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審決分類 審判 全部申立て  登録を維持 W03
審判 全部申立て  登録を維持 W03
審判 全部申立て  登録を維持 W03
審判 全部申立て  登録を維持 W03
管理番号 1298480 
異議申立番号 異議2014-900086 
総通号数 184 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標決定公報 
発行日 2015-04-24 
種別 異議の決定 
異議申立日 2014-03-14 
確定日 2015-03-16 
異議申立件数
事件の表示 登録第5641600号商標の商標登録に対する登録異議の申立てについて、次のとおり決定する。 
結論 登録第5641600号商標の商標登録を維持する。
理由 1 本件商標
本件登録第5641600号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成からなり、平成25年1月18日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,シャンプー,ヘアーコンディショナー,頭髪用化粧品,ボディーローション,洗顔料,ボディーシャンプー,歯磨き」を指定商品として、同年12月2日に登録査定、同26年1月10日に設定登録されたものである。

2 引用商標
本件登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第3141212号商標は、「ETERNITY」の欧文字を横書きしてなり、平成4年6月17日に登録出願、第3類「香水,オーデコロン・ハンドローション・ボディロ?ション・ひげそり用化粧水及びその他の化粧水,頭髪用化粧品,浴用化粧品,汗止化粧品,防臭化粧品,ハンドクリーム・ボディクリーム・日焼クリーム・日焼止クリーム・ひげそり用クリーム・皮膚の角質除去クリーム及びその他のクリーム,その他の化粧品」を指定商品として、同8年4月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(2)登録第4131042号商標は、「ETERNITY」の欧文字を横書きしてなり、平成8年8月15日に登録出願、第3類「せっけん類,植物性天然香料,動物性天然香料,合成香料,調合香料,精油からなる食品香料,ポプリ,芳香剤,その他の薫料,バスオイル,制汗用化粧品,身体用防臭剤,マッサージオイル,ボディローション,その他の化粧品,歯磨き」を指定商品として、同10年4月3日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
(上記(1)及び(2)の登録商標をまとめて、以下「引用商標」という。)

3 登録異議申立ての理由
申立人は、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に該当するものであるから、その登録は同法第43条の3第2項により、取り消されるべきものである旨申し立て、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第37号証を提出した。
(1)本件商標について
本件商標は、「∞」の図形、「eternity」の欧文字及び「byc」の欧文字からなるものであり、その構成中の「eternity」の文字部分が文字の太さ及び濃い黒色によって強調して表されているのに対し、「byc」の文字部分は、細字で淡い灰色で表されているばかりでなく、アルファベット3文字で、商品の記号、符号と認識されるものであるから、「eternity」の文字部分が需要者に強い印象を与えるものである。
さらに、本件商標は、図形部分と「eternity」の文字部分がともに「永遠,無限」を意味するものであるから、「エタニティビイワイシイ」又は「エタニティバイシイ」の称呼のほか、「エタニティ」の称呼及び「永遠、無限」の観念を生じる。
(2)引用商標について
引用商標は、いずれも「ETERNITY」の欧文字を横書きしてなり、「エタニティ」の称呼及び「永遠、無限」の観念を生じる。
(3)引用商標の周知・著名性について
引用商標は、申立人が、その販売代理店等を通じて、日本及び世界において販売を行ってきた商品「香水」について、20年以上にわたって使用されてきた周知・著名商標である(甲4?甲37)。
申立人は、主に生活関連商品を取り扱う米国企業ユニリーバの子会社として運営がなされているが、2005年以降は、香水などの化粧品を取り扱う米国企業「コテイ,インコーポレイテッド」とライセンス契約を締結し、同社の持つ世界規模の強力な販売網を通じて販売がなされている(甲4)。「Calvin Klein」は、同社が取り扱う数多くのブランドのなかでも、特に人気が高い10ブランドのひとつである(甲5)。
