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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 41
審判 全部申立て  登録を維持 41
審判 全部申立て  登録を維持 41
管理番号 1300781 
異議申立番号 異議2014-900257 
総通号数 186 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2015-06-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2014-09-16 
確定日 2015-05-12 
異議申立件数
事件の表示 登録第5677927号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5677927号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5677927号商標(以下「本件商標」という。)は,「Road to Cambridge」(「Road」の文字と「to」の間,及び「to」の文字と「Cambridge」の間には,それぞれ1文字分の空白(スペース)がある。)を標準文字により表してなり,平成26年1月21日に登録出願され,第41類「技芸・スポーツ又は知識の教授,セミナーの企画・運営又は開催,教育・文化・娯楽・スポーツ用ビデオ制作(映画・放送番組・広告用のものを除く。),海外における教育実習・実務研修・語学研修・留学に関するセミナーの企画・運営又は開催,海外における教育実習・実務研修・語学研修・留学に関する情報の提供」を指定役務として,同年5月27日に登録査定,同年6月13日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は,本件商標は商標法第4条第1項第10号,同第11号及び同第15号に該当し,同法第43条の2第1号により取り消されるべきであるとして,その理由を要旨以下のように述べ,証拠方法として甲第1号証ないし甲第8号証を提出している。
(1)申立人が引用する商標について
申立人が引用する商標は,次のとおりである(これらをまとめていうときは,以下「引用商標」という。)。
ア 国際登録第1142925号商標(以下「引用商標1」という。)は,「Cambridge English」の欧文字を横書きしてなり(「Cambridge」の文字と「English」の間には1文字分の空白(スペース)がある。),2012年(平成24年)9月10日に国際商標登録出願,第9類「Computer software for the provision of training, education, examination and assessment including software for operation over computer networks and by remote computer access; magnetic, optical and other disks, magnetic tape and other media for electronically recording data or software carrying computer data or computer software for the provision of training, education, examination and assessment.」,第16類「Paper, English books, English booklets, English documents, forms, English brochures, cards, instructional and teaching materials (English) included in this class all relating to the training, testing, examination and assessment of candidates for educational achievement, and to the provision of training, testing, examination and assessment services, including computer assisted, computer mediated services and on-line services and to the provision of distance learning programmes.」,及び第41類「Provision of English training, teaching, examination and assessment services including computer assisted and computer mediated services and on-line services, and the provision of distance learning programmes.」を指定商品及び指定役務として,同25年11月26日に登録査定,同26年3月20日に設定登録され,現に有効に存続しているものである。
イ 申立人は,「英語の指導・検定試験の実施」について,「ケンブリッジ英検」の文字よりなる商標(以下「引用商標2」という。)を使用している。
(2)商標法第4条第1項第10号について
