粧品,粉末状の香料」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由(要旨)
原査定は、「本願商標は、『トーンチェンジパウダー』を標準文字により表してなるところ、その構成中『トーン』の文字は、『色調。色合い。』等を意味する語であり、『チェンジ』の文字は、『変える。変化させる。』等を意味する語であり、『パウダー』の文字は、『粉。粉末。』等を意味する語であるから、本願商標は、全体として『色調を変える粉』程の意味合いを容易に認識させるものである。そして、本願指定商品中、『化粧品』を取り扱う業界においては、『トーン』の語は、『肌の色調。肌の色合い。』を指称するものとして、一般に使用されている事実がある。そうすると、本願商標は、その指定商品中、『化粧品』に使用しても、これに接する取引者、需要者に、『肌の色調を変える粉状の化粧品』であることを認識させるにすぎず、単に商品の品質を表示するものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、『肌の色調を変える粉状の化粧品』以外の『化粧品』に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり、「トーンチェンジパウダー」の片仮名を標準文字で表してなるところ、それを構成する各語をそれぞれみるに、その構成中「トーン」の文字は、「音。音調。色調。物事全体から感じられる気分・調子。」等の意味を、「チェンジ」の文字は、「交換すること。両替すること。切りかえること。入れ替わること。交替すること。変化すること。」等の意味を、「パウダー」の文字は、「粉状のもの。粉末。粉おしろい。」等の意味(いずれも大辞泉第一版[増補・新装版]小学館)を有する語であって、いずれも様々な意味合いを有する語として、我が国において広く親しまれたものといえる。
そして、本願商標の構成中の「トーンチェンジ」の文字部分は、上記のとおり様々な意味を有する上記2つの語が結合したものであって、「トーンチェンジ」の文字全体をみた場合も、特定の親しまれた成語としての意味合いがあるわけではないから、各語の意味をとらえて、「音が変化すること」、「色調が変化すること」あるいは「調子が変化すること」など様々な意味合いを認識又は連想し得るものとみるのが相当であり、このような中で、上述の辞書にも、「tone」の語に「肌の色調。肌の色合い。」の意味合いが掲載されているわけでないことをも勘案するならば、該文字部分より、「肌の色調を変える」の意味合いが直ちに認識されるとすべき理由を見い出すことができない。
さらに、該文字に「粉状のもの。粉末。」の意味がある「パウダー」の文字を付加して「トーンチェンジパウダー」としたことをもって、原審説示の「肌の色調を変える粉」や「肌の色調を変える粉状の化粧品」の意味合いが認識されるとしなければならない理由を見い出すこともできない。
加えて、「化粧品」を取り扱う業界において、「トーンチェンジ」や、「トーンチェンジパウダー」の文字が、「肌の色調を変える」や、「肌の色調を変える粉状の化粧品」ほどの意味合いを表すものとして普通に用いられている実情を見い出すこともできない。
そうすると、本願商標は、その指定商品中、「化粧品」に相当する商品に使用しても、原審説示の「肌の色調を変える粉状の化粧品」を認識させるということはできない。
そうとすれば、本願商標は、商品の品質等を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものということはできないから、商標法第3条第1項第3号に該当しない。
また、本願商標は、商品の品質を表すものとしては認識されない以上、商品の品質の誤認を生ずるおそれがあるということもできないから、商標法第4条第1項第16号にも該当しない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当なものではなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2015-07-23 
出願番号 商願2014-42095(T2014-42095) 
審決分類 T 1 8・ 13- WY (W0103)
T 1 8・ 272- WY (W0103)
最終処分 成立  
前審関与審査官 北口 雄基箕輪 秀人 
特許庁審判長 林 栄二
特許庁審判官 真鍋 伸行
原田 信彦

商標の称呼 トーンチェンジパウダー、トーンチェンジ 

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