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審決分類 審判 一部取消 商50条不使用による取り消し 無効としない X25
管理番号 1300656 
審判番号 取消2013-300370 
総通号数 186 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-06-26 
種別 商標取消の審決 
審判請求日 2013-05-09 
確定日 2015-04-06 
事件の表示 上記当事者間の登録第5269537号商標の登録取消審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は、成り立たない。 審判費用は、請求人の負担とする。
理由 第1 本件商標
本件登録第5269537号商標(以下「本件商標」という。)は、「FLASHFIT」の欧文字を標準文字で表してなり、平成20年10月10日に登録出願、第7類「熱成形材料で靴底を成形するための機械器具及びその他の靴製造機械」、第10類「整形外科用靴,熱成形材料からなる整形外科用靴底及びその他の整形外科用靴底,治療用機械器具及びその他の医療用機械器具」及び第25類「サンダル靴,靴中敷及びその他の靴類」を指定商品として、同21年10月2日に設定登録されたものである。
そして、本件審判請求の登録日は、平成25年5月29日である。

第2 請求人の主張
請求人は、本件商標の指定商品中、第25類「サンダル靴,靴中敷及びその他の靴類」について、継続して3年以上、日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれも使用した事実は存しないから、商標法第50条第1項の規定により、取り消されるべきである旨主張した。
なお、請求人は、後記第3の被請求人の答弁に対し何ら弁駁していない。

第3 被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べた。
1 答弁の理由
(1)被請求人は、「シダス」「SIDAS」と略称されるフランスの法人であり、1975年には「体重による熱成形型スポーツインソール」の開発に成功したことで知られており、その「インソール」(靴中敷)は世界中の使用者に支持されている。
本件商標は、本件審判の請求の登録日前より日本国内において販売されている被請求人の商品「靴中敷」(以下「使用商品」という。)に使用されている。
(2)使用商品は、日本国内では「シダスジャパン株式会社」(横浜市中区弁天通2-21アトム関内ビル7階)(以下「シダスジャパン」という。)を輸入、販売元として、小売店、例えば、ヴィクトリア野田LC(千葉県野田市)に納品し(乙4の1ないし4)、消費者に販売している。
使用商品は、一対が包装用容器(乙1の1)に入れられて販売されており、その包装用箱には正面及び右側面(乙1の2)に本件商標が明示されており、左側面(乙1の3)に輸入、販売元としてシダスジャパンが、背面(乙1の3)に被請求人が示されている。
(3)被請求人の「靴中敷」についてのウェブサイト(乙2)において、被請求人についての説明及び「靴中敷」の写真と本件商標が示されている。また、被請求人の取り扱う商品「ランプラス」、「ランプラスナロー」、「バイクプラス」、「ゴルフプラス」、「ウォークプラス」、「シティプラス」、「シティプラス1/2」、「シティプラスレディ」、「マルチプラス」、「マルチプラスナロー」、「ウインタープラスプロ」及び「ウインタープラススリム」に、各々本件商標が使用されている。
(4)乙第3号証の1ないし3は、被請求人からシダスジャパンに宛てた送り状(INVOICE)の写しであり、乙第4号証の1ないし4は、シダスジャパンから前記ヴィクトリア野田LC宛ての納品書の写しである。これらの証拠により、使用商品は、被請求人からシダスジャパンに送付され、シダスジャパンから日本国内の小売店に納品された事実が立証できるものである。
このことは、乙第3号証の1に示される「GOLF+ FLASHFIT」の番号 99653062及び99653063と、乙第4号証の1の「ゴルフプラスM」「ゴルフプラスL」の番号が一致していることからも明らかである。そして、使用商品は、乙第1号証の1ないし3に示す箱に入った状態で消費者に販売されており、本件商標が箱面に明示されている。
