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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W32
審判 全部申立て  登録を維持 W32
審判 全部申立て  登録を維持 W32
管理番号 1300772 
異議申立番号 異議2014-900327 
総通号数 186 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2015-06-26 
種別 異議の決定 
異議申立日 2014-11-27 
確定日 2015-05-12 
異議申立件数
事件の表示 登録第5698089号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5698089号商標の商標登録を維持する。
理由 第1 本件商標
本件登録第5698089号商標(以下「本件商標」という。)は、「やさしいのんある」の文字を標準文字で表してなり、平成26年5月2日に登録出願、第32類「清涼飲料,アルコール分を含まないビール風味の清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,ビール製造用ホップエキス,乳清飲料」を指定商品として、同年8月18日に登録設定、同月29日に設定登録されたものである。

第2 登録異議申立ての理由
申立人は、本件商標が商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきであるとして、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第17号証(枝番を含む。)を提出した。
1 商標法第4条第1項第11号について
(1)本件商標は、その構成中の「やさしい」の文字部分が自他商品識別力のない形容詞的文字であるから、「のんある」の文字部分が要部である。してみると、本件商標は、「のんある」の文字部分から「ノンアル」の称呼を生ずるものである。
(2)登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりであり、その構成文字に相応して「ノンアル」の称呼を生ずるものである。
ア 登録第4694594号商標(以下「引用商標1」という。)は、「のんある」の文字を標準文字で表してなり、平成14年11月29日に登録出願、第32類「清涼飲料,果実飲料」を指定商品として、同15年7月25日に設定登録され、その後、同25年2月12日に商標権の存続期間の更新登録がされたものである。
イ 登録第5424293号商標(以下「引用商標2」という。)は、「のんある。」の文字を標準文字で表してなり、平成23年2月7日に登録出願、第33類「日本酒,洋酒,果実酒,中国酒,薬味酒,麦芽及び麦を使用しないビール風味のアルコール飲料,麦芽または麦を使用したビール風味のアルコール飲料(ビール,ビール風味の麦芽発泡酒を除く。)」を指定商品として、同年7月8日に設定登録されたものである。(引用商標1及び2をまとめていうときは、以下「引用商標」という。)
(3)そうすると、本件商標と引用商標とは、要部から生じる外観及び称呼が同一又は類似するものであるから、互いに類似する商標であり、また、本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品と生産者、販売場所、需要者等が一致する類似する商品である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
2 商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、申立人の業務に係るノンアルコール飲料である「のんある気分」の代名詞のように理解されている「のんある」の文字を要部とするものであり、商標として高い類似性を有するものである。
そして、「のんある」の文字は、申立人の業務に係るノンアルコール飲料である「のんある気分」を想起させる高い周知著名性を獲得しているものであることなどから、本件商標は、これをその指定商品に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、本件商標の「のんある」の文字部分に着目して、ここから申立人の「のんある気分」を想起、連想し、あたかも申立人又はその関連会社の業務に係る商品であるかのように錯覚して取引に当たると思われるため、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
3 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきものである。

第3 当審の判断
1 商標法第4条第1項第11号該当性について
本件商標は、前記第1のとおり、「やさしいのんある」の文字を標準文字で表してなるところ、該文字は、同じ書体、同じ大きさをもって、等間隔に外観上まとまりよく一体的に表されており、これより生ずると認められる「ヤサシイノンアル」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。
また、本件商標の構成中、「やさしい」の文字部分は、「おだやかである」の意味を有する広く親しまれた語であり、本件商標の指定商品を取り扱う分野においては、「やさしい味」、「やさしい香り」のように、一般的に使用されているものである。また、本件商標の構成中、「のんある」の文字部分は、「ノンアルコール飲料」を表したと直ちに理解される「ノンアル」の語を平仮名表記したものと認められるものであるから、本件商標の構成中、「やさしい」及び「のんある」の文字部分は、いずれも指定商品との関係においては、商品の出所識別標識としての機能が極めて弱いものというのが相当であり、どちらか一方の文字部分のみに強く印象付けられるものとはいい難い。
そうすると、上記のとおり、商品の出所識別標識としての機能が弱い文字同士がまとまりよく一体的に表され、かつ、よどみなく一連に称呼し得る本件商標においては、構成全体をもって一体不可分の造語を表したと理解されるとみるのが相当であって、その構成中の「のんある」の文字部分のみを分離、抽出して把握、認識するとみるべき特段の事情は見いだせないものである。