申立人の販売に係る香水「ETERNITY」は、1988年の販売開始以来、現在に至るまで継続して販売されてきた各種の香水のなかでも、申立人の代表的な商品といえるものである。
特に、「Calvin Klein」ブランドの香水の持つ、「シンプルでクリーン」、「カジュアルでさわやか」なイメージ、センス(感覚)を全面に押し出した商品「CK ONE」の爆発的な人気と相まって、「Calvin Klein」ブランドの香水の人気が飛躍的に高まり、すでに同ブランドの定番商品としての地位を確立していた商品「ETERNITY」についての注目度も高まることとなった。
我が国では、1990年代前半に百貨店伊勢丹が初めて正規輸入を開始し、それまで我が国ではほとんど無名だった「エタニティ(ETERNITY)」は、20代の女性を中心に一大ブームを巻き起こした(甲6、甲7)。
申立人の提供に係る「Calvin Klein」ブランドの香水は、日本を含め世界中で超一流品として認知されており、中でも、香水「ETERNITY」は「Calvin Klein」ブランドの代表的商品のひとつとして紹介されている(甲8?甲12)。
香水「ETERNITY」は、「香水」を特集した数多くの雑誌記事、インターネット記事において掲載されており(甲13?甲37)、市場に無数に存在する香水のなかで、安定した人気を誇り、いわゆる定番商品としての地位を築いている。
香水「ETERNITY」は、発売当初より男性用の商品も取り揃えており(甲10、甲15?甲18、甲21、甲22、甲24?甲28)、男性ユーザの間においても「安定した人気のスタンダード」(定番)商品として認知されている(甲27、甲28)。
さらに、流行の変化、需要者の嗜好の多様性に対応するべく、派生商品として「ETERNITY」に比べて、甘く、清らかな香りのイメージの「ETERNITY MOMENT」(甲16?甲18、甲23、甲25、甲26)、アルコールフリーで使いやすい「ETERNITY BODY MIST」(甲21)をラインナップし、その人気を不動のものとしてきた。
香水「ETERNITY」は、「21世紀に残る名香」のひとつにリストされ(甲21)、雑誌における特集記事(甲28)や新聞記事(甲29)、並びにインターネットで掲載されているランキング(甲30?甲37)において、わが国の市場に出回っている数多くの香水のなかで、常に上位にランクされている。
さらに、「ETERNITY(Women/Men)」及び「ETERNITYMOMENT」のシリーズの日本における売上高は、2004年?2013年は、毎年2億円以上で推移している。さらに、宣伝広告費も2001年?2014年の総計で、1億円以上となっている。
このように、新聞・雑誌記事等における掲載実績、販売・宣伝広告実績によって、引用商標は、申立人の香水を指標するものとして、化粧品・衛生用品の業界で著名になっている。
(4)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、上記(1)のとおり、「∞」の図形、「eternity」の欧文字及び「byc」の欧文字からなるものであり、図形部分と「eternity」の文字部分がともに「永遠,無限」を意味するものであるから、「エタニティ」の称呼及び「永遠、無限」の観念をも生じるものである。
一方、引用商標は、いずれも「ETERNITY」の欧文字を横書きしてなり、「エタニティ」の称呼及び「永遠、無限」の観念を生じるものである。
してみると、本件商標は、引用商標とは、称呼及び観念を共通にする類似の商標であって、引用商標の著名性を考慮すれば、その類似性は高いといえる。
また、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品は、同一又は類似の商品である。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(5)商標法第4条第1項第15号について
上記(3)のとおり、引用商標は、申立人の香水を指標するものとして、化粧品・衛生用品の業界で著名になっている。
引用商標を構成する「ETERNITY」の欧文字は、「永遠、無限」の意味を有する既成語であるが、申立人の香水が販売される以前は、日本人にとってはそれほど馴染みのある語ではなかった。また、引用商標が使用される化粧品・衛生用品の業界においては、申立人以外に「ETERNITY」の文字を含む商標を使用している例はごく限られている。この点について特許庁における登録例を調査したところ、第3類の「化粧品」等を指定するもので, 「ETERNITY」の文字を含む商標は,わずか数件のみである。
そうすると、この引用商標を採択することついての独創性は一定程度あると考えられる。