(5)乙第5号証(2012年7月発行)、乙第6号証(2013年1月発行)は、シダスジャパンのカタログであり、これらのカタログの第4頁右下には、「ゴルフプラス」の名称の「靴中敷」の写真が示され、本件商標が使用されている。そして、その品番号201101は、前記した納品書(乙4の3及び4)と適合するものである。
(6)乙第7号証は、雑誌「月刊スキーグラフィック」2012年10月号(発行者 株式会社芸文社)の表紙、裏表紙及び第054頁、第055頁の写しであり、被請求人の取り扱う商品「ウインタープラスプロ」の写真及び使用者であるスキー選手の説明が掲載されている。
この「ウインタープラスプロ」の名称の「靴中敷」は、乙第5号証及び乙第6号証のカタログの第7頁上段中央に示されており、本件商標が使用されている。さらに乙第8号証は、「ウインタープラスプロ」の販売時の包装用箱の写真であり、ここにも本件商標が明示されている。
(7)被請求人と「シダス」又は「SIDAS」との関係について
被請求人の名称は、「ソシエテ ディンポルタシオン ドゥ ディヒューシオン オウ ディストリビュシオン ダルティクル ドゥ スポール エス.イー.デー.アー.エス」(SOCIETE D'IMP-ORTATION DE DIFFUSION OU DISTRIBUTION D'ARTIC-LES DE SPORT S.I.D.A.S)であるが、公式の略称及び商業取引上の名称は、「シダス(SIDAS)」であり、商業登記簿のデータベースの抜粋及びその抄訳文(乙9の1及び2)のとおりである。
(8)日本国内における本件商標の被請求人の使用について
送り状(INVOICE)(乙3)には、「SIDAS」の名称と住所が表示され、使用商品が、被請求人からシダスジャパンへ送付されたことが示されており、それらの「包装用箱」(乙1、乙8)には、裏面下方に名称「SIDAS SAS」と住所「18 Rue Leon Beridot BP 353 PA Champfeuille Est 38509 VOIRON CEDEX-France」が表示されており、また、上方には「SIDAS/your foot company」の記載もある。なお、この住所は郵便配達のための住所であり、「38509 CEDEX」は特別配達郵便の番号、「BP 353 PA」は私書箱の番号であり、本件商標の登録原簿上の住所と異なる部分があるのは、そのためである。
これらの「包装用箱」は、「靴中敷」が入った状態で被請求人からシダスジャパンに送付され、シダスジャパンから日本国内の小売店に卸売されており、被請求人が日本国内において、本件商標を「靴中敷」に使用している事実を立証できるものと考える。
シダスジャパンの代表取締役の陳述書(乙10)は、前記したとおり、「靴中敷」一対が「包装用箱」に入れられた状態で、被請求人からシダスジャパンに送付され、日本国内の小売店に卸売されたことが陳述されており、前記主張を裏付けるものである。
2 まとめ
以上のとおり、被請求人は製造者として、本件商標を、商品「靴中敷」(使用商品)について日本国内において使用しており、シダスジャパンは、使用商品の輸入・販売元として、本件商標を使用しており、その使用時期は、いずれも本件審判請求前3年以内であるから、本件商標は、商標法第50条の規定に該当しないものであり、本件審判の請求は成り立たない。

第4 当審の判断
1 被請求人の主張及び提出された証拠によれば、以下の事実が認められる。
(1)乙第1号証の1は、靴中敷の包装用箱の写真(正面図、背面図、左側面図及び右側面図)(写し)であるところ、その拡大正面図(乙1の2)には、上段から「Insoles/Semelles」、「GOLF+」「CUSTOMREADY 3D」、稲妻様の図形とその右側に「FLASH」の欧文字を太字で、「FIT」の欧文字を細字で表した一連の欧文字「FLASHFIT」(Tの右横に小さく「TM」の表示がある。)の商標、インソールを横から見たと思しき図及びゴルフのスイングをした者を認識させる図等が表示されている。また、拡大右側面図には、人の足のかかと部及びインソールと思しき図、「3Dshape」、「Forme3D」、稲妻様の図形の上段に「FLASH」の欧文字を太字で、「FIT」の欧文字を細字で表した一連の欧文字「FLASHFIT」(Tの右横に小さく「TM」の表示がある。)及び「TECHNOLOGY」の欧文字が記載されている。さらに、拡大左側面図(乙1の3)には、輸入・販売元として「シダスジャパン株式会社」及び住所として「神奈川県横浜市中区弁天通2-21 アトム関内ビル7F」の記載が認められ、拡大背面図には、その右下に「SIDAS SAS」及び住所として「18.rue Leon Beridot BP 353 - PA Champfeuillet Est 38509 VOIRON CEDEX-France」(審決注:Leonのe及びBeridotのeにはアクサンテギュが付されている。以下同じ。)の記載が認められる。
