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審判番号(事件番号) データベース 権利
不服201417668 審決 商標
不服20141353 審決 商標
不服2014416 審決 商標
不服20148238 審決 商標
不服201420178 審決 商標

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審決分類 審判 査定不服 観念類似 取り消して登録 W03
審判 査定不服 外観類似 取り消して登録 W03
審判 査定不服 称呼類似 取り消して登録 W03
管理番号 1298320 
審判番号 不服2014-17403 
総通号数 184 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-04-24 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2014-09-02 
確定日 2015-03-03 
事件の表示 商願2012-98017拒絶査定不服審判事件について、次のとおり審決する。 
結論 原査定を取り消す。 本願商標は、登録すべきものとする。
理由 1 本願商標
本願商標は、「ヌーディーヴェール」の文字を標準文字で表してなり、第3類「化粧品」を指定商品として、平成24年12月4日に登録出願されたものである。

2 引用商標
原査定において、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして、その出願の拒絶の理由に引用した登録第4186872号商標(以下「引用商標」という。)は、「ヌードベール」の片仮名と「NUDE VEIL」の欧文字を二段に横書きしてなり、平成9年3月13日に登録出願、第3類「化粧品,せっけん類,歯磨き,香料類,つけまつ毛」を指定商品として、平成10年9月11日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)本願商標と引用商標との類否について
ア 本願商標
本願商標は、前記1のとおり、「ヌーディーヴェール」の文字を標準文字で表してなるものであるから、その構成文字に相応して、「ヌーディーヴェール」の称呼を生じるものといえるが、我が国においては「ヴェ」の音を「ベ」と発音する場合が多いといえるところから、「ヌーディーベール」と称呼する場合が多いとみるのが相当である。
そして、本願商標は、片仮名で一連一体に表されているものであるから、構成全体をもって、特定の観念を想起させない一体不可分の造語を表したと理解されるとみるのが相当である。
したがって、本願商標は、その構成文字に相応して、「ヌーディーベール」の称呼を生じるものであって、特定の観念を有しない造語よりなるものと認めることができる。
イ 引用商標
引用商標は、前記2のとおり、「ヌードベール」の片仮名と「NUDE VEIL」の欧文字を二段に横書きにしてなるところ、その構成中の片仮名部分が欧文字部分の表音と認められるものであるから、その構成文字に相応して、「ヌードベール」の称呼を生ずるものである。また、引用商標の観念についてみるに、引用商標を構成する「NUDE(ヌード)」が「裸の、覆いのない」などを意味する英単語として、また、「VEIL(ベール)」が「女性の顔を覆うネット、覆い」などを意味する英単語として、それぞれ我が国において知られているものであるとしても、これらを結合した語が、我が国において熟語的意味合いをもって親しまれたものとはいえないから、引用商標は、その構成全体をもって、特定の観念を想起させない一体不可分の造語を表したと理解されるとみるのが相当である。
したがって、引用商標は、その構成文字に相応して「ヌードベール」の称呼を生じるものであって、特定の観念を有しない造語よりなるものと認めることができる。
ウ 本願商標と引用商標との対比
(ア)外観
本願商標と引用商標は、それぞれ前記のとおりの構成からなるものであるから、明らかに外観上互いに紛れるおそれはないものである。
(イ)称呼
本願商標より生じる「ヌーディーベール」の称呼と引用商標より生じる「ヌードベール」の称呼は、語頭部の「ヌー」の音及び末尾部の「ベール」の音を同じくし、中間部において、「ディー」の音と「ド」の音の差異を有するものである。
そして、差異音中の「ディー」の音は、子音「d」と母音「i」よりなる「ディ」に長音が付されたものであるのに対し、「ド」の音は、子音「d」と母音「o」よりなるものであるから、両音は、子音「d」を共通にするものであるとしても、これらに帯有する母音「i」と「o」は、いわゆる母音三角形においてやや対極的位置にあり、調音方法が異なる音であるから、長音を除く「ディ」の音と「ド」の音のみをとって比較したとしても、これらは、その音感、音質において相違するものである。
加えて、差異音「ディ」に長音が付されていることにより、本願商標より生じる「ヌーディーベール」の称呼全体の語調が伸びやかな印象を与えるものといえるのに対し、引用商標より生じる「ヌードベール」の称呼を全体として称呼するときは、「ド」と「ベ」の濁音が続くために、称呼全体の語調がややつまった印象を与えるものといえる。
してみると、「ヌーディーベール」の称呼と「ヌードベール」の称呼における差異音「ディー」と「ド」が、両称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、それぞれの称呼を一連に称呼するときは、称呼全体の語調、語感が相違したものとなり、両称呼は、互いに聞き誤まるおそれはないというのが相当である。
(ウ)観念
本願商標と引用商標は、いずれも特定の観念を有しない造語よりなるものであるから、観念においては、比較することができない。
(エ)以上によれば、本願商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれの点についても互いに紛れるおそれのない非類似の商標というべきものである。
したがって、本願商標と引用商標は、これらをそれぞれ同一又は類似の商品について使用しても、その需要者が商品の出所について誤認混同を生ずるおそれがあるものとは認めることができない。
(2)むすび
以上のとおりであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当ではなく、取消しを免れない。
その他、本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。
審決日 2015-02-16 
出願番号 商願2012-98017(T2012-98017) 
審決分類 T 1 8・ 262- WY (W03)
T 1 8・ 261- WY (W03)
T 1 8・ 263- WY (W03)
最終処分 成立  
前審関与審査官 箕輪 秀人 
特許庁審判長 林 栄二
特許庁審判官 中束 としえ
梶原 良子
商標の称呼 ヌーディーベール 
代理人 田辺 恵基 

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