本件商標は、引用商標と全く同じ称呼・観念の文字部分を含むものであり、また、その文字部分も分離されやすい態様で表されているため、引用商標との類似性は相当高いと考えられる。
本件商標の指定商品は、引用商標の指定商品等と類似する。
以上のとおり、本件商標は、引用商標と称呼及び観念を共通にする類似の商標であり、本件商標の指定役務と引用商標に係る指定商品等とは関連性が高いため、本件商標に接する需要者、取引者は、申立人と経済的又は組織的に何等かの関係がある者の業務に係る商品又は役務であると誤認し、出所について混同するおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(6)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号に違反してされたものであるから、取り消されるべきものである。

4 当審の判断
(1)引用商標の著名性について
甲第6号証ないし甲第37号証によれば、申立人は、国内ではほとんど無名だったエタニティを1993年9月に日本で初めて正規輸入し、20代の女性を中心に一大ブームを起こしたこと(甲6)、申立人の業務に係る引用商標を付した香水(以下「申立人商品」という。)は、1990年代後半において新聞記事として2件(甲7、甲8)、2003年(平成15年)3月に新聞記事として1件(甲29)、それぞれ取り上げられていること、また、申立人商品は、「世界の一流品大図鑑」1995度版、2000年度版及び2004年度版(甲9、甲11、甲12)や「世界の特選品情報’95」(甲10)をはじめ、1995年(平成7年)頃から2008年(平成20年)頃にかけて香水を特集した雑誌等に掲載され紹介されたこと(甲13?甲27)、さらに、申立人商品は、「香水パーフェクトBook」の「芸能人653人の愛用香水データ完全辞典」によれば、年代別・性別ランキング(10代から30代後半)では、それぞれ5位?9位であったが、「人気ランキング総合」では10位以内に入っていなかったこと(甲28)、また、ウェブサイト「香水学園」の「人気香水ランキング」で、2006年(平成18年)度は、女性部門で15位、男性部門で19位、2007年(平成19年)度は、男性部門で18位、2008年(平成20年)度は、女性部門で29位、男性部門で20位、2009年(平成21年)度は、女性部門で28位、男性部門で24位、2010年(平成22年)度は、女性部門で21位、男性部門で27位、2011年(平成23年)度は、女性部門で15位、男性部門で18位、2012年(平成24年)度は、女性部門で16位、男性部門で18位であった(甲30?甲36)ことなどを認めることができる。
しかし、上記引用商標の著名性を立証するために提出された新聞や雑誌の記事は、「CALVIN KLEIN」、「Calvin Klein」又は「カルバンクライン」の文字と共に表示されている(例えば、甲第11号証、甲第14号証、甲第26号証、甲第29号証等は、「CALVIN KLEIN」、「Calvin Klein」又は「カルバンクライン」を強調する表示といえる。)ほか、「ETERNITY MOMENT」又は「エタニティ モメント」のように他の文字と一体となって表示されている(例えば、25号証、26号証など)ものが多く存在するものである。
また、それらの新聞や雑誌は、1995年(平成7年)頃からのもので、一番新しいものでも「2008年版」(平成20年)であって、いずれも本件商標の登録出願時よりかなり以前のものであり、しかも、雑誌に掲載されたといっても、その多くが香水を特集した雑誌に、多数掲載された香水のうちの一つとして掲載されたものである。
さらに、「芸能人653人の愛用香水」ランキングや、ウェブサイト「香水学園」の「人気香水ランキング」についても、いずれも申立人商品が極めて上位に位置したとまでいえるものではない。
加えて、申立人が主張する申立人商品の日本における売上高や広告費を裏付ける証拠の提出はないばかりか、本件商標の登録出願の前後における申立人商品の日本国内での販売数量も明らかではない。
してみると、引用商標は、これらの証拠によっては、申立人商品を表示するものとして、本件商標の登録出願の前から、香水の分野において使用されてきたことがうかがえるとしても、その知名度の範囲は極めて限定されたものということができるから、引用商標は、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、申立人商品を表示するものとして、我が国の需要者に広く知られていたとまではいうことができない。
また、そのほかに、引用商標が、本件商標の登録出願時び登録査定時において、格別に著名性を獲得したと認めるに足る事情も見いだし得ない。
(2)商標法第4条第1項第11号について
ア 本件商標