(2)乙第5号証は、2012年7月発行のシダスジャパンのカタログであるところ、その表紙には「SIDAS/Full Line/Catalogue/2012」及び「シダス総合カタログ2012」の表示があり、2頁の「History[歴史]」の欄には、「『体重による熱成型インソール』の開発に世界で初めて成功。」、1975年「フランス・ボアロンにシダス社設立、『コンフォマーブル』ブランド誕生」、1982年「日本での発売開始」、2012年「『コンフォマーブル』ブランドを『シダス』に変更」等の記載がある。
4頁の「Insole line up」の「GOLF[ゴルフ]」の見出しの下、「ゴルフプラス」の欄には、別掲のとおり、稲妻様の図形の上段に「FLASH」の欧文字を太字で、「FIT」の欧文字を細字で表した一連の欧文字「FLASHFIT」(Tの右横に小さく「TM」の表示がある。以下、該カタログに表示された商標を「使用商標」という。)の商標が白抜きで表示され、インソールの写真(正面、裏面及び横面)が掲載されている。その他、5頁の「ウォークプラス」、「シティプラス」、「シティプラス1/2」及び「シティプラスレディ」の欄、6頁の「ランプラス」、「ランプラスナロー」、「マルチプラス」及び「マルチプラスナロー」の欄並びに7頁の「ウインタープラスプロ」及び「ウインタープラススリム」の欄にも、インソールの写真とともに使用商標が白抜きで表示されている。
そして、裏表紙には、「シダスジャパン株式会社」及び「神奈川県横浜市中区弁天通2-21 アトム関内ビル7F」の記載が認められる。
(3)乙第9号証は、「SOCIETE D IMPORTATION DE DIFFUSION OU DISTRIBUTION D ARTICLES DE SPORT S.I.D.A.S.」(ソシエテ ディンポルタシオン ドゥ ディヒューシオン オウ ディストリビュシオン ダルティクル ドゥ スポール エス.イー.デー.アー.エス)の商業登記簿のデータベースの抜粋及びその抄訳であるところ、「INFORMATIONS SUR L’ENTREPRISE」(企業の情報)には、「SIEGE SOCIAL」(本社の住所)「18 R LEON BERIDOT ZAC DE CHAMPFEUILLET 38500 VOIRON」の記載、「SIGLE」(略号)「SIDAS」の記載、及び「NOM COMMERCIAL」(商業上の名称)「SIDAS」等の記載がある。
(4)乙第10号証は、平成26年5月12日付けのシダスジャパンの代表取締役による陳述書であるところ、シダスジャパンがシダスとの間で、日本におけるシダスの商品(「靴中敷」を含む。)の総代理店契約を行っていること、フランスから送られる商品は、一対が包装用箱に入れられて、シダスからシダスジャパンに送られ、シダスジャパンから日本国内の小売店に卸売されるものであること、「靴中敷」の卸売りは少なくとも平成10年(1998年)から行っており、現在も継続中であることが陳述されている。
2 前記1によれば、次のとおり認めることができる。
(1)商標権者は、商業上の名称として「SIDAS」を使用していること、本社の住所は本件商標の商標登録原簿記載の住所と同じものといえること(上記1(3))、「SIDAS」が製造する靴中敷(使用商品)は、一対が包装用箱に入れられた状態でフランスから日本における総代理店であるシダスジャパンに送られること(上記1(4))が認められる。
(2)使用商品の包装用箱には、「SIDAS SAS」及び住所として「18.rue Leon Beridot BP 353 - PA Champfeuillet Est 38509 VOIRON CEDEX-France」の記載があるところ、その住所は郵便配達のため番号等に違いがあるものの、本件商標の商標登録原簿記載の住所とほぼ同じものといえることから、使用商品は商標権者が製造する商品と認めることができる。そして、その包装用箱には、輸入・販売元として「シダスジャパン株式会社」及び住所として「神奈川県横浜市中区弁天通2-21 アトム関内ビル7F」の記載がされていることから、使用商品は、商標権者から販売者であるシダスジャパンに送られているものといえる。