引用商標2は,日本を含む世界中において,「英語の指導・検定試験の実施」の役務に使用する商標として広く知られている。引用商標2のうち「英検」の部分は「英語検定」の略であり,その使用役務の内容を直接にあらわすものであるため,識別力を有しない。したがって,引用商標2の要部は「ケンブリッジ」の部分であり,引用商標2からは「ケンブリッジ」の称呼が生じる。本件商標から「ケンブリッジ」の称呼が生じるのは前記のとおりであるため,本件商標と引用商標2は少なくともその称呼において類似するものである。
また,引用商標2の使用役務は,本件商標の指定役務と類似するものである。
(3)商標法第4条第1項第11号について
本件商標中の「Road to」の語は「への道」の意味を有する英語であるところ,本件登録の指定役務の分野では広く一般的に使用される語であるため,自他役務識別力が弱い。したがって,本件商標の要部は「Cambridge」の部分である。
一方,引用商標1は,特に第41類にて英語に関する訓練・教育・試験及び評価等を指定するものであり,その商標構成中「Eng1ish」の部分は第41類の指定役務との関連では自他役務識別力が弱い。引用商標1中の「Cambridge」の部分は,引用商標1の指定商品・指定役務の分野にて広く一般に知られたものであり,強力な識別力を発揮する。
したがって,本件商標は,当該広く知られた引用商標1の要部をそっくりそのまま包含した構成よりなるものであるから,両者は少なくとも「ケンブリッジ」の称呼を共通にする類似商標であり,また,その指定役務も同一又は類似のものである。
(4)商標法第4条第1項第15号について
引用商標は,申立人の商標として,広く一般に知られている(甲3,甲6?甲8)からこれらに類似し,また,このバリエーションの一つと容易に認識される本件商標を知識の教授・教育・語学研修等に関連する本件登録の指定役務について使用した場合,役務の出所について混同を生ずるおそれがある。

3 当審の判断
(1) 商標法第4条第1項第11号該当性について
ア 本件商標について
本件商標は,前記1のとおり,「Road to Cambridge」(「Road」,「to」及び「Cambridge」の間には,それぞれ1文字分の空白がある。)を標準文字により表した構成からなるものであって,その構成中「Road to」の文字は「?への道」の意味を有する英語であり,また「Cambridge」の文字は,「1.イギリスのイングランド東部にある同名州の州都。ロンドンの北約80キロメートルにある大学都市。2.アメリカ合衆国北東部,マサチューセッツ州東部のボストン北西にある都市。ハーヴァード大学・マサチューセッツ工科大学の所在地。」(株式会社岩波書店「広辞苑」第六版)を意味するものであることから,本件商標は,全体として「ケンブリッジという都市への道」との意味合いを想起させ,一体的に把握されて取引に資されるものというのが相当である。
してみれば,本件商標は,その構成文字に相応して,「ロードツーケンブリッジ」の称呼を生じ,「ケンブリッジという都市への道」の観念が生じるものである。
この点,申立人は,本件商標中の「Road to」の語は「への道」の意味を有する英語であって自他役務識別力が弱く,本件商標の要部は「Cambridge」の部分である旨の主張をしている。
しかしながら,本件商標の構成中の「Cambridge」の文字は,上記したように,イギリス又はアメリカの地名であり,それ自体識別力が弱い文字であって独立して識別力を発揮するということはできないから,この「Cambridge」の文字部分が本件商標の要部であるとの申立人の主張は採用することはできない。
イ 引用商標1について
引用商標1は,「Cambridge English」の欧文字を横書きしてなるものであるところ,その構成中の「Cambridge」の文字は,地名をあらわすものであり,「English」の文字も「英国人,英語」などの意味を有し,その指定役務中の「Provision of English training」など,英語に関する役務については識別力を有するものとはいえないことから,引用商標1は,この両文字を結合したものとして,「ケンブリッジという都市の英語」との意味合いを理解させるものであって,全体をもって一体的に把握されるものというのが相当である。
してみれば,引用商標1は,その構成文字に相応して,「ケンブリッジイングリッシュ」の称呼を生じ,「ケンブリッジという都市の英語」の観念が生じるものである。
この点,申立人は,引用商標1の構成中の「Cambridge」の部分は,引用商標1の指定商品・指定役務の分野において広く一般に知られたものであり,強力な識別力を発揮する旨の主張をしている。
しかしながら,上記アで述べたように,「Cambridge」の文字は,イギリス又はアメリカの地名であり,それ自体識別力が弱い文字であって,独立して識別力を発揮するということはできず,また,申立人の提出した証拠によれば,「Cambridge」の語が申立人の商標として周知となっているとの事実及び事情も見いだせないから,該「Cambridge」の文字部分が強力な識別力を発揮するとの申立人の主張は採用することはできない。
ウ 引用商標1との類否判断について
外観においては,前記ア及びイのとおり,本件商標と引用商標1とは,それぞれが一体的に把握され取引に資されるというのが相当であるから,その構成文字が相違し,両商標は,外観上,明確に区別できるものである。
そして,称呼においては,本件商標から生ずる「ロードツーケンブリッジ」の称呼と,引用商標1から生ずる「ケンブリッジイングリッシュ」とは,本件商標の「ロードツー」及び引用商標1の「イングリッシュ」の音を異にし,全体を一連に称呼するときには明らかな差異を有するものであるから,称呼上,明確に聴別できるものである。
また,観念においては,本件商標が「ケンブリッジという都市への道」の観念を有するのに対し,引用商標1が「ケンブリッジという都市の英語」の観念が生じることから,観念上,明確に区別できるものである。