本件商標は、別掲のとおり、無限大を表す記号「∞」を上段に配し、その下に、「eternitybyc」の欧文字を書してなるものであるところ、その構成中の無限大を表す記号「∞」と「eternitybyc」の文字部分とは、これらを常に一体のものとして把握、認識しなければならない特段の理由は見いだせない。
してみると、本件商標は、その構成中の「eternitybyc」の文字部分が独立して自他商品の識別機能を果たし得るものといえる。
そして、該「eternitybyc」の文字部分は、「eternity」と「byc」の文字で文字の太さや色が多少異なっているものであるとしても、その文字全体は、同一の書体をもって、同一の大きさ、同一の間隔で表されているものであって、該文字全体より生じる「エタニティビーワイシー」の称呼も、極めて冗長というほどのものではなく、よどみなく称呼し得るものである。また、「byc」の文字が指定商品との関係において、格別自他商品の識別力が弱いということもできないし、その他、本件商標の構成中「eternity」の文字部分が、取引者、需要者に対し、商品の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるとみるべき特段の事情も見いだせない。
そうすると、本件商標は、その構成文字部分については、「eternitybyc」の全体をもって一体不可分のものとして認識されるというべきものであるから、該文字部分より「エタニティビーワイシー」の称呼が生じ、特定の観念は生じないものといえる。
イ 引用商標
引用商標は、「ETERNTY」の欧文字を書してなるものであるところ、上記(1)のとおり、需要者の間で周知になっているとまではいうことができないものであり、その構成文字に相応して、「エタニティ」の称呼が生じ、「永遠」の観念が生じるものである。
ウ 本件商標と引用商標の類否
本件商標と引用商標とは、その構成がそれぞれ上記ア及びイのとおりであるから、外観において、相紛れるおそれはないものである。また、称呼においては、本件商標から生じる「エタニティビーワイシー」の称呼と、引用商標から生じる「エタニティ」の称呼とは、その音構成が相違し、相紛れるおそれはないものである。さらに、観念においては、本件商標は特定の観念が生じないものであって、引用商標の観念と比較することができないものであるから、両商標は、やはり、観念において、相紛らわしいということはできないものである。
そうすると、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても、相紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する商標と認めることはできない。
(3)商標法第4条第1項第15号について
上記(1)認定のとおり、引用商標は、申立人商品を表示するものとして、本件商標の登録出願時及び登録査定時において、我が国の取引者、需要者の間に広く認識されていたとまでは認めることができないものである。
しかも、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点についても相紛れるおそれのない非類似の商標である。
そうすると、本件商標は、その指定商品について使用した場合、その取引者、需要者が、直ちに引用商標を想起又は連想するということはできないものであり、該商品が申立人又はこれと業務上何らかの関係を有する者の取扱いに係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する商標と認めることはできない。
(4)むすび
以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同項第15号のいずれにも違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
別掲
別掲 本件商標




異議決定日 2015-03-06 
出願番号 商願2013-2663(T2013-2663) 
審決分類 T 1 651・ 261- Y (W03)
T 1 651・ 263- Y (W03)
T 1 651・ 262- Y (W03)
T 1 651・ 271- Y (W03)
最終処分 維持 
前審関与審査官 荻野 瑞樹 
特許庁審判長 林 栄二
特許庁審判官 土井 敬子
原田 信彦
登録日 2014-01-10 
登録番号 商標登録第5641600号(T5641600) 
権利者 ブリリアントプロダクツ株式会社
商標の称呼 エタニティービイワイシイ、エタニティビイワイシイ、エタニティー、エタニティ、ビイワイシイ 
代理人 井澤 幹 
代理人 茂木 康彦 
代理人 井澤 洵 
代理人 石田 昌彦 
代理人 山下 彰子 
代理人 稲葉 良幸 
代理人 田中 克郎 
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