(3)シダスジャパンは、2012年7月に商標権者の製造する商品のカタログを発行していること、そのカタログには、「SIDAS/Full Line/Catalogue/2012」及び「シダス総合カタログ2012」の表題が記載され、各種インソール(靴中敷)を掲載していること、そのインソールには使用商標が表示されていることが認められ(上記1(2))、裏表紙には、「シダスジャパン株式会社」及び住所として「神奈川県横浜市中区弁天通2-21 アトム関内ビル7F」の記載がある。
3 判断
(1)乙第5号証のシダスジャパンによるカタログは、2012年7月に発行されたものである。
そして、当該時期は、本件審判の請求の登録(登録日は平成25年5月29日)前3年以内である。
(2)本件商標は、前記第1のとおり、「FLASHFIT」の欧文字からなるものである。また、使用商標は、別掲1のとおり、稲妻様の図形(以下「図形部分」という。)の上段に「FLASH」の欧文字を太字で、「FIT」の欧文字を細字で表した一連の欧文字「FLASHFIT」(Tの右横に小さく「TM」の表示がある。以下「文字部分」という。)の構成態様からなるものである。
そして、使用商標の構成中、図形部分と文字部分は常に一体のものとしてみなければならないというほど不可分的に結合しているものとはいえないから、それぞれが分離して看取されるといえるものである。
そうとすれば、本件商標と使用商標中の文字部分は、共に「FLASHFIT」の欧文字からなるものといえることから、使用商標は本件商標と社会通念上同一と認められる商標といえる。
(3)乙第5号証のカタログに掲載されている「インソール(靴中敷)」は、取消請求に係る指定商品中の「靴中敷」とみることができる。
(4)乙第5号証のカタログの発行者は、その名称及び住所と乙第1号証の輸入・販売元であるシダスジャパンの名称及び住所と一致する(上記2(2)及び(3))ことから、両者は同一人と認めることができる。
そして、商標権者がシダスジャパンに本件商標の使用を許諾したことを直接的に認め得る証左はないものの、被請求人が、製造する使用商品の包装用箱に、輸入・販売元としてシダスジャパンの記載があること、シダスジャパンが発行するカタログは、商標権者の製造する使用商品が掲載されていることを併せみれば、契約書等の提示はないとしても、商標権者である被請求人は、シダスジャパンに対して本件商標の使用について黙示の許諾をしたと判断するのが相当である。
そうとすれば、本件商標に係る通常使用権者であるシダスジャパンが、乙第5号証のカタログを発行したというべきである。
(5)上記(1)ないし(4)からすれば、通常使用権者であるシダスジャパンは、本件審判の請求の登録前3年以内にその請求に係る指定商品中「靴中敷」についての広告に本件商標と社会通念上同一と認められる商標を付して頒布した(商標法第2条第3項第8号)ものと認めることができる。
4 まとめ
以上のとおりであるから、被請求人(商標権者)は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者がその請求に係る指定商品中「靴中敷」について本件商標(社会通念上同一と認められる商標を含む。)の使用をしていることを証明したといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、請求に係る指定商品について、商標法第50条の規定により、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
別掲 別掲(使用商標)


審理終結日 2014-11-06 
結審通知日 2014-11-10 
審決日 2014-11-27 
出願番号 商願2008-82741(T2008-82741) 
審決分類 T 1 32・ 1- Y (X25)
最終処分 不成立 
前審関与審査官 山田 正樹 
特許庁審判長 林 栄二
特許庁審判官 梶原 良子
中束 としえ
登録日 2009-10-02 
登録番号 商標登録第5269537号(T5269537) 
商標の称呼 フラッシュフィット、フラッシュ 
代理人 特許業務法人岡田国際特許事務所 
代理人 稲木 次之 
代理人 加藤 和彦 
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