そうすれば,本件商標と引用商標1とは,指定役務において互いに類似するものであるとしても,商標の構成において,外観,称呼及び観念のいずれからみても,互いに類似する商標ということはできないものである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第11号に該当しない。
(2) 商標法第4条第1項第10号及び同第15号の該当性について
ア 引用商標の周知性について
申立人は,引用商標が需要者の間に広く知られていると主張しているところ,提出された甲第3号証,甲第6号証ないし甲第8号証によれば,申立人は,University of Cambridge(ケンブリッジ大学)が組織主体であり,同人が引用商標を使用して,役務「英語の検定試験の実施」及び「英会話教室の企画・運営」の役務を提供していることは確認できるものであるが,提出された証拠方法によっては,引用商標が,どの期間,どの地域で,どのような規模で使用され,どの程度広告宣伝されたのか等を把握することができないものである。
また,職権をもって調査するも,引用商標が申立人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして,需要者の間に広く知られているものと認めうる実情を見いだすことはできなかった。
そうすれば,引用商標が申立人の業務に係る商品及び役務を表示するものとして,需要者の間に広く知られているものということはできない。
イ 引用商標2について
引用商標2は,前記2(1)イのとおり,「ケンブリッジ英検」の文字からなるところ,その構成中の「ケンブリッジ」の文字は,「Cambridge」の欧文字に通じ,前記したように,地名を表し,それ自体では識別力がないか,極めて弱いものであり,また,「英検」の文字は,「英語検定試験」の省略語として認識され使用されていることから,使用に係る「英語検定試験の実施」に使用しても,それ自体では識別力を有しないといえるものである。
そうすると,引用商標2は,これらの文字を結合したものとして,「ケンブリッジという都市の英語検定試験」という程の意味合いを理解させるものであって,全体をもって一体的に把握されるものというのが相当である。
してみれば,引用商標2は,その構成文字に相応して,「ケンブリッジエイケン」の称呼を生じ,「ケンブリッジという都市の英語検定試験」との観念が生じるものである。
ウ 引用商標2との類否判断について
外観においては,本件商標は,前記(1)ア,引用商標2は,上記イのとおり,それぞれが一体的に把握され取引に資されるとみるのが相当であるから,その構成文字が相違し,両商標は,外観上,明確に区別できるものである。
そして,称呼においては,本件商標から生ずる「ロードツーケンブリッジ」の称呼と,引用商標2から生ずる「ケンブリッジエイケン」とは,本件商標の「ロードツー」及び引用商標2の「エイケン」の音を異にし,全体を一連に称呼するときには明らかな差異を有するものであるから,称呼上,明確に聴別できるものである。
また,観念においては,本願商標が「ケンブリッジという都市への道」の観念を有するのに対し,引用商標2が「ケンブリッジという都市の英語検定試験」の観念が生じることから,観念上,明確に区別できるものである。
そうすれば,本件商標と引用商標2とは,指定役務において互いに類似するものであるとしても,商標の構成において,外観,称呼及び観念のいずれからみても,互いに類似する商標ということはできないものである。
エ 小括
以上によれば,本件商標と引用商標とは,前記(1)ウ及び(2)ウのとおり,非類似であって別異の商標というべきものである。
また,前記(2)アのとおり,引用商標は,本件商標の登録出願時及び登録査定時において,我が国の取引者,需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
してみれば,本件商標をその指定役務について使用しても,これに接する取引者,需要者が,引用商標を連想,想起することはなく,その役務が申立人あるいは同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る役務であるかのごとく,その出所について混同を生ずるおそれはないものである。
したがって,本件商標は,商標法第4条第1項第10号及び第15号に該当しない。
(3) まとめ
以上のとおり,本件商標の登録は,商標法第4条第1項第10号,同第11号及び同第15号のいずれにも違反してされたものではないから,同法第43条の3第4項の規定により,維持すべきである。
よって,結論のとおり決定する。
異議決定日 2015-05-01 
出願番号 商願2014-3673(T2014-3673) 
審決分類 T 1 651・ 262- Y (41)
T 1 651・ 252- Y (41)
T 1 651・ 271- Y (41)
最終処分 維持 
前審関与審査官 藤平 良二 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 榎本 政実
金子 尚人
登録日 2014-06-13 
登録番号 商標登録第5677927号(T5677927) 
権利者 株式会社ICC ASIA PROGRAMME
商標の称呼 ロードトゥーケンブリッジ、ロードトゥー 
代理人 宮嶋 学 
代理人 土居 史明 
代理人 勝沼 宏仁 
代理人 柏 延之 
代理人 小淵 景太 
代理人 吉田 稔 
代理人 塩谷 信 
代理人 高田 泰彦 
代理人 宇梶 暁貴 
代理人 臼井 尚 
代理人 鈴木 伸太郎 
代理人 鈴木 泰光 
代理人 田中 達也 
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