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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W05
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W05
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W05
管理番号 1298324 
審判番号 不服2014-16019 
総通号数 184 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-04-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-08-12 
確定日 2015-03-03 
事件の表示 商願2013-41639拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「LIPAGLYN」の欧文字を標準文字で表してなり、第5類「薬剤(医薬用のもの),薬剤」を指定商品として、平成25年5月31日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、拒絶の理由に引用した登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第4826012号商標(以下「引用商標1」という。)は、「レパグリン」の片仮名と「REPAGLIN」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成16年4月23日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として同年12月17日に設定登録されたものである。
(2)登録第5141864号商標(以下「引用商標2」という。)は、「REPAGLIN」の欧文字と「レパグリン」の片仮名を二段に横書きしてなり、平成19年12月13日に登録出願、第5類「薬剤」を指定商品として同20年6月13日に設定登録されたものであり、現に有効に存続しているものである(以下、「引用商標1」と「引用商標2」をまとめて、「引用商標」という)。

3 当審の判断
本願商標は、上記1のとおり「LIPAGLYN」の欧文字を標準文字で表してなるところ、特定の意味を有する既成語とは認められないものであり、かつ、特定の意味合いを有する語として一般に親しまれたものともいえないものである。
そうとすれば、本願商標は、その構成文字に相応する「リパグリン」の称呼を生じ、特定の観念を生じないものである。
他方、引用商標1は、上記2(1)のとおり、「レパグリン」の片仮名と「REPAGLIN」の欧文字とを二段に横書きしてなるところ、該各文字の配置に照らせば、上段に位置する片仮名は、下段の欧文字の読みを特定するものと無理なく認識できるものであり、また、該各文字は、いずれも、特定の意味を有する既成語とは認めらず、かつ、特定の意味合いを有する語として一般に親しまれたものともいえないものである。
そうとすれば、引用商標1は、その構成文字に相応する「レパグリン」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
また、引用商標2は、上記2(2)のとおり、「REPAGLIN」の欧文字と「レパグリン」の片仮名とを二段に横書きしてなるところ、引用商標1と同様に、「レパグリン」の称呼を生じ、特定の観念は生じないものである。
そこで、本願商標と引用商標の類否について検討するに、外観においては、本願商標は「LIPAGLYN」の欧文字からなるのに対し、引用商標1は「レパグリン」の片仮名と「REPAGLIN」の欧文字を上下二段に、また引用商標2は引用商標1の構成文字の上下を逆に表してなるものであるから、本願商標と引用商標とは、全体の外観から受ける視覚的印象においては明らかな相違があり、相紛れるおそれがあるとはいえないものである。
次に、称呼についてみると、本願商標から生じる「リパグリン」の称呼と、引用商標から生じる「レパグリン」の称呼とは、共に5音構成からなるところ、5音中、「パ」「グ」「リ」「ン」の4音を同じくし、語頭における「リ」と「レ」の音に差異を有するものである。そして、差異音の「リ」と「レ」の音は、前者が、舌面を硬口蓋に近づけ、舌の先で上歯茎をはじくようにして発する有声子音「r」と、母音「i」との結合した音節「ri」であるのに対し、後者は、同じ子音「r」と母音「e」との結合した音節「re」であって、その母音「i」と「e」とは近似するものであるから、「リ」と「レ」の音も近似する音ということができるものであり、さらに、続く「パ」の音が比較的強く発音されることも勘案するならば、該差異音が称呼全体に及ぼす影響は決して大きいとはいえず、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、その語調、語感が近似し、互いに相紛れるおそれがあるものといわざるを得ない。
また、観念においては、本願商標と引用商標は、いずれも特定の観念を生じない造語からなるものであるから、観念において相紛れるおそれはない。
してみれば、本願商標と引用商標とは、称呼において類似するとしても、外観及び観念において相紛れるおそれのないものであり、取引者、需要者に与える印象、記憶、連想等を総合的に考察すると、本願商標と引用商標は、商品の出所について誤認混同を生じるおそれのない非類似の商標とみるのが相当である。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当でなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2015-02-16 
出願番号 商願2013-41639(T2013-41639) 
審決分類 T 1 8・ 261- WY (W05)
T 1 8・ 262- WY (W05)
T 1 8・ 263- WY (W05)
最終処分 成立  
前審関与審査官 津金 純子 
特許庁審判長 土井 敬子
特許庁審判官 中束 としえ
真鍋 伸行
商標の称呼 リパグリン 
代理人 青木 篤 
代理人 田島 壽 

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