以上によれば、本件商標から「のんある」の文字部分を分離、抽出し、これを前提として、本件商標と引用商標とが外観及び「ノンアル」の称呼において類似する商標であるとする申立人の主張は、前提において誤りがあるというべきであるから、採用することができない。その他、本件商標と引用商標とが類似するとみるべき特段の理由は見いだせない。
したがって、本件商標と引用商標とは非類似の商標というのが相当であるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものではない。
2 商標法第4条第1項第15号該当性について
(1)引用商標の著名性
ア 申立人の提出した証拠(各項の括弧内に掲記。なお、枝番を有する証拠において、枝番を特に明記しない場合は、枝番の全てを含むものである。)によれば、以下の事実を認めることができる。
(ア)申立人のグループ会社であるサントリー酒類株式会社は、2011年10月4日に、「のんある気分」の文字よりなる商標(以下「申立人商標」という。)を付したノンアルコールカクテル(以下「申立人商品」という場合もある。)3種を新発売し、その後、2014年10月7日に至るまでの間に、季節限定の商品も含め多種類の商品が販売された(甲3)。
(イ)日経MJ(流通新聞)には、「2011年のヒット商品番付(フード編)」の関脇に「ノンアルカクテル」として、「サントリー酒類『のんある気分』やアサヒビール『ダブルゼロカクテル』が女性らの支持を獲得」した旨の記事(2011年12月26日付け)、申立人商標が「バイヤー(小売業調査対象のスーパー147社)調査ヒット分析」の「ノンアルコール飲料」のブランド別総合評価において3位に位置した旨の記事(2012年2月27日付け)、申立人商品が日経POS(販売時点情報管理)データの「ノンアルコール飲料の商品別ランキング」において12位から14位に位置した旨の記事(2012年5月)、及び、申立人商品が同日経POSデータの「アルコール風味飲料(ビール風味以外)の売れ筋ベスト10」において3、4及び6ないし8位に位置した旨の記事(2012年7月)が掲載された(甲15)。
(ウ)申立人は、「のんある気分」のマーケティング戦略の一環として、2万人の中から、1ヶ月1回以上ノンアルコール飲料を飲むと回答した20代から50代の女性728人に対し商品に対するアンケートを平成26年8月7日から同月11日まで行った。これによれば、回答者517人中208人(約40.2%)が、「のんある」と聞いて申立人商品を想起し、また、回答者517人中167人(約32.3%)が、「やさしいのんある」と聞いて申立人商品を想起すると回答した(甲16)。
イ 前記アによれば、申立人商標は、ノンアルコール飲料の分野において、申立人商品を表示するものとして、本件商標の登録出願日及びその登録査定日の時点において、女性を中心とした需要者の間に一定程度の知名度を有していたことがうかがうことができる。しかしながら、ノンアルコール飲料は、飲料の分野に限ったとしても、極めて多数の商品群のうちの狭い範囲の商品群であるといえ、その需要者の範囲も限られているものであり、申立人商標が著名といえる程度の広範な認識を得ていたと認めるに足る証拠の提出はない。
申立人は、アンケート結果(甲16)を示して、「のんある」と聞いて想起するノンアルコール飲料としては申立人商標が最も多く挙げられており、「のんある」の文字は、申立人商標を表す代名詞のように理解されている旨主張するところ、当該アンケートの対象としたのは、1ヶ月1回以上ノンアルコール飲料を飲むと回答した20代から50代の女性728人(回答者517人)のみであり、その回答に、当時市場で販売されていた申立人商品を選ぶ者が多かったとしても、これをもって、「のんある」の文字から直ちに申立人商品を想起するものと結論づけることはできない。
したがって、申立人商標が、単に「のんある」と略称されて、本件商標の登録出願前からその需要者の間に広く認識されていたと認めることはできない。
(2)出所の混同
前記(1)で認定したとおり、申立人商標は、申立人商品を表示するものとして、本件商標の登録出願日及びその登録査定日の時点において、ノンアルコール飲料の分野において、女性を中心とした需要者の間に一定程度の知名度を有していたことはうかがえるものの、これが、単に「のんある」と略称されて、本件商標の登録出願前からその需要者の間に広く認識されていたものと認めることはできない。
また、前記1認定のとおり、本件商標は、構成全体をもって、一体不可分の造語商標を表したと把握、認識されるものであるから、「のんある気分」の文字からなる申立人商標とは非類似の商標といえる。
そうとすれば、本件商標に接する需要者が、申立人商標を想起又は連想することはないというのが相当であるから、本件商標は、これをその指定商品について使用しても、該商品が申立人又はこれと経済的若しくは組織的に何らかの関係がある業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれのあるものということはできない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当するものではない。
3 むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
異議決定日 2015-04-30 
出願番号 商願2014-35227(T2014-35227) 
審決分類 T 1 651・ 271- Y (W32)
T 1 651・ 261- Y (W32)
T 1 651・ 262- Y (W32)
最終処分 維持 
前審関与審査官 清川 恵子大澤 恒介 
特許庁審判長 酒井 福造
特許庁審判官 浦辺 淑絵
藤田 和美
登録日 2014-08-29 
登録番号 商標登録第5698089号(T5698089) 
権利者 アサヒグループホールディングス株式会社
商標の称呼 ヤサシイノンアル、ヤサシーノンアル 
復代理人 阪田 至彦 
代理人 田中 克郎 
代理人 中村 勝彦 
代理人 佐藤 俊司 
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