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この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201323585 審決 商標
不服20146311 審決 商標
不服201411133 審決 商標
不服20143959 審決 商標
不服201423642 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 商3条1項3号 産地、販売地、品質、原材料など 登録しない W21
審判 査定不服 商4条1項16号品質の誤認 登録しない W21
管理番号 1300698 
審判番号 不服2014-15438 
総通号数 186 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-06-26 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-08-06 
確定日 2015-04-30 
事件の表示 商願2013- 66702拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は、「とける猫の砂」の文字を標準文字で表してなり、第21類「愛玩動物用排泄物処理材」を指定商品として、平成25年8月27日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点
原査定は、「本願商標は、『とける猫の砂』の文字からなるところ、その構成中『とける』の文字(語)が『融解する。固体・固形物が液状になる。』等の意味を有するものであり、『猫の砂』の文字(語)が、平成25年11月5日付け刊行物等提出書(甲2ないし甲6及び甲10ないし甲12)によれば『猫が室内で排泄する際に使うトイレ用の砂』を認識、理解させるものである。そうすると、本願商標は、全体として『液状になる、猫が室内で排泄する際に使うトイレ用の砂(猫砂)』程度の意味合いを容易に認識するものである。また、前記刊行物提出書によれば、『猫の砂』には、例えば、トイレに流せる、燃やせるゴミとして処理できる、固まる、脱臭効果が優れている、抗菌・殺菌加工してある、ホコリがたちにくい、肥料として土に戻せる、環境にやさしい等の機能を有する猫の砂が取引されていることが認められ、その機能のひとつとして、『水に溶ける、水溶解性がたかい、水分解する』のように水により分離する等の機能を有する猫の砂が取引されていることが認められることから、本願商標を、『愛玩動物用排泄物処理材』の指定商品中『水により溶ける紙製猫用トイレ砂』に使用するときは、これに接する取引者、需要者が、『水により溶けて液状になる猫用トイレ砂』であると認識するというのが相当である。してみれば、本願商標は、その商品の品質、効能を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標である。したがって、本願商標は、その指定商品中『水により溶ける猫用トイレ砂』に使用するときは、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の『愛玩動物用排泄物処理材』に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断
本願商標は、「とける猫の砂」の文字を標準文字で表してなるものであるところ、その構成中の後半の「猫の砂」の文字部分は、本願の指定商品の関係から原審説示のように「猫が室内で排泄する際に使うトイレ用の砂(猫砂)」を理解、認識させるものである。
また、本願商標の構成中の前半の「とける」の文字部分は、「解ける」、「溶ける・融ける・熔ける」等を意味するものである(「広辞苑第6版」岩波書店発行)。
ところで、原審における刊行物提出書の別掲の証拠によれば、近年販売されている「猫砂」には、紙、木くず又はおから製のものがあり、最終的にトイレに流すため水溶解性が高い機能を有する商品が取引されている実情が認められる。
前記実情及び本願の指定商品の関係からすれば、本願商標の構成中の前半の「とける」の文字は、「水に溶ける」との意味合いを認識させるというのが相当である。
したがって、本願商標は、前記実情からしても、その構成全体として「水に溶ける猫砂」といった意味合いを認識させるものということができる。
以上よりすれば、本願商標をその指定商品に使用した場合、これに接する取引者、需要者は、その商品が「水に溶ける猫砂」であると認識し、商品の品質を表示したものと理解するにとどまるものであるから、本願商標は、商品の品質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものであって、自他商品の識別標識としての機能を果たし得ないものというのが相当である。
また、本願商標は、これを前記に照応する商品以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものというべきである。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当し、登録することができない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲
(1)「ねこの地図」のウェブサイト(http://www.geocities.jp/nekono_chizu/toilet/ka/kami.html)において、「紙系。」の見出しの下、「■猫砂の中では最も軽くて、持ち運びに便利なのが人気です。がっちり固まるものや、まったく固まらないもの、粒の形が不揃いなものなど、さまざまです。 ■紙の猫砂は、尿を吸収して色が変わるものや、PHを測定できるなど、機能面でバラエティに富んでいます。 マークの説明 [流]トイレに流せる [燃]燃やせるゴミとして処理 [固]がっちり固まる [臭]脱臭効果が優れている [抗]抗菌・殺菌加工 [埃]ホコリがたちにくい [肥]肥料として土に戻せる [e]環境にやさしい商品 001*ペットライン お花畑 ペーパーサンド(中略)ここがGood 固まらないタイプ。粒にグリーンとブルーが混ざっているが、コレはアクセントカラーだそう(笑)水に触れるとシュワシュワと溶け、きれいに流せる。」との記載がある。(刊行物甲第2号証)
(2)「常陸化工株式会社」のウェブサイト(http://www.hitachi-kakou.com/product/pet/3cspaper/info.html)において、「紙製猫砂シリーズ」の見出しの下、「■流せる紙製猫砂 トイレに流せる紙製猫砂です 1.固めてしっかりニオイをとります 2.水に“サッ”と溶けるから、水洗トイレ処理に安心です。」との記載がある。(刊行物甲第4号証)」
(3)「猫砂レポート」のウェブサイト( http://www.nekohon.jp/litter/report-41.html )において、「猫砂レポート No.41 ◆TOPVALU トイレに流せる紙製のネコ砂◆ 材質:紙系 メーカー/販売元:イオン株式会社(中略) 商品説明 (パッケージ記載内容) ◆ トップバリュ トイレに流せる紙製のネコ砂(中略)水洗トイレに流せる 水溶解性が高く、水洗トイレに流せます。主成分が再生パルプとでん粉なので、浄化槽トイレにも流せ、燃せるゴミとしても処理出来ます。」との記載がある。(刊行物甲第5号証)
(4)「猫砂レポート」のウェブサイト(http://www.nekohon.jp/litter/report-94.html)において、「猫砂レポートNo.94 ◆TOPVALU 木くずのネコ砂◆材質:木系 メーカー/販売元:販売者 イオン株式会社 (オンラインショップ=イオンショップ)(中略)◆ 商品説明 (パッケージ記載内容) ◆TOPVALU トイレに流せる 木くずのネコ砂(中略)水溶解性が高く、水洗トイレに流せます。主成分が木くずとでん粉なので、浄化槽式トイレにも流せ、燃えるゴミとしても処理できます。」との記載がある。(刊行物甲第6号証)
(5)「飼い主とペットのライフスタイルを提案するサイト」のウェブサイト(http://www.wannyanlife.jp/column/detail.html?id=92)において、「オススメペットグッズ詳細 猫砂選びは慎重に! 素材別・人気の高い猫砂」の見出しの下、「おからの猫砂『トップサンド21 アルファ』産業廃棄物である“おから”を主原料に使った、有機物100%の猫砂です。(中略)おからの猫砂が人気なのは、第一の理由が『後始末が簡単』なところでしょう。水溶解性が高く、水洗トイレにも流せ、可燃ゴミとして処分することもできます。」との記載がある。(刊行物甲第10号証)
(6)「Amazon.co.jp」のウェブサイト(http://www.amazon.co.jp/%E5%B8%B8%E9%99%B8%E5%8C%96%E5%B7%A5-%E3%83%88%E3%82%A4%E3%83%AC%E3%81%AB%E6%B5%81%E3%81%9B%E3%82%8B%E6%9C%A8%E8%A3%BD%E7%8C%AB%E7%A0%82-7L/dp/B002MZYKL6)において、「トイレに流せる木製猫砂 7L」の見出しの下、「商品の説明 トイレに流せる木製猫砂 7L 商品特徴 水に入れるとすばやく分解するので、固まった部分をトイレに流して処理できます。」との記載がある。(刊行物甲第11号証)

審理終結日 2015-02-26 
結審通知日 2015-03-02 
審決日 2015-03-17 
出願番号 商願2013-66702(T2013-66702) 
審決分類 T 1 8・ 272- Z (W21)
T 1 8・ 13- Z (W21)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 岩崎 安子齋藤 貴博 
特許庁審判長 早川 文宏
特許庁審判官 網谷 麻里子
前山 るり子
商標の称呼 トケルネコノスナ 
代理人 松田 純一 
代理人 西村 公芳 
代理人 大坂 憲正 

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