• ポートフォリオ機能


ポートフォリオを新規に作成して保存
既存のポートフォリオに追加保存

この審決には、下記の判例・審決が関連していると思われます。
審判番号(事件番号) データベース 権利
不服20145315 審決 商標
不服20145314 審決 商標
不服201412486 審決 商標

  • この表をプリントする
PDF PDFをダウンロード
審決分類 審判 査定不服 観念類似 登録しない X37
審判 査定不服 称呼類似 登録しない X37
審判 査定不服 外観類似 登録しない X37
管理番号 1297239 
審判番号 不服2013-24441 
総通号数 183 
発行国 日本国特許庁(JP) 
公報種別 商標審決公報 
発行日 2015-03-27 
種別 拒絶査定不服の審決 
審判請求日 2013-12-12 
確定日 2015-01-14 
事件の表示 商願2013-19413拒絶査定不服審判事件について,次のとおり審決する。 
結論 本件審判の請求は,成り立たない。
理由 1 本願商標
本願商標は,「TREND」の欧文字を標準文字で表してなり,第37類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として,平成23年12月14日に登録出願された商願2011-89840に係る商標法第10条第1項の規定による商標登録出願として,同25年3月18日に登録出願されたものである。
そして,指定役務は,当審における平成26年2月17日受付の手続補正書により,第37類「コンピュータウイルスによって破壊あるいは一部破壊されたコンピュータ及び附属品の修理及び回復(派遣によって行うものも含む),コンピュータウイルスによって破壊あるいは一部破壊されたコンピュータ及び附属品の修理及び回復に関する情報の提供」に補正されたものである。

2 原査定の理由
原査定において,本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして引用した登録第3038121号商標(以下「引用商標」という。)は,別掲のとおりの構成からなり,平成4年9月21日に登録出願,第37類「電気工事,暖冷房装置の修理又は保守,事務用機械器具の修理又は保守,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスクその他の周辺機器を含む。)の修理又は保守,ラジオ受信機又はテレビジョン受信機の修理,楽器の修理又は保守,電話機の修理,家庭用電気洗濯機の修理,電気ミキサ-の修理,電気かみそり及び電気バリカンの修理,電気アイロンの修理,電気式ヘアカ-ラ-の修理,電気式ワックス磨き機の修理,電気掃除機の修理,電気ブザ-の修理,家庭用電気マッサ-ジ器の修理,家庭用電熱用品類の修理,電気式歯ブラシの修理,電球類及び照明用器具の修理」を指定役務として,同7年4月28日に設定登録され,その後,同16年11月16日に,商標権の存続期間の更新登録がされ,現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号該当性について
本願商標は,「TREND」の欧文字を標準文字で表してなるところ,該文字は,「(一般的な)傾向,趨勢,動向,〔・・・の〕流行,はやり」等の意味を有する英語であることから,これからは,「トレンド」の称呼を生じ,「傾向,流行,はやり」程の観念を生じるものである。
他方,引用商標は,別掲のとおり,ややかすれたような線で,左下部分の一部を接する3重の異なる大きさの楕円図形を描き,これに重ねて,「リビングチェーン」の片仮名と,ややデザイン化した「TREND」(「T」の文字は,他の綴り文字より大きく表されている。)の欧文字及び「・トレンド・」の記号及び片仮名を配した構成からなるものである。
しかして,引用商標は,その図形部分と文字部分とが,常に一体不可分のものとしてのみ認識,把握されなければならない特段の事情を見いだし得ないものであって,かつ,図形部分は,文字部分の背景的なものとして看取されるものであることから,文字部分が,独立して自他役務の識別標識としての機能を果たすものというのが相当である。
そして,該文字部分についてみるに,「TREND」の文字部分は,「リビングチェーン」の文字部分に比べ,ひときわ大きく表され,かつ,デザイン化され特徴的な印象を与えるものである。また,両文字全体をもって,特定の意味合いを生ずるともいえないものであるから,簡易迅速を尊ぶ取引の実際において,引用商標に接する取引者,需要者は,顕著に表されて強く印象付けられる「TREND」の文字部分に着目し,該文字部分をもって取引に資する場合も決して少なくないと判断するのが相当である。
そうすると,引用商標は,その構成文字に相応して,「リビングチェーントレンド」の称呼を生ずるほか,「TREND」及びその読みである「・トレンド・」の部分から,「トレンド」の称呼をも生ずるものであり,「傾向,流行,はやり」程の観念を生じるものである。
そこで,本願商標と引用商標との類否について検討するに,外観においては,両商標の外観は,上記したとおり相違するものであるが,引用商標において強く印象され,着目される「TREND」の文字部分と,本願商標とは,その構成文字を同じくするものであるから,近似した印象を与えるものである。
そして,本願商標と引用商標は,「トレンド」の称呼及び「傾向,流行,はやり」程の観念を同一にするものである。
そうとすれば,本願商標と引用商標とは,外観において近似し,称呼及び観念を同一にする類似の商標であって,かつ,本願商標の指定役務は,引用商標の指定役務と類似のものと認められる。
したがって,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)請求人の主張について
請求人は,「引用商標は,『TRENDの欧文字』,『リビングチェーンの片仮名文字』,『三重の縦長の楕円形』の各構成要素が近接あるいは重なって位置していることから,これに接した取引者,需要者は,少なくとも『視覚上』は引用商標を一体に把握するものであり,簡易迅速を尊ぶ商取引においてこれらを別々に看取することはあり得ない」旨主張する。
しかしながら,商標の類否については,複数の構成部分を組み合わせた結合商標と解されるものについて,商標の構成部分の一部を抽出し,この部分だけを他人の商標と比較して商標そのものの類否を判断することは,その部分が取引者,需要者に対し商品又は役務の出所識別標識として強く支配的な印象を与えるものと認められる場合や,それ以外の部分から出所識別標識としての称呼,観念が生じないと認められる場合などを除き,許されない(最高裁昭和37年(オ)第953号同38年12月5日第一小法廷判決・民集17巻12号1621頁,最高裁平成3年(行ツ)第103号同5年9月10日第二小法廷判決・民集47巻7号5009頁参照。)旨判示されているところ,引用商標は,前記(1)のとおり,その構成中の「TREND」の文字部分が,デザイン化され大きく顕著に表されていること,そして,該文字の下段にはその読みである「トレンド」の片仮名が表され,「TREND」の文字と一体的に表されていることから,引用商標に接する者は,出所識別標識としての要部として,「TREND」の文字部分に着目するものということができる。
さらに,引用商標の構成文字から生ずる「リビングチェーントレンド」の称呼がやや冗長であることも考慮すれば,その構成中の「TREND」の文字部分から生ずる称呼及び観念をもって商取引に資する場合があるものというべきである。
したがって,請求人の主張は採用することができない。
(3)まとめ
以上のとおり,本願商標は,商標法第4条第1項第11号に該当し,登録することができない。
よって,結論のとおり審決する。
別掲 別掲(引用商標)





審理終結日 2014-08-26 
結審通知日 2014-09-19 
審決日 2014-11-05 
出願番号 商願2013-19413(T2013-19413) 
審決分類 T 1 8・ 263- Z (X37)
T 1 8・ 261- Z (X37)
T 1 8・ 262- Z (X37)
最終処分 不成立  
前審関与審査官 榊 亜耶人中束 としえ榎本 政実 
特許庁審判長 井出 英一郎
特許庁審判官 大井手 正雄
田中 亨子
商標の称呼 トレンド 
代理人 藤田 雅彦 
代理人 香原 修也 

プライバシーポリシー   セキュリティーポリシー   運営会社概要   サービスに関しての問い